逆襲のクロト   作:皐月莢

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世界の真実

 〈54〉

 

 アークエンジェル型の設計母体となった艦ではあるものの、本来の分類はあくまで宇宙戦艦であり、改造後は潜水能力を獲得した“イズモ”にはアークエンジェルと異なり、大気圏内での安定した飛行能力はない。レーザー核融合パルス推進システムを用いた絶大な推力で一時的に飛行することは可能だが、地上では基本的に水上航行である。

 ターミナルの伝手で、デトロイトから東に位置するオンタリオ湖の軍港にその船体を隠していたイズモに昨夜戻ったクロトは騒々しい艦内放送で目を覚ました。

 妙に仄温かい熱が漂う暗闇の中、クロトは目を凝らしてソファに脱ぎ散らかしていた下着を拾った。欠伸をしながら袖に腕を通すと、ボタンを閉めて洗浄液に浸していた義眼を手慣れた要領で装着し、上から眼帯を付けて覆い隠した。

 何かが動く気配を感じて振り向くと、茶色の髪を伸ばした少女がベッドの上で寝惚け眼を擦りながら、下着姿の上体をゆっくりと起こしていた。

 

「どわぁ!?」

 

 その女性らしい丸みを帯びた可憐な姿に見惚れた瞬間、クロトはバランスを崩して盛大にすっ転び、したたかに腰を打ち付けた。照れ笑いを浮かべながら立ち上がろうとしたクロトに、キラは呆れた様な視線を投げ掛けながら両手を伸ばした。

 

「…………ん」

 

 陶器の様な白い指先がクロトの頬を挟んだ。キラは覆い被さるような体勢で顔を引き寄せると、クロトの唇に自分のそれを重ねた。

 

「…………」

 

 濃縮された甘い時間が流れ、やがて撫でるような口付けを終えたキラは気恥ずかしそうに上気した顔で微笑みを見せた。

 口吻は何も今回に始まったことではないし、数時間前も何度となく行ったことではあるのだが、キラの方から唇を重ねられるのは珍しいことだとクロトは思った。

 早期から好意こそあったものの、戦場という特異な環境下での喪失の果てに傷を舐め合う形で始まった関係が情愛に変わったのはいつの事だろうか。元より狂気が渦巻くこの世界に逆襲し、その果てに捨てるつもりだった命を一人の少女の為に擲つことに躊躇いなど抱いたことはなかったが、自分が少女に相応しいと考えたことなどなかった。

 ナチュラルとコーディネイター。

 地球連合軍の生体CPUとオーブの一般国民。

 種族も境遇も何もかも違う──何か一つでも歯車が噛み合わなければ、出会うことすら有り得なかった自分とキラが結ばれていいとは思えなかったのだ。それを察知してか、互いに最後の一歩を踏み出す事に躊躇していた二人の距離が縮まったのは、皮肉にも復活したアル・ダ・フラガを自称する男が姿を現した事だった。

 本来は命あるものであれば避けられない筈の死を克服し、今もキラを妄執的に狙っている危険人物──現に死人が復活した以上、第二、第三のアルが現れる可能性を否定することは出来ない。ならば生涯キラを守ることが自分の生きる理由だ。

 クロトはそう考えながら、惚けた顔をしているキラと共にカガリの鎮座しているCICに足を運んだ。

 

『──私が心から願うのはもう二度と戦争など起きない平和な世界です。よってそれを阻害せんとする者、世界の真の敵、ロゴスこそを滅ぼさんと戦うことを私はここに宣言します!!』

 

 ラクスに酷似した少女を脇に従え、高らかに宣言するデュランダルとそれに熱狂する大衆の様子を見たカガリは机を拳で叩いた。

 

「提示された者の中にはセイラン、いやオーブと深い関わりのある者もいる。オーブだけじゃない。彼らのグローバルカンパニーと関わりのない者などあるものか! それをどうしようというんだデュランダル議長は!!」

 

 デュランダルが戦争を裏で操る秘密結社“ロゴス”の存在を告発し、そのメンバーとして大々的に公表した者はいずれも軍事・金融といった主要産業の大物経営者だった。

 その経済基盤を宇宙に浮かぶコロニー群に依存しているプラントを除いて、地球上でロゴスの影響を受けていない国家など存在しないようにカガリには思えた。

 

「ロゴス?」

「ブルーコスモスの支持母体だよ。……あ、オッサンの名前も出て来た」

 

 キラの問い掛けにクロトは頭を掻きながら答えた。

 実際に活動を行っている幹部メンバーでこそなかったものの、前ブルーコスモス盟主であるムルタ・アズラエルもそのオブザーバーとして告発を受けていた。そもそもロード・ジブリールに盟主の座を奪われるまで、アズラエルもロゴスの幹部だったのだ。

 

「世界の真の敵、ねぇ。まさかユニウスセブン落下テロ事件にロゴスが関与してたとは知らなかった」

 

 クロトは画面の中で熱心にロゴスの非道を訴えるデュランダルを皮肉った。

 未だ謎が多い先の大戦はともかく、今回起こった大戦はザフト脱走兵が引き起こしたテロ事件が発端というのが定説である。少しでもジュール隊の対応が遅れていれば地球そのものが壊滅していたテロ事件を、地球連合を影から支配することで莫大な利益を得ているロゴスが支援することは論理的に考えて有り得ないのだが、デュランダルの口振りではこれも全てロゴスが引き起こしたことらしい。

 ユニウス条約において、カーペンタリア基地を除く全ての地上拠点を放棄すると定められたプラントが積極的自衛権を名目に、世界各地をその支配下に置いている歪な状況を正当化する為とはいえ、あまりにも強引過ぎる手法だとクロトは思った。

 しかし平和の歌姫“ラクス・クライン”と共に表向きは融和路線を訴えていたデュランダルの告発は、ユニウスセブン落下テロ事件の影響で弱体化した地球連合に対する反発と相俟って、今までにない大きな流れを引き起こすだろうと感じた。

 

『あのムルタ・アズラエル氏もその例外ではなかったのです!! 我々の本当の敵は連合でもナチュラルでもない。ロゴスこそを討たねばまた繰り返しです! 未だに和平への道すら見えぬ今、我々の執る道は最早これしかないではありませんか!!』

『皆様も戦いましょう! この果てしなく続く憎しみの連鎖を断ち切る為に!』

 

 デュランダルとラクスの演説を聞き、熱狂する大衆を捉えた映像が流れ始めた。まるで再び起こった大戦を終わらせる為に立ち上がった二人の英雄を称える様に。

 

 〈55〉

 

 先日行われたクレタ島沖の戦闘で返り討ちにあってから、ミネルバに設置された最新式のシミュレータに熱心に取り組む親友の背を見て、レイは呆れた口調で言った。

 

「熱心だな」

 

 逃げ惑う漆黒の機体を追い、光の翼を展開したインパルスが空を駆ける。振るわれた破砕球は横薙ぎに振るった対艦刀で一刀両断され、反撃のビームブーメランを受けた四肢は根元から切り裂かれる。

 背部から伸びているウィングスラスターを撃ち抜いて機動力を落とすと、頭部から放たれた高エネルギー砲を躱しながらコクピットに対艦刀を突き入れた。機体に致命的な損傷を受けたレイダーは爆散し、明滅していたモニター画面が暗転する。

 

「分かってるさ。アイツはこんなもんじゃない」

 

 先日遂に到着した目的地のジブラルタル基地にて、既存のシルエットを超越した万能型モジュール“デスティニーシルエット”の補給を受けたグラディス隊は、その搭載機であるインパルスのパイロット──シン・アスカにその完熟訓練を行わせていた。

 その仮想敵として、地球連合軍が各地で投入を開始している新型機動兵器や、アーモリーワンで奪取されたセカンドシリーズ等の最新鋭機に加えて、度々戦場に現れて武力介入を行う漆黒の機動兵器に焦点が当てられていた。

 レイダーはシンにとって家族を殺した怨敵であり、先日も一蹴された上にレイの加勢がなければ呆気なく殺されていた難敵である。

 しかし純粋な機体性能はフォースインパルスと比較して一回り劣るレイダーに対して、バッテリー動力の可変機であるインパルスの強度限界・エネルギー効率の限界点に到達しているデスティニーインパルスでは、いくらシミュレーターの難易度を上げようが殆ど有意義な訓練にならないというのがレイの率直な感想だった。

 レイダーの脅威はカメラが向く前には既に反応しているとしか思えない優れた反射神経とそれを実現する身体能力に加えて、二年間の空白を感じさせないスラスターの大胆かつ繊細な操作と、機体性能を極限まで引き出す卓越した技量だ。

 

「アイツを討てるのは……俺だけだ」

 

 インパルスが放ったビームブーメランに挟撃され、呆気なく胴体を両断されて爆散するレイダーの姿が表示された。もはやシンにとってこれは訓練ではなく、ただの憂さ晴らしに過ぎなかった。しかし先日の敗戦以降、より深い憎悪と復讐心に囚われたシンの顔は一切浮かれていないようにレイには見えた。

 デュランダルの話ではシンはレイダーのパイロットと同じく、優れた種への進化の要素であることを運命付けられた因子を保有しているらしい。

 それは既存の遺伝子操作技術では実現不可能で、ナチュラル、コーディネイターとは無関係に一定確率で保有している因子であり、極めて強大な力を秘めているという。その力を開花させるためには、強い感情に身を任せることが重要なのだとデュランダルが語っていたことをレイは思い出した。

 

「議長の演説は聞いたか?」

「あぁ。要は全部ロゴスってヤツが悪いんだろ?」

 

 太古の時代から地球各国と深い繋がりを持っており、あの“ファントムペイン”を創設するなど地球連合軍に強大な影響を保有する他、ブルーコスモスすらその支配下に置いているとされる秘密結社“ロゴス”。ようやく突き止めたというその存在に関して、デュランダルはラクス・クラインと連名で大々的な告発を行った。

 とはいえ、デュランダルはレイがファントムペインの隊長であるラウから話を聞くまで一切聞いたこともなかった秘密結社の内情について、なぜあれほど事細かに知っていたのだろうか。プラント・地球連合を含めた一般大衆からの支持を獲得するため、ラクスの影武者を用いることまでレイに打ち明けていたデュランダルが、今までロゴスのことを黙っていた合理的な理由があるとは思えなかった。

 

「そろそろ行くぞ、シン」

 

 プラント最高評議会は先程、デュランダル議長の要請で北米大陸を北回りに進み、北極圏を抜けてオーブに向かうと予想されるレイダー及びその搭載母艦をグラディス隊とウィラード隊の共同で撃破する“デビルダウン作戦”の決行を可決した。

 もちろんレイダーのパイロットはダーダネルスの戦いでミネルバを攻撃して複数の死傷者を発生させたことからも分かるように、何かがあった時に討たなければならない危険人物なのは間違いない。だが対ロゴスを宣言した直後に最優先で討つべき相手なのかと言われると、やはり疑問が残るのも事実だった。

 デュランダルの演説ではロゴスは洗脳教育・人体改造を施した兵をファントムペインの構成員として戦場に投入しており、なんと先の大戦で活躍したレイダー、カラミティ、フォビドゥン等のパイロット達もその先駆けだったという。

 敵の敵は味方という言葉もある。

 度々苦杯を舐めさせられたという心情はさておき、オーブに亡命したらしいレイダーのパイロットを標的に定めるのは道理に合わないとレイは思った。

 自分にはヤツと同じヒトの業で造られた存在だという贔屓目があるとはいえ、自分を改造人間に仕立て上げたロゴスの味方などする訳がない──それどころか反ロゴスの急先鋒と成り得る存在だろうと想像出来たからだ。

 何かがおかしい。そう感じながらレイはミーティングに参加するため、シミュレータ訓練を終了したシンを伴って作戦室に向かった。

 

 〈56〉

 

 昨日デュランダルが行った戦争を地球連合を裏から操る秘密結社ロゴスの存在と、その幹部メンバーの告発。それは同時に行われた先の大戦以前から地球連合軍がブルーコスモス系の研究者達と共同で行っていた“生体CPU”や“戦闘用コーディネイター”ら非道な人体実験の暴露と相俟って、地球連合を中心に世界各地で大混乱をもたらしていた。

 それを受けた一部の国家は演説を受け、連合離脱を宣言すると同時に各地に展開していた軍を反ロゴス同盟軍の活動拠点としてデュランダルが宣言したジブラルタル基地に終結させる動きを見せた。

 またデュランダルの告発直後、ロゴス関係者が保有していた屋敷はいずれも反ロゴスを掲げる一般大衆からの襲撃を受ける事態に至っていた。

 もちろんこうした反ロゴス暴動を扇動するため、事前に工作員を送り込むなどデュランダルは入念な仕込みを行っていた。しかし単なる仕込みだけの成果ではなく、平和の歌姫と共に地球連合軍の横暴と戦う若きプラントの指導者が行った告発という印籠が、ユニウスセブン落下テロ事件をきっかけに再び始まった大戦への不満を、正義の名の下に誰かを断罪したいと考えていた大衆を突き動かしたと言っても過言ではなかった。

 

「…………」

 

 船内に存在する高級士官室の中で、美しい金色の髪を伸ばした妙齢の女性が酷く疲れた様子でようやく寝付いた自らの娘にそっとガウンを掛けた。

 その女性はムルタ・アズラエルの妻だった。

 今はロゴスの幹部でこそなかったが、ロゴスのオブザーバーとして度々その会議に参加しており、先の大戦での不都合な真実の一部を公表されたアズラエル邸もデュランダルに先導された大衆からの襲撃を受けた。

 もちろん、以前からクロトの襲撃に怯えていたムルタはこうした事態に備えて地下シェルターに保有していた“スローターダガー”を用いて暴動を鎮圧することに成功した。だが更なる追撃を恐れたムルタはクロトの持ち掛けた提案を呑み、妻と娘を反ロゴス暴動が起こっていないオーブ連邦首長国に避難させることにしたのである。

 先日屋敷にも訪れた“生体CPU”と目される少年兵──その時に会った娘が懐いているとはいえ、女性にはクロトが信用出来る相手とは到底思えなかった。しかし他のロゴスメンバーの様に大衆から嬲り殺しにされるよりは上等だろうと、女性は各地で大規模な暴動が起こっている大西洋連邦にムルタを残し、娘と船に乗り込むことにしたのだ。

 

「私はオーブ代表首長の姉かもしれないんだぞ? もっと丁寧にもてなせよな」

「……僕もあんまり知らないけどさぁ、オーブに血縁って関係あるの?」

「考えるな、感じろ」

 

 まるで執事と令嬢のように、両脇に呆れた様子のアウルとスティングを侍らせたカナードはふんぞり返った様子で椅子に腰掛けていた。

 クロトが戦場に介入する目的は再び戦場に現れた生体CPUの保護だったが、偶然キラの機転で回収に成功したアウルを除けば、あくまで地球連合軍の備品に過ぎない彼らはそう簡単に保護出来る存在ではない。ましてやクロトに対する強い敵愾心を擦り込まれているのだから、それは尚のこと困難だったのである。

 想いだけでも力だけでも、奇跡は起こらない。正義を叫んでアズラエルが確保した生体CPUの無条件引渡しを要求するよりは、取引を持ち掛ける方が建設的である。

 そこでカガリ・ユラ・アスハの名の下に、ロゴスのオブザーバーであることは事実であるムルタ本人を除いたアズラエル家の保護を行う代わりとして、カナード・パルスら生体CPUの引渡しが実施されたのである。

 ムルタ本人にとっても、ジブリールの部下として内情を把握しているネオ・ロアノークさえ確保していれば、むしろ自身も関与していたことを世界中に暴露された生体CPUを手元に置き続けないことにメリットすら存在するのだ。

 

「ふん。奴がそうなのか……」

 

 自分の顔を見た瞬間、引き攣った表情に変わった赤髪の少年をカナードは思い出した。

 その能力は生体CPUの中でも最高傑作と称され、ナチュラルの肉体に戻った今も圧倒的な実力を誇る最強の少年兵──クロト・ブエル。

 深い因縁が存在する筈の人物と実際に対面したにも関わらず、カナードは何も思い出せなかった。むしろその脇にいた自分と瓜二つの顔をしている少女を見た時の方が、心臓が早鐘を打った様な気がした。

 何にせよその極めて優れた戦闘能力よりも、その力を支えている精神性が面白いとカナードは感じた。陣営も種族も関係なく、本来は決して並び立つことなど有り得ない者達の間を取り持とうとする者──以前ネオが語っていた真の意味のコーディネイターとは、クロトの様な人間を指すのではないかとカナードは思った。

 

「!!」

 

 優雅な時間を過ごしていたカナードを嫌な気配が再び包み、その直後に第一種戦闘配置を告げる警報が鳴った。大型の流氷を乗り越えるために海上に姿を現そうとしていたイズモを、大部隊を展開して待ち構えていたザフト軍が捕捉したのである。

 先日の激闘で大破したものの、辛うじて応急修理を完了したレイダーが唸りを上げてカタパルトから発進し、その直後にオオトリストライカーを装備したストライクが追い掛けるような形で発進する。

 

「兵器の優劣が勝敗を決める訳じゃないが、またアレが来たら終わりかもな?」

 

 先日の戦闘で現れた新型インパルスは、シルエットに搭載された光子推進システムを採用した新型スラスターや両腕に増設されたビームシールドに、半端なビームコーティングを施されたシールド程度なら容易に切り裂いてしまうビームブーメランなど、従来のインパルスとは桁違いの戦闘能力を誇っている。

 この前の戦いと異なり大西洋連邦軍の増援などあり得ない状況で、近くにミネルバが存在するなら事実上バッテリーも無制限に使用出来る新型インパルス相手に、全ての性能が大きく劣るレイダーとストライクでは万が一にも勝ち目はないのだ。

 

「俺らじゃどうにもならないだろ?」

 

 スティングは嗤いながら言った。

 先日までカナード達の愛機だったガイアとカオスはアズラエルに回収されてしまったため、この船には影も形も存在しないのだ。もちろん総合性能は新型インパルスに劣るモビルスーツだが、それこそレイダーやストライクと比較すれば余程高性能な機体──それ故に自分達の手元から喪われたのだと気付き、カナードは苦々しい表情で舌打ちした。

 

「あ、あのさぁ……」

「なんだよ?」

 

 カナードに鋭い視線を向けられたアウルは小さく悲鳴を上げ、しばらく考え込んだ後にゆっくりと口を開いた。

 

「……たぶん、アビスは使えるんじゃないかなぁって」

「それを早く言え」

 

 アウルが無事な以上、この船の格納庫にアビスは存在する。多少機体が破損していようが、ザフト軍と正面から戦わずにミネルバを襲撃することくらいは可能な状態だろうとカナードは推測した。スティングが頭に手を当てた瞬間、カナードはアウルの腹部に固く握り込んだ拳を突き入れた。そしてその場で蹲るアウルを置き去りにして、格納庫目掛けて走り出したのだった。




なんと第一話から一年が過ぎました。エタらなかったのは皆様の暖かい応援のお陰です。ありがとうございます。

一話では世界に逆襲しようとしていたクロトくんが、真の調整者になりつつあるのは成長を感じますね。

とりあえず原作のキラくん以上に命を狙われてるクロトくんですが、うっかり戦死するとクロトくんの存在があるから大人しくしてる獣達が一斉に野に放たれそう。

次回はレイダー最期の戦いです。
ミネルバの支援付きデスパルス相手に死亡フラグを立てたクロトくんはどう戦うのでしょうか。

ところで他の兄貴姉貴達の綴るキラちゃんSSはどこ……?
とりあえず作者が没にした
・反逆のシャニ
・閃光のトール
とか誰か書きません?
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