一撃必殺を夢に見て   作:だめねこ

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第15話

「それにしてもほんま銀次君怪物やな~。リミッター付けているとはいえ、百戦錬磨のシグナムとフェイトちゃんに勝ってまうとは思いもせなかったで、ところでシャーリー銀次君のデータは取れた?」

 

はやてがそう尋ねてシャーリーの顔を見るとその表情は引き攣っていた。

 

「ええ、取れたは取れたんですが・・・」

 

「なんや歯切れが悪いけどどないしたんや?」

 

「私は彼が”人間”なのか信じられません。これならまだ戦闘機人って言われた方が現実味が有ります。」

 

シャーリーが取った坂本銀次の身体能力の元となる部分それは全身の骨である。

 

スキャンした結果頭蓋骨すら異常な硬さ誇る骨。

 

骨は例外なくどの場所にも折れた痕が残っていたが全て治っていた。

 

次に彼の筋肉。これも考えられない程の高密度を誇っている。

 

しかし、彼の全身に刻まれたおびただしい程の傷を調べると不可解な点が出てくる。

 

その傷は外側からではなく内側から出来ている。

 

そうなると坂本銀次が動ける事がおかしいのだ。

 

筋や腱の断裂などけして治る事が無いものが、傷跡だけを残して治っている。

 

もしかしたら彼にはレアスキルがあるのかと一瞬考えたが、彼には魔力が無いためすぐさま否定する。

 

だからシャーリーは困惑する。

 

あらゆるデータが坂本銀次は人間であると示しているが、あらゆる事実がそれらを否定する。

 

ただの人でありながら魔導師を圧倒する戦闘能力。

 

常軌を逸した耐久力。

 

「何者なんやろうな銀次君は・・・・」

 

はやてとシャーリーは眠気に耐えつつも手を忙しなく動かしていた。

 

そんな事を話しているとは全く考えていない銀次は水が入ったコップを掴んでいた。

 

その様子をリサはため息を着きながら見ていた。

 

「同調?一体コップの水とどうすれば同調できるか理解できんぞコレ?」

 

「もう諦めたら?別段発勁が使えなくとも念能力が使えるなら問題無いじゃない。」

 

「問題大有りだバカヤロー!!鉄山靠使いが発勁使えないとか間違いなくプギャーもんですよ。」

 

「そもそも模擬戦中に一回も鉄山靠使えてなかったから私が言ってやるわよ。プギャーコレで満足?」

 

「いざ言われるとむかつく」

 

「そういうものよ。ところで銀次はなんで強くなろうとしているの?」

 

「良くぞ聞いてくれた!!!!この坂本銀次には夢がある。その夢は・・・この世界で一等賞になりたいの鉄山靠で俺は!!!」

 

それを目をきらきらさせて言う銀次はイケメンだった。

 

しかし、女性であるリサには銀次の夢がこれっっっっっっっっっっぽちも理解できなかった。

 

「顔良し、強いし、お金持ち、性格だって単純明快で悪い訳じゃないのに中身が中二病となると一瞬で残念になるのはなんでかしら?」

 

それは天才少女にも理解できない摩訶不思議なものだった。

 

そんな時であった。

 

「師匠そろそろお願いします。」

 

ちっちゃいフェイトが金属バットを持って来た。

 

「うん?ああ、わかったよ。じゃあ外行くか」

 

二人はそういうと隊舎の外に出た。

 

「じゃあフェイトは金属バットを全力でフルスイングね。俺はそれを受け止めるから・・・あと狙う場所は全部頭だ」

 

「わかった。」

 

ブオンと風を切る音が鳴ると金属バットは銀次の頭にフルスイングされる。

 

それを銀次は素手で受け止める。

 

辺りにゴンという音が響き渡るが両者共に気にせず続けていく。

 

フェイトは身体ごと回して金属バットを振り回す。

 

それを銀次は反対の腕で受け止める。

 

遠心力が乗った分先ほどよりも大きな音が響く

 

「よっしゃーいい調子だ。どんどんこいやー」

 

「ハイ」

 

30分後

 

「どうしたちっちゃいのへばってんじゃねーぞ。そんなんで強くなれると思ってんのかぁ?くやしかたら俺の腕をへし折って見やがれ」

 

「はぁはぁ・・・まだまだ、いけます」

 

銀次の両腕は金属バットで殴られ続けたため、内部出血がひどく赤黒くなっていた。

 

反対にフェイトは重たい金属バットを全力で振り回していたので、手の皮が剥けて血豆がつぶれていた。それだけでなく全身を回転させて遠心力も利用していたので全身の筋肉も悲鳴を上げていた。

 

「何もかもありったけの思いをバットに籠めて全力で振れ!!!」

 

「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

フェイトの全力の一撃を銀次は右腕で防ぐが、防ぎきれずその時骨が砕ける音が鳴り響いた。

 

すかさずフェイトは反対に回転しフルスイングし振り切る。銀次は反対の腕で受け止めたがその腕の骨も砕けたと同時に金属バットも折れた。

 

その事に満足したフェイトは疲労のため地面に倒れかけたが、それを銀次は砕けた腕で掴みゆっくり地面に下ろした。

 

「全く銀次は本当に無茶するんだから・・・それにしてもちっちゃいのが金属バットを使ったとは言え銀次の腕を砕くとは思わなかったわ。ほら仙豆よ」

 

「まーな、あんがと」

 

銀次は受け取った仙豆を咀嚼し飲み込んだ。途端に傷は痕だけ残して全て癒えた。

 

「ほれ、ちっちゃいのお前も食え」

 

「あ、あーん」

 

顔を真っ赤にさせながら大きく口を開けたので仙豆を投入

 

それを飲み込むとフェイトは即座に立ち上がり金属バットを持つために見たらギョッとした。

 

金属バットの先が折れて無くなっていた。

 

「ねえ、リサさん師匠って本当に人間ですか?」

 

「さぁ?私が言えるのは中二病って事ぐらいかしら?銀次が人間かどうかは大した問題じゃないわよ」

 

その言葉にちっちゃいのはとんでもない人に弟子入りしちゃったと内心思ったとか

 

「じゃあ今日の修行は終わり次やるのは一週間後」

 

「その間は何やるんですか?」

 

「鬼ごっことラジオ体操だ。」

 

その言葉を聞いてフェイトは拍子抜けした。

 

 

 

 

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