ホロライブ・オルタナティブver.IF外伝 ~GM戦隊グレートメンバー~   作:天野空

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無事に今回の事件を解決したGM。
ヒーロとリィスは今回の報告をする為、さくや達が待つGM本部へと帰還した。
果たして次はどんな事が5人を待っているのだろうか?


第20話 絆を結びし者達

「ご苦労だったな」

GM本部、チームα改めグレートメンバーの部屋。

椅子に座るさくやの前に、ヒーロとリィスが立っていた。

「それでは、報告を聞こうか?」

さくやの言葉にヒーロが一歩前にでる。

「はい、兎田ぺこらちゃんを無事に大神神社に搬送完了しました。

大神ミオちゃんの指示で本殿内の結界の中へ。

しばらくは結界内で様子を見るそうです」

ヒーロの言葉に頷くさくや。

続いて入れ替わるようにリィスが一歩前に出る。

「さくらみこちゃんを無事に保護、桜大神社に送り届けました。

角巻わためさんもあれからは異常はなく、ご自身の持ち場に戻られました。

ただ…」

そこで言葉を止めるリィス。

「ぼたんちゃんの事か?」

「はい」

さくやに言われてリィスが力なく答える。

それを見てさくやは優しい微笑みながら言葉を続ける。

「先程、ぼたんちゃんから連絡が来た。

無事に脱出したそうだ」

「え?」

さくやの声に嬉しそうな笑顔になるリィス。

「たぶんだが、魔乃アロエちゃんの力だろう。

彼女がこの世界に定着している話は聞いているし、何より彼女の魔力は凄まじいからな」

「そうですかよかったです」

「それとぼたんちゃんから、リィスの事を誉めておいて欲しいと言われた。

戦闘技術は申し分ないと言っていたよ」

「あ、ありがとうございます」

さくやに言われて嬉しそうするリィス。

ホロメンであるぼたんからの言葉なのも嬉しい要因だろう。

「さて、非番のところ出てきてもらってすまなかった。

2人には今日は休んで欲しい、ところだが、ヒーロ。

君にはレイムと向かって欲しいところがある」

「俺ですか?」

「そうだ、向かう先は【ファンタジー】にある五世代ハウスだ」

 

 

「どうして、五世代ハウスに?」

【ファンタジー】の森の中、共に歩くレイムにヒーロは聞いた。

「最近になって現れているコメント集について、彼女達に意見を聞きたいのよ」

「コメント集の事ですか?」

「ええ、1度彼女達、第五世代組はコメント集に取り込まれていた時期があるの。

だから、今回の件も他の誰よりも何かを感じているのではないかと総司令が考えたそうよ」

「それで俺達に」

「何だかんだ言って、最近ホロメンとよく接触する案件が多くなってるから、白羽の矢が立ったみたい」

レイムは微笑む。

「確かに事件にホロメンありに最近なってますから」

ヒーロも頷く。

「ん」

何かに気づいたのか、レイムがヒーロを止める。

直ぐにしゃがむ2人。

「どうしたんですか?」

小声でレイムに聞く。

「あの木の上」

レイムに言われてヒーロはそれらを見ると、そこにはスナイパーライフルを構えたねねの姿が。

「ねねちゃん?

スナイパーライフルなんて使えるんですか?」

「たぶんアレは第五世代組のスキル【絆】でしょうね。

でも、なんでここで?」

2人がそう話している間にダン!

ねねがスナイパーライフルを撃った。

『!』

びっくりする2人だが声は出していない。

ねねは誰かと通信で話しているのか、木から降りて五世代ハウスの方に向かって行った。

「終わった?みたいね」

「なんだったんでしょう?

獲物がり?」

「ま、そうかもしれないけど、それならわざわざねねちゃんがライフル使う事ないわね。

彼女素手で普通に獲物くらい倒せるわ」

「た、確かに」

ねねは第五世代組では前衛アタッカー

格闘が得意だ。

「様子が分からないから、慎重に進みましょう」

レイムの言葉に頷き、2人は五世代ハウスの方へと向かって行った。

 

五世代ハウスの近く、複数の人影を見つけ隠れる2人。

「あれは第六世代組?」

ヒーロが人影を見て小声で言う。

2人が隠れた時にちょうど第六世代組と第五世代組が家に入るところだった。

最後に家に入ろうとしたアロエが、2人が隠れている方を見た。

それからアロエは家に入っていった。

「あれは見つかってるわね」

隠れたままレイムが呟く。

「アロエちゃんにですか?」

「ええ、今調べたけど、この家の周りには阻害魔法やら探知魔法が混合してかけられている。

それもちょっとやそっとじゃ分からないくらい隠してね」

「やっぱりアロエちゃんですか?」

「そうね、あの中ではこういった魔法は彼女が得意でしょうから。

五世代ハウスにはしばらくしてから入りましょう。

あの感じだと、すぐには第六世代組も出てこなさそうだし」

「ええ、敵のいる中ですか?」

「そうね、でも必ず戦わないといけない相手じゃないわよ」

ヒーロの言葉にレイムはそう言って微笑むのであった。

 

トントン

五世代ハウスの玄関をヒーロがノックした。

(はいはい)

中から声がしてドアが開らく。

ドアを開けてくれたのはアロエだった。

アロエは2人を見て微笑む。

「すいません、GMですがここで何かおかしな事は起きませんでしたか?」

打ち合わせ通りの言葉を言って中を見るヒーロ。

お互いに見合うヒーロとラプラス。

(ん?特に何もないが?)

そうアロエは答えた。

「えっと…」

ラプラスを見ながらその返答に困るヒーロ。

「そうですか、それは良かったです」

そう言ったのはヒーロの横に立つレイム。

「よかったら2人も食べていきなよぉ~」

グラスを掲げながらラミィが陽気にGMを誘う。

「え?っと」

「はい、喜んで」

慌てるヒーロを尻目にレイムはそう答えて、五世代ハウスに入った。

(ま、座っておくといい)

そうアロエに案内されて椅子に座るヒーロ。

「私は何かお手伝いしましょうか」

そうレイムは言って台所に向かう。

「助かるよ」

そんなレイムにぼたんはお礼を言って何かを頼んでいた。

机にはお酒を飲むラミィと皿を配り終えたラプラスとクロヱ、そしてさっき来たヒーロが座る。

「ここで何をしているんだ?

第六世代組は」

ヒーロはそうラプラスに聞く。

「別にご飯をご馳走になる為に待っているだけだが?」

腕組みをして座るラプラスが答える。

「何を企んでいる」

「別にお前には関係ないだろ」

強めに言うヒーロにラプラスはぶっきらぼうに答えた。

「こら~!

やめなー

喧嘩しない。

お酒が不味くなるでしょ!」

「そうだそうだ」

怒るラミィに、いつの間にかお酒をもらって飲んでいるクロヱが賛同する。

「おい、なに飲んでるんだ、おまえ」

そんなクロヱを注意するラプラス。

「へぁ?

そりゃ、先輩から杯もらったなら飲まないといけないですよ」

そう言ってお酒の入ったグラスをぐいっと傾けるクロヱ。

「お、なかなかいける口だね」

そんなクロヱを見て喜ぶラミィ。

「いやいや、ラミィ先輩には敵わないですよ」

とクロヱは笑う。

「ま、今日は見逃してやる」

「こっちの台詞だ」

ヒーロとラプラスはそう言い合ってお互いにそっぽを向いた。

「はい、おまたせ~」

ぼたんが両手に拉麺を持って運んでくる。

その後から次々にテーブルに運ばれてくる料理。

ルイといろはもジャガイモで作った料理を運んできた。

「はい、おまちどう!」

ドンと大皿に漫画肉を乗せ運んできたポルカ。

「こんなの出きるんですか?」

驚くラプラス。

(まじか、こんなのもできるんだ)

漫画肉を見てヒーロも内心驚いた。

「ま、リアルではなくてここはゲームの中だからね。

こんな事もできたりするのよ」

そう言って追加でいくつか漫画肉を運ぶポルカ。

「では、席にみんな座って」

ぼたんに言われて席に座る一同。

「では、ラミちゃんよろしく」

「え?私?しかたないなぁ」

ぼたんに言われて立つラミィ。

「ええ、今回は急ではありましたが、お集まりいただきありがとうございます。

では、かんぱ~い!」

『かんぱ~い!』

挨拶も早々と乾杯の音頭をとり、出遅れる第六世代組もいたが、宴が始まった。

「ふ~ふ~うまい!」

拉麺を食べるラプラス。

「このポテトもいける」

一口食べて幸せそうな顔をするクロヱ。

「それは風真が切ったのでござるよ」

「揚げたのは私ですけどね」

いろはの言葉にルイが微笑みながら付け加える。

「こら、ねね!

自分の食べな」

「ええ、だってこれねねのだもん」

「もう、やめなー

ねねは自分の食べてからにしなよ」

ポルカの前にある漫画肉を手に取り、両手に漫画肉といった姿のねねをお酒を飲みながら止めるラミィ。

そんな3人を見ながら肉をひとつまみして微笑むぼたん。

(本当に相変わらずだ)

その横で浮かびながら半透明なアロエは笑顔でポテトを口にしていた。

「すごい状況ですね」

拉麺を食べながらヒーロは隣のレイムに言う。

「ええ、でもホロメン達も私達と同じキャラクターの1人だから。

特別ではないのよ」

レイムはそう良いながら食卓にあるワインを飲んだ。

 

レイムはワインを飲みながら宴を見ていた。

先程まで黙って食事をしていたヒーロは、第五世代組に飲まされ気分が紛れたのか、今は敵だと言っていた第六世代組に絡まれて楽しそうに騒いでいる。

そんなヒーロを見て微笑むレイムは、ふとラミィと話しているルイを見た。

(あちらも動いているみたいですね)

レイムはそう考えて自分も行動を移すことにした。

「前回はうちのリィスがお世話になりました」

レイムはみんなを楽しそうに見ながら食事をするぼたんに声をかける。

「ん?

あ、GMの。

あれはわためぇの事もあるし、気にしないで」

ぼたんは食事をする手を止めてレイムに答えた。

「少しいいですか?」

レイムの言葉にぼたんは空いてる椅子を差し出す。

「ありがとうございます」

レイムはお礼を言いながら席に座った。

「で、聞きたいのはコメント集の事?」

ぼたんにそう言われて少し驚くレイム。

「よく分かりましたね」

「ま、最近また現れ始めたし。

それに、あたし達は元コメント集に囚われてた者達だからね」

ぼたんはそう言って苦笑いをした。

「何か掴んでいるんですか?」

レイムは単刀直入に聞く。

「掴んでいるようで掴んでないかな」

ぼたんは一瞬真剣な顔をした後、そう答える。

「そうですか」

「ただ、コメント集が現れるところに高確率で現れる白騎士。

あれはコメント集を狩る者だね」

ぼたんの言葉にレイムは考える。

確かに報告でコメント集の時に現れているとあった。

しかし、狩る者とは?

レイムはぼたん達がまだ何かを知っている感じがしたが、それ以上は聞かなかった。

「こちらでも調べてみます」

「あんまり無理はしないようにね」

ぼたんはそう言ってグラスを上げる。

「何を飲まれているんですか?」

レイムは微笑みながら頷き聞いた。

「ん?これ?

ジュースだよ。

あたしあまり飲めないからね」

ぼたんはそう言って笑う。

レイムも微笑み、ぼたんにお礼を言って席を離れた。

 

宴は相変わらず続く。

ここではもう第五世代組、第六世代組、GM関係なくみんなが楽しんでいた。

そんな中、ラプラスと歌い終わったアロエが、レイムの方にやって来た。

(楽しんでおるか?)

「はい、楽しませてもらってます」

レイムはそう言って微笑む。

(なら、よかったぞ)

レイムの隣で浮かびながら飲み物を飲むアロエ。

「アロエちゃんは気づいていたんですよね?

私達が近くに潜んでいたのを」

レイムはさっきの事を聞いてみる。

(まぁな、何か吾輩の探知魔法に引っ掛かっているなとは感じておった)

アロエはにこっと笑い答える。

「やっぱり」

(悪さするような雰囲気はなかったのでな。

そのまま放置していたのだが、まさかGMさん達とはな)

「正体までは分からなかったんですか?」

(あそこまで隠すような弱い魔力だと、誰が来たかまでは分からないよ)

ふと、レイムはアロエにあの事を聞いてみる事にする。

「アロエちゃんは亜種をご存じですか?」

スターズ亜種。

今、そういうモンスターがこの世界に現れている。

倒した後にコメント集に似た力が検出される為に、あれはコメント集が影響しているのではないかとGMは考えていた。

(知ってる。

おそらくはGMさん達が考えている通りのモノだ。

あれはコメント集が自らの形を維持する為にモンスターに取り憑いた姿だ)

「体を維持する?」

(そう、吾輩もホロメン達みんなのお陰で、今はこうして世界に留まっていられるが、コメント集は基本核がなければこの世界ではその存在を固定できない。

だから、この世界にあるモンスターというプログラムに寄生する。

1つのコメントが寄生すればそこに次々とコメントが集まり、コメント集になる。

それが亜種だと吾輩は考えているぞ)

「そういう事だったんですか」

レイムは亜種の謎についての説明に納得がいった。

(GMさん達、気を付けろ。

さっきも言った通り1つのコメントが寄生すれはどんどん後からコメントはそこに集まってくる。

放置すれはそれは巨大な力となる。

だから、根源を早く見つけないといけない。

このコメント集の始まりを)

アロエはそれだけ言い終わると、宴の輪に戻っていった。

(コメント集の根源…)

レイムはアロエの言葉をそっと胸にしまい、戻ったらさくや達と相談しようと考えた。

 

それからしばらく宴は続き、そして楽しい時間は終わりを告げようとしていた。

「それでは私達は先に失礼させていただきます。

今日ここでは何もなかったと上には報告させていただきます」

そう言って、酔っ払ったヒーロを連れレイムが頭を下げる。

「ありがとう」

そんなレイム達を笑顔でラミィ達は見送った。

「レイム先輩…楽しかったっす」

よたよたなヒーロはそうレイムに言った。

「そうね、こういう世界が楽しいわよね」

ヒーロにそう言ってレイムは笑う。

レイムは今回の事件が本当に第六世代組を敵として認識していいのか分からなくなっていた。

(もしかしたら、誰も知らない裏で何かが動いているのかもしれない)

レイムはそう感じられずにはいられなかった。




20話投稿です。
ホロメンルートに追い付く為に、出来るだけ早く更新していきたいと思います。
もう1つのお話では語られなかったコメント集のお話がメインで出てきます。
果たして今回の本当の黒幕とは?
次回をお楽しみに
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