ボイロ探偵W   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。ダブル復活、エターナルとの決戦。楽しんでいただけると幸いです。


第八十話:AtoZフォーエバー/人間で探偵で仮面ライダー

「馬鹿な、サブプランすら潰されるだと!?」

 

 

 崩壊した水都タワーの壁から外の様子を、NEVER特有の強化された目で見て驚愕するアリアル。何が起きているか分からないが作戦が頓挫した様で、ふらつきながらもエターナルメモリとゾーンメモリ、ロストドライバーを手にして扉を蹴破り、部屋を出て行く。まだなにかするつもりだ。止めないと。

 

 

「…ぐうっ」

 

 

 追いかけようとして、蹲る。連戦に次ぐ連戦でダメージが蓄積されている。立たないと、そう踏ん張っていたら、肩を持ち上げられる。見れば、満身創痍で息も絶え絶えのきりたんがいた。

 

 

「何一人で止めようとしているんですか、相棒」

 

「…きりたんはもう頑張りました。あとは私が頑張るのが筋ってもんでしょう」

 

「一人で戦ってもアイツには勝てませんよ。アリアル・ボルコフの強さは本物だ。でも、一人で駄目でも二人なら可能性はあります」

 

「それでも惨敗しましたが…きりたんとキリエさんがエターナルを弱体化させた今なら…!あかり、傷が痛むでしょうがキリエさんを頼みます!」

 

「任されました!」

 

 

 あかりにキリエさんのことを任せて何とか踏ん張り、きりたんと共に走ってアリアルを追いかける。アリアルは屋上に出て、水都を見下ろしていた。

 

 

「…来たか、結月ゆかり。東北記理子。…良い風だ。ここは私の生まれた街だ。自然と共存している風と水の都、いい街だ。ここに生まれたことを誇りに思う。……だが私は故郷であっても孤独だ。NEVERは私一人だけだ。なら私と同じ人間を増やすしかない、道理だろ?」

 

 

 振り返ったその表情は寂しそうで、哀しそうにロストドライバーを腰に取りつけるアリアル。その目は諦めていなかった。

 

 

「…なにをするつもりですか」

 

「エクスビッカーは内部から破壊しました、もう撃ちだすことは…」

 

「まだだ。タワーにエネルギーはもう蓄積されたからね。あとは私自らの身体で、街に落とす!そうすればNEVERの街が誕生する!フフフッ、一人でもいい……私は仲間がほしいのさ!」

 

 

 そう笑う顔は狂気に満ちていて、言葉では止められないと言外に伝えていた。私ときりたんは顔を見合わせ、頷く。

 

 

「そうはいきません!」

 

「貴女は悪魔だ、私が止める!」

 

「笑わせないでくれ。君もそうだろ、悪魔…!」

 

《エターナル!》

 

 

 エターナルメモリを眼前で鳴らし、目をカッと見開いてロストドライバーに装填、私達を睨みつけながらロストドライバーを展開するアリアル。

 

 

「変身」

 

《エターナル!》

 

「私達は、人間を捨てた…魔物同士だ!」

 

 

 エターナルに変身し、風ではためいて邪魔だったのか無敵の強さの一因であったマントを脱ぎ棄てて殴りかかってくるエターナルの拳を、両手で手首と腕を掴んで受け止め、きりたんがドロップキックで蹴り飛ばす。そして立ち上がりながらきりたんは胸に手を当てて叫んだ。

 

 

「いえ、今なら確信できます。私は悪魔なんかじゃない!他人どころか自分の痛みも感じられない、哀れなあなたとは違う!この胸には、みんなが与えてくれた心がある!」

 

「なに?」

 

「私は人間で、探偵で、そして、仮面ライダーだ!」

 

 

 訝しむエターナルにそう宣言したきりたんに、私はダブルドライバーを取り出しながら小突く。

 

 

「相棒。それを言うなら、私達は、ですよ」

 

「そうでしたね。いきましょう、ゆかりさん」

 

《サイクロン!》《ジョーカー!》

 

 

 ダブルドライバーを腰に取りつけると背中合わせにし、それぞれの腕でWを描く様にしてメモリを構える。

 

 

「「変身!」」

 

《サイクロン!ジョーカー!》

 

 

 変身する直前、きりたんがあとは私に託したとでも言うようにポンッと肩を叩いて崩れ落ち、私はきりたんの精神と共に仮面ライダーWサイクロンジョーカーに変身、左手を拳銃の様にして構えた。

 

 

「『さあ、お前の罪を数えろ!』」

 

「愚問だな、今更数えきれるかあ!」

 

 

 私達とエターナルの拳がぶつかり、弾き飛ばされる。ナイフを取り出し細かく振り回して牽制しながら斬りかかってくるエターナルの攻撃を両手で捌き、肘打ちで反撃。胸を打たれたエターナルは怯み、私達はそのまま両手で猛ラッシュ。最後に足を揃えて膝で軽くしゃがみ、踏み出して敵の足を引っ掛けて下方向に向かって背中で体当たりする鉄山靠で吹き飛ばす。水都を守るためにアマチュアなりに格闘技は学んできたのだ、逆に私をアマチュアだと油断してもろに喰らったエターナルはふら付きながらもゾーンメモリを取り出してナイフに装填しようとしていた。

 

 

《トリガー!》《サイクロン!トリガー!》

 

『させません!』

 

 

 すると装填する直前にきりたんがメモリを入れ替えてサイクロントリガーとなり銃撃。早撃ちでゾーンメモリを弾いて手元から吹き飛ばす。

 

 

「なに…っ!?」

 

「どんどん行きますよ…!」

 

《メタル!》《サイクロン!メタル!》

 

 

 続けてサイクロンメタルに変身。メタルシャフトの端を持って大きく回転させながら突撃し、牽制しながら距離を詰めると持ち替えて突き。咄嗟にナイフで受け止めて弾くエターナル。

 

 

《ヒート!》《ヒート!メタル!》

 

「この攻撃まで防げますか!」

 

「ぐっ、ぬっ…!?」

 

 

 弾かれながらサイクロンメモリをヒートメモリと交換、炎を纏って推進力を加えたメタルシャフトを上から振り降ろしてエターナルを床に叩きつける。

 

 

「対応できない…!?一人では到底できない取捨選択だぞ…!?」

 

「私達は一人じゃない!」

 

『二人で一人!それがダブルです!』

 

《トリガー!》《ヒート!トリガー!》

 

 

 片方が攻撃して片方が次の攻撃を考え実行する。これでエターナルも対処できない動きが可能。ダブルの強みを最大限に活かす。エターナルと私達の違いは、独りと二人だということだ。この違いはあまりにも大きい。至近距離から火炎弾を連射するも、エターナルはナイフで全て斬り払う。

 

 

「無駄だあ!」

 

《ルナ!》《ルナ!トリガー!》

 

 

 そのまま斬りかかってきたのを、跳躍して回避。ルナトリガーに変身して空中から誘導弾を叩き込み、爆発。エターナルが怯んだところで着地する。

 

 

《メタル!》《ルナ!メタル!》

 

『これでも無駄ですか!』

 

 

 ルナメタルに変身してメタルシャフトを振り回し、エターナルに連撃。ナイフで斬り弾いて防ぎつつメタルシャフトを掴んで引き寄せようとするエターナルだが、私達はメタルシャフトを手放してメモリを交換する。

 

 

《ジョーカー!》《ルナ!ジョーカー!》

 

「足を取られたら抵抗も難しいでしょう!」

 

 

 ルナジョーカーとなり足元から右腕を伸ばしてエターナルの足を掴んで転倒。引き摺って引き寄せつつ手放すとその勢いのまま吹っ飛んでくるエターナル。

 

 

《ヒート!》《ヒート!ジョーカー!》

 

「『はああああああっ!』」

 

「ぐああああああっ!?」

 

 

 そして吹っ飛んできたエターナルに炎を纏った鉄拳を叩き込み、殴り飛ばした。ゴロゴロと転がって行くエターナル。そしてエクストリームメモリが飛来、サイクロンメモリと入れ替えてサイクロンジョーカーエクストリームに変身する。

 

 

《エクストリーム!》

 

「エクストリームで、勝負です!」

 

「…これが水都を守ってきた仮面ライダーの力か…だが、安易に吹き飛ばしたのは悪手だったな」

 

 

 そう言ったエターナルの手には、ゾーンメモリが握られていて。さっき落としたところまでわざわざ近づけてしまったことを察した。まずい、調子に乗って吹き飛ばしすぎた。腰のマキシマムスロットにゾーンメモリを装填して、叩く様にしてボタンを押すエターナル。

 

 

《ゾーン!マキシマムドライブ!》

 

「さあ、地獄を楽しみな…!」

 

 

ゾーンメモリのマキシマムドライブで呼び出された、T2メモリが全てエターナルの全身に備えられたマキシマムスロットに装填されていく。それは絶望の光景だった。

 

 

《アクセル!》《バード!》《サイクロン!》《ダミー!》《ファング!》《ジーン!》《ヒート!》《アイスエイジ!》《ジョーカー!》《キー!》《ルナ!》《メタル!》《ナスカ!》《オーシャン!》《パペティアー!》《クイーン!》《ロケット!》《スカル!》《トリガー!》《ユニコーン!》《バイオレンス!》《ウェザー!》《イエスタデイ!》《エクストリーム!》《ゾーン!》

《マキシマムドライブ!!!!!!!!!!!》

 

「メモリの数が違う…!」

 

 

 瞬間、私はアクセルのマキシマムドライブによる加速とバード、サイクロンのマキシマムドライブにより高速飛行したエターナルに吹き飛ばされていた。本格的に、不味い…!




アリアルは街を愛しながら孤独を嫌う人間。死んだことで完全に自分本位な悪魔になってます。

次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
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