何時だってそうだ。
俺が何か悪い事をしたわけじゃないのに悪者にされる
俺が暴力を振るった訳じゃなく、相手が勝手に殴ってきて勝手に怪我しているだけなのに事が終わった後に第三者がノコノコ出てきて罰を受ける
それはまるでのび太がジャイアンにいじめられるのと同じ黄金パターンではないか!
全くもって納得がいかない
何で殴られた俺が悪いことになっているんだ?
泣いているのが美少女だからか?
俺だって客観的に見ても美少女面なのに・・・
ええい、泣きたいのはこっちの方なのに・・・
「にゃーん!!!」
「「「「ごふぅぅぅ」」」」
涙が出ないから代わりに猫みたいに鳴いたら、不特定多数の人が吐血した。
両手を頭に付けて猫耳っぽくするのがチャームポイント
やはり俺が可愛いのは間違っていない
間違ってはいないんだけど・・・
「銀次!!」
ヴィヴィオちゃんは怒りが収まらない様子
しかも呼び捨てにされた。
何でこの子は親の仇の様に俺を見るんだろうか?
ストさんとは今日がお互い初対面のハズだと思うけど・・・
「ちょっとふざけ過ぎたね。悪かったよ、じゃあ始める?」
「絶対に後悔させてあげます。」
俺氏初対面の子に後悔させられるそうです。
「そ、そっかぁ~。じゃあ一応聞くけど手抜きと本気と全力どれが良い?答えによっては鉄山靠が出るからよ~く考えてね。」
「いや、兄貴鉄山靠は駄目だって!?」
ノーヴェが止めに入るもヴィヴィオちゃんはそれを手で制して答えてしまった。
「全力でお願いします!」
回答は迷いを感じさせずに即答だった。
全力・・・全力かぁ~
求められたのならば仕方ない。
この俺、坂本銀次の全力の限界の一歩先まで全てを出し尽くす至高のデコピンが今宵また火を噴くぜ!
「・・・分かった。俺も覚悟を決める」
「あーもー、じゃあ両者共に中央で向かい合って・・・始め!」
ノーヴェの合図が終わると同時にヴィヴィオちゃんがステップを踏み一気に接近する。
「やあぁぁ」
ヴィヴィオの気合の咆哮とともに右ストレートが飛んできたから上体を逸らして避ける。
続けて右手の位置をそのままに接近してのバックブローはしゃがんで避けるも、下段後ろ回し蹴りが高速で迫ってきたからバク宙で避ける。
完全に初見殺しの見事な連続技だ。
俺みたいに動体視力と反射神経が良い奴じゃないと、スリーコンボは確定だな。
まぁ口でシュッシュッ言ってるだけのことはあるよね。
「まだまだぁぁ」
再度突撃してくるけど走りながら、右手を振りかぶるって、それはフェイントなのかそれとも・・・普通に右ストレートだった。うーん、格闘技素人の俺が言うのもなんだけどそれってどうなん?
チラッとノーヴェの方を見るともっと左を生かせて応援していた。
それを受けて今度は左のジャブを出しつつ、何やら狙っている様子
うーん、何だろう観察されている気がする。
俺がどういう攻撃を受けるとこういう風に避けるとかそんな感じの理詰めの攻めかなぁ~
でも、あんまりそれって意味が無いんだよね。
だって、それって相手が攻撃を察知して避けているからこそ当たるもので、見てから避けれる人には意味が無いんだよね。
「クッなら、フェイトママ直伝ギャラクティカーァァァァマグナァァァァム」
スパロボだったらカットインが入るくらいの迫力で、銀河を走る隕石を彷彿させるような・・・させるような?アレ今ヴィヴィオちゃんフェイトママって言った?
とりあえず、半径85cmはこの手の届く距離!!
「必殺ダブルラリアット!!」
キャァァァァ ドゥン ドゥン ドゥン
「家に帰るんだな。お前にもママがいるだろ?」
「ねえ、スバル?今銀次は何をしたの?不正行為?不正行為よね。逮捕してもいいわよね?」
「ちょっとティア落ち着いて!今銀次はヴィヴィオのギャラクティカ・マグナムを体を回転させて避けたんだよ!だから不正でも何でもないの!」
何だろう、試合に勝ったのに勝負で負けた気分になる。