一撃必殺を夢に見て   作:だめねこ

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花咲く頃に会おうぜ

半年後そこにはミッドチルダで裁判を行っている俺が居た。

 

「判決を言い渡す。第97管理外世界出身の被告人坂本銀次は質量兵器を使用及びロストロギアであるジュエルシードを所持し利用、死刑に処す」

 

俺の横で歯を食い縛っているクロノさんとリンディさん

 

「ふはは、坂本銀次!やっぱりお前のような踏み台屑野郎はこの世界には要らない存在なんだ!!」

 

高笑いをして俺を指差して言いたい放題言ってくれる岸本・・・人に指差してんじゃねーよ。へし折るぞこのやろー

 

「と、言いたいところだが、アリサ・ローウェル博士が闇の書を直すと断言した。そのためにはお前の体が必要だと言っていたので無期限のコールドスリープの刑に処す事にした。ローウェル博士これでよろしいか?」

 

いつの間にリサは博士になったのだろうか?

 

「ええ、構わないわ」

 

「な、なんだと!?また、お前は原作を壊すのか坂本!!!」

 

まぁ、岸本がギャーギャー言ってる所まで打ち合わせ通りの展開なんだけど・・・何で俺が犯罪者になったのか・・・・それは大体リサとリィンフォースと岸本のせいである

 

半年前

 

リインフォースの尻を太鼓に見立てた即興プレイから1日たった後、皆ではやての家に行きはやて特性のお好み焼きを食べていたとき、リインフォースは今にも泣き出しそうな顔をはやてに向け重い口を開いた。ちなみにヴィータがソースではやてのデフォルメ顔を書いて、さあ食べようとしたときだった。

 

「・・・我が主とご主人様、どうやら私は死ななければいけないみたいだ」

 

リインフォースの悲しげな声にはやての握るソースが勢いよく飛び出しシャマルに降り注ぐ

 

「キャー!?ソースが、ソースがぁぁ!?」

 

反射的に思わず身を捩ったシャマルを誰が責める事が出来るだろうか?

 

だが、悲劇はこれだけでは終わらなかった。

 

シャマルが身を捩った為に切り分けもしてないお好み焼きにかぶり付こうとしたヴィータにぶつかりお好み焼きは宙に浮かびザフィーラの餌置けに着陸した。

 

「こんな・・・こんなむごい事が許されて良いのかよぉぉぉ」

 

「ぐふふふ、普段なのはのおやつばっかり食べてるヴィータちゃんだもん。天罰が下ってもおかしくないの!」

 

まさかガキ大将ヴィータに訪れた悲劇!?いや、これこそ因果応報・・・!!!天罰!圧倒的天罰

 

「さぁ出すの今までその小さな体に貯めたなのはの怒り、憎しみ、恨み、絶望、希望、おやつ・・・全部吐き出すの!」

 

今このテーブルに置いて凄まじい追い風を身体と心で感じ取ったなのははヴィータに追い打ちをかける。

この瞬間こそが下剋上の時、今を逃してはいけない!!

なのはの直感がそう告げた時だった。

 

「な、何でや!?ようやく辛いことが終わったのに何でそんこと言うんや?」

 

はやての声が響き渡る。振り向くと涙を耐えながら叫んでいた。

 

「夜天の書のバグがあるからです我が主」

 

「ま、まさかヴィータ達もなんか!?」

 

「いえ、騎士達は大丈夫です。ですが私の中にあるバグは半年ほどで復活して、また暴走してしまうのです。だから、「イヤや」・・・主」

 

「私が、私が絶対に何とかしてみせる。だからリインフォース消えちゃやだぁぁぁ」

 

両親を失い、それまで天外孤独だったはやてにとって守護騎士達は新しく出来た家族であった。

そして、過ごした期間が極端に短いリインフォースも例外なくはやての新しい家族であり、それがたかだかバグ程度で失う事を許容することが出来るほどはやては大人じゃない

 

「辞めろはやて!リインフォースだって本当はつらいんだ。でも、覚悟はしてきたんだ。覚悟を決めた人間には憐れみも同情も侮辱になるんだ」

 

ロック・リーの名言を悲しげに言う岸本

 

「なんや、それ「じゃあ侮辱してやるよ」銀・・次君?」

 

「また、お前が出るか坂本銀次!」

 

「へっへっへっまあ熱くなるなよ。人間誰しも生まれたからには必ずいずれは死ぬんだ。それが寿命なのか病気なのかはたまた自然の災害或いは事故。これ等だったら嫌が応でも人は納得できるんだ、けど事件だったら話は別だぜ?この意味分からない訳じゃあないだろ」

 

銀次が言っている事は過去に起こった闇の書事件である

 

「ですがあの時は私の意志とは無関係で仕方なく」

 

「そうだぞ坂本!夜天の書の暴走は仕方がなかったんだ」

 

「いやいや、それは加害者側の都合で合って被害に合った人には全く関係ない話だろ?だから夜天の書が直ったって事実が広がればはやての名前だって広がるだろし、そうなりゃ被害者ヅラした奴らがはやてに言葉に出来ないようなあーんな事やこーんな事やそんな事までしちゃうかもしちゃうかもよ?」

例えバグが無くなり無害になろうが、管理局で罰を受けたところで被害者ヅラした奴らが納得するかは別の話である。

 

「そ、そやで非力で美少女なはやてちゃんは無力やから捕まったらとんでもないことになるんやで!その辺りリインはどう考えているんや」

 

美少女+捕まえる=エロ同人誌的な展開を脳内でシュミレートした結果

 

銀次はスケベ顔になった。

 

はやては顔を手で隠していやんいやんしていた。

 

「・・・優秀な守護騎士になのはやフェイトといったお友達がおりますのでそう簡単には行きませんよ」

 

それを見ながらも絞りだすように告げるリインに銀次は現実を突きつける

「それでは彼方をご覧ください」

 

銀次が指さした場所では、なのはを地面に倒しお好み焼きをもきゅもきゅ食べてる幸せそうなヴィータと自身のお気に入りの服にソースが付いてしまい唖然としたシャマル。

 

ヴィータに切り掛かろうとするもシグナムに邪魔される恭也。

 

我関せずお好み焼きを食べるザフィーラ

 

「これでもお前は大丈夫だと胸張って言えるか?」

 

「すみませんでした。」

 

「分かればよろしい」

 

リインの心からの謝罪に銀次もほっこり

 

「なんや釈然とせんがリィンが納得したのなら良しとしとこう」

 

「しかし、いくら私が前向きになったところで半年以内で暴走するのはもはや避けられない事実です。」

 

「そ、そうだ。リインフォースは助からないんだ。それなのに甘い戯れ言を言って希望を持たせるな!このドクズがぁ!!」

 

空気になってた岸本は突如我が意を得たりとばかりに銀次を批判し、更に罵声を浴びせるのを忘れない。

但し暴力は振るわない。振るったら最後、銀次の鉄山靠が音速の壁をぶち壊して迫るからである。

 

「昭和の脱獄王は言った。『人間のつくった房ですから、人間がやぶれぬはずがありませんよ』とこれを俺がアレンジすれば、人が夜天の書作り、人が夜天の書を壊したのなら、それを直すのも又人なりってな・・・ま、リサがどうにかするだろうから気楽に行こうぜ」

 

困ったら天才に任せれば良い

 

そして任せた結果が冒頭の八百長裁判である。

 

「銀次あなたが次に起きる頃には私たちはもう大人になっているわ」

 

「なるほど、逆浦島太郎かぁ~」

 

「だから、安心して眠りについてね。銀次が稼ぐ10年を決して無駄にはしないから」

 

「へへ、期待しながら待ってるぜ。あ、そうだはやてに伝言頼む」

 

「何かしら?」

 

「花咲く頃に会おうぜ」

 

この日ミッドチルダの裁判に置いて、ロストロギア不正使用および最悪のデバイス闇の書の主である1人の少年がとあるデバイスと融合し、氷付けになった。

 

その情報は瞬く間に次元世界中に伝えられ、管理局は更なる名声を得たのだった

 


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