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ランベアの艦橋にてバーガーとジュラのやりとりが行われていた頃、ガミラス兵の案内の下、会合場所である会議室へと向かっているクリスチーナの方は、ランベアの通路を歩きながら艦の状態、乗員の状態が共に疲弊している様子が窺えた。
(青い肌をしていても人間であり、人であるならば疲労もするし、空腹にだってなるわね)
通路にへたり込んでいるガミラス兵を見て、クリスチーナは肌の色が異なってもやはりガミラス星人も人間なのだと思った。
そもそもガミラス星人の姿を見たのはヤマトの乗員たちぐらいだったので、こうしてまじまじとガミラス星人を見たアリゾナの陸戦隊員はランベアの乗員の他、ランベアの艦内を物珍しそうに見ながら歩いていた。
会議室へと案内されたクリスチーナたちであったが、案内をしているガミラス兵の身振り手振りで『此処で待て』と言っている事を何となく理解して待つクリスチーナたち。
しばらくすると、会議室に一組の男女が入って来た。
男性が着ている軍服はこれまですれ違ってきたガミラス兵とは異なる軍服を身に纏っている事から、彼がこの空母の艦長であると判断したクリスチーナ。
そして、女性はガミラス星人の青い肌ではなく、自分たち地球人と同じ色の肌であるが、耳は地球人ともガミラス星人とも違う耳の形をしていた。
(あれ?この人はガミラス星人じゃないのかな?)
ガミラス星人と肌の色も耳の形も異なる事から眼前の女性はガミラス星人ではないのかとクリスチーナは判断した。
「初めまして、地球の皆さん」
すると、眼前の女性は流暢な地球の言語を話した。
「えっ?」
「ち、地球の言葉?」
「貴女は地球の言葉が話せるのですか?」
アリゾナの陸戦隊員たちが驚く中、クリスチーナは恐る恐る女性に話しかけた。
「はい。ガミラスの言葉も分かります」
女性は地球の言葉以外にもガミラスの言葉も話せると言う。
「地球の方々もガミラスの方々も翻訳機を持っていない様子なので、私が地球、ガミラス双方の翻訳を務めさせていただきます」
そして、女性は地球とガミラス双方の通訳を買って出てくれた。
翻訳機を持っていなかったクリスチーナたちとしてはまさに願ったりかなったりであった。
「まずは、お互いに自己紹介から始めましょう」
会談は通訳の女性の進行の下、行われた。
「私はジュラと申します」
「ジュラさん‥‥私は地球防衛軍、北米管区所属、護衛戦艦アリゾナ、陸戦隊員のクリスチーナ・マッケンジーです」
クリスチーナが自己紹介をすると、ジュラは向かいの男性にガミラス言語でクリスチーナの事を紹介している。
そして、男性がガミラス言語でジュラと話すと、
「こちらは、大ガミラス帝星国防軍 第6空間機甲師団所属、ランベア艦長代理のフォムト・バーガーさんです」
(バーガー‥‥なんだか、美味しそうな名前ね)
向かいのガミラス星人の男性の名前を聞き、まっさきに思い浮かんだのはアメリカの名物料理とも言えるハンバーガーが脳裏に浮かぶクリスチーナ。
その後もアリゾナ所属の陸戦隊員がバーガーとジュラに自己紹介を行い、本題へと入る。
バーガーの疑問としては何故この宙域に地球の艦が航行をしていたのかだ。
クリスチーナはバーガーにとって辛い話になるかもしれないが、今自分が知っている情報を伝えた。
ガミラス星が大爆発を起こし、その為に二連星だったイスカンダルはガミラスからの重力が無くなったことで軌道を外れて暴走し、ヤマトを中心とする艦隊が先発隊としてイスカンダル救援へと向かっている事、
そして、自分たちはその増援としてイスカンダルへと向かっている事、
ただ、ガミラス星の爆発を伝えた時、ジュラも驚き、悲しげな表情をしていた事から彼女もガミラスに何らかの関係している人物なのだと窺えた。
ジュラを通してガミラス星爆発を知ったバーガーはやはり故郷が無くなったことに驚愕していた。
デスラーからの招集命令にはガミラス星の消滅が入っておらず、バーガーは今ガミラス星の消滅を知ったのだ。
そして、それはランベアの乗員たちもこの後知る事になる。
「さきほど、この部屋に来る前、艦内の状況を拝見しました。艦自体、あちこち損傷し、乗員の方々も疲弊しきっていましたが‥‥?」
「おっしゃる通り、ランベア‥この艦の機関が七色星団を流れるイオン乱流を突破した後、損傷していまい漂流した状態となっており、それ以前にもこの艦は補給がままならない状態でガミラス星を目指していました」
「機関の修理状況はどうなっているのですか?」
「何分、修理に使う物資も不足して言う状況下なので、機関の修理も出来ずにいる状況下です」
「‥‥」
予想以上にこのガミラス艦の状況が深刻化していることに思わず絶句してしまうクリスチーナ。
「ど、どうしますか?マッケンジー中尉」
「私一人じゃあとても決断は出来ないわ‥‥ここは艦長の判断も仰がないと‥‥」
「そちらの状況は把握しました。ひとまず、艦長に連絡して判断を仰ぎますがよろしいですか?」
「分かりました」
クリスチーナは早速、通信機でアリゾナに連絡を入れ、ランベアの状況を伝える。
アリゾナ 艦橋
「艦長、ガミラス艦へ向かった陸戦隊から通信が入っています」
「OK、繋いで」
通信士が通信回路を開くと艦橋のモニターにクリスチーナの姿が映し出される。
「クリス、状況は?」
アイロがガミラス艦の状況を尋ねる。
「はい。報告します」
クリスチーナはアイロにランベアの状況を伝える。
「そう‥‥分かったわ」
アイロはクリスチーナからの報告を受け、ある決断を下す。
「航海長」
「はい」
「本艦をガミラス艦の横に着けて」
「は、はい」
「技術班は船外作業準備、機関部員も修理道具の準備、医務科は診療準備、厨房部はO・M・C・Sをフル稼働!!」
「えっ?艦長、一体何を‥‥」
「例え、生まれた星が違い、私たちを滅ぼそうとした相手でも今は救助を求めている遭難者よ‥‥それにクリスの報告ではどうもガミラス人ではないけど、ガミラスの関係者かもしれない人物もあのガミラス艦に乗艦しているみたい」
「ガミラスの関係者?」
「ええ、肌の色はガミラスと異なり、私たちと同じ色みたいだけど、エルフみたいな耳をして、地球の言語とガミラスの言語、両方を話せるってクリスが言っていたわ」
「一体何者なんですか?その人物は?」
「分からないわ。でも、気にならない?」
「そ、それは‥‥まぁ‥‥」
「それにイスカンダルへ行けば嫌でもガミラスとの共闘が考えられるのよ。今ここでいがみ合って、イスカンダルを救えるの?」
「‥‥」
アイロの言葉に誰もが口をつぐむ。
そして、アイロはランベアに居るクリスチーナへ返信をして、ランベアの機関修理、乗員たちのメディカルチェックと食糧の供給を行う旨を伝えた。
「艦長より、返信がありました。私たちの艦の技術班と機関部員がこの艦の修理を手伝います。そして、乗員たちにメディカルチェック、食糧の提供も行うとのことです。なので、バーガーさんに乗艦許可を頂きたいと‥‥」
「分かりました」
ジュラはバーガーにアイロがランベアの修理と乗員へのメディカル面、物資面での支援を申し出たことを伝え、それに伴いランベアへアリゾナ乗員の乗艦許可を出してもらいたい旨を伝える。
バーガーとしては地球人に頼るのはどうかと思いつつもジュラの事もあり、このまま此処で救援を待ち続けても友軍が必ず来るとは言い切れない。
今はランベアを修理してジュラを父親であるデスラーの下へ送る事が急務である。
「バーガーさんは地球からの支援を感謝すると言っております」
クリスチーナはアイロに交渉が纏まった事を伝え、アリゾナの技術班は機関部と共にランベアの機関修理へと向かう。
アリゾナはランベアの横に着け、無人駆逐艦群は周囲の警戒を行う。
機械マニアな乗員としては地球以外‥ガミラスの技術を実際に見て触る事が出来るのでそれを楽しみにする乗員も居たが、翻訳機が無くジュラは一人しか居ないので互いにぎこちない感じで交流することになったが、バーガーから『自分たちの救助に来たので無下に扱わない様に』と厳命があったので、大きなトラブルは起きなかった。
この他にランベアの構造上、機関の修理をする際、滑走路の中を通るのだが、ランベアの最上段の甲板にあったスヌーカは七色星団の戦いで放棄されてしまったが、一段目、二段目、三段目の甲板にあったスヌーカは無事だったので、格納庫にあったのだが、スヌーカは比較的地球の艦載機に近い構造をしていたので、興味深そうに見る乗員も居た。
メディカルチェックに関してもガミラスと地球人の違いは肌と血液の色のみで身体的構造は両者ともに違いはなかったので、チェックがやりやすかった。
「へぇ~テロンの艦も大したもんじゃねぇか」
バーガーは初めて見る地球の宇宙戦艦の内部を見て感嘆の声を漏らした。
ランベアの乗員全員は潜伏性の病気にかかっていないかチェックされ、それはバーガーやジュラも例外ではなかった。
アリゾナは実際に砲火を交えてはいないが、外見を見るだけでその武装が強力なのが窺える。
そして、メディカルチェックの為に通された医療設備も整っており、その設備によって、部下たちが次々と治療や診察を受けている。
ついさっき、自分もメディカルチェックを受けたが、居住環境に関して地球の艦はガミラスの艦艇以上の施設を有していると感じた。
ランベアの修理が進む中、バーガーはある疑問を抱き、ジュラを通してクリスチーナに尋ねた。
「すみません」
「はい?なんでしょう?」
「あの駆逐艦の乗員の人たちは手伝わないのでしょうか?と、バーガー少佐が聞いています」
「ああ、あの駆逐艦は無人なんです」
「無人‥‥誰も乗っていないんですか‥‥」
「はい」
周囲の駆逐艦が無人である事をクリスチーナから聞き、ジュラはバーガーにそれを伝える。
(なにっ?無人だと!?)
(無人艦なんて、ガミラスでもまだ実用化されていないぞ!!テロンはゲシュタム機関(波動エンジン)技術を使いこなし、更には無人艦まで作り出すとはとんでもねぇ吸収力だぜ‥‥)
バーガーは地球人の応用力に思わず舌を巻いた。
メディカルチェックが終わり、問題ないと診断されたランベアの乗員たちはアリゾナの食堂へと順次案内される。
そこで、バーガーとジュラはこの艦の艦長と初邂逅した。
「バーガーさん、ジュラさん。こちらが本艦の艦長であるアイロ・ウミノです」
クリスチーナは二人にアイロを紹介する。
「アイロ・ウミノです」
「私はジュラ、こちらはフォムト・バーガーさんです」
バーガーはアイロに一礼する。
「バーガーさんは今回、地球からの救援に関して、ランベアの乗員一同を代表して感謝を述べています」
「いえ、遭難者を救助するのは船乗りとして当然ですから‥‥今後についてお話したい所ですが、まずは英気を養ってください」
やがて、アリゾナの食堂にはまさにザ・アメリカン代表と言える料理が運ばれる。
しかも大量に‥‥
ハンバーガー、フライドポテトにマッシュポテト、ホットドッグ、アメリカンピザ、サブマリンサンドウィッチ、ステーキ、フライドチキン、シーザーサラダ、ミートローフ
スープにはチャウダースープ、ガンボ
飲み物関しては流石に酒は不味いので、ミネラルウォーター、コーラ、アイス・ホット両方のコーヒー
デザートに種類豊富なアイスクリーム、ニューヨークチーズケーキ
食堂にはアメリカン料理の匂いが立ち込める。
これまで節約に節約を重ね、残り少ない食料を食いつないできたランベアの乗員たちにとって、異星ながらもこの匂いはある意味での毒ガスのようなものだ。
しかし、異星の料理だけあって匂いは良いが味が分からない。
何より自分たちガミラスが地球に対して負い目がある。
料理に毒が仕込まれているのではないかと勘繰ってしまう者も居る。
空腹の中、料理になかなか手が出せないランベアの乗員たちの心を読んだジュラはそれを払しょくしようと率先して動く。
勿論、これらの料理に毒が仕込まれていない事もアリゾナの乗員の心を読んだので知っている。
ジュラはサブマリンサンドウィッチを一つ手に取り、
「あーむ‥‥もぐもぐ‥‥うん、美味しい」
サブマリンサンドウィッチにかぶりつく。
ジュラの行動に唖然とするランベアの乗員。
「大丈夫です。毒の類は入っていません。地球の方々の好意です。皆さんも食べて下さい」
ジュラがそう言うと、ランベアの乗員たちは料理へと手を伸ばす。
最初は恐る恐ると言う様子だったが、次第に料理へ伸ばす手が早くなっていく。
「おっ、コレうめぇな‥‥」
そんな大量の中の料理の中で、バーガーはある料理が気に入った。
「すまねぇが、これは何て言う料理なんだ?」
バーガーがクリスチーナに尋ねる。
ジュラを通したいところだが、彼女は彼女でアイスクリームが気に入ったのかアイスクリームを食べまくっている。
「えっと‥‥ハンバーガーです」
通じるか分からないが、クリスチーナはバーガーが気に入った料理の名前を答える。
しかし、通じない様子。
そこへ、
「その料理はハンバーガーっていうらしですよ」
ジュラが助け舟を出し、バーガーが気に入った料理の名前を伝える。
「はっ?」
バーガーは料理の名前を聞いて暫しフリーズした。
食事が終わり、今後の方針を立てるため、アリゾナからは艦長のアイロと航海長、ランベアからはジュラとバーガー、ランベアの航海長が出席し会合が行われた。
「クリスから聞いているかと思いますが、ガミラス星の件については‥‥」
「ああ、知っている。航海長にもついさっき俺が伝えた。イスカンダルのことについてもな‥‥」
「我々はこの後、先発しているヤマトを追う為、連続ワープを行います」
「連続ワープ?地球のゲシュタムもそこまでの技術が‥‥」
「いえ、これはガミラスのデスラー総統からの技術供与です」
「総統が!?」
「はい。デスラー総統は地球とガミラス‥過去のいきさつを越え、共闘してイスカンダルを救おうとしております」
一応、公式の場で相手はガミラス側の方々と言う事でアイロは普段のはっちゃけた素から猫を被り言葉を選びながら話している。
アイロの言葉に神妙な顔つきのガミラス側。
「イスカンダルの危機云々はおいて、俺はランベアの乗員たちを仲間の下に戻したい‥‥まずはそれからだ」
「では、そちらの艦も私たちと同行し、デスラー総統との合流を図りますか?」
ランベア単艦で向かうにしてもランベアには連続ワープ機関を搭載していないので、単艦で向かっては仲間との合流が大幅に遅れる事からランベアはアリゾナら北米艦隊と行動を共にすることとなった。
無人駆逐艦とワープを同調させるためにその作業が行われた。
アリゾナ 艦橋
「ガミラス空母、無人艦とのワープ同調装置の設置完了‥‥同調装置起動‥‥問題なく稼働しています」
ランベアに設置された同調装置は問題なく稼働し、無人艦と同調している。
「よし、全艦ワープ準備!!」
「ワープ準備」
アリゾナ、ランベア、無人駆逐艦が連続ワープで七色星団から去ろうとした中、七色星団では‥‥
次元航行艦 クラウディア ブリッジ
「ぐぉっ!!」
「きゃっ!!」
「うわぁっ!!」
クラウディアがイオン乱流に揉まれながら七色星団の宙域を航行していた。
「艦の安定を維持しろ!!イオン乱流に巻き込まれたらどこへ流されるか分からないぞ!!」
「は、はい」
宇宙空間なのにまるで嵐の中の海へ居るかのように左右上下激しく揺れるクラウディア。
船酔い‥ならぬ宇宙酔いをする者も居るが、クラウディアの航海長は酔う事すら忘れ必死に操艦している。
そしてようやくイオン乱流を脱出すると一息つくことが出来る。
「い、イオン乱流‥突破しました」
「何とか抜け出せたか‥‥」
クロノも額に浮き出た汗を手で拭う。
「帰りも此処を通らないといけないのか‥‥」
「別の航路を策定しませんか?」
帰る時もこの嵐の宙域を通らなければならないと思うと気が滅入る。
そう思っていると、
「く、クロノ提督!!レーダーに反応が!!」
「なに!?どこだ!?」
「左舷前方、一万八千の位置です!!大型艦二、小型艦五」
「モニターに出せ!!」
「了解」
クラウディアのモニターに艦影が映し出される。
「あれは!?」
「戦艦?」
「それに妙な形の艦も居ますね」
「‥‥」
「いかがなさいますか?」
副官がクロノに対処を尋ねる。
「‥‥もう少し接近してみてくれ」
「えっ?それは危険ではありませんか?」
「分かっている‥‥だが、あの大型艦は以前テレザートで見たヤマトに何となく似ている気がする‥‥もしかしたら、あの艦は第二の97管理外世界の艦かもしれない」
アリゾナはヤマトとドレッドノート級を組み合わせたような艦影だったので、クロノがアリゾナを見てヤマトに似ていると思うのも不思議ではなかった。
クラウディアはアリゾナへの接近を試みるが、
「提督、あの艦の周囲に空間歪曲反応があります!!」
「なに!?」
クラウディアがアリゾナと接触する前にまず小型艦が次元跳躍をしたかと思ったら残る二隻の艦も次元跳躍をしてしまった。
「追尾できるか?」
「‥‥無理です。あちらの次元跳躍が早すぎてトレースが間に合いませんでした」
「‥‥」
クロノは第二の97管理外世界所属と思われる艦隊が消えた宙域を残念がりながらジッと見つめていた。
次回 合流
再びリリカル世界のキャラを地球側につかせる予定なのですが誰がいいですか?戦闘機人らは確定しているのですが‥‥
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Dr.スカリエッティ
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エルトリア組
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アインハルト&ヴィヴィオ友御一行様