ホロライブ・オルタナティブver.IF外伝 ~GM戦隊グレートメンバー~   作:天野空

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奇妙なGMコールを受けたフジ達。
そこでは最近突如現れているスターズ亜人が現れた。
不思議な力を持つ謎の白い人物や世界の答えに力を借りながらどうにかフジ達はスターズ亜人を撃退する事に成功した。

事件が終わった後フジは今回の事件である事を考えて上層部に報告するのであった。


第5話 【近未来都市】の試験

「今から2人には【バーチャル】にある【近未来都市】に行ってもらう」

チームαの部屋でヒーロとリィスはそうさくやに言われた。

「【近未来都市】ですか?」

「そうだ」

ヒーロが不思議そうに聞きさくやが即答する。

「それはどう言った理由なのでしょうか?」

恐る恐る聞くリィス。

「ん?

別に悪い事で行くんじゃないぞ。

先日のフジや君達の報告で上が君達2人にも変身ブレスレットを配給してはどうかと言われたのでな、その適正試験を【近未来都市】でしてもらう事になった」

「おお、本当ですか?」

「私達も先輩方のようになれるんですか?」

興奮する2人。

「ま、適正試験に受かればだがな」

そんな2人を見ながら笑うさくや。

『はい、頑張ります』

声を揃えて言う2人。

「ま、緊張せずに。

ただ、試験官があのマッドサイエンティストだからな。

がんばれ」

「げ」

「?」

さくやの言葉に嫌な顔をするヒーロとなんの事か分からない顔のリィス。

そんな2人を見てさくやは微笑んだ。

 

さくやに向かう場所を聞いた2人は【近未来都市】に着いていた。

「ここが【近未来都市】ですか?」

リィスは街を見ながら言った。

建物や道歩くキャラも本当に本で見るような近未来の物だった。

「そう、この【ホロライブワールド】で唯一、近代兵器や搭乗ロボットを販売して場所でもある」

ヒーロはリィスに足元に来ている円盤に乗るように指で教えながら言った。

「搭乗可能なロボット?」

「そう、限定的だけどな。

それを使うとかなりチート級の力を手に入れれるけどめちゃくちゃ高い」

「なるほど」

円盤に乗った2人は勝手にどこかに進んでいく。

「これはどこに進んでいるんですか?」

「ん?ああ、この街の中心にあるタワーに向かってる」

「さくや先輩が言ってた」

「そ、そこで試験をするんだよ」

そして、2人が話している間に巨大なタワーが見えてくる。

2人はそのままそのタワーへと入っていった。

 

円盤に乗ったまま地下に降りた2人は、円盤を降りてからヒーロを先頭に奥へと歩く。

「たくさん部屋があるんですね」

リィスは通路を見ながら言った。

「ここは研究エリアになってるんだよ。

目的の場所はここの一番奥」

ヒーロはそう言いながら奥へと進む。

そして、1番奥の扉の前で止まった。

「ここだよ。

チームα、ヒーロ、リィス到着しました」

扉に向かってヒーロが言った。

「はいはい、話は聞いてるよ。

中に入って」

扉横のマイクから声が聞こえる。

扉が開き、ヒーロ達は中に入った。

「やぁ、久しぶりだね、ヒーロ」

中には白衣の男性が待っていた。

「久しぶりじゃねぇよ。

相変わらず変な噂しか聞かねぇぞ、ウェイ」

「そうかい?

僕は普通に実験してるだけだけど?」

「お知り合いなんですか?」

2人を見ながら不思議そうに聞くリィス。

「ま、同期ってやつだよ」

「彼がGM、僕が製作部署に同じ時期に入社したんだよ」

「そうなんですね」

「それでこいつが新入社員歓迎会で、勝手に開発した装備を暴走させて、俺がそれを止めた縁で知り合った」

「ああ、あの時は助かったよ。

危うく入社そうそう首になるところだった」

そう言って笑うウェイ。

(どんな事したんだろう?)

そう思いながらリィスは研究室を見渡す。

いたるところに乱雑に置かれている武器、何かの素体なのかマネキンのような物も数体、部屋の壁にそって立っていた。

「そういや、アレなくなってるな」

ヒーロが部屋の隅の台を見てウェイに言った。

「ああ、そりゃ持ち主が取りに来たら渡さないといけないだろ」

ウェイが嬉しそうに言う。

「へ、お前もあいつ推しかよ」

「別に推しって訳じゃないさ。

ただ、彼にはたくさんの研究資料をもらったからね」

「何かそこにあったんですか?」

リィスがウェイに聞く。

「ああ、僕の最高傑作アルティメットフットっていう足装備がね」

「ほら、さっさと適正試験をしてくれよ」

話を遮るように言うヒーロ。

「はいはい、本当におまえは彼の話嫌いだよな」

「うるせぇ」

ヒーロの返答に笑いながらウェイはたくさんの装置がある場所に向かう。

「さて、適正試験の内容だが簡単だ。

今から戦闘フィールドに1人で入ってもらい、こちらにあるデータで作ったスターズを倒してもらう」

「ひ、1人でですか?」

リィスが心配そうに言う。

「そう。

しかし、今回は緊急な処置なので2人にはこれの使用が許可されている」

そう言ってウェイは2つのブレスレットを見せ渡した。

「これって」

「いいのかよ」

2人はそれを見ながらウェイに言う。

「ああ、ただ、それは凡庸型の変身ブレスレットだから専用型ブレスレットに比べたら半分以下の力しか出ない。

本当は変身ブレスレットもらえるのは、GMの中でも多くの実績をだして、この適正試験も上位の結果を出した人だけだからな」

「じゃ、なんで俺達に変身ブレスレット渡すんだよ」

ヒーロが不思議そうに聞く。

「言わないでも分かるだろ?」

そうウェイに言われて、2人は黙った。

「そうだ、今考えてる事がほぼ正解だよ。

君達は今から第六世代組と戦う事になる。

そんな任務についた人間がドノーマルだと相手にもならない。

それが上層部の考えだよ」

「確かにな」

「はい」

ウェイの言葉に2人は悔しそうに答える。

「ま、今からの試験結果では、僕から危なそうなら上に伝えるさ。

この人を作戦に投入するのは危険ですって」

「おい!」

その言葉に声をあげるヒーロ。

「だったら、頑張るんだな。

少なくとも僕は資料を見た感じ君達ならやれるって思ってるさ」

「やってやるよ」

「頑張ります」

「その調子。

それじゃ、まずはヒーロから行くか。

変身ブレスレットの使い方は分かるか?」

頷くヒーロ。

「なら、戦闘フィールドに入ったら使ってくれ、使ったと確認できたらスターズを召喚する」

「分かった」

ヒーロはそう言うと部屋の隅にあるドアに向かう。

「頑張ってください」

そんなヒーロにリィスは後ろから声をかけた。

「おう」

ヒーロはそう返事をしてドアをくぐった。

 

そこは円形のフォールドだった。

床も壁も鋼鉄でできたフィールド。

(ここで俺の力が試されるのか)

変身ブレスレットを付けるヒーロ。

そして、ブレスレットを付けた腕を体の前に持ってくる。

そして「GMチェンジ!」

ヒーロの言葉にブレスレットが光る。

そして、ヒーロは灰色の変身スーツを着た。

『それじゃ、始めるぞ。

装備は説明しなくても分かるだろ』

アナウンスからウェイの声が聞こえる。

ヒーロは(装備)と心の中で思う。

その瞬間何が使えるか頭に浮かんだ。

「ああ、いける」

『よし、なら出すぞ』

そのアナウンスが終わると同時に目の前に何かが転送される。

それは自分の2倍ほどあるオークだった。

『クラッシャーオークのスターズだ。

動きは遅いけど攻撃力は異常に高い、当たらないように注意しろよ』

「わかった」

『では、適正試験はじめ』

アナウンスの言葉が終わると動かなかったオークの目がヒーロを見た。

(戦闘開始か)

ヒーロは装備欄からハンドガンとレーザーソードを出現させる。

ガァーーー!

オークもヒーロを標的と認めたのか動き始めた。

(確かに動きは遅いな)

人がゆっくりと歩くくらいのスピードでヒーロに向かってくるオーク。

そして、手に持つヒーロと同じぐらいの長さの棍棒を振り下ろしてくる。

ヒーロはそれを横に跳んで避けた。

(え?)

ドカン!と凄まじい音で床を殴打するオーク。

しかし、ヒーロはその威力に驚いたのではなく、自分の跳んだ距離に驚いていた。

(思ってた以上に跳んでる?

少しのつもりで跳んだはずなのに、これがスーツの力か)

ヒーロはオークを見る。

オークもヒーロを見た。

(これならいける)

オークはヒーロにめがけ、今度は棍棒をスイングしてきた。

ヒーロは避けず棍棒を見る。

そして、ザン!

勢いよく振られた棍棒をヒーロはレーザーソードで斬った。

まさか斬られるとは思っていなかったオークは、勢いが変わり体勢を崩す。

すかさずヒーロはオークの足をハンドガンで撃った。

足を撃たれその場に尻餅をつくオーク。

ヒーロはそのチャンスを逃さずオークとの間合いを詰める。

装備を波動アームに切り替え、オークを乱打した。

殴る度にオークの内側までダメージが蓄積される。

ガァーー!

オークは苦しそうに右手を振りヒーロを殴ろうとしたが、ヒーロは後ろに跳んで避ける。

「これで!」

波動アームからバズーカに装備チェンジ。

ヒーロはオークに向かってバズーカを発射した。

弾はオークを確実に捉え爆発した。

『試験終了。

思ってた以上だったよ』

ウェイの嬉しそうな声がアナウンスから聞こえた。

「ふぅ」

ヒーロは息を吐き出し変身を解除した。

 

「おつかれさま」

「すごかったです」

部屋に戻ったヒーロを2人はそれぞれの言葉で称賛した。

「やっぱりすごいなスーツの力は」

装備者の力を数十倍にし、様々な装備を一瞬で切り替えることができる。

「初めて使ってあれならかなり優秀だよ」

ウェイはモニターを見てキーボードを操作しながら言う。

「そうか?

次はリィスだな」

誉められて少し嬉しいヒーロがリィスに向かって言う。

「は、はい」

ヒーロに言われ緊張した声で返事をするリィス。

「変身ブレスレットの使い方分かるか?」

「大丈夫です、ウェイさんに教えてもらいました」

リィスの言葉にヒーロはウェイを見た。

相変わらずモニターを見たままだが、手をあげて振る。

(大丈夫そうだ)

「がんばれよ」

「はい」

「よし、準備できたよ。

部屋に入って」

「わ、分かりました」

ウェイに言われてリィスは隣の部屋へと入っていった。

ヒーロはウェイの横に行き、隣の部屋をモニターしている画面を見る。

「大丈夫か?」

心配そうにヒーロが言う。

「ヒーロよりかは安心して見れるよ」

そう言って隣のウェイが言った。

「は?それってどういう…」

「お、変身するぞ」

ウェイの言葉に言葉を遮られ不服そうなヒーロも画面を見た。

リィスが光に包まれる。

そして、ヒーロと同じ灰色の変身スーツを着たリィスが現れた。

「おい、あれ」

「思ってた以上だな」

画面を見る2人は思わずリィスの姿を見て唾を飲み込んだ。

『え?きゃー』

変身したリィスは自分の姿を見てその場に座り込む。

変身スーツは他の服装備と違い体にぴったりとした服だ。

変身したリィスは普段隠していた部分もはっきりと見えるようになっていた。

「めちゃくちゃスタイルよくないか?」

ヒーロがボソッと呟く。

「ああ、出るとこ出て引っ込む所はきちんと引っ込んでる。

そして、あの2つの山が…」

ウェイもそう呟いた。

『こ、これどうにかできないんですか~』

座り込んで情けない声を出すリィス。

「ごめんね、変身スーツはそういう装備だから」

マイクに向かってウェイが言った。

『ふぇぇん』

それを聞いてリィスは顔を真っ赤にしてぼやく。

「しかし、あれってリィスが設定したのか?」

ヒーロは画面を見ながら言う。

キャラ設定はGMと言えども自分の好きなように作る事ができる。

なのでリィスのあの姿は自分で設定したものとなるはず。

「いや、彼女は違うよ」

そうウェイは言う。

「そうなのか?」

「今からモンスター出すから戦って、倒したらすぐ終わるから」

ウェイはマイクでそう言ってからキーボードを操作する。

リィスから少し離れた場所に巨大な蠍が現れた。

「死神蠍、かなり強い猛毒を持ってるから攻撃には注意して」

そうウェイは言った。

「おい、死神蠍って上位モンスターじゃないか」

同じスターズでも基本となるモンスターによってその強さは異なる。

リィスの相手する死神蠍はヒーロの相手より数倍強い。

「大丈夫だって、これは上からの指示でね。

彼女の性能調査でもあるんだよ」

「性能調査?」

「まぁ、見てなって」

腑に落ちない顔をしながらもヒーロは画面を見る。

リィスはゆっくりと立ち上がっていた。

恥ずかしさを堪えてなんとか戦う気になったようだ。

『い、いきます』

リィスが右手を広げるとそこに武器が現れる。

「おい、まじかよ」

その武器を見てヒーロが驚く。

現れたのはリィスの身長と同じぐらいの巨大な斧。

「はは、ハイパーアックスか」

ウェイも画面を見ながら嬉しそうに言う。

ハイパーアックス。

その巨大で凄まじい重さの為、使い手がなかなかいない武器。

だが、その見た目どおり威力は凄まじい。

それをリィスは片手で持ち上げていた。

「変身スーツってあんなに力出るのか?」

「いや、基本は装着者のポテンシャルを最大限に引き出し数十倍に高める装備だよ」

「なら、リィスの潜在能力って」

「そう、凄まじく高い」

2人が話している間に、死神蠍がその巨大なハサミでリィスに攻撃しようとしていた。

しかし、リィスはその斧を持ったまま軽やかに避ける。

そして、斧の横で蠍を殴り飛ばした。

壁に激突する蠍。

その蠍に向かってリィスは持っていた斧を投げた。

高速回転する斧はそのまま蠍を真っ二つにする。

「すごい、新記録だよ」

光になって消えていく蠍を見てウェイが言った。

「すっげぇ」

ヒーロはすぐに変身を解除しているリィスを見ながら呟いた。

「ちょっと処理するから少しそこで座って待ってて」

マイクでウェイがそう言うと『分かりました』とリィスは答えその場にゆっくりと座る。

「びっくりしたろ」

「ああ」

ウェイの言葉にヒーロは答えた。

「それで性能調査って言ったよな。

リィスをあの場所で待たせたって事は教えてくれるんだろ?」

「ああ、頭の中混乱してるだろうし」

ヒーロにウェイは笑いながら言う。

「リィスは人間なのか?」

「もちろん、人がプレイしているキャラだよ。

ただ、彼女はフルスキャンシステムを採用されている」

「フルスキャンシステム…」

基本、この【ホロライブワールド】をプレイする時は寝てヘッドギアを着けて行う。

そして、キャラを設定して冒険をするのだが、リィスの場合は少し違った。

リィスはGMに配属となった時に会社で体全体のスキャンを受け、自分と全く同じ体型のキャラを作っていた。

そうする事で動く際も違和感なく体を動かせキャラとのシンクロ率が上がりポテンシャルも上昇するという事だ。

試験的に導入され、まだ一般プレイヤーには普及されていない。

「なので、あの体型は彼女の素だよ」

「まじかぁ」

「彼女、体にちょっとコンプレックスあるみたいで普段はサイズの大きい服を装備して誤魔化してるみたいだね」

「じゃ、変身スーツもどうにかしてやれるだろ?」

ヒーロの言葉にウェイの目がキラリと光る。

「無理だ!

変身スーツはそういうものなんだ!」

「頑なだなおまえ」

ウェイの言葉にヒーロは呆れたように呟いた。

 

「さて、2人とも試験は合格だよ」

部屋に集まった2人にウェイは笑顔で伝える。

「おおー」

「やりました」

それを聞いて2人は喜んだ。

「ただ、すぐに2人に変身ブレスレットは渡せないんだ。

今から2人のデータを集計して君たち専用にチューニングしていく。

だから、完成まで少し待ってくれるかな」

『了解』

2人は笑顔でそう答えた。

すると突然空中に画面が現れる。

『すまない、試験中に』

画面にはさくやが写っていた。

「いえ、今さっき終わったところです」

『そうか、よかった。

結果は?』

「2人とも文句無しで合格です」

ウェイの言葉に笑顔で頷くさくや。

『おめでとう2人とも。

それで、試験終わり早々で悪いんだが、今から2人には【ゲーマーズ】の白上神社に行ってもらいたい』

「何かあったんですか?」

さくやにヒーロが聞いた。

『ああ、プレイヤーからの情報で白上神社の主が誰かに襲われているらしい』

「え?フブキちゃんが!」

驚くリィス。

「しかし、普通のプレイヤーはイベント以外でホロメンを見る事はできないんですよね」

ヒーロが言った。

『ああ。

しかし、今回コールをくれたのはフブキさんに縁が強いプレイヤーだ』

「先の事件の関係者っすね」

『そういう事だ。

それから、私は今から会議にフジとレイムは別件で動いている。

現地のホロメンと協力して事にあたってくれ』

『了解しました』

『無茶はするなよ』

そう言った後、画面が消える。

「それじゃ行ってくるよ」

「ああ、気を付けてな。

それと、合格報告は本部に送っておいたから、【ブースト】申請はできるよ。

状況を見て申請するようにな」

「わかった。

それじゃ、行こう」

「はい、ウェイさんありがとうございました」

「リィスちゃんも頑張って」

ウェイの言葉に笑顔で頷くリィス。

そして、2人は【ゲーマーズ】の白上神社へと向かった。

 

GMバイクにまたがり空から下を見下ろす2人。

「あ、あそこです」

リィスは神社の境内を指差す。

「了解」

2人は境内に降りた。

そこには女性プレイヤーと亜人のプレイヤー

ヒーロは亜人のプレイヤーに見覚えがあった。

(また、あのプレイヤーか?

しかし、今回はこっちだな)

「何か問題ですか?」

ヒーロは連絡してきた女性プレイヤーに聞いた。

「はい、見てはいないのですが、境内で何か嫌な感じがして」

そう言う女性プレイヤーは前回の事件で世界の答えと言われたプレイヤーと冒険をしたカーディアだった。

(確かその時にフブキさんとかなり縁を作ったみたいだったな)

カーディアの言葉に辺りを警戒しながらヒーロは思った。

横ではリィスが範囲探索をしている。

何かあれば探索にかかるはずだ。

するといきなり何かがこちらに向かって落ちてくる音がする。

「な、なんだ?」

「え?」

ヒーロが音に気付き周りを見る。

カーディアとリィスも同様に周りを見ていた。

「上です!」

ロックが空を指差し声をあげる。

「うわ、避難!」

ヒーロの声に4人は何かが落ちてくるであろう場所から距離を取る。

そして、それは落ちてきた。

「あれは例の槍!」

ドン!と凄まじい音と共に落ちてきたそれを見てヒーロが叫ぶ。

槍は振動し始め特殊なフィールドを発生させた。

「え?」

「うわぁ」

何かにぶつかりロックは叫んだ。

ヒーロが声の方を見ると突如現れたフブキがロックにぶつかっていた。

もつれあって倒れるロックとフブキ。

いつの間に現れたのか第六世代組のいろはがそれを見ていた。

「ごめんね、まさかぶつかると思ってなくて」

そう言ってフブキは倒れたロックに手を貸した。

ロックはその手を握って立ち上がっていた。

「助けてくれてありがとうございます。

僕はロック。

えっと、あなたは?」

「あ、白上フブキだよ。

本当にごめんね」

ヒーロとリィスは目の前のいろはに警戒する。

すると屋根から1つの影がいろはの後ろに降りてくる。

そして、もう1つ音もなくフブキの後ろに降りてくる。

マモリと黒フブキだ。

「さすがにGMが出てきたら分が悪いでござる」

そう言って手元の機械を動かすいろは。

背後にワープホールが現れる。

「では、いずれまた」

そう言っていろはとマモリはワープホールに消えた。

「な、なんだったんだ」

フブキ達が消えたが警戒を維持し、ヒーロはリィスに探索を頼んだ。

リィスは範囲探索を行う。

「大丈夫だったフブキちゃん」

「あ、カーディアちゃん来てくれてたんだね」

「黒ちゃんも」

「おう」

カーディアとフブキ、黒フブキが和気あいあいと話している。

「大丈夫みたいです」

リィスはヒーロに言った。

「了解」

ヒーロは警戒をとく。

「ちょっとお話いいですか?」

そして、ヒーロは今回の事をフブキ達に聞いたのだった。

 

GM基地、チームαの部屋。

「これが今回の報告書です」

さくやの前にヒーロとリィスが立っていた。

報告書に目を通すさくや。

「手合わせに来た…か」

「はい、フブキさんはそう言っていました」

「現れたのが第六世代組の風真いろはと子姫マモリか、確かにそう言われたらそうかなと思うが」

さくやは他に何かあるような気がするのだろう、考え込んでいた。

「あと、例の亜人プレイヤーロックもいました」

「私達がフブキちゃん達に話を聞いている間にいなくなっていたので話は聞けてないんですけど」

ヒーロの言葉にリィスが続く。

「やはりその亜人プレイヤーが怪しいな。

いきなりの事で慌ててログアウトしたと考えられなくもないが。

分かった。

ご苦労様。

上には私から報告しておく。

後、2人とも試験合格おめでとう。

ウェイもすごく誉めてたぞ」

「そうっすか」

「へへへ」

さくやの言葉に照れる2人。

「変身ブレスレットはしばらく先だが、これからは戦力として戦いに参加する機会が増える。

期待しているよ」

『了解しました』

ビシッと敬礼する2人。

さくやはその姿を頼もしそうに微笑みながら見ていた。




最近ばたばたしているせいで投稿が遅くなってしまいました。
楽しみにしていただいている方すいません。
今回はフブキちゃんと黒フブキちゃんVSいろはちゃんの登場です。
喋り方はこんな感じか?という疑問がありそうですが、そこはご愛嬌という事で。
それではまた次回に
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