プレアデスの撃沈及び敵艦隊の殲滅‥これによりイスカンダルの危機はひとまずは去ったと言えるだろう。
とはいえアマテラスの面々は喜んでばかりもいられなかった。
「艦長、やばい!!機関の機嫌が物凄く悪いんで、あたしは機関室で直接修理と調整をしてくる!!」
「補助エンジンの二番と四番も不調です!」
アマテラスは敵艦隊の真っ正面に陣取って砲撃戦をしていたために機関部に多大なダメージを負ってしまっており、一時イスカンダルへ降下せざるを得ない状況に陥ってしまっていた。
「あっちゃ~。さすがにダメージを受けすぎたみたいだね?宇宙空間じゃなくてイスカンダルに降下してオーバーホールをしないとまずいか…」
真空の宇宙空間ではなく、ちゃんと空気があるイスカンダルで安定した状態で機関のオーバーホールをすることにした。
(それにさっきの被弾の衝撃で前世の旧作ヤマトの詳細な記憶を思い出したしね…)
ちなみに束は前世の記憶はほぼ詳細に覚えていたのだが、旧作ヤマトの記憶は忘れていたのだ…。
(確かこのあとに準チートのこけしモドキな要塞が来るんだったよね?それにスターシア陛下はイスカンダルに残るって駄々をこねて結局一人で残って‥‥ゲーム版なら生き残るけど、この世界の歴史がどっちになるか分からない‥‥それなら!)
「仕方ないね。航海長、イスカンダルの海面に降下して。そうしないと修理がうまくできないだろうし、守君やスターシア陛下を救助するなら近くにいたほうがいいし」
「はっ、はい!」
「…まぁそうだな束。では「あ、ディアーチェ」ん?」
「三式弾改を今すぐにあったけ製造させて」
「なに?もう、周辺に敵は居ないだろう?」
敵艦隊は殲滅したのだから、もう三式弾改を製造する意味は無い筈だ。
「さっきの艦隊が敵のすべてとは思えないの。もしまた来たらどうするの?」(#^_^)
しかし、束はディアーチェに反論する。
(なぜか束の圧がすごいな…)
旧作の記憶を思い出した束の三式弾改の再製造への意気込みはすさまじくディアーチェさえも譲歩したほどだった。
イスカンダル星 洋上
アマテラスはイスカンダル星の洋上に護衛についたダガー級二隻とともに降下したが逆に少々困った事態になった。
「艦長!!左舷の被弾箇所より浸水発生!!」
「隔壁封鎖!!排水作業急げ!!」
機関部の修理はうまくいっているが被弾箇所の補修に手が回らず、浸水が発生してしまったのだ。
幸い被弾箇所に技術班が居なかったことでアマテラスの乗員がイスカンダルの海へ投げ出される事態にはならなかった。
「あっちゃ~被弾箇所の件すっかり忘れていた…」
「なにをやっているか!?馬鹿者!!」
ちなみに束は完全に浸水を想定しておらず結局ISを装備した陸戦隊が排水を手伝っていた。
「で、ギンガちゃん。出雲博士から三式弾改については?」
「はっはい!即席の開発室のため少々手間がかかっているので用意できる弾数には不安があるそうですが、クロエさんと一緒に製造中だそうです」
「了解~♪」
そうして修理を順調?に進めていたアマテラスだったがスターシア陛下らの収容に関してはもめていた。
「なんだって?案の定駄々をこねているって?あの女王様は?」
『ああ。なんでもしきたりとかで王族は星とともにいなきゃいけないそうだ』
「っかぁ~!!石頭めぇ!ギンガ!スターシア陛下と通信をつないで!今すぐ!!」
「はっはい!繋ぎます!どうぞ!」
「やぁ~久しぶりだね?守くん」
『束。トチローだけじゃなくお前も来ていたのか…』
「我も来ておるぞ」
『ディアーチェもか…!』
「さっきまでヤマトやデスラーと通信していた時に王族のしきたりとかで残るとか言っていたよね?でも、そんなしきたりで命を落としたら意味がないよ?王族だと言うのであるならば、その血筋を絶えないような努力をするべきなんじゃないの?それに君たちが星と運命を共にしたら悲しむ者が多くいるんだよ?」
『ありがとうございます。しかし、だからこそ星に残らなければならないのです』
「‥‥お!?」
束とスターシアが話していると、ディアーチェは何かに気づく。
「ん?どうしたの?ディアーチェ」
「のう?守??子は生まれたのか??」
「え?」
『あ、ああ。一人‥サーシアだ』
「「「「え!?」」」
そうディアーチェが目を付けたのは子供だった。
「なぁ、もしそのまま居残るとしよう。お前らはそれでよいかもしれんがその子はどう思う?おぬしら親のエゴでせっかく生まれた新たな命をおぬしらが殺したと同じなのだぞ?それともまだ乳飲み子なその子と共に無理心中でもするのか?」
『『‥‥』』
ディアーチェの指摘にスターシアも守も黙ってしまう。
やはり、生まれたばかりの赤ん坊を死なせるのは親としての後ろめたさを感じたのだろう。
「束さん。なんかうまくいきそうですね?」
黙り込むスターシアと守の姿を見て、ギンガが束にボソッと呟く。
「うん。ディアーチェは訓練学校時代から守君を動かすのが得意だったからね」
そうしてディアーチェが訓練学校時代からの人を動かす腕を発揮して説得がうまくいきそうなその時、
突如通信が途切れた。
「ッ!どうしたの!?」
『束!レーダー上に巨大な反応が出た!直前にワープアウト反応も出た!』
(来たな‥‥準チートこけしもどき)
通信が途切れたのはイスカンダルの近くに何かが突然ワープアウトした為であった。
しかし、束は何がワープアウトしてきたのか大体予想がついた。
「規模は!?」
束は千冬にワープアウトしてきた物体の大きさを尋ねる。
もしかしたら自分やギンガたち本来のヤマトの歴史には存在しない者たちの影響でイレギュラーな事も考えられる。
『全長約8km以上、最大幅約3kmだ!』
「はぁ!?要塞規模ではないか!?」
ディアーチェはワープアウトしてきた物体の大きさに思わず声を上げる。
(やっぱり来たか‥‥)
束は自分やイレギュラーな者たちが存在するからもしかしたら、あのこけしが来ないかもしれない、またはこけしではなく艦隊が来るかもしれないと思ったが、千冬からの報告を受けて予想通りあのこけしが来たのだと判断した。
『映像出ます!』
リインフォースが映像を出しみんなが見たが…
『束。あいつから超重力反応が出ている』
その要塞はこけしのような見た目で上の方は熊のような見た目だった。
「よし!暫定的にあのバカでかい要塞を『熊こけし』って名づける!」
「「はい!」」
「いやそれでよいのか?」
「だって、名前が無いと不便じゃん」
「た、確かにそうではあるが‥‥」
束のネーミングセンスにディアーチェは苦言を呈したが流された。
まぁ、束の言うとり相手にも正式な名称があるのだろうが、現段階ではあの要塞の名前は不明なので仮とは言え名称が無いと不便であり悠長に仮の名称を決めている時間もなかったので、あっさりとあの要塞の仮名称が『熊こけし』になったのだ。
『束。あの要塞がヤマトやデスラー艦隊と通信しているが要約すると『戦闘には敬意を表するがイスカンダル星の地下にあるイスカンダルリウムは自分たちの戦争資源として必要だからさっさとどこかに行け』ということだそうだ』
「なんだと!スターシア陛下や守については!?」
『知ったことではないそうだ…あとガミラス星を侮蔑していたから進‥と言うよりもデスラーの我慢が限界に近いぞ?』
「‥‥」
(やっぱりか…)
この事態に旧作の知識を思い出した束は予想通りだと思った。
そして…
「ディアーチェ!陸戦隊用意!」
「な、なに?」
その指示にディアーチェは困惑したが、
「このままじゃあの二人‥と言うかスターシア陛下は自分を犠牲にしてしまいかねないよ!だったら、無理やりにでもあの親子を回収して!!」
「お、おお!!シュベルト!今すぐに陸戦隊全員招集!コスモシーガルの前に完全武装で集合!ただし、ISはなしだ!!」
『了解した!!』
その言葉にディアーチェも納得して、シュベルト以下陸戦隊全員を動員した。
「ディアーチェ、戦術長と一緒に救助に行って!」
「なに?我もか!?」
「守君と面識があるメンツが一緒に行った方がいいでしょう!?私は艦の指揮があるからいけないし、守君の扱いは私よりもディアーチェの方が上手いから!!早く!!」
「そ、そうか!レヴィ!行くぞ!ついてこい!」
「う、うん!!」
そうしてアマテラスからコスモシーガル数機が出撃し、スターシアたちが住んでいる宮殿があるマザータウンに向かっていった。
「王様…あの人たち、大人しくついてきてくれるかなぁ?」
コスモシーガルの操縦桿を握りながらレヴィは隣の席に座っているディアーチェにすんなりとスターシアたちがイスカンダルから退去するかを尋ねる。
「難しいだろうな?あやつは弟と同じく頑固な奴だし、その女房の女王陛下もあの様子から頑固そうだ‥まさに似たもの夫婦だ」
「じゃあ、どうするの?まさかコスモガンを使って二人を失神させるの?」
「‥‥」
レヴィはディアーチェに二人の説得が無理だった場合、強硬手段で二人を連れだすのかを尋ねるが、ディアーチェは返答できなかった。
彼女の脳裏にはその強硬手段もやむを得ないとさえ思っていたからだ。
「ディアーチェ。アマテラスから通信だ」
そこにシュベルトがアマテラスからの緊急通信を受けて通信機を渡してきた。
「ディアーチェだ。どうした?束」
『やっちゃったよ!上の方で艦隊戦をしていたんだけど、スターシア陛下がイスカンダル星を引き渡すから戦闘の中止を熊こけしに要請しているらしくて‥‥』
「はぁ!?あのバカが…」
それを聞いて慌てたディアーチェらは急いでマザータウンの宮殿に着陸した。
「総員聞けぇ!スターシア陛下の交渉でアマテラスの離脱までは時間を得た!城の中にある生命反応がある場所すべてを確認してスターシア陛下らを収容する!ごちゃごちゃ抜かしたら首に縄を付けるかコスモガンの最低出力でしびれさせてでも回収するのだ!」
「「「「「了解!!」」」」
そうして、ディアーチェはシュベルトらを連れてスターシア陛下らのところに向かった。
途中、レヴィと部隊を二つに分かれて宮殿内の捜索に向かわせた。
「そこに居たか!?おい!!守に女王陛下!!救出に来たぞ!!」
「デ、ディアーチェか!?」
「時間が無い!!直ぐにここを離れるぞ!!」
「い、いや、しかし‥‥」
「守‥貴方はサーシアと一緒に此処を‥‥」
「な、何を言うんだい、スターシア!!僕は‥‥」
この期に及んで二人はまだイスカンダルからの退去を渋っていた。
スターシアはせめて旦那の守と我が子だけでも退避させようとし、守はそんな妻と分かれる事に対して拒絶しようとしている。
「だー!時間が惜しい!シュベルト!」
「はっ!」
時間が押している中、夫婦の寸劇を見せられたディアーチェはシュベルトに命じてパラライサー(コスモガンのテーザーガンモードのこと)を速射して二人を失神させた。
(やれやれ、このリア充共が‥‥)
時間が押しているのも事実なのだが、早々に強硬手段に出たのは彼氏いない歴=年齢のディアーチェが抱く嫉妬心も含まれていたのかもしれない。
「すぐにこのリア充共と子供を保護して退避するぞ!!急げ!!」
『はっ!!』
「やれやれ‥さて、あとはレヴィたちと合流すれば‥「王様~~!!」んぉ?」
「ちょっと来て!」
「は?ってなにをするかぁぁ!?」
そう言ってレヴィはディアーチェの手を引いて宮殿の上の階へと向かっていった。
「シュベルト。どうするのだ?」
カスペンは上の階へ向かって行くディアーチェとレヴィを見て、後を追うかシュベルトに尋ねる。
「ああ。カスペン大佐、とにかく我々は先に三人をシーガルに搬送するぞ」
そう言ってシュベルトはコスモシーガルに失神している二人とベビーカーに乗っていた赤ん坊を連れて行った。
イスカンダル マザータウン 宮殿 上の階
「で!?なんだ!?一体!?」
「ちょっとこの部屋を見てよ…」
「なに?どれどれ‥‥はぁ??」
そう言われてディアーチェはある部屋を開けたが開いた口が塞がらなくなった。
「あれ?あなたたちだれ~?」
そこにはフェイトそっくりな金髪の幼児と母親らしき灰色がかった紫色の髪をした女性が寝ていた。
「お、おぬしは?」
「私?私はアリシアだよ?で、ここで寝ているのがお母さんのプレシア!」
その名はフェイトのオリジナルである少女とかつて虚数空間に落ちて消息不明で死亡判断されたフェイトの母親にしてリニスのかつてのマスターの名だった。
「それで、あなたたちは何しに来たの?」
「い、いや我らは救助に来たのだが…」
「え?きゅうじょ?」
「そ、そうだ。ここは危険になるかもしれないのだ。そうなる前に脱出しなければならん」
「そうなの?」
「あ、ああ。兎に角、行くぞ!レヴィ!!それとラウラ!お主たちはそこの女性を搬送せい!」
「「はっはい!」」
「アリシアとやら、歩けるか?」
「うん、大丈夫!!」
「そうか、ではここから脱出するぞ!!」
こうして予想外の救助者が居たことで新たな運命に遭遇することとなった。
次回 ゴルバ決戦!
感想お待ちしております!!
再びリリカル世界のキャラを地球側につかせる予定なのですが誰がいいですか?戦闘機人らは確定しているのですが‥‥
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Dr.スカリエッティ
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エルトリア組
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アインハルト&ヴィヴィオ友御一行様