地球過剰防衛軍   作:APHE

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超々お久しぶりです
フォーリナーは最後の最後で新型アースイーター出してきたりするしこういうことする


遥かなる外来人ー地球軌道防衛戦

月面 大深度戦闘指揮所

 

 

「閃光…閃光…ミサイル…閃光…ああ、クソがよ!」

 

月軌道上に浮かべられた無数の、数えるのが億劫になるほどの防衛衛星の束。

それらから吐き出される各種武装はまともに見続ければ失明するほどの激しい光を伴い、しかしやっとの思いで敵の侵攻を防ぎ止めている。

地球を覆う何重ものリング状に配置されたUNCFの軌道防衛システムは途切れることなくショックカノンと増幅光線砲を吐き出し、国連軍が自棄になったのかと思うほどに打ち上げ続けた防衛衛星システム"アーテミシーズ"が核ミサイルを高レートでばらまき続ける。

月面基地からもリニアキャノンに核ミサイルはもちろん、企業連が設置した大型コジマキャノンや地上配備型の各種艦砲、物資運搬用マスドライバーまでもが迫る敵へと向けられできる限りの攻撃を繰り出していた。

 

今や宇宙は赤青緑の光学/粒子兵器の迸流とミサイルや艦載機の描く光跡、敵または戦略級兵器の残した特大の閃光によって埋め尽くされ、戦略MAPを見てすら戦場の全貌把握すらままならない。

ただわかることは、マザーシップがすごい勢いで消し飛んでいっていることだけ。

 

〈ブレイク!ブレイク!〉

 

〈連邦軍艦隊の意地を見せろぉ!〉

 

《自律式防衛システム6889、弾薬喪失。本機はこれより特攻します》

 

〈堕ちろ!堕ちろ!〉

 

〈6時方向にボギー!回避せよ!〉

 

《HYPERIONヨリ入電、EOSノ出撃準備ヲ開始》

 

〈⊿ウェポンを使用する!〉

 

〈UNCFアンドロメダ233、2番砲塔沈黙!〉

 

〈被弾した!後退する!〉

 

通信も大混線状態で目も当てられないが、戦艦同士の衝突など不利益を生む干渉は奇跡的に一切起こっていなかった。極限状態にあっても防衛軍諸氏の連携は崩れることなくむしろ頑強さを増している。

だがそれよりも。

 

「母船一隻沈められてシッポ巻いて帰った異星人が?今度は10万隻失おうとも突撃継続!?いくらなんでもリミッター外れ過ぎだボケ!」

 

マザーシップの残骸が土砂降りのように降り注いでデブリ警報どころの騒ぎではない月面都市グラナダ。

その遥か地下のコントロールセンターにて丸淵メガネが光る白衣の少女がコンソールを思い切り殴りつけていた。彼女は割れた画面など気にせず怒りのままに2撃、3撃目を叩き込む。

 

「だいたい!なんで!こんな辺境の惑星に!そんな大戦力を送るのよ!?恨みか?積年の恨みか!?そんなら一度攻められたこっちのほうが溜まっとるわクソがぁ!」

 

少女はひとしきり暴れるとアナハイム・エレクトロニクス月面本社から途切れることなく発進し続けるジムとジェガンからなる大河をぼうっと眺め、我に返ってズレていたメガネをかけ直した。

 

「ふー…まぁ、だいたい分かるんだけどね。後がないってのはさ。それなら自分の星系でじっとしてりゃいいと思うんだけど…できなかったんだろうね、彼らには」

 

今や地球の戦力は強大だ。祝福とは名ばかりの次元災害、世界統合を経て超強化された軍備の数々はその気になれば他文明を侵略し銀河に覇を唱えることもできるほどだ。

攻めたことがあるのならば、攻め返されることもある。統合後の世界でそれが何を意味するのか、今の我々にはよくわかる。敵はそれを恐れているのだろう。

 

だが人類は戦力的物質的問わずあらゆるリソースを全て防衛に回し、星系外には目もくれずにただ地球を守る、それだけにこだわってきた。

 

「ウチらは攻められたことがある…いや、攻められることになってたからそうしただけで、それ以上はなーんにも、ほんとになーんにも考えてないのに」

 

それ相応の、()()()()のリスクを負ってまで彼らは攻め入った。もはや引き返す気は無さそうだ。

 

「ならこっちも本気で本腰入れて、一つ残らず消し去ってやるしかないよね」

 

少女はぐいとインカムを引き寄せて叫ぶように告げる。

 

「月面駐留IS部隊は全機出撃!月軌道から連中を叩き出しなさい!」

 

その声を聞いたか聞かぬかわからないうちにモニターの向こうの()()が一斉に装甲を纏い、青い星を守るために命を厭わず駆け出してゆく。その姿は誰の目にも美しかったが、少女は自らの作り上げた『夢』を武力として振るわざるを得ないことに少なからず憤りを感じていた。

 

『アインハンダー隊、全機出撃準備完了!』

 

『HYPERION統括AIヨリ、アインハンダー隊ヘ入電。全機出撃シ、敵ヲ滅セヨ!月ト地球ニ栄光アレ!』

 

『エンディミオン出撃する!』

 

だからこそ、同時に出撃した数万の戦闘機と自らの夢とが同じ兵器として並び飛ぶ光景は悲しいものだった。だが今は仕方がない。そう今は。

 

「…IS主導の宇宙開発、まだ諦めてないんだからね」

 

本当の夢は侵略者を倒し尽くした、その後に。

まずは目の前のことからだ。

 

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 

月軌道 絶対防宙圏4

 

「絶対防宙圏3が突破された!全軍後退し防衛ラインを再構築!」

 

「あと2分で月からの増援が来る!それまで持ち堪えるんだ!」

 

「ここを抜かれたら大気圏内での戦いになる!それだけは絶対に…!」

 

これでもかと絶え間なく撃ち込まれる攻撃によってマザーシップがワープアウトした瞬間に爆ぜていく。状況はどう見ても圧倒的に優勢、キルレシオは地球側艦載機1機につきマザーシップ10隻以上撃沈ととんでもないことになっており押しとどめるどころか今すぐ逆侵攻を始めてもおかしくないほど。

だが前線は硬直どころか崩壊と表現するのが正しい勢いで押し込まれ続け、今では地球軌道に肉薄しすぐにでも降下を始めそうなそぶりを見せている。

戦力が分散し(おびただしい数の防衛戦力を除けば)丸裸になった地球は開戦当初と比べれば攻めやすくなってはいるが、一番の理由としては敵方戦力の一極集中にある。

コンマ数秒単位で次々と防宙圏内に現れるマザーシップ。最優先目標近くへとワープビーコンの設置に成功した彼らは各戦線での足止めをする理由を失い、機は熟したと言わんばかりに全艦がこちらへとなだれ込んでいるのだ。

おまけに交戦中も短距離ワープを繰り返すものだからそのままじりじりと距離を詰められ、最早こちら側が取れる戦法はただただ迎撃するのみ。戦力を削りきるのが先か、辿り着かれるのが先かの究極の消耗戦が発生している。

 

──その勝敗はこんな光景を見せつけられている時点で明らかであるが、それでも…

 

「地上では自己判断で核ミサイルは使えない!使いたいやつはここで思いっきり使っておけ!」

 

「反応弾もだ!今ある在庫は使い切れ!」

 

翼下のミサイルを一斉に放ち離脱、補給を受けて戦線復帰するとまた抱えたものを放ち離脱…後退する空母艦隊と前線とを何度も何度も往復し、そのたびに火球をいくつも作って敵を爆砕する。

母艦側の搭載弾薬が無くなるまで続けられる戦略兵器のシャトルランは侵攻速度にさして影響を与えていなかったが、少しでも遅らせることはできていた。

 

〈隊長機から小隊機へ!3カウントで一斉射!〉

 

〈了解!〉

 

今も10機からなるバルキリーの編隊が前線へと肉薄し1機につき6発、合計60発の反応弾が放たれ火球の壁を形成したが、すぐに爆風の外側、よりこちらに近い場所へとマザーシップがワープアウトする。

 

〈ちくしょう!〉

 

〈戻ってまたぶちかますぞ!〉

 

バルキリーの編隊が去ると今度はコスモタイガーの編隊が現れ波動カートリッジミサイルを斉射し、今度はコアファイターと突撃艇の大部隊が核ミサイルを斉射し、そんな努力をあざ笑うようにまた敵が現れ…もう、何もかもがダメだった。

 

「地球からストーンヘンジならびにリニアキャノン射撃開始!M-26ブロックに展開中の部隊は退避!」

 

「地球からだと!?…ッチ、確かにもうそんな距離だよな!」

 

「もう、こんなに近くまで…」

 

そう、それほどの火力を持っても、"少しでも遅らせることはできている"程度であったのだ。飛び込んだ通信にパイロットたちのみならず空母甲板員や艦長までもが初めて地球を振り返り、一面に広がる青に、母なる星の放つ光に、これほどまでに近づいてしまったことに気が付き絶望した。

 

〈だからどうした!俺たちが戦いをやめる理由にはならない!〉

 

〈月も地球も人類のものだ!出ていけ!〉

 

そこに殺到するは月面より出撃したアインハンダー隊、エンディミオン2万機とEOS4万機からなる大編隊。道中の戦闘で30%以上を喪失し実数は前述のそれとは異なるが、それでも諦めていない、諦める気のない者たちがやって来たのだ。

 

アインハンダー隊は編隊を崩して万条の流星となり、各々の武装ポッドを駆使した遊撃戦を始める。バルカンやミサイルを装備した機体はドローンの掃討、レールガンや重砲を装備した機体は大物狩りへと向かっていった。

それらは火力こそ陽電子砲や光線砲、戦略兵器に劣れども圧倒的な数と連携、技能によって確実に撃破数を稼いでいき敵の突出を防ぐ。これによってフォーリナーの前進速度は目に見えて遅くなり、前線の移動速度に置いて行かれていた戦艦隊の激しい砲撃がまた仕事を始めた。

 

〈小隊機が被撃墜!〉

 

〈あれはEOSだ、問題ない!〉

 

彼らの果敢な遊撃戦法を支えるのは無人機EOS(エーオース)。宇宙要塞HYPERIONの統括AIによって制御されるこれらのキリングマシーンは有人機の被害を肩代わりしつつ、たまに無人機特有の気味の悪い動きで敵弾を翻し文字通り人間業ではない攻勢を繰り返す。

 

〈ターゲットに命中!…ジュノー残弾ゼロ!投棄!〉

 

〈ワスプを撃ち尽くした!ヘッジホッグでの対母船戦闘に切り替える!〉

 

〈両ガンポッド共に残弾ゼロ!離脱する!〉

 

〈本機はバルカンで戦闘を続行する!…これ以上下がれる場所が、離脱先があるか!〉

 

だが実体弾主体であるガンポッドの弾薬は無限ではなく、弾切れしたそばから離脱、EOSに至っては特攻をかまして数を減らしていた。今や先陣を切っていた赤い機体(アストライアーマークII)程度しか特殊兵装を抱えるエンディミオンはおらず、数万隻の精鋭を持ってしても数分程度が限界の戦場には彼らとて10分が限界だった。

 

〈戦艦隊の再配置にあと3分はかかる!持ち返すチャンスだ!なんとか食い止めろ!〉

 

〈なんとか…ったって、どうするんだよ!もうタマがない!〉

 

《核でいいなら受け取れ!》

 

と、バルカンでドローンの波に応戦していたエンディミオンの横を大型ミサイルが通り過ぎ、火球の壁を形成した。

戦艦隊の再編成は間に合わずとも、アインハンダー隊の時間稼ぎで追いついた者たちがいたのだ。

後退するエンディミオンの間を縫ってサブフライトシステム(SFS)から飛び降り、両肩に抱えた大型ミサイルを斉射する青緑のモビルスーツたち。アナハイムの誇る傑作量産機ジェガンを主力とするEFSF最終防衛部隊だった。

各々の抱える大型ミサイルは当たり前のようにすべてが核兵器。アインハンダー隊の到着以前に行われた火球の応酬をさらなる物量を伴って行い、1秒でも長く敵の時間を奪っていく。

兵器としての完成度も高いそれらはビームライフルや通常のミサイルで次々とドローンを撃ち落としていくが核ミサイルを打ち切った後ではもうマザーシップを墜とせる火力はなく、急速に押し返されていった。が、それでもう十分。

 

〈よく繋いでくれたな!俺達が引き継ぐ!〉

 

空間の激震と共に現れた重戦艦部隊。波動機関搭載型のUNCF艦艇に、フォールド航行可能な統合軍艦艇に。ワープ航法を持った船と持たざる船とを接続し、引っ張りこむ形で(トランスワープ)分散していた艦隊戦力が再集結。

所属、艦名、大きさ、塗装に統一感のない混成艦隊の大壁はまさに地球を守らんとする最後の砦であった。

 

〈報告は求めない!各自防衛行動を取れ!〉

 

誰がそう叫んだか、艦隊運動と呼ぶにはばらつきの大きすぎる流動が始まる。レパント級とサラミス級がマクロス級から次々と分離して突撃し、2隻の金剛改に挟まれて飛んできたニーズヘッグ級もその後に続く。既に自力航行できないようなダメージを負って取り残された艦艇も砲台または滑走路として最後の役目を果たそうとしていた。

 

〈前進!前進!〉

 

《被弾…!まだ防壁は持つ!突撃継続!》

 

〈押し返せ!〉

 

『戦艦の耐久力を舐めるな!』

 

今までが本気でなかったはずなどなければその力を十分に発揮していなかったわけでもない。しかし今ここで最終防衛線を構築した彼らはこれまでの活躍を吹き飛ばすほどの凄まじい奮戦を見せ、戦線を押し返した。

見間違いではない。彼らは戦線を押し返している。

 

艦首陽電子砲の斉射に併せて機動力のある艦が雪崩れ込みミサイルや爆雷を手当たり次第に発射、その隙に重戦艦がしみ出してあっという間に前線を詰める。飛び越えようとした敵艦は駆逐艦隊が毎秒行うワープ妨害によって超空間内で圧壊し後方に現れることもない。切り込んでいった艦隊のそれぞれの砲塔が恐ろしいほどの精度で敵中枢を、または下部大型砲台(ジェノサイド砲)を射抜いて爆沈、脱落させ戦力を削り取る。

息を吹き返した航空隊が殲滅兵器の在庫を吐き出し、ときおり地上から飛来した迎撃弾が敵装甲を一瞬で貫き沈黙させる。

最後の最後で防衛軍諸氏の抵抗がフォーリナーのそれを上回ったのだ。

 

と、次の敵を捕らえようとマクロス級の副砲が唸る。

超高速電磁レールキャノンから放たれた弾丸は防御スクリーンを貫き、純白の装甲を損壊させ───

 

 

それだけだった。

続いてマゼラン級から放たれたメガ粒子砲が殺到するも敵を半壊させるに留まり、追い打ちに現れたストレガの編隊にアサルトブレイカーを叩き込まれてようやくその艦は沈黙した。

 

《硬い…?》

 

《土星沖のときより硬いぞ!?》

 

「見間違いじゃない!敵の装甲は強固です!」

 

『主砲命中…損害軽微!増幅光線砲は到達以前に弾かれています!』

 

UNCF旧式艦から悲鳴が上がる。見ると最終防衛戦以前では敵装甲を難なく溶断していたはずの増幅光線砲がまるで効果を発揮していなかった。高熱量の緑色光線が敵装甲面に触れるか触れないかというところで放散し、ほぼ無効化されている。

新型の超高圧増幅光線砲を装備した金剛級などからの攻撃は通っているもののやはり先刻ほどの破壊力は感じられない。確実に何かが違う。

 

 

『まさか…"本隊"かっ!?』

 

 

刹那、ジェノサイド砲の光がマゼラン級に降り注ぎ、真っ二つにへし折った。艦長もクルーも何が起こったのかを知ることなく宇宙の塵となり果てる。次に放たれた光はマクロス級の上部構造物を吹き飛ばす。何食わぬ顔でバリアを食い破ってきたそれに周囲の可変戦闘機が唖然とする。

まさか、いや、そんな。

 

それなら、今までの戦いは何だったのか。

全てまがい物だったとでも言うのか?

 

圧倒的な対空砲火が宇宙戦闘機を打ち払い、凄まじい主砲火力で次々と艦隊を屠ってゆくその姿は紛れもなくあの時の。たった一隻で地球を荒らし尽くした、あの時の……

 

〈空間予約信号を感知!数1万!恐らく"本隊"!!〉

 

押し返していたのも束の間、数分にして最終防衛線は決壊。

それからはもう、あっという間だった。

 

『防衛衛星アイギス攻撃開始!地上からの戦略兵器第一群が到達!阻止限界点まで10万キロ以下!』

 

《"アーテミシーズ"損失率60%超過!侵攻を止められない!》

 

「EDF全戦略基地よりテンペストSAミサイルが発射!12分後に阻止限界点へと到達予定!」

 

『"グランド・キャノン"エネルギー充填率32%未満!もう間に合わんか…いや、不完全でもいい!照射を開始せよ!』

 

「戦略兵器群効果あり!リニアキャノン及びストーンヘンジの攻撃でマザーシップ500隻以上が大破ないし撃沈!」

 

《"スピリット・オブ・マザーウィル"全機対宙攻撃態勢!艦載機は随時発艦中!》

 

「第零遊撃艦隊より入電!対宙レールガン射撃開始とのこと!」

 

『グランド・キャノン照射終了!約2000隻を撃沈!再度の照射には24時間を…』

 

 

『軌道防衛隊、交戦を開始!デブリ化したマザーシップが地上に落下!』

 

 

 

 

「依然として数万隻以上が降下コース…!!空間跳躍を感知!大気圏内に来る!」

 

 

 

 

 

〈…これまでか。我々は最初から最後までしてやられた〉

 

地球軌道への到達をここまで遅らせ、30万以上もの母艦を沈めたことはまさしく地球防衛艦隊の意地、努力の結果。正当な功績であった。

すべて意味がなくなってしまった点を除けば……

 

太陽系内への分散を許した時点でもはや地球へ辿り着かせないことはどう足掻いても不可能だった。金剛改二の艦長は冥王星沖での戦闘を振り返り想定の甘さを嘆く。

段階的な防衛などせず、あの場面で持ちうるすべての力を用いて叩き潰しておくべきだったのだ。

 

さすれば、敵も最初から"本気"を出しただろう。

 

艦長は戦果報告と戦略マップを今一度よく見る。これまで確認されたマザーシップの推定数は50万。新たに確認された"新型"が1万。敵ははじめから50万の囮と1万の本命を用意し、幾重にも詐称作戦を行いつつそれを地球至近に送り込むことだけを考えていたのだ。

コストを控えたにしろ50万もの母艦と数百億ものドローンを捨て石にして行う作戦、こちらとは覚悟の決めようが違う。

 

その差で負けた。

 

これは嘆いても嘆ききれない想定外、仕方ないといえば仕方のないことかもしれない。だが今こうして、宇宙においての防衛戦線は敗北を喫した。

 

 

 

フォーリナー"本隊"、地球に降下。

 




アインハンダー「一本腕」
かつて"時間稼ぎ"とされた戦術戦斗機は地球圏の即応戦隊として再編。機体下部に備えるマニピュレーターに多種多様なガンポッドを抱え吶喊する。通常型のほか少数生産の特別仕様機、無人タイプのEOSが存在する。

月「不沈空母」
地球唯一の衛星たる月は地球至近最終防衛における重要拠点として要塞化され全周の都市化、武装化が為されている。地球から近いこともありほぼ全ての防衛戦力が駐留し、据えられた砲台に統一感は無いが一度でも総火力を見ればその異様な光景を笑うものは居ない。
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