〈111〉
軍事用語において、全滅とは戦闘能力の喪失を指している。なぜなら戦闘能力を喪失し、組織的戦闘が不可能になった部隊は戦闘単位として計算されないからである。
つまり部隊を再編成し、戦闘能力が復活するまでそれらは戦略上存在しないのだ。そして地球連合宇宙軍において、戦闘能力を保持出来る限界損耗率は3割とされており、それ以上の損耗を受けた部隊は
更に5割以上の損耗を受けた場合、それは部隊の再編成すら不可能な打撃を受けたとされ、それらの部隊は
突如ヤキン・ドゥーエ要塞の方向から放たれた正体不明の閃光──その一撃で戦力の半数以上を喪失した
「ワシントンの識別コード、消滅しています!」
「クルック、及びグラントも応答ありません!」
「ドゥーリットル、反応消失しました!」
第六、第七、第八艦隊から成る三軍で構成された地球連合軍の総旗艦であるアガメムノン級宇宙母艦“ワシントン”、その直衛艦である“クルック”、“グラント”、そしてアズラエルの腹心であるウィリアム・サザーランドの乗艦している“ドゥーリットル”を含む多くの艦が消滅し、帰還先を見失った兵達の間で大混乱が起こっていた。
司令部を有する艦の中では唯一難を逃れていた第八艦隊旗艦であるドミニオンには電波障害で激しいノイズの混じった通信が無数に送られており、ナタルは第八艦隊司令官であるハルバートンや通信管制官の1人であるフレイらと共にその対処に追われていた。
「信号弾撃て! 残存の艦隊は現宙域を離脱する。本艦を目標に集結せよ!」
前方に展開しているボアズ要塞守備軍、ヤキン・ドゥーエ要塞から駆け付けた救援部隊、そしてヤキン・ドゥーエ要塞が有している前代未聞の長射程と破壊力を誇る
未だ純粋な兵力数こそ地球連合軍が上回っているとはいえ、あの
ナタルは最悪の事態に陥ったことを認識しながら、悲愴な顔を浮かべているクルーを少しでも安心させるため、毅然とした態度と口調で次々に指示を飛ばした。
『傲慢なるナチュラル共の暴挙を、これ以上許してはならない。ボアズに向かって放たれた核、これはもはや戦争ではない! 虐殺だ! このような行為を平然と行うナチュラル共を、もはや我等は決して許すことは出来ない! 新たなる未来、創世の光は我等と共にある。この光と共に今日という日を、我等新たなる人類のコーディネーターが、輝かしき歴史の始まりの日とするのだ!』
戦場に破壊をもたらした創世の光とパトリック・ザラが広域通信で放った言葉の与えた衝撃──それは、先程まで死に物狂いで戦っていたキラやステラも例外ではなかった。
その
『あぁ……』
この兵器の威力に比べれば、所詮
地球連合にその脅威を公表すれば容易に独立も叶えられただろう強大な力を隠し持ち、発射する口実を得れば喜々として発射する──核兵器に対する抑止力ですらなく、まさにナチュラルを虐殺するために造られた前代未聞の大量破壊兵器である。これだけの威力であれば、どれだけ無謀だとしても先にヤキン・ドゥーエ要塞を叩くべきだったのではないかとキラは自分の選択を悔やんでいた。
『よくも再び核など!』
戦意を失った地球連合軍に対し、パトリック・ザラの声明で戦意高揚したザフト軍のモビルスーツ部隊が猛反撃を開始した。ジェネシスはクルーゼらの一部例外を除いて完全に隠匿されていたため、
地球連合宇宙軍の本部である月面基地プトレマイオスには未だ相当数の予備兵力が存在する以上、ここで地球連合軍が撤退するのを見過ごすという選択肢はザフト軍になかったのである。自分達を優位にした要因が、地球連合軍の持ち出した核兵器を遥かに凌ぐ
『いい加減にしろ!』
逃げ惑うストライクダガーを重斬刀で切り刻み、背後から重突撃機銃を連射するジン──その光景を目の当たりにしたクロトはレイダーを飛ばし、ストライクダガーの後ろに割り込みながら
追撃を妨害されたザフト軍は未だ戦意の衰えないレイダーを撃破するため、その背後に迫るフリーダムと共に挟撃しようとレイダーを押し包む様に散開した。
そしてフリーダムは周囲の期待に応える様に背部の動性空力弾性翼を広域展開したまま、
そして。
『なっ──!?』
フリーダムの
地球連合軍の核攻撃を阻止したフリーダムが、地球連合軍のエースパイロットが搭乗しており、自ら先陣切って核攻撃を行ったレイダーと共闘することなど常識的に考えて有り得ない。ましてや
いったい何が起こったのか。いったい何を考えているのか。
『もう止めて下さい!』
フリーダムの絶え間ない砲撃を掻い潜って無理に攻撃しようとすれば、返し刀で今度こそコクピットを貫かれるか、フリーダムの前に立ち塞がるレイダーに各個撃破される。
その場で追撃を行っていたザフト軍全体に動揺が走る中、次々に反応を消失する友軍の状況とパナマでのフリーダムの戦闘記録から、とにかく撤退すればそれ以上の攻撃は行われないと理解したザフト軍は地球連合軍の追撃を放棄して、ボアズ要塞へ撤退を始めた。
『……!』
戸惑いながらも再び撤退を始めたストライクダガーを見送ると、再度別部隊の救援に向かうレイダーとフリーダムをモニターで捉えながら、ステラは一人コクピットの中で絶句するのだった。
〈112〉
ヤキン・ドゥーエ要塞の管制室では既に勝利の祝杯ムードが漂っていた。
頭脳の大部分を失い、手足の半分を喪失する形となった地球連合軍は完全に崩壊しており、残る手足が散発的な抵抗を続けているだけである。所詮は数と核兵器だけが頼みの烏合の集──その数の優位性を失い、核攻撃も不発に終わった今、ボアズ要塞守備隊とヤキン・ドゥーエ要塞から送り込んだ救援部隊の二軍で殲滅を行うだけである。
そして地球連合軍が月から送り込もうとしている増援部隊も既にジェネシスの照準に捉えており、ジェネシスの唯一の欠点である次弾を発射するために必要なミラーブロックの換装さえ終われば、後方のプトレマイオス基地を含めて一撃で壊滅することが出来るだろう。
「流石ですなザラ議長閣下。ジェネシスの威力、これ程のものとは」
「戦争は勝って終わらねば意味は無かろう?」
パトリックに称賛の言葉を発しつつも、クルーゼの心にさして来るものはなかった。とはいえ実際にクルーゼもパトリックからその詳細を明かされた時には、この世界を滅ぼす最後の扉が確かに存在するのだと歓喜したし、たった今間近で見たその絶大な威力には感動すら覚えたばかりである。
とはいえ、ジェネシスはシーゲル政権において宇宙開拓事業を行うためのレーザー推進加速装置として開発された施設を、パトリックが自分の息の掛かった技術者に命じて原子爆弾の起爆設備とγ線の収束機器を追加し、核エネルギーを使用したγ線レーザー砲という軍事兵器に転用したものである。
それらの背景を知るクルーゼからすれば、人類に希望をもたらしたかもしれない施設を死の兵器に造り替えて狂喜乱舞している目の前の連中はクルーゼが憎悪している“アル・ダ・フラガ”と同等の愚か者の集団に映ったのである。
(……しかし、これではつまらんな)
クルーゼは人類を滅ぼしたい一方で、誰かが自分を止めてくれることを期待していた。
だからこそクルーゼはキラを探す傍らでナチュラルの身を隠してザフトに所属したり、ブルーコスモスの盟主であるムルタ・アズラエルと身元を隠して情報交換を行ったり、ニュートロンジャマー・キャンセラーのデータを流出させようとするなどの無茶な行為を続けて来た。
勘のいい誰かが自分を疑えば、何処かで歯車が一つでも噛み合わなければ、クルーゼの薄氷を踏む様な計画はあっさり破綻していたのだ。
そして
全力で戦った末に彼らの誰かに討たれるならそれが世界の意思だと受け入れるつもりだったし、事実ヘリオポリスやメンデルでは危うく
特にメンデルでは運良く禁断症状が起こらなければそのまま討たれていただろうが、それでも徐々に衰えつつある老体に鞭打って
「二射目で全て終わる。我等の勝ちだ」
「では地球を?」
「月基地を討たれても、なお奴等が抗うとなれば、な」
地球連合軍にとって後方拠点である月面基地を討てば、撤退する場所を喪った地球連合軍が抵抗する事は容易に想像が付くだろう。ザフトは第二次ビクトリア攻防戦、パナマ攻略戦において投降した地球連合軍を大々的に虐殺した前例があるのだから、地球連合軍が投降することなど有り得ないと分かっている筈だ。
自分が暗躍出来た要因とはいえ、プラントを守る義勇兵だからと軍規の欠片すら存在せず、独断専行や投降兵の虐殺、中立国への侵攻すら容認するザフトの体制をクルーゼは常々不思議に思っていたが、ことここに至ってパトリックが地球連合軍に投降させないという下地を作る為だったのだと気付いた。
つまり
そしてジェネシスを地球目掛けて撃とうとすれば、パトリックが万が一の事態に備えて仕込み、それを自分が反転させたプログラムによってヤキン・ドゥーエ要塞は自爆し、ジェネシスの喪失という大混乱の中で地球連合軍の反撃を受けてプラントも滅びるという計画は完遂されるだろう。
万が一地球連合軍の反撃が失敗したとして、徹底的な遺伝子調査による婚姻統制を敷いてすら人口を維持するのは困難だと示されたコーディネイターという種族に未来はない。
この世界はどうやら、真に滅びを望んでいるらしい。
その最後の引き金を引くのがナチュラルと親交があった妻の死で狂った男の暴走なのだから、まさに悲劇を通り越して喜劇だ。
「──むっ?」
クルーゼはいよいよ終末へのカウントダウンが始まった世界を嗤っていると、ヤキン・ドゥーエ要塞の広域レーダーを監視していた管制官の指差した光点を視界に捉えた。
〈113〉
それぞれ機体の一部を破損、あるいはフェイズシフトダウンというギリギリの状況下でステラら4人がドミニオンの着艦に成功すると、補給と修理、整備を他のクルーに任せて全員CICに上がれという奇妙な指示がアズラエルから降りていた。どうせロクでもないことだろう、という確信めいた予想と共にクロトは先程から沈黙したままのステラと並んでCICに向かう。
「どうせオルガとクロトのせいであのオッサンが怒り心頭なんじゃねーの? ……チッ、また薬と音楽プレイヤーを取り上げられそうだな」
「うっせーよ。俺もバカモビルスーツに核のパワーがあれば、あんな奴くらいよぉ!」
まさに危機的状況だというのに、いつも通り能天気なシャニとオルガ──元々地球連合軍やブルーコスモスに忠誠心などなく、命令で戦うだけの人間兵器であるが故のお気楽さと、目の前の苦痛を取り去る薬と退屈を取り払う娯楽さえあればノー・プロブレムという持たざる者故の強み。
それは世界への憎悪に身を任せたステラにとって容認出来ないものだろうし、クロトの癪に障る事もあった言動だったが、今はそのお気楽さがいっそ羨ましいとすら思えた。
この世界に逆行して以降、クロトが絶えずシミュレートしていたヤキン・ドゥーエ要塞の制圧及び、大量破壊兵器の奪取という途方もない遠大な計画の最終局面に辿り着いたという現状は、クロトにかつてない程の冷静さを取り戻させていた。
ボアズ要塞が健在という状況下で、大量破壊兵器の第一射が発動して地球連合軍が壊滅するという一見最悪のパターンは、意外にもクロトにとって想定の範囲内だったのである。
「現在我が軍がどれだけのダメージを受けているのか、理事にだってお解りでしょう!」
「月本部から直ぐに増援も補給も来る! 君達こそ何を言っているんだ! 状況が解ってないのは君達の方だろうが! あそこに! あんなもの残しておくわけにはいかないんだよ! 何がナチュラルの野蛮な核だ! ……あそこからでも地球を撃てる奴等のこのとんでもない兵器の方が遙かに野蛮じゃないか!」
ようやくクロトが到着したCICでは、アズラエルが毅然とした表情を保とうとするナタルに怒鳴り散らしていた。
その理由は傷付いた友軍を救援しようとするナタルと、迅速な再攻撃を主張するアズラエルの意見が対立していたからである。地球連合軍で習う軍事戦術学において、壊滅的被害を受けた状況で一刻も早く再攻撃を行おうとするアズラエルの主張は有り得ないのだが、たった一発で地球連合軍を壊滅させ、その気になれば地球すら砲撃出来そうな長射程の大量破壊兵器を野放しに出来ないという言葉は無視出来ないものだった。
何せプラントは中立国であるオーブ首長連邦国の保有するコロニーを攻撃し、その避難民を虐殺するテロリスト集団なのだ。アークエンジェルの副艦長代理として、実際にその光景を目の当たりにしたナタルにアズラエルの言葉を否定出来るだけの根拠はなかった。
「いつその照準が地球に向けられるか解らないんだぞ! 討たれてからじゃ遅い! 奴等にあんなものを作る時間与えたのはお前達軍なんだからな!」
アズラエルは血走った眼でハルバートンを睨み付ける。
そもそもハルバートンがヘリオポリスでG兵器を造っていなければ──造るとしても完璧な情報統制を行っていれば、その技術がザフトに流出することはなかった。
特にジェネシスを今まで隠蔽していたミラージュコロイドの技術さえ渡っていなければ、ヤキン・ドゥーエ要塞で奇妙な動きがあることは事前に掴めたかもしれないのだ。そうなれば計画を大幅に前倒ししてエルビス作戦を発動することも出来たし、大量破壊兵器の製造に注力していたザフトはあっさり敗北したかもしれないのだ。
「この船でプラントに特攻して、あの忌々しい砂時計を叩き落とすんだよ!」
「しかし! それでは地球に対する脅威の排除にはなりません! 我々はあの兵器を……」
「あぁもう……どうしてそういちいち五月蠅いんだ! あんたは!」
ボアズ要塞の守備隊を相手にしながら、ヤキン・ドゥーエ要塞の守りを短時間で突破し、大量破壊兵器を破壊するのは現実的に難しい。しかも先程と異なりチャージサイクルまでの間、大量破壊兵器さえ守り抜けば勝利だと明らかになったザフト軍と、大量破壊兵器の発動で指揮系統が壊滅した地球連合軍がぶつかればどうなるか、結果は火を見るよりも明らかである。
それでも地球にとって最大の脅威であるヤキン・ドゥーエ要塞に総攻撃を掛けるべきだとするナタルの主張と、地球連合軍内で最速を誇るドミニオンの速力を生かして単艦プラントに突撃し、首都を陥落させて戦意喪失させることで大逆転を狙おうとするアズラエルの主張は平行線を辿っていた。
いくらアズラエルが地球連合軍内で大きな力を有しているとはいえ、アズラエルの有している力は軍需産業会社の経営者という経済面の力だったり、ブルーコスモスの盟主という立場上の力なのだ。アズラエルから直接的な恩恵を受けて来た地球連合軍上層部の人間ならばともかく、末端であるドミニオンのCICクルーまでがアズラエルを信望している訳ではなかった。
アズラエル本人の保有する直接的な武力は秘密結社“ロゴス”に所属する非正規特殊部隊ファントムペイン──ロドニアの研究所などアズラエル本人が出資者であるブルーコスモス系の施設で製造され、アズラエルの下に派遣されたクロト達4名だけだった。もちろんそれだけで地球連合軍全体の指揮権を強奪出来るとまでは言えなかったが、ドミニオン一隻の指揮権を得るには必要十分な武力と言えた。
「そんな物を持ち出して、どうされるおつもりです。艦を乗っ取ろうとでも言うんですか!」
「乗っ取るも何も! 命令してるのは最初から僕だ! 君達はそれに従うのが仕事だろ! なのに何でいちいちあんたは逆らうんだよ! おい、お前! さっさとこの喧しい艦長さんを黙らせろ!」
クロトがCIC内に入ると、ナタルと睨み合ったまま拳銃を抜いたアズラエルから非情な命令が下る。既に発狂寸前のアズラエルだったが、CIC内で無闇に発砲するほど正気を失った訳ではなかった。
自分に忠実であればナタルも決して使えない人間ではないし、これ以上クルーの求心力を失えば一か八かのプラント特攻すら叶わなくなるかもしれないからだ。
「くっ……」
一歩一歩、獰猛な猛禽類の様に迫り来るクロトの姿にナタルは恐怖する。アルテミス要塞では武装した複数のユーラシア軍人を素手で制圧した怪物──たとえ懐の拳銃を抜いたとしても、勝ち目はない。
視線を全く逸らさなかったにも関わらず、視界から突如クロトの姿が霞の様に消え、ナタルは反射的に目を瞑ってしまった。
肉が打ち付けられた様な嫌な音と、何かが崩れ落ちた様な振動がナタルの耳に伝わった。
「……僕にこんなことをして! どうなるか解ってるんだろうな!!」
「そっくりそのままお返ししますよ。僕にそんな脅しをしたら、どうなるか解ってるんでしょうねえ?」
殴打を受け、床に倒れ伏して吐血しながら激昂するアズラエルの眉間にクロトは奪った拳銃を突き付けていた。
その光景にゲラゲラ嗤うオルガとシャニ、同じく含み笑いを隠し切れないステラを見たアズラエルは絶句する。
生体CPU達が自分達を造った研究所のスポンサーである自分に忠誠を誓っている訳がないことに、今更ながら気付いたのである。
異変を外部に悟られないため、CIC内で厳重に拘束されたアズラエルを横目にクロトは作戦を打ち明ける。
「ドミニオン単独でボアズとヤキン・ドゥーエを一直線に結ぶルートを通り、ヤキン・ドゥーエ要塞を核攻撃します。宙域全体に電波障害が発生している今しか、追撃を振り切れる機会はありません」
これはボアズ要塞が健在なパターンにのみ発生する、大量破壊兵器を回避出来るルートである。
長時間のチャージサイクルに次ぐ大量破壊兵器の意外な欠点はその圧倒的なまでの破壊力である。地球連合軍の殲滅と引き換えならばともかく、ドミニオン単艦に発射して背後のボアズ要塞を喪失する訳にはいかないのだ。
「……地球の危機だ、やってみる価値はあるかもしれんな」
「馬鹿な! いくら敵の隙を突いたとしても、ドミニオン1隻でヤキン・ドゥーエを陥とせる訳がない!」
「ドミニオン1隻で陥とすとは言ってませんよ。……そろそろ来るでしょう。あの娘達が」
クロトが言い終えた直後──広域通信に乗せて発信された少女の清らかな声が戦場に響き渡る。
『──ザフトは直ちに戦闘を停止し、ジェネシスを放棄して下さい。……もう一度言います。ザフトは直ちに戦闘を停止し、ジェネシスを放棄して下さい』
クライン派がザフトから強奪したエターナル、地球連合軍から脱走したアークエンジェル、オーブ残党軍であるクサナギの三隻で構成された、戦争の終結を望む中立派で構成された少数精鋭の武装勢力──通称三隻同盟が遂に姿を現したのだった。
急に忠実な部下(大嘘)に殴られて拘束されるアズにゃん……
生体CPUが忠誠を誓っているなどとその気になっていたアズにゃんの姿はお笑いだった?