内惑星艦隊の奮闘   作:島田愛里寿

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ついに護衛戦艦アリゾナ就役です!

今回は少し短くて申し訳ありません(>_<)

イラストはステルス兄貴さんよりお借りしました!

感想をお待ちしてます!!


第七十六話 BBA-01アリゾナ就役!

 

 

ベテルギウス沖にてアマテラス・ヤマト・雪風・改がエネルギー採掘をおこなっていた暗黒星団帝国の艦隊に勝利をおさめ、ハイパーノヴァが発生する事態を未然に防ぎ、地球を救い、イスカンダルへの旅路を再開していた頃、地球のジャブロー基地では大変めでたいことが起きていた。

 

「つ、ついに…」

 

「ええ、ついに‥‥」

 

「「就役だ~!!」」

 

「「万歳ー!!」」

 

そう、ここジャブロー基地の艤装要員や建造要員が精魂込め、なおかつ北米管区の面子と威信を背負った新造艦がようやく完成し、進宙するからであり、なおかつ今からその就役式が執り行われるのである。

 

とはいえさすがに北米管区の威信をかけた大戦艦を南米のジャングル地帯の奥地にあるジャブロー基地で就役式を挙げるのはいかがなものか?という意見を鑑みて北米管区の一大宇宙軍港であるキャリフォルニアベースで就役式を行うこととなったが‥‥

 

そしてその艦の艦首直下、居並ぶ軍の高官や技師、北米管区政府の関係者、アリゾナの就役を伝えるために集まった北米管区を中心としたマスコミ関係者を背に、今回の新造艦就役式に呼ばれた地球防衛軍司令長官・藤堂平九郎は厳かに宣言した。

 

「この艦を[護衛戦艦アリゾナ]と命名する!」

 

藤堂の発言とともにアリゾナの艦首にシャンパンの瓶が一人の女性士官の手によって叩きつけられた。

 

バリン!!

 

シャンパンの瓶が思いっきり割れると式典会場からは拍手が起き、パシャ、パシャとマスコミ関係者のカメラのフラッシュが焚かれる。

 

何故、艦にシャンパンの瓶をぶつけて割るのか?

 

これは古来より行われてきた進水式の儀式であり、女性が叩きつけるのは1811年に当時のイギリス皇太子・ジョージ4世が軍艦の進水で、その役目を女性にあてるよう決めたことから、西欧では女性がボトルを割るのが慣習化したと言われている。

 

あのアンドロメダの就役式でも同じ事が行われている。

 

ただ、ヤマトの時に関しては地球人類絶滅の時間が迫っており、呑気に就役式をやれるような余裕がなかったので、やらなかった。

 

なお、この時、建造作業員はもとより関係者らはある不安を抱えていたがそれは杞憂に終わったようだ。

 

((((ふぅ~ちゃんと瓶が割れてよかった))))

 

恐らくシャンパンの瓶を叩きつけた女性士官自身が一番緊張していたのかもしれない。

 

ちなみにこの儀式の際に酒瓶が割れないとその艦は不幸な目に合うという言い伝えがあるのでそれに対する不安であった。

 

実際に日本でも過去に加賀型二番艦、土佐の就役式でシャンパンではないが、くす玉が割れなかったと言うアクシデントが発生し、縁起の悪さが囁かれた。

 

実際にその後、戦艦土佐はワシントン海軍軍縮条約の締結により、建造中止命令が下り、未完成のまま日本海軍に引き渡された。

 

この時、最上甲板以下の船体はほぼ完成していたのだが、戦艦にも姉妹艦の加賀の様に空母になることもなく標的艦として処分されることになり、艦名の所縁である高知県、沖の島西方約10海里地点にて自沈した。

 

土佐の建造に携わった造船関係者は『前途を祝福されたはずの土佐がドザ(土左衛門)になった』と自嘲したと言う。

 

就役式のシャンパンやくす玉もそうだが、他にも建造中に事故が起きるとやはり縁起が悪い。

 

第一次世界大戦中の1916年にベルギーのブルージュにある造船所で建造されたUB-65は呪われたUボートとして有名な艦だった。

 

建造中に造船所で鉄骨の落下事故があり、作業員一名が死亡し、一人が重傷を負い、重症の作業員は病院に運ぶも死亡する。

 

進水直前に、三名の作業員が機関室に閉じ込められ、有毒ガスにより全員死亡。

 

潜水テストの折、甲板からの転落事故があり、一名が行方不明となった。

 

そのまま潜行テストを開始したが、沈降が止まらなくなり、海底に着座してしまう。

 

その後、何故か艦は浮上を始め、全員が助かったがその後の初出撃の直前に、積んでいた魚雷の爆発事故が発生し、五名が死亡した。

 

出撃後、乗員の人数が決まっていた人数よりも一人多い事や艦内で魚雷の爆発事故で亡くなった二等航海士の乗員の姿を見たと言う乗員が続出。

 

任務を終え、帰港した時に連合軍の空襲に襲われ、艦長が死亡。

 

此処まで縁起が悪い事が続いたので、軍が司祭を呼び悪魔払いの儀式が行われるも二等航海士の幽霊は何度も現れて、事故が続発し、ある航海中に砲手が『幽霊がいる』と叫びながら海に身を投げ、主砲の装填手は波にさらわれて溺死。

 

機関主任は悪天候の折に、はずみで転倒して足を骨折する事故が起きた。

 

そして、UB-65の最後も謎に包まれており、1918年7月2日に突如消息を絶ってしまう。

 

敵の攻撃を受けて撃沈されたのか?

 

それとも事故による遭難なのか?

 

その原因さえも分からなかった。

 

ただ、第一次世界大戦後に米潜水艦が、アイルランド西岸クリア岬沖を浮上航行するUB-65を捕捉し、まさに魚雷攻撃を仕掛けようとしたその時、UB-65は突如、大爆発を起こし沈没した。

 

この時、米潜水艦の艦長は『爆発寸前、UB-65の艦橋に人影が見えた』と言う。

 

米潜水艦の艦長が見た人影は死亡した二等航海士の幽霊ではないかと言われている。

 

就役後はまだわからないが、建造中、就役式に事故もアクシデントもなくアリゾナは無事に就役することが出来た。

 

 

識別番号BBA-01 艦種護衛戦艦 艦名アリゾナ

 

 

【挿絵表示】

 

 

この艦は北米管区におけるアメリカ版宇宙戦艦ヤマトを目指して建造された戦艦だ。

 

白色彗星帝国との戦い以降、いやそれ以前からあまり目立ってこなかった北米管区としてはこの艦の建造でかつてのアメリカの栄光を取り戻したいという思いがあったが現場の兵士たちはそんなことは露にも考えておらず、『この艦で地球を守るんだ!』『あのヤマトに恥ずかしくない戦いをするぞ!』ということのみ考えていた。

 

アメリカ版宇宙戦艦ヤマトを目指していた事、他国と共にドレッドノート級主力戦艦を量産建造していた事を含め、アリゾナの外見は宇宙戦艦ヤマトとドレッドノート級主力戦艦を併せ持った様な外見をしていた。

 

 

兵装

 

・40.6㎝三連装陽電子衝撃砲×三基

 

・30㎝三連装陽電子衝撃砲×二基

 

・四連装対空パルスレーザー砲塔×六基

 

・煙突型固定式パルスレーザー砲台

 

・艦首特型波動砲

 

垂直発射型対空ミサイル発射管×八基 (左右に四基設置)

 

・魚雷発射管…各所に多数

 

と言った武装である。

 

設計段階の初期案ではヤマトと同じ煙突型VLSを装備する予定であったのだがアリゾナが建造開始されて間もなく『新規開発された固定式対空パルスレーザー砲台を煙突型VLSと交換して採用すべきだ!』と言う意見が強まり搭載する兵装の一部変更が決まってしまったのだが、すでに煙突部分は出来上がってしまっており、VLSを外して無理やり固定式対空パルスレーザーを搭載したという話がある。

 

そこで、VLSに関してはアンドロメダ型で採用されている船体に設置する方法を取り、パルスレーザー群の下部に左右四基ずつ、計八基を設置してパルスレーザーと共に防空能力を補っている。

 

 

そして乗員の乗艦が始まったがこの時に初代艦長を勤めることになった人物は先ほどシャンパンを艦首に叩き付けた女性士官であり、色々癖の強い士官であった。

 

「OK、OK、私に任せといてYo~!乗員の皆もタイタニック(大船)に乗ったつもりで安心なさい!」

 

((((うーん‥‥不安しかない‥‥)))) (´ーωー`)

 

((((大丈夫だろうか‥‥?))))

 

彼女の名はアイロ・ウミノ‥日系アメリカ人の防衛軍士官だ。

【挿絵表示】

 

北米管区宇宙戦士訓練学校を主席で卒業し、女性ながら砲術・航海術・戦略眼・近接格闘・射撃といった事柄の全ての分野で好成績を叩き出した傑物だ。

 

しかし、彼女の性格は自由奔放という言葉を体現したようなもので訓練学校時代は教官らの頭を悩ませた事で有名なのだ。

 

体力トレーニングのためのフルマラソンを行う際には始める直前までハンバーガーを食べ続け、終わってみれば一位を取る。

 

艦隊戦シミュレートでは一見滅茶苦茶な艦隊指揮を取ったように見えたら敵の艦隊を殲滅する。

 

友人として付き合うのであるならば、彼女の性格は明るくフレンドリーで良い娘なのだが、軍人にしては向いていないと忠告を何度も食らっても何分、成績が良いことから人材不足な防衛軍としては放校するにはもったいない人材だったので、教官たちはなくなく匙を投げるほどの難物だったのだ。

 

とはいえ他の優秀な士官は防衛軍主力艦隊や内惑星系艦隊に配備される新造艦に回されており、適任者が彼女しかいないため、彼女がアリゾナの名誉ある初代艦長に就任するに至った。

 

式が終わると早速、アリゾナは出航した。

 

「全システムチェック」

 

第一艦橋の艦長席に座ったアイロは早速、出航の為指示を出す。

 

「全システムチェック」

 

「機関部異状なし」

 

「航海機器異状なし」

 

「砲術部、雷撃部異状なし」

 

各部のチーフより『異常なし』の報告が上がる。

 

「総員、出航配置」

 

「整備員及び式典参加者は至急安全地帯まで退去。繰り返す‥‥」

 

式典会場に警報アラーム音が鳴り響き、参加者全員は安全地帯まで退避し、アリゾナの出航を見守る。

 

「波動エンジン、圧力上昇、シリンダー回転数上昇」

 

アリゾナの機関が唸りを上げ始める。

 

「ゲート、オープン、ゲート、オープン」

 

グォォォォォ‥‥

 

上部のゲートが轟音を上げながらゆっくりと開口すると眩い日の光が会場に差し込む。

 

「ガントリーロック解除」

 

「ガントリーロック解除」

 

アリゾナの船体を支えていたガントリーロックが解除される。

 

「ガントリーロックオールグリーン」

 

「姿勢制御ロケット噴射、浮上」

 

「姿勢制御ロケット噴射」

 

船底部にある姿勢ロケットの噴射口から噴射火が出るとアリゾナの船体はゆっくりと上昇し始める。

 

「作業員、整備員、全員、帽を振れ~!!」

 

安全地帯まで退避した作業員、整備員たちは作業帽を手に持ちアリゾナに対して帽を振る。

 

軍関係者は敬礼してアリゾナを見送る。

 

「式典参列者に対し敬礼!!」

 

可能な限り、アリゾナの乗員たちは自分たちに帽を振る作業員、整備員たちと敬礼をして見送る軍関係者に敬礼を捧げる。

 

キャリフォルニアベースを発進したアリゾナはまず、北アメリカ大陸に住む住人達にアリゾナの船体を見せるように大陸を周った。

 

アリゾナの船体を見た人たちは手を振ったり、アリゾナの姿を写真に収めている。

 

また現地のテレビやラジオもアリゾナの就役を放送している。

 

特に遊星爆弾と彗星都市からの砲撃から復旧し、自由の女神像も復元されたニューヨークでは多くの人が集まりニューヨークタイムズにも『アメリカの栄光完成!』という見出しで掲載されたほどであった。

 

機関部もつい先日にデスラーからの技術提供を受け、真田と大山、そして束が協力して作成した新型波動機関を搭載しており超長距離ワープにはまだ無人艦を使用しないといけないが画期的な船となった。

 

そしてアリゾナは一時的に内惑星系艦隊預かりとなる。いまだ主力艦隊の立て直しが済んでいない現状でこれまでの主力艦以上の戦闘能力を持つ艦をいきなり編成に入れては用兵上の問題となるからである。

 

なおアリゾナの出来具合を見て北米管区はさらに三隻の同型艦の建造許可を連邦政府に打診。

 

結果、ロシア管区と欧州管区もさらに三隻の同型艦の建造を行うのを認めるという条件で認められ、同型艦の『ペンシルバニア』『アイオワ』『ミズーリ』の建造が認められた。

 

なお、アリゾナの建造で揉めた煙突型固定式パルスレーザー砲台に関しては、今後のアリゾナの稼働データを基に二番艦のペンシルバニア以降の艦には、アリゾナ同様、煙突型固定式パルスレーザー砲台を採用するか?それとも宇宙戦艦ヤマト同様、煙突型のVLSを採用するかを決める予定だ。

 

なおさらに『ニュージャージー』『ウィスコンシン』『ケンタッキー』『イリノイ』の建造を計画しており、更に改アリゾナ級の『モンタナ』『フロリダ』なんて怪物戦艦も北米管区は計画している。

 

「これより、本艦は小惑星帯防衛基地アクシズへと向かう」

 

北米大陸を周り切ったアリゾナはそのまま大気圏を出る。

 

「地球引力圏離脱します」

 

「Ok、それじゃあ、第二宇宙飛行へ切り替え」

 

「了解」

 

地球を飛び立ったアリゾナは小惑星帯防衛基地のアクシズへと向かっていった。




次回 第二次七色星団航空戦


なお、艦長のアイロ・ウミノは艦これのアイオワをイメージしてください。

再びリリカル世界のキャラを地球側につかせる予定なのですが誰がいいですか?戦闘機人らは確定しているのですが‥‥

  • Dr.スカリエッティ
  • エルトリア組
  • アインハルト&ヴィヴィオ友御一行様
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