ボイロ探偵W   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。因縁の対決。楽しんでいただけると幸いです。


第九十五話:怪盗I参上/最低最悪の歌姫

「一体何事だ…!?」

 

 

 ゆかりときりたんがインク・ドーパントを追い詰めている間、行方不明のあかりとミリアル、西友をキクと手分けして探していたオレがパーティー会場で出くわしたのは、異様なまでに統率された人の群れ。あかりやあかりの両親も含めた、パーティー会場で顔を見かけた人間が何十人も、虚ろな目で歩いている。その先を歩くの女神の彫像の様なドーパント。

 

 

「キク!気を付けろ!こいつは……キク?」

 

「……」

 

 

 背後に声をかけるが、何も反応がないため振り向くとそこには、あかりたちと同じように虚ろな目をしたキクがいて。オレが伸ばした手から離れて、一団と合流してしまう。いったいなにをした…!?

 

 

「これでキクは私のものよ。リリィ金堂」

 

「…その声。お前、IAか」

 

「ご明察よ」

 

 

 あかりたちを盾にするように前に陣取らせつつ、変身を解きながらキクの顎に手をやったのは水都の歌姫IAこと有阿衣亞(ありあ いあ)。……メモリに堕ちたか。財団Xがいるならその可能性にも行きつくべきだった。それもここは船の上、悪魔の小箱の誘惑に一番適しているような場所、密室だ。今思えばこの女のキクへの執着は危うかった。キクを取られると思って頭に血が上ってたから気付かなかったが、ドーパントのそれじゃないか。

 

 

「…大方、ドーパントになればキクを手に入れられると誰かから唆されたか?そんな方法で手に入れて嬉しいか?虚しいだけだろ」

 

「気に入った人間を片っ端から黄金像にして手籠めにしていたあなたに言われたくないわ」

 

「そいつを言われるとぐうの音も出ないな。……オレのせいだってんなら止めるまでだ」

 

《ゴールド!》《サンダー!》

 

 

 一応説得を試みるもカウンターを返されて言い返せなくなったので実力行使に出るべくダブルドライバーNEOを腰に取り付け、懐から二本のメモリを取り出して両手で握りボタンを押す。これだから元犯罪者って過去はデバフだなあ。

 

 

「間違いなく、私がこうなったのはあなたのせいよ。いろんな意味でね。キクは渡してもらう」

 

《ディーバ!》

 

「歌姫風情がオレに勝てるとでも?変身」

 

《ゴールデンサンダー!》

 

 

 そしてダブルドライバーNEOに装填して展開し、何処からともなく雷が落ちてそれを鎧にし仮面ライダーエルドラゴ ゴールデンサンダーに変身。IAもディーバ・ドーパントに変身し、オレは肩に担いだイナズマサカリを振りまわし、軽い電気ショックでディーバ・ドーパントの前に陣取った傀儡の人間たちを気絶させながら、宣言する。

 

 

「陽光が、なくとも輝く黄金郷(エルドラド)――誰かがオレを呼びやがる。怪物を屠り、悪を討てと言いやがる。上等だ、やってやる!悪鬼を制し羅刹を潰し!―――輝くこの身はゴールデン!仮面ライダー、エルドラゴ。―――只今ここに見参だ」

 

「正義の味方見たいな口上ね!」

 

「今は正義の味方なんだよ!」

 

 

 ディーバ・ドーパントの伸ばしてきた触手を叩き斬る。どうやら両手を使えない様だな。触手もそんなに強くない。本当に歌うことしか能がないドーパントの様だな。

 

 

「さあ、派手に行こうか!」

 

「ええ、派手にね。LAAA~♪」

 

 

 そのまま突撃しようとすると、あかりを始めとした客たちが立ちはだかり、電撃で気絶させようと試みるも、その手に握られたものに呆けてしまう。

 

 

「それは…!?」

 

「ここに来る前に協力者からもらったメモリよ。歌姫の真骨頂を見せてあげる…!LAALALA!LALALA~♪」

 

「はい…ディーバ様…」

 

 

 あかりが手にしたのは、舗装道路で形取られた『R』と描かれたガイアメモリ。他に人間もその手に握っていたメモリを構え、同時にボタンが押されガイアウィスパーの大合唱が船内に木霊する。

 

 

《ロード!》《トードストール!》《メガネウラ!》《カラカル!》《アルコール!》《パズル!》《リアクター!》《アントライオン!》《オウル!》《オウル!》《トラッシュ!》《クラブ!》《ラーフ!》《ディープ!》《シザーズ!》

 

 

 あかりはロード・ドーパントに、他の人間もトードストール・ドーパント、メガネウラ・ドーパント、カラカル・ドーパント、アルコール・ドーパント、パズル・ドーパント、リアクター・ドーパント、アントライオン・ドーパント、オウル・ドーパント(鳥型)とオウル・ドーパント(人型)、トラッシュ・ドーパント、ラーフ・ドーパント、ディープ・ドーパント、シザーズ・ドーパントに次々に変貌。取り囲まれる。しかもディーバ・ドーパントの周りにはキクを始めとした生身の人間はいまだにたくさんいる。……こいつはまずいな?

 

 

「ウガアァアアッ!」

 

「くそっ…正気に戻れあかり!があっ!?」

 

 

 飛び掛かってきたロード・ドーパントの組みつきを受け止めながら説得を試みるも、そこに巨大な「L」と「A」が飛んできて、激突。オレは吹き飛ばされ、ドーパントの群れに飲み込まれる。

 

 

「くそっ、いい加減にしろ!」

 

《ゴールドラッシュ!》

 

 

 ドライバーを一度閉じてからもう一度展開することで全身に電撃を纏い、ドーパントたちを吹き飛ばす。10秒間の無敵状態……切札をさっそく使ってしまった。なんだ今のは?今は消えたが「L」と「A」が飛んできた方向を見ると、ディーバ・ドーパントがいて。

 

 

「私はこのディーバメモリの過剰適合者、らしいわ。その能力は、歌声の可視化。いや、この場合実体化、かしら。歌声を形にして、音という特性はそのまま直接当てることができる…例えばこんな風にね!LAA!LAAA!LAAAA~!」

 

 

 次から次へと、ディーバ・ドーパントの口から可視化された歌声が放たれる。それは壁や天井にぶつかり跳ね返り、まるでピンボールの様に四方八方から飛んできて次々とダメージを与えてくる。イナズマサカリを振り回して対抗するが、重量のあるイナズマサカリじゃ対抗しきれない。生身の人間相手ならいざ知らず、この数のドーパントと圧倒的な弾幕。分が悪いか。

 

 

《パイレーツ!》《ゴールデンパイレーツ!》

 

 

 ゴールデンパイレーツに切り替わり、イナズマサカリが消えてパイレーツカリバーを手に取り、可視化された歌声を撃墜していくが、移動形態になったロード・ドーパントの体当たりを受けて吹き飛ばされ、二体が合体したオウル・ドーパントの脚に掴まれて空中で振り回され、メガネウラ・ドーパントのソニックブームとアルコール・ドーパントの炎、パズル・ドーパントの分離した拳が炸裂して火花が散り叩き落とされ、そこにリアクター・ドーパントの胸の炉から取り出した赤熱した鉄棒を叩きつけられ、床に押し付けられる。歌声に操られているからか異様に連携が強い。こりゃ不味いか。

 

 

「ちい!」

 

《パイレーツ!マキシマムドライブ!》

 

 

 パイレーツメモリを引き抜いて腰のマキシマムスロットに装填。両足に水流を纏い、その場で逆立ちしてグルグルとダンスでもするかのように回転。水流を纏った足の回転にドーパントたちを巻き込んで、天井に打ち上げる。

 

 

「派手にぶっ飛べ!パイレーツエクストリーム!」

 

「ぐあああああっ!?」

 

 

 打ち上げられ、爆散するラーフ・ドーパントとアントライオン・ドーパントとカラカル・ドーパント。ようやく三体か、骨が折れるな、と思いながらチョキン、と音を立てて空間を切ってきたシザーズ・ドーパントの攻撃を避ける。幹部級に強い奴までいると来たか。

 

 

「…ゆかりたちからなんもないってことはあっちも取り込み中か。だがこのオレをこの程度でどうこうできると思ったら大間違いだ」

 

《ルーラー!》《ゴールデンルーラー!》

 

 

 そしてメモリを取り換え、空中に展開されたいくつもの黄金の波紋から出現した鎖の様な装飾がある純白の彫刻を思わせる西洋風の鎧でドーパントたちの攻撃を防ぎつつ、全身に装着し背中に赤いマントが展開して仮面ライダーエルドラゴ ゴールデンルーラーへと変身。ルーラテインを構えてルーラチェインを展開してドーパント共を纏めてふん縛る。

 

 

「キクもあかりも、全員返してもらうぞ最低最悪の歌姫!」

 

「できるものならやってみなさい!黄金女帝!」




風都探偵のゲストメモリオールスターズ。ディーバって本来このぐらいできたはずだよねって。閉鎖空間での音は厄介極まりないのだ。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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