ボイロ探偵W   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。今回はとりあえず弓鶴君ファンはプラウザバックをおすすめします。結構好きなキャラなんだけどどうしてこうなった。楽しんでいただけると幸いです。


第十七話:Eがついて来る/イカサマステルス

「仮面ライダーと葵さんを出し抜いてついに茜さんを手に入れたぞ…」

 

 

 どこかの豪華な部屋にて、大きな天蓋付きベッドに寝かされている琴葉茜を見下ろす大柄なドーパントがいた。青と白と黒で彩られた全身のシルエットが角ばっておりロボットの様で、左腕が四角く先端が丸くなっている。顔は四角く青白黒で彩られたシルクハットを被っておりモノクルを付けた白いのっぺらぼうといった顔をしていた。

 

 

「少々乱暴に連れてきてしまったが、俺の愛は伝わる筈だ……彼女が微笑みかけてくれたのが勘違いなはずがない!」

 

 

 そんなアホ丸出しのことを言ってるドーパントが変身を解くと、ストーカー事件の犯人である弓弦伊織が現れる。伊織は茜に視線を向けるとにやりと笑って手を伸ばし……。

 

 

「ん?」

 

 

 電話の音がかかってきた。葵さんが自分の正体に気付いて説得するつもりなんだろうと当たりを付けてスマホを手に取り相手の名前を見ると、琴葉茜の文字。「は?」と呆けた声を上げながら通話ボタンを押した。

 

 

《「あ、伊織君かあ?すまんなこんな時間に」》

 

「あ、茜さん!?」

 

 

 目の前で眠っているはずの想い人からの電話に頭が真っ白になる伊織。この声色、間違いない。今まで聞いてきた琴葉茜の声そのものだ。では自分が誘拐してきたのは?と疑問符が浮かぶ。

 

 

《「起きたら葵がいなくなっとってな。ゆかりに聞いたら伊織君が誘拐したって言うんよ。そんなことないよなあ?」》

 

「そ、そんなわけないじゃないですか。あはは、ひどいなあ」

 

《「せやな、そんなわけあらへんよな。それで、葵から連絡が来たら水都第二屋外ステージに来てほしいと伝えて欲しいんよ。なんやあの子もガイアメモリ?を使っとったらしいからな?誰にも見られない様に会って説得したいんよ」》

 

「な、なるほどー。わかりました、連絡来たら伝えときますー」

 

《「頼んだで伊織君」》

 

 

 電話を終えた伊織は混乱する。目を瞑ってるし髪飾りがないから確信できないが、本当に誘拐したのは琴葉茜なのか?葵なのではないか?と疑心暗鬼になる。

 

 

「いや、待て!直接確認すればいいだけだ。念のため、ミュージアムにも援護を要請して……僕は茜さんと幸せになるんだ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その数刻前、紲星探偵事務所。

 

 

「調べてきたで、弓弦伊織の情報」

 

「助かります」

 

 

 包帯を上半身に巻いたついなさんが申し訳なさそうな葵さんを睨みつけながら書類を手渡してくる。あの透明なドーパント…弓弦伊織君に逃げられてすぐ、私はついなさんに協力要請した。バステト・ドーパントとの戦いで結構な重傷を負ってたらしいが方相氏ゆえに割とすぐ治るらしい。

 

 

「情報調査会社ユミカルチャーの社長、弓弦重三(ゆづる じゅうざ)の息子で御曹司……結構いいところのお坊ちゃんだったんですね。社会勉強のためにフリーターとして活動中……それで琴葉神社に来た訳ですか」

 

「逮捕状出して奴の住んでる高級アパートに踏み込んでみたけどもぬけのからやったわ。父親も息子はいない、居場所も知らないの一点張り。こりゃ居場所を探るのは骨やで」

 

「お姉ちゃんを狙ってたなんて伊織君、絶対許さない…」

 

「あんさんもこの件が終わったらちゃんと自首しないとうちのエンジンブレードが唸るで」

 

「それは本当にごめんなさい」

 

 

 もう完全についなさんに頭が上がらない葵さんに笑みが浮かぶ。その様子がいつも葵さんに平謝りする茜さんと重なって……ひとつ、案を思いついた。

 

 

「みんな、作戦を思いつきました。でもその前に……きりたん」

 

「検索ですね。敵のメモリが分からないと、ですしね」

 

 

 双眼鏡の様なガジェットを弄っていたきりたんが頷き本を手に検索を開始する。葵さんが驚いたように見てるがまあダブルだということはばれてるし気にしない。

 

 

「最初のキーワードは「透明」です」

 

「インビジブル、カメレオン、などが残りました」

 

「そんな感じはしないんですよね…次は「隠蔽」です」

 

 

 ありとあらゆるものの姿を消して隠蔽することに長けていた。そう告げると何とも言えない顔になるきりたん。

 

 

「ニンジャ、とかが残りましたけど。あと一つ、なんかありませんか?」

 

「そう言えばあのゴムは調べたんですか?」

 

「大きなゴムが削られたものってぐらいですね。なんなのかはさっぱり」

 

 

 思い出す。あのゴムが落ちてた場所。それは全部、透明のドーパントが出たと思われる場所だった。まさかあれは痕跡?いや、ゴムの欠片を落として透明にする?それって…

 

 

「最後のキーワードは「ゴム」です。…いやもう多分、メモリ名わかってしまいましたが」

 

「ビンゴです。なるほど、ゆかりさんの方が分かりやすいというのも頷ける。メモリの名はイレイザー。…「消しゴム」の記憶です」

 

「消しゴムやて!?」

 

 

 消しゴム。文房具の一つで、えんぴつやシャーペンで書いた字を消すことができるゴムの塊だ。消す代わりに削りカスを作るため私はちょっと苦手だった。

 

 

「イレイザーは万物の姿形を消すことが可能です。任意で元に戻すことも可能のようで、その能力を使って自身も透明にすることができます」

 

「はえー、消しゴムも侮れんなあ。戦闘能力は皆無そうやけど」

 

「お察しの通り、光弾を飛ばすこととゴムの身体しかろくに戦闘力がありませんね」

 

「対抗策は?」

 

「ちょうど今完成したこの「デンデンセンサー」ならば対抗できるかと」

 

《デンデン!》

 

 

 そう言って取り出したのは双眼鏡かゴーグルの様なオレンジ色のメモリガジェット。ギジメモリを装填すると変形してカタツムリの形になる。

 

 

「これはセンサーにもなるので、ギロチン事件の様に侵入者が入って来ても感知できます。そして目に見えない物を検知することも可能です」

 

「それなら奴が透明になって来てもわかりますね。では…葵さん、ご協力をお願いします」

 

「はえ?…私、なにをすればいいの!?お姉ちゃんを助けるためなら何でもするよ!」

 

「なら何でもやってもらいましょうか?」

 

 

 必死に詰め寄ってくる葵さんに、私は不敵な笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして今に至る。罠にかかった感触はあった。彼女が起きていなければ、引っかかる筈だとは思ったが相当馬鹿だったらしい。私ときりたん、あかりとついなさんは物陰に隠れてステージの中央に立ついつもの髪飾りを付けてピンク色の瞳の“茜さん”を見守る。すると黒塗りの車がやってきて、黒服の男たちと共に“茜さん”を横に抱えた伊織君が降りてくる。あの特徴的なスカーフは……ミュージアム。そうか、ユミカルチャーは水都を代表する情報調査会社…ガイアメモリの適格者をあの会社が調べていたとしたら説明がつく。つまり弓弦伊織はミュージアムと繋がっている。

 

 

「伊織君、葵はどうしたんや!?ま、まさか…」

 

「や、やあ。茜さん。葵さんなら大丈夫。親父に頼んで調べてもらったら葵さんがとあるところに監禁されてるってわかって、取り返してきたよ。薬品を嗅がされたのかまだ眠ってるけど…」

 

 

 慌てて駆け寄る“茜さん”に伊織君の顔が赤くなる。やはり恋慕が動機か。だったら…覚悟はしてもらおう。

 

 

「伊織君はすごいなあ。…自分が誘拐したお姉ちゃん(・・・・・)をまるで自分が助けましたみたいな顔で連れて来て…」

 

「え?」

 

 

 次の瞬間、“茜さん”もとい、髪飾りとカラーコンタクトを付けて茜さんに変装した葵さんの右ストレートが伊織君の顔面に突き刺さり、投げ出された本物の茜さんを慌ててキャッチする葵さん。そんな彼女に私達は駆け寄った。

 

 

「ぐ、ぐあああ…なんで、この僕が、茜さんの声や顔を見間違うなんて……」

 

「当たり前でしょ。私は誰よりもお姉ちゃんを見てきたの。お姉ちゃんを完璧に演じることぐらい、朝飯前だよ!」

 

 

 カラーコンタクトを外して投げ捨て、髪飾りを茜さんにつけてドヤ顔の葵さん。そこは誇るところじゃないと思います。

 

 

「ちょっと完璧すぎて引いてます、葵さん」

 

「え」

 

「ああ。ストーカーを騙せるなんて相当やで」

 

「え」

 

「姉のためにドーパントにまでなった愛を感じました」

 

「え、あ、うん」

 

 

 私とついなさんの言葉に絶望した顔を浮かべたかと思えばきりたんの言葉で元気を取り戻す葵さん。ちょろい。

 

 

「琴葉葵!お前が、お前がいなければ僕はとっくに茜さんと…!」

 

「あんな無害そうな顔してお姉ちゃんを狙ってたなんて…信じられない!この変態!」

 

「うるさい!僕は欲しいものは何でも手に入れてきたんだ…茜さんも手に入れて当然なんだ…!」

 

《イレイザー!》

 

 

 そう言って消しゴムでEと描かれたメモリを半ズボンで露出した右のふくらはぎに出現した生体コネクタに挿入、消しゴムと怪盗が合体したような姿のイレイザー・ドーパントに変身。同時に周りの黒服たちもマスカレイド・ドーパントに変貌していく。

 

 

「あかり、きりたんの身体をお願いします。ついなさん、いけますか?」

 

《ジョーカー!》

 

「個人的にファングで行きたいところですが友人を襲われたゆかりさんの怒りを尊重しましょう」

 

《サイクロン!》

 

「うちに質問するな、愚問や結月」

 

《アクセル!》

 

「「変身!」」

 

「変…身!」

 

 

 私ときりたんとついなさんは三人で並び立ち、メモリを鳴らしてドライバーに装填して仮面ライダーに変身。あかりがきりたんを抱えて茜さんを抱えた葵さんと一緒に退避したのを確認し、指を向ける。

 

 

「『さあ、お前の罪を数えろ!』」

 

「さあ、振り切るでー!」

 

 

 突撃してくるマスカレイド・ドーパントたちに対して私達も突撃。私はパンチとキックで、アクセルはエンジンブレードで蹴散らしていく。

 

 

「イレイザーショット!」

 

 

 するとイレイザー・ドーパントが動く。某岩男の岩砲みたいな右腕を向けたかと思えば光弾を乱射。なんのつもりかと思っていると当たったマスカレイド・ドーパント達が透明になり、見えない攻撃が襲いかかる。さらにその際生じた消しカスを何故か集めたイレイザー・ドーパント本人も姿を消して、傍から見たら虚空で暴れ回る仮面ライダー二人みたいな図になった。

 

 

《トリガー!》《サイクロン!トリガー!》

 

「出番です!」

 

『デンデンセンサー!』

 

 

 サイクロントリガーになってからデンデンセンサーを取り出し、ゴーグルモードで敵の位置を確認し風の弾丸を炸裂させて爆散させていく。横では斬れば分かると言わんばかりにエンジンブレードを振り回し、スチームやジェットを駆使して見えないながらもマスカレイド・ドーパントを殲滅しているアクセルがいて思わず苦笑い。センサーなんていらなかったんや…。

 

 

『ゆかりさん、注意してください。イレイザー・ドーパントが何か持ってます』

 

「なにかとは?」

 

 

 きりたんに言われてデンデンセンサーで確認する。そこにはまるでメタルシャフトの様な棒状の武器を持った透明のイレイザー・ドーパントが攻撃してきてデンデンセンサーを弾き飛ばしていた。あんな能力まで!?

 

 

『恐らくさっき拾っていた消しカスを加工した武器だと思います』

 

「ゴムの武器と。見えないとリーチも分からず地味に厄介ですが!」

 

《メタル!》《サイクロン!メタル!》

 

 

 ウィンディスタビライザーが感じ取る。奴の武器が風を斬る感覚。それを感じ取りメタルシャフトで受け止める。

 

 

「なに!?」

 

「センサーが無くてもそんな大ぶりの攻撃!見え見えです!」

 

「ぐあっ!?」

 

 

 メタルシャフトを振るうとゴムを殴る感触が伝わってくる。確かな手ごたえ。どうやら機動力はそんなないらしい。頭、足、腕、胸、腰と次々に打ち付けて行く。怒りのままに、大事な友人を穢そうとした輩に、燃え上がる怒りのままに殴りつける。

 

 

「ぐはあ!?」

 

 

 最後にホームランバットの如くメタルシャフトを握って頭部をぶん殴るとイレイザー・ドーパントは姿を現してゴロゴロと転がり木に激突して目を回す。透明になるだけが強みらしい。弱い。

 

 

「このままメモリブレイクです」

 

「そうはいかない、のだー!」

 

 

 そのままメモリブレイクしようとすると、上空から何かが落ちてきてその衝撃波で吹き飛ばされる。そこに立っていたのは、異様なドーパント。特に装飾がないシンプルな筋骨隆々な赤いマッスルボディに、二カッと笑っているかの様な仮面を被っているかの様な、横からネジが突き刺さってるフォルムの頭部。なんかとんでもないドーパントだった。

 

 

「僕はエクスタシー・ドーパント!ミュージアムの幹部なのだ!姉さまから命令されたからお前を守ってやるのだ!感謝するのだ!」

 

「え、あ、ははは、やっときたかミュージアム!僕を守れ!」

 

「エクスタシー…歓喜の記憶ですか。……どんなドーパント?」

 

『ですが幹部ということはエルドラド並の強敵です。気を引き締め…!?』

 

 

 次の瞬間、エクスタシー・ドーパントに殴り飛ばされていた私達。胸部のメタルの装甲がひしゃげている。危なかった、咄嗟に一歩引いたおかげで直撃は免れた。それでこの威力…幹部は伊達じゃないってことですか。

 

 

《ヒート!》《ヒート!メタル!》

 

「なんとかこれで…!」

 

「アハハハ!僕の拳を受けて生きてるなんて、面白いのだ!楽しませてくれなのだ!」

 

 

 跳躍してきて拳を私達が避けた地面に叩きつけるエクスタシー・ドーパント。その顎にシャフトを叩き込んで殴り飛ばす。しかし身を捩っただけで特に効いておらず、逆に頭突きを叩き込んできてシャフトで受け止めるものの地面に叩きつけられてしまった。

 

 

「ぐはっ…!?」

 

「そうだ、僕の力も貸してやる!」

 

 

 すると最悪なことに、イレイザー・ドーパントが光弾をエクスタシー・ドーパントに浴びせてその巨体の姿が消える。最悪だ、と思う間もなく足を掴まれて持ち上げられ、何度も何度も地面に叩きつけられる。シャフトを振るうがサイクロンでもないので見えないことにはどうしようもない。

 

 

「なんとか、メモリを…があ!?」

 

『このままじゃ、ゆかりさんの身体が持たない…!』

 

「面白いのだ!面白いのだ!」

 

 

 まるで子供がおもちゃを乱暴に扱うように、振り回される私達。万事休すか、と思ったその時。視界に紅いバイクが映ったかと思えば透明なエクスタシー・ドーパントが吹き飛ばされ私達は投げ出される。受け止めたのは、アクセルだった。

 

 

「マスカレイドは全員潰してきたで。なんややべーのが出たな。こいつは任せい。…あの消しゴム野郎を許せないんやろ。自分の手で決着付けるべきや」

 

《スチーム!》

 

「…恩に着ます」

 

 

 巨体故に蒸気を発生させることでそのシルエットを見つけて斬りつけるアクセル。上手い。私達も負けてられない。イレイザー・ドーパントは勝ちを確信してるのか逃げようともしない。

 

 

「ははは!そんな満身創痍で僕に勝てるわけが…」

 

「うるせーですよ変態野郎。ジョーカーで勝負です!」

 

《ジョーカー!》《ヒート!ジョーカー!》

 

 

 ヒートジョーカーに変身。するといつもより燃えたぎる何かを感じる。怒りの炎の力、見せてやる。

 

 

「ははは!鬼さんこちら!手の鳴る方へ!」

 

『あんなこともできたんですね…』

 

 

 イレイザー・ドーパントは走って逃げつつ光弾を上空に撃って巨大な四角い消しゴムをいくつも召喚。さらに光弾を浴びせて透明にして逃げて行く。見えないゴムにぶつかれってか。上等。

 

 

《ジョーカー!マキシマムドライブ!》

 

「『ジョーカーグレネイド!』」

 

 

 私達は両手に炎を灯して分裂し、交互に消しゴムの見えない壁を殴りつけて熔解させて突き進んでいく。そのことにビビるイレイザー・ドーパント。茜さんが感じた恐怖はこの程度じゃありませんよ!

 

 

「ヒッ!?な、なんなんだお前らは…!?」

 

《ヒート!マキシマムドライブ!》

 

「…技名はジョーカーバックドラフトです」

 

 

 ある程度壁をぶち破ると一人に戻り、走りながらジョーカーメモリではなくヒートメモリを装填。右半身が熱き炎に包まれ、右拳を握る。消しゴムの壁を目の前に召喚して防ごうとするが、その程度で防げるか!

 

 

「切り札の拳を……舐めるな!『ジョーカーバックドラフト!』」

 

「ギエアアアアアッ!?」

 

 

 炎を纏った右拳は拮抗することなくゴムの壁を貫き、イレイザー・ドーパントの腹部に炸裂して吹き飛ばし、爆散。メモリと弓弦伊織が転がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっちは終わったみたいやな。こっちも決めたるわ」

 

《アクセル!マキシマムドライブ!》

 

 

 アクセルの方を見てみれば、拳と剣をぶつけ合っていたエクスタシー・ドーパントに対して全身に高熱の炎を纏っての後ろ跳び回し蹴りを叩き込むが、容易く片腕で受け止められてしまった。

 

 

「なんやと!?」

 

「あー、倒されちゃったのだ。姉さまに怒られるのだ…」

 

「は、はなさんかい!」

 

《サイクロン!ジョーカー!》

 

「ついなさんを放しなさい!」

 

 

 慌てて参戦。拳を叩き込むもエクスタシー・ドーパントはビクともせずアクセルを放そうともしない。

 

 

《ジョーカー!マキシマムドライブ!》

 

「『ジョーカーエクストリーム!』」

 

 

 ならばとマキシマムドライブ。二段キックを叩き込んでアクセルを解放させることに成功するが、アクセルを盾にされて直撃には至らずメモリブレイクするにはいたらない。まだやる気のエクスタシー・ドーパントに対して二人で身構える。

 

 

「痛いのだ…やっぱりお前たち面白いのだ!もっと遊ぶのだ!」

 

「そこまでよ、エクスタシー」

 

「あ、ず…アルテミス姉さま!」

 

 

 そこにやってきたのは、いつぞやの獣の狩人の様なドーパント。アルテミス・ドーパントらしいその人物に大人しく従うエクスタシー・ドーパント。彼女が弓弦伊織を守らせた「お姉さま」…?

 

 

「お姉さまがもういいとおっしゃってるわ。証拠は始末したから貴方の時間稼ぎはもういいの」

 

「そういうことならやめるのだ。仮面ライダー、また遊んでくれなのだ」

 

「待て…!?」

 

 

 するとアルテミス・ドーパントが弓からエネルギーの矢を地面に飛ばしたかと思えば爆煙で見えなくなり、晴れた時には2人とも消えていた。

 

 

「逃がしましたか…」

 

『ミュージアムの幹部、侮れませんね』

 

「次会った時はボコボコにしてやるからな!」

 

 

 そうして私達はあかりたちの元に戻るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、弓弦伊織はついなさんに逮捕された。しかしその父親の弓弦重三は何者かに惨殺、ユミカルチャーは建物が炎上してミュージアムと繋がっていたという証拠は精神崩壊した弓弦伊織からしかわからない状態となっていた。そして葵さんも自首したものの、動機が動機なので厳重注意だけですみそうだというのがついなさんの談だ。

 

 

「あかりさんが時々茜さんを手伝うことになりましたが、茜さんが元気で何よりです」

 

「妹とアルバイトがどっちも犯罪者になったのに凄い人ですね」

 

「そういう人なんですよ。人を惹きつける様な元気の塊。ストーカーがたくさん生まれてしまうのも分かる気もします。許しませんけどね」

 

 

 ミュージアムに繋がる手がかりを掴んだかと思えば先に潰され、救いは茜さんが元気だと言う事だけ。なんともいえないが、依頼人の笑顔を守れただけマシだろう。

 

 

「またみんなで酒を飲めればいいですね」

 

 

 窓から外を見やる。今も昔も変わらない水都タワーが見えて、笑みを浮かべるのだった。




誰よりも茜を知る葵だからこそできた偽装作戦。書いてからフロッグポッド思い出したけど、多分フロッグポッドじゃ出来ない作戦だったからヨシ。

怒りのゆかり、風都探偵初出の技ジョーカーバックドラフトを発動。クラブ戦は名勝負だと思ってます。

ミュージアム幹部、エクスタシー登場そしてアルテミス再登場。そろそろがっつりミュージアム組を関わらせたい。

・バステト・ドーパント
『バステト』の記憶を持つドーパント。金と黒に彩られた、長い金髪と純金の瞳が特徴の細身で人型の黒い毛並みの猫という見た目で神具の様な金の装飾が特徴。シストルムによる見えない音の斬撃と、目から放つ熱線が武器。ただでさえ火力が高いが組み合わせで強力な技に昇華する。変身者は琴葉葵。

・イレイザー・ドーパント
『消しゴム』の記憶を持つドーパント。消しゴムと怪盗を融合させた様な姿をしてる。右腕の消しゴムから光弾「イレイザーショット」を放ってありとあらゆるものの姿を消したり、その際生じる消しカスで武器を作ったり、巨大消しゴムを生み出してバリケードにしたりできる他、普通に光弾で攻撃も可能でゴムの身体で物理攻撃をある程度軽減できる。モチーフはエグゼイドのソルティバグスター。変身者は弓弦伊織。

・エクスタシー・ドーパント
『歓喜』の記憶を持つドーパント。ミュージアムの幹部。やたらテンションの高い子供の様なやつ。出る作品間違えてるんじゃないかってレベルでやたら強い。モチーフは変態仮面とフランケンシュタインの怪物。

一部の読者にエルドラド・ドーパントことリリィ金堂が異様に人気なので彼女が主人公のスピンオフを現在制作中。おやっさんが生きてた頃の回想になる予定。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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