ホロライブ・オルタナティブver.IF外伝 ~GM戦隊グレートメンバー~   作:天野空

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ワープ空間で影に追跡され、先にラプラスの元へ向かったヒーロとリィス。
向かった先では、ラプラス達が大型の影と戦おうとしていた。
すぐに戦闘に加わるヒーロとリィス。
果たして彼等に勝機はあるのか?
最終決戦が今始まる。


第35話 そして、GMの物語はつづく

「減ったって言ったってこう沸きまくられたら決着つかないぞ」

「うるさい、つべこべ言わずに戦え!」

ヒーロの愚痴にラプラスが叫びながら答える。

ラプラスに怒鳴られ、少しびっくりしながらもヒーロは影を倒し続ける。

リィスは今後方でバフをholoXと自分にかけてくれている。

そのお陰でこの巨大な影とも戦えていると言ってもよかった。

(しかし、なんでこうも倒した先から沸いてくるんだよ)

「くそう、とかげの尻尾きりかよ。

倒しても倒しても出てきやがって」

ヒーロは思わず考えている愚痴が口から出た。

しかし、手は休めず巨大な影を斬る。

その時、何かを閃いたのかラプラスから指示がとぶ。

「ルイ。

飛んで下の地面を視てくれ」

「分かりました」

ルイはラプラスに言われてすぐにジャンプ。

しかし、それを阻止しようと影の巨大な腕がルイを払い落とそうと迫る。

「させないでござるよ!」

しかし、それはいろはの一刀で斬り落とされた。

ルイはラプラスに言われた通り地面を視た。

「!!」

着地したルイはラプラスを抱き締め、その場から大きく後ろへと跳ぶ。

そして「ラプラス、足元です!」とラプラスに伝えた。

「やはりな!

あいつはあれから1歩も動いちゃいなかった!」

ラプラスは背後から紫の手を出現させると、さっきまでいた地面を貫いた。

「ぐぁぁぁぁぁぉ!」

空間全体に響くほどの叫び声。

コメント集の声だ。

「おのれ、おのれ~!」

先程までヒーロ達がいた場所が突然黒く染まる。

「な、なんだ!」

「ヒーロさん、退避です」

ヒーロにリィスが声をかけて2人もその黒い部分から退避する。

「さぁ、種は暴いたぞ。

初めからずっと下に潜み、さも自分が出てきたように演出していたとはな。

どうした?

出てこないならもっと串刺しにしてやろうか」

ラプラスの挑発に、黒い床が周囲の影を取り込みながら盛り上がっていく。

そして、周囲の影を取り込んだソレはひときわ大きい黒いスライムのようになった。

そのスライムは大きな目を開く。

そして、体の半分を占めるような巨大な口を開く。

「良く分かったなぁ、ラプラスぅ~」

「あいつの愚痴のお陰だ」

ラプラスはそう言って、ヒーロを見た。

「さぁ、どうする。

本体はもう丸見えだ。

お前はもう吾輩達にやられるだけだ」

「く、くはぁ、面白いな、ラプラス。

なんで俺様が下で大人しくしてたか分かるか?

それはな。

俺が出てきたらすぐに勝負がつくからだよ!」

そう言ってコメント集が体から触手を伸ばし、ラプラスとルイを攻撃する。

「ふん、そんなもの」

すかさずラプラスが紫の手でその攻撃を防いだ。

「は、はぁ、触ったなぁ」

その大きな口がニヤリと歪む。

「!!

ラプ!

離れて!」

ルイは何かを悟り、ラプラスを抱いて横に跳ぶ。

「お、おい!」

突然の体勢変化で紫の手は消え、コメント集の触手はそのまま地面を打ち付けた。

「ど、どうした」

ルイに聞くラプラス。

「ちぇ~もうちょっとだったのになぁぁ」

ニヤニヤしながらコメント集が笑う。

「コメントの侵食率が異常です。

さっきラプラスが受けた瞬間、凄まじい速度で侵食していました」

ルイはコメント集から目を離さずにラプラスに伝える。

「なに?

こっちは運営の最新パッチを受けてるんだぞ」

「だから、言っただろう。

ただ下で潜んでた訳じゃないのさ。

俺様は下でお前らの分析、対策をしていた。

だから、今のお前達に俺様の攻撃を防ぐ力はない!」

ズバァ!

コメント集が話している最中にクロヱが触手を斬り落とす。

「別にやれるじゃん」

そう言って地面に降り、立とうとするクロヱ。

「ダメだ!

立つな沙花叉!」

「へぁ?」

ラプラスの声に、クロヱは立たずに座り込む。

その瞬間、頭上を通りすぎるコメント集の触手。

「ちぇ!」

通りすぎた後、すぐさまコメント集から離れるクロヱ。

「武器も捨てろ!」

「はい?」

続けざまのラプラスの命令に、クロヱは先程使った武器を投げ捨てる。

ガランと音を立てて床を転がる逆刃の鎌。

その刀身は真っ黒い何かが纏わりついていた。

「たった1回であそこまで侵食してる?」

武器を見たリィスはその黒い何かが、小さなコメントの集まりだと分かった。

「ぜんぜん、パッチが効いてない」

こよりが分析をかけながらぼやく。

「は、はぁ、どうするよ。

攻撃しても防御しても、お前達は俺に取り込まれ、奴隷になるしかないんだよぉ~」

「くそ」

ラプラスの近くに集まるGMとholoX。

「どうすればいい」

ラプラスが呟く。

コメント集は余裕の表情でニヤニヤと笑いながら、無数の触手を体から出している。

「どうするも何も核を壊すしかねぇ」

ヒーロはそうラプラスに言った。

「そんな事、言われなくても分かっている。

その方法を」

「ルイさん、核の場所は分かりますか?」

リィスがルイに聞いた。

「え?

あ、はい。

きちんと視る時間さえあれば」

ルイはそう答える。

その答えに頷くリィス。

「たぶん、あのコメント集の核はこれまでのと違い、すぐに破壊できるものではないと思われます。

ですが、時間さえもらえれば私達が必ず破壊する手段を用意します」

リィスはまっすぐラプラスの目を見る。

「…」

ラプラスはリィスの言葉に考える。

「こより、ありったけの近接武器をいろはと沙花叉に渡せ」

「あ、はい」

ラプラスに言われて、こよりは武器のストックを2人に送る。

「いろはと沙花叉、今から吾輩と一緒にあいつの動きを止める。

やれるな」

「もちろんでござる」

「任しなよ」

ラプラスの言葉に2人は元気良く答えた。

「ルイは核を探せ。

おい、緑色のおまえ」

「なんだ?」

ラプラスに呼ばれてヒーロが返事をする。

「ルイが核を見つけ出すまで守れるか?」

「!!

任せろ」

ラプラスに頼られたような言葉に、一瞬驚いたヒーロだったが、すぐに力強く頷いた。

「こよりは、そっちのピンクと一緒にサポートを頼む」

「任された」

「分かりました」

リィスとこよりは元気に答えた。

「では、今から狩りの時間だ!」

ラプラスの言葉に、最後の戦闘が始まった。

 

ラプラス、いろは、クロヱはコメント集に向かって突撃する。

「は、はぁ、作戦は決まったのか?

どんな作戦だろうが、今の俺様には通用しないがなぁ」

コメント集は無数の触手を3人に向かって振り下ろす。

「く」

ラプラスは触手を避け、両手に紫の剣を作り出し、その触手を斬る。

斬った後、すぐさま剣を解除。

そしてまた、剣を作り出して攻撃した。

いろはもこよりからもらった剣で、触手を攻撃。

斬った剣はそのままコメント集に向かって投げつけ、すぐにストックの武器を出す。

クロヱも同じだが、暗器を使うクロヱはあらゆる場所から武器を取り出し投げつけ、触手の動きを最小限に抑えていた。

そんな3人の戦う相手をルイはじっと視ていた。

「く」

途中片目を押さえるルイ。

「だ、大丈夫か?」

時折くる触手攻撃をイーグルブラスターで牽制しながら、ヒーロがルイに聞く。

「だ、大丈夫」

そう言ってルイはコメント集を見続けた。

その無数のコメントの中で始まりになったコメント。

それがこのコメント集の核になる。

「あった!」

ルイはとうとう核を見つける。

「やったっておい」

倒れそうになるルイをヒーロが慌てて支える。

「ありがとうございます。

でも、今はこの情報をラプに」

「どうすればいい」

ヒーロはルイに聞いた。

すっと手を出すルイ。

ヒーロはその手を取った。

流れ込むプログラム。

「これが」

「はい、このプログラムさえ渡せば、コメント集が核を移動させても見つけられる」

ルイは見つけたあの一瞬で核のサーチプログラムを組んだ。

「分かった。

必ず渡す。

しかし、あんたは1人で大丈夫か?」

「嘗めないでください。

これでも秘密結社holoXの幹部ですよ」

ルイはそう言って笑う。

「分かった。

無茶するなよ」

そう言ってヒーロは、ラプラス達の方に走り出した。

(絶対に渡してやるからな!)

 

「ルイルイ?」

ヒーロが離れ、その場に座り込むルイを見てこよりが叫ぶ。

「行ってあげてください。

ここは私1人で大丈夫です」

先程から2人は味方全体へのバフを常時かけ続けていた。

装備を毎回替えるこの戦いでは、バフもその時にかけ直さないといけなかった。

特にコメント集の侵食を遅らせるバフは必須だった。

「でも、1人じゃ」

「これでも優秀な先輩からバフのかけ方は教わっていますから」

リィスはレイムの事を思いだしながら力強く答える。

「分かったわ。

ルイルイを助けたらすぐに戻ってくる。

それまでお願い」

「はい!」

こよりはそう言うと、ルイの方へと駆け出した。

 

「くそう、まだなのか!」

ラプラスは触手の攻撃を避けながら戦う。

しかし、いろはやクロヱと違い接近戦が得意な方ではないラプラスは、動きに疲れが見えてきた。

「く、AIでも疲れるなんて、そんなリアリティーはいらないって」

ラプラスは触手を避けたが、着地に失敗して体勢を崩す。

「しまった!」

そこに迫る触手。

ザン!

「大丈夫か?」

そう言ってラプラスを支えるヒーロ。

目の前で倒れそうになったラプラスを何とか助ける事が出来た。

「おまえ」

ヒーロに驚きながら体勢を立て直すラプラス。

すぐに来た追撃の触手を2人は避ける。

「ルイはどうした?」

ラプラスの言葉にヒーロは手を差し出す。

ラプラスはすぐに手をとる。

そしてプログラムを受け取った。

「ルイ、良くやってくれた。

それよりおまえ、その武器大丈夫なのか?」

先程触手を斬ったヒーロの剣を見るラプラス。

「ああ、こいつは特別製だからな」

ヒーロはそう言って剣を見る。

刀身に纏わりつくコメント。

それをヒーロが剣に力を込める事で、刀身が炎に包まれコメントを消し去った。

「これくらいのコメントならこの通りさ」

ヒーロの剣を見てラプラスが何かを閃いたようだ。

「おい、今から言う場所を確実に斬り裂けるか?」

 

「うぉりゃ~!」

ヒーロはコメント集に向かって走っていた。

(「おまえの中にもルイのプログラムが残っているはずだ。

だから今からそこをその剣の最大出力で斬ってこい」

簡単に言うよな、AIさんは)

ヒーロはラプラスから言われた事を思いだしながらコメント集へと急ぐ。

「いろは、沙花叉、そいつを援護してやれ」

ラプラスの言葉に2人は頷く。

ヒーロに迫る触手は2人がカバーしてくれていた。

ズバァ!

そして、ヒーロはコメント集の狙い通りの場所を斬り裂く。

「な、なんだとぉ~!」

ヒーロの付けた斬りこみは、holoXの誰よりも深かった。

そう、コメント集の奥に潜む核が見える程に。

「良くやった、緑の!」

ラプラスは核に向かって紫の手を伸ばす。

伸びた手は地面に着地したヒーロの頭上を通りすぎた。

「や、やめろ~!」

ガシ。

「よし、掴んだぞ!」

ラプラスは核をスライムから引き剥がした。

「GM~!」

ラプラスは叫ぶ。

「はい!」

リィスはラプラスの声に合わせて、すぐさまコメント核の解析に入った。

「させるかぁ!!!!!」

スライムが触手を繰り出し、核を取り戻そうと伸ばす。

しかし、いろは、クロヱ、ヒーロにより阻まれた。

「くそうクソウくそうクソウくそう!」

わめき散らし触手を振り回すスライム。

「くそう~~ーーーーーー!」

スライムは大きな口を開けて全て吸い込むように、吸引し始めた。

「くそ」

ヒーロは素早くリィスの元に戻る。

そして、リィスの背後から腰に手を回して吸い込まれないように支えた。

「まだか、GM!」

ラプラスの声にリィスは解析を続ける。

しかし、長年溜まり固まったコメント核はそう簡単に解析できるものではなかった。

「ぐがぁぁぉぉあ!」

スライムが雄叫びをあげる。

リィスはそれに構わず解析を続けた、

しかし、「な、何してる!

戻れいろは~!」

焦り叫ぶラプラスの声に顔をあげた。

そこにはラプラスの紫の腕を疾走するいろはの姿。

(あああ、私が遅いせいで)

リィスの手が止まる。

「何を言ってるんだ?

やめろ~!」

いろはのスピードが上がった。

いろはがコメント集に向かう。

ダン!

いろはは核の手前でジャンプし迫っていている舌をチャキ丸で斬り裂いた。

「ぐぎゃゃゃゃゃゃゃゃ!」

叫ぶコメント集。

コメント集の最後の足掻きは、1人の女侍によって阻止された。

しかし、その女侍も後はコメント集に吸い込まれるのみだった。

(ああ、いろはちゃん)

リィスは目を閉じてしまった。

「リィス!

ここで止まるな」

(あ!)

背後からヒーロの声。

「皆を助けられるのはリィスしかいないんだ」

ヒーロは吸われまいとリィスを支えながら、リィスを応援した。

「マモリ!」

そこにいろはが叫ぶ声が聞こえる。

ラプラスの前に4つの光る玉。

その玉が何なのか、ここからでは分からなかったが、その玉はとても暖かい光を発していた。

「な、何を言ってるんだ?

おまえ達、何を」

焦っているラプラスの声。

「リィス!」

ヒーロの声にリィスはまた手を動かす。

「やめろ、いくな!

これは命令だ!」

ラプラスの悲痛な叫びが聞こえる。

「GM!

何してる、まだかぁ!」

ラプラスの叫びが木霊する。

リィスの目に涙が浮かんできた。

肝心な時に何もできない。

破壊する手段を用意すると言った自分が何もできない事にリィスは悔しかった。

ラプラスの前に合った4つの光がコメント集に入ると、先程までの凄まじい吸引力が止まった。

「ほら、泣いてても始まらないわよ」

その時、ヒーロの背後から懐かしい声が聞こえた。

「え?」

すっとリィス達の後ろから伸びてくる両手。

その手は凄まじい勢いで、核を解析し始めた。

「レ、レイムさん」

背後を見たリィスが涙声でその人の名を呼ぶ。

「もう、見てられなかったから。

でも、よく頑張ったね」

レイムは2人に優しく声をかける。

「ヒーロもうすぐ届くから、さくや達の思い」

そうレイムが言った瞬間、頭上の空間が割れ何かが勢いよくヒーロ達の方に落ちてくる。

ヒーロは2人から離れてそれをキャッチ。

「リィス、こっちは終わった。

データをヒーロの受け取った物に」

「はい」

レイムに言われて、ヒーロの持つ物にデータを送る。

「これはライオンバズーカ…」

ライオンバズーカから、ゴロンと弾が転がり出る。

すっとレイムは弾に手を置いた。

リィスもそれにならう。

「暖かい」

「それには2人の思いが詰まっているから」

ヒーロにそうレイムは伝えた。

3人の思いが力となって弾に込められる。

「いけます!」

リィスがヒーロに伝える。

「よし」

3人はライオンバズーカを構え、ラプラスの持つコメント核を狙った。

「くらえ!

ラストシュート!」

そして、放たれる弾丸。

それは虹色の軌跡を残しながら、ラプラスの持つコメント核へとまっすぐに飛んでいった。

ズドン!

弾はコメント核にぶつかり中にめり込む。

そして、黒いダイヤモンドような核は膨らみ、そして、パンと風船のように割れた。

コメント集は最後の断末魔もあげられぬまま塵になって崩れていく。

 

「やはり、無理だったか…」

 

「終わった」

ヒーロはボソリと呟いた。

「ええ、周辺のコメント集はいなくなってる」

レイムはレーダーを確認して答えた。

ピピピピ

リィスの通信端末に連絡が入る。

「はい」

リィスが端末を開くとそこにはAが映っていた。

『やったみたいですね』

Aは微笑みながら言った。

「はい、コメント核を処理しました」

『リィスさん、ヒーロさんご苦労様です。

こちらも影が塵になって消え、五帝もスターズも大方討伐出来ました。

本当にありがとうございます』

「いえ、みんなのお陰です」

リィスはそうAに伝えた。

『もちろん、そうかもしれません。

しかし、あなた達は誇っていい働きをしましたよ』

Aにそう言われて2人はお互いに微笑んだ。

『レイムさんもありがとうございます』

Aはレイムを見て言った。

「いえ、こちらこそ、急な申請を通してくれてありがとうございます」

レイムはまだリスポーン前の自分のキャラを強制的に蘇生できないか、Aに頼んだ。

『緊急事態でしたから』

そうAは言って微笑む。

「そういえば、さくや隊長は?」

ヒーロがAに聞く。

『それがワープ空間にいた所まではこちらで分かったのですが、その後は』

そうAが言った時、突然ヒーロ達の近くの空間が何者かに切り裂かれた。

「な、なんだ!」

驚くヒーロ。

そして、空間の裂け目から懐かしい顔が現れた。

「もぐもぐおかゆ~」

「おかゆちゃん?」

「あ、いたいた。

やっぱりここでよかったんだ。

ほら、着いたよぉ」

おかゆにそう言われて出てくるさくやとフジ。

「さくや隊長、フジ先輩」

ヒーロはまたも驚く。

「迷子になってた所を、またもおかゆさんに助けられてな」

さくやは罰悪そうに頭をかく。

「かなりの重役出勤よ」

「レイム!」

さくやはレイムを見て驚く。

「助けてくれたんだな」

フジはレイムを見て言った。

「当たり前です。

仲間でしょ」

レイムはそう言って微笑んだ。

 

「お疲れ様」

そう言ってholoXの方に向かった。

「いつの間に5人になったんだ?」

ラプラスはさくや達を見て言った。

「私達はさっき合流してな。

今回は迷惑をかけた」

さくやはそう言って手を差し出してきた。

「ふん、少しは役にたったからな。

誉めてやる」

そう言って手をとるラプラス。

「すいません、うちの総帥が」

そう言って謝るルイ。

「いえいえ、こちらこそ。

迷惑かけてしまって」

そう言ってレイムは謝った。

「それでこれからどうするんだ?」

さくやがラプラスに聞いた。

「別にまた初めからやり直しだ。」

「ん。

ま、世界征服はともかく、そっちも色々と大変だろう。

城もこちらにばれてるし」

「う」

さくやの言葉にラプラスが胸を押さえる。

「ばれてたのか?」

「ああ、今回の件で運営が世界全体にスキャンをかけたからな。

城の場所も把握している。

そこでだ、今回の働きもあるし、1度運営と話をしたらどうだ?」

「運営と?」

「ああ、こちらも今回の活躍はきちんと報告する。

運営も封印をまたするような事はしないだろう」

「…」

さくやの言葉にラプラスは考える。

そして、仲間の4人を見た。

「我々はラプラス、あなたについていきますよ」

ルイの言葉に3人が頷く。

「ああ、わかった。

では、こうしよう…」

 

 

その後、ラプラス達は運営と話し合っていい感じにまとまったらしい。

俺達はというと。

ま、代わり映えしない日常に戻った。

 

GM基地内、チームGMの部屋。

「はぁ、なんか大きな仕事が終わって気が抜けちゃいました」

ヒーロはそう言って椅子にもたれ掛かる。

「はぁ、ちょっとはしっかりしてください」

そう言ってお茶をヒーロの前の机に置くリィス。

「そうだぞ。

コメント集の驚異が去ったとはいえ、スターズ暴走やプレイヤーからのGMコールは無くなるわけではないからな」

フジはトレーニングをしながらヒーロに言う。

「そうですけど」

「お、揃っているな」

ヒーロがそうぼやいた時にさくやが部屋に入ってくる。

「あ、さくや隊長」

3人は各々自分の席についた。

「みんな揃っているな。

今日は嬉しい知らせを持ってきたぞ」

さくやは席に座りながらにこにこしていた。

「まずはヒーロとリィス。

2人の昇進だ」

「おお」

「本当ですか?」

さくやの言葉に喜ぶ2人。

「今回の働きで運営が決めたらしい」

「よっしゃぁ」

ガッツポーズをとるヒーロ。

そんなヒーロをさくやとフジは笑顔で見ていた。

「そして、もう1つ。

それはこの隊に補充員が入る事になった」

「おお、まじですか?」

「え?

私にも後輩が?」

驚く2人。

「男かなぁ、女かなぁ」

「女だったらどうなんですか?」

ヒーロに少しトーンの落ちた声で聞くリィス。

「え、いや、そのう」

ヒーロが少し怯える姿にさくや達は笑った。

「そろそろ来るはずだが」

トントン

扉を誰かがノックする。

「き、来た」

「失礼します」

そう言って誰かが入ってきた。

太い腕にムキムキの…

「って総隊長じゃないですか!」

「お、おう」

ヒーロに呼ばれて部屋に入ってきた総隊長は驚く。

「なんかデジャヴ感じます」

ヒーロはそう呟いた。

笑いを堪えるさくやとフジ。

「ま、まぁ、そう言うな。

ほら、入ってくれ」

「はい」

総隊長に言われて1人部屋に入ってくる。

『あ』

その姿を見てヒーロとリィスが驚き声を失う。

「また、よろしくね」

『レイム先輩!』

2人はレイムに抱きついていく。

「おい、こら、人の嫁に引っ付くな」

総隊長に阻止されるヒーロ。

「レイム先輩」

「はいはい」

リィスは無事に抱きつき、レイムは優しく頭を撫でた。

「また、よろしくね2人とも」

レイムはさくやとフジの方を向いて言った。

「ああ、よろしく」

「腐れ縁だな」

さくやとフジはそう言って笑う。

「よし、メンバーも揃った事だ。

これからもこの世界を守るぞ」

『了解です』

そして、ヒーロ達のGMとしての仕事はまだまだ続いていく。




これにてホロライブオルタナティブver.IF 外伝 ~GM戦隊グレートメンバー~完結です。
長い間お付き合いいただきありがとうございました。
いろいろと至らぬ点があると思いますが最後まで読んでくださった方本当にありがとうございます。

ただ、このお話はこれで終わりになりますが、まだ、解けてない謎がいくつかあります。
それは3つ目の外伝で。
お時間があるようでしたらまた、お付き合いください。
では、またお会いしましょう。
ありがとうございました。
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