内惑星艦隊の奮闘   作:島田愛里寿

111 / 212
お待たせしました!

ついにこけしとの決戦です!!

感想お待ちしております!!


第八十六話 ゴルバ決戦

イスカンダルにいた二人と赤ん坊を救助(強制的に)したディアーチェたちであったが、救助の最中、レヴィがとんでもない人物らを発見した。

 

その二人の人物は、死んだとされるフェイトのオリジナルであるアリシアとアリシアの母であり、フェイトをクローン技術で生み出したプレシアであった。

 

ディアーチェは事態の緊急性からアリシアから事情を尋ねるのをアマテラス艦内で落ち着いてからにする事にして、アリシアと未だに目を覚ましていないプレシアをコスモシーガルへと搬送し、守とスターシア、そして娘のサーシアと共にアマテラスへ連れて行くことにした。

 

「まったく己は無関係の漂流者を抱えたままイスカンダル星を脱出する気だったのか!?」

 

「申し訳ありません‥‥」

 

目を覚ましたスターシアにディアーチェは説教をする。

 

「ま、まあまあディアーチェ。スターシアも焦っていたのだし‥‥」

 

守がスターシアを弁護するが、

 

「そもそも貴様が自分の女房を制止しなければならなかったはずであろうが!?たわけめ!!」

 

「す、すまん…」

 

矛先がスターシアから守に代わっただけであった。

 

遭難者がいるのに放置していた件やそれを聞くべき立場だった守やスターシアにディアーチェはかなり怒っており、コスモシーガル内で説教をかましていたが、

 

「ねぇねぇ!あなたたちはどこから来たの~?」

 

「あ、ああ。地球という星から来たんだ、私たちにはスターシア陛下らの救助命令が出ていてね。そのために急行してきたのさ」

 

「へぇ~。でもなんで私たちも?」

 

「あのままあそこに残っていたら母親共々死んでいたかもしれなかったんだぞ!?」

 

「ええー!?」

 

ディアーチェたちが乗っていた一番機の後ろにいた二番機内ではラウラ・フォン・ボーデヴィッヒがアリシアの相手をしていたが、押しが強く好奇心旺盛なアリシアにはラウラは部下のクラリッサ・ハルフォーフ共々苦労していた。

 

なぉ三番機にはシュベルトが寝たままのプレシアとともに乗っていた。

 

こうしてドタバタがありつつも何とか三機のシーガルを収容したアマテラスだったが、この後の行動で悩んでいた。

 

「戻ったぞ!で?束。戦況はどんな状況だ!?」

 

「ああ、ディアーチェ。現時点でヤマトから来た情報ではね…」

 

そしてヤマト経由であの熊こけし打倒の作戦案が来ていたので束はディアーチェに説明する。

 

先程の戦闘でデスラー総統の座乗艦である、ゲルバデスが熊こけしの要塞主砲らしき砲門の一門に特攻まがいの体当たりを行ったがヤマトに波動砲を打つよう促している時にスターシアによる停戦の呼びかけがあったので今は双方ともに拮抗状態を維持していた。

 

しかし、アマテラスが軌道上に上がれば即刻要塞を攻略する予定らしい‥‥。

 

「現時点では破損したと思われる主砲はイスカンダルに向けた状態でいるそうなんだよね。で、今イスカンダル星を牽引しているマイクロブラックホールを使って熊こけしを固定して回り込んでその破損しているであろう主砲に波動砲でもショックカノンでも打ち込んで内部から吹き飛ばすって作戦らしいんだよ」

 

「なるほどなぁ…しかしイスカンダル星を牽引しているのがマイクロブラックホールだとは‥‥ガミラスの技術力は未だ衰えずと言ったところか」

 

「まぁ遊星爆弾に応用されていた技術って言うのが少し癪に障るけど、今は置いておこう。でも牽引対象を変えるとイスカンダル星がさらに太陽…つまりサンザー星にまた落ちることになる。イスカンダル星が落下防止ラインに到達するまでの時間は十分だけだそうだよ」

 

「十分か‥‥」

 

十分とはかなりの短時間だ。

 

艦隊戦でも数時間を要するのが通常なのだ、流石に機動性のある艦隊ではないので多少はなんとかなるだろうが、相手は巨大な要塞だ。

 

しかも、送られてきた交戦データによると無人戦闘艇も多数保持しており、その機動性は艦載機レベルという。

 

「重力波である程度は射出を妨害できるとしても何隻かは来る…というわけで本艦の出番だよ」

 

「なに?」

 

「ディアーチェ?本艦の位置はイスカンダル星だよ??しかもさっき増産させていた物があるでしょ?」

 

「三式弾改ですね!!」

 

束の問いに嬉しそうに返答したのは朝田砲術長であった。

 

「そう。でもいくら敵の主砲が大きいといっても狙撃並みに大変だよ?大丈夫かな??」

 

「誰に物を言ってんのよ!?戦術長!私はスナイパーと言われた女よ!!」

 

レヴィの問いに怒って返答した朝田だったが彼女の言い分は正しいのだ。

 

彼女は訓練校時代に狙撃の腕が訓練校一であり、世界レベルとまで言われて陸軍からのスカウトを受けていたほどであったのだ。

 

ちなみによくヤマト砲術長の南部とどっちの腕が上か酒の席でネタにされているという事を彼女は知らない。

 

「そうか…なら手は一つだな?」

 

「うん。ヤマトとデスラーに通信、『本艦も戦闘に参加する。無人重駆逐艦の支援を求む』と」

 

「はい!」

 

そうして熊こけし…ゴルバとの戦闘が始まることとなった。

 

『重力場変更まで10…9…8…』

 

『7…6…5…』

 

「4…3…2…」

 

「‥‥1…!」

 

「重力場転送開始されます!!」

 

そうして重力場の転送が開始され、イスカンダル星へ向けられていた重力が熊こけし…ゴルバに向けられた。

 

熊こけし…もとい『ゴルバ』指令室

 

「うわっ!!」

 

「うわぁぁぁぁぁっ!!」

 

「な、何事だ!?」

 

メルダースは指揮官席の背もたれに押し付けられる。

 

座席に座っていなかった乗員は壁に貼り付けられる。

 

「こ、後方より‥‥強力な‥‥重力場がゴルバに向かって‥‥照射されています!!おそらく‥‥イスカンダルを‥‥曳航‥‥していた‥‥例のブラックホールからの‥‥ものと‥‥思われます!!」

 

「艦内‥‥人工‥‥重力、中和‥‥開始!!」

 

重力が中和され元に戻ると、壁に貼り付けられていた乗員がバタバタと床に落ちる。

 

「おのれ、おのれぇっ!!どこまでも邪魔立てしようというのか!!」

 

メルダースは怒りを露わにして声を荒げて吠える。

 

「メルダース様、ゴルバ内の重力は何とか中和できますが、ゴルバ全体に向けられている重力場は防ぎようありません!!」

 

「動けぬと‥‥此処に釘付けだと言うのか!?ええい、ならば、あの小賢しい艦を‥‥ブラックホールをコントロールしている艦を沈めるのみ!!テンタクルスは射出出来るか?」

 

真田やタラン、そして束の予想通り、メルダースはまず、ブラックホールをコントロールしているゲルバデスに狙いを定めた。

 

「はい。ゴルバ内の重力は中和されていますから、カタパルトから最大出力で撃ち出せば、重力場から脱出できるかもしれません。ですが、同時に複数射出するのは危険です。一度に一隻ずつが限度かと‥‥」

 

「ええい、無いよりはマシだ!!テンタクルス射出開始!!あのいまいましい艦を沈めるのだ!!ゴルバの砲塔も全て開け!!動けずともここからそのまま彼奴等を蜂の巣にできるだけの力がある事を思い知らせてやる!!」

 

怒りの為に冷静さを欠いたせいかメルダースは、α砲の砲門をカバーしている装甲板を全て開けて混成艦隊を攻撃しようとした。

 

この判断が自らの身を滅ぼすとも知らずに‥‥。

 

そして混成艦載機隊はゴルバから射出されてくるテンタクルスの迎撃へとあたった。

 

テンタクルスは無人の性能故か近くにいるモノ、自らに攻撃を仕掛けてきたモノを追い回すプログラミングされていのかブラックホールをコントロールしているゲルバデスを狙う事はなく、混成艦載機隊とドッグファイトを繰り広げている。

 

デバッケ、コスモタイガー、ゼードラーⅡ、ツヴァルケらの戦闘機隊がテンタクルスを引き付けている間に対艦用の大型魚雷を抱いたドルシーラと対艦ミサイルや対艦爆弾を抱えたスヌーカ、メランカが被弾して航行能力が劣ったテンタクルスに襲い掛かる。

 

一機ずつしか射出できない為、空戦はやや混成艦隊側が有利に進んでいる。

 

そしてその戦闘はイスカンダル星から最大速度を出して緊急上昇してきたアマテラスを熊こけし(ゴルバ)を指揮しているメルダースや乗組員たちが気づかない筈がなかった。

 

 

アマテラス 艦内

 

「戦闘配置完了!」

 

「主砲への弾薬搬送急げ!!急げ!!急げ!!」

 

実は開発室で三式弾改を製造していたのだが弾薬室への搬送が各所の修理で間に合っておらずに大急ぎに搬送していた。

 

『こちら弾薬庫!砲弾の数が!』

 

「どうしたのだ!?」

 

艦橋にいたディアーチェは弾薬庫からの報告に焦った。なんでも製造をしたのだが、数が足りずに船体上部にある一番・二番・三番主砲にのみにしか回らずに各砲ともに六発しかないという。

 

「なんだとぉ!!」

 

「まぁ仕方ないか…あの短時間で十八発も用意してくれた出雲博士には感謝しないとね。砲術長、できる?」

 

「任せてください!」

 

そう言って彼女は照準器に一番・二番・三番主砲の照準点を映し出して照準を開始した。

 

とはいえテンタクルスもようやく気が付いたようで数隻向かってきたが…

 

「アマテラスを守れ!!両舷全速!!」

 

「Yes!!」

 

アリゾナが管制している無人重駆逐艦ダガー級がようやく到着してテンタクルスを撃破した。

 

とはいえ被弾は避けられず‥‥

 

ズズン!!

 

「ちょ、ちょっと!知床!艦を揺らさないで!照準がぶれるでしょ!!」

 

「そ、そんなこといったって~!!(;´Д`)」

 

照準が被弾でぶれたせいで朝田は切れて知床に八つ当たりしたが知床にとってはとんだ迷惑である。

 

「時間現在五分経過しました!!」

 

「朝田まだか!!」

 

残り五分になったのでディアーチェは朝田を急かしたその時、

 

「もうちょっと…もうちょい…ここよ!!」

 

アマテラスの第一・第二・第三主砲から波動エネルギーが充填された三式弾改が発射された。

 

その砲弾はゴルバの破損し、装甲版も解放されたままの主砲の穴へと突入し、起爆した。

 

次の瞬間ゴルバ全体に警報音が鳴り響いた。

 

「こ、これはどうしたというのだ!?」

 

「メルダース長官!!砲門を‥‥砲門を狙い撃ちされました!!」

 

「主砲から動力部にかけて次々と誘爆が広がっています!!」

 

「誘爆だと!!ば、バカなっ!!このゴルバが‥‥無敵の自動要塞ゴルバがぁっ‥‥!!」

 

メルダースは目の前の現実が信じられなかったが、その間にも誘爆は広がり‥‥

 

「うがあああぁぁぁぁっっっっ―――――!!」

 

ゴルバは内部爆発を起こす。

 

ゴルバにて爆発が確認されると、ゴルバを固定していたマイクロブラックホールの指向波を直ぐにイスカンダルへと向ける。

 

マイクロブラックホールの指向波の影響を受けないイスカンダルがサンザーへと防ぐために行ったのだが、これがまずかった。

 

爆発の影響でゴルバ内の制御も無くなり、ゴルバが爆発を繰り返しながら何とイスカンダルへ墜落し始めた。

 

「ゴルバがイスカンダルへ墜落していきます!!」

 

「な、なに!?」

 

「デスラー!!指向波をすぐにイスカンダルからゴルバへ‥‥」

 

急ぎ、イスカンダルへ向けたマイクロブラックホールの指向波を墜落していくゴルバへと向けるも咄嗟の事で間に合わず、ゴルバはイスカンダルへと墜落し、ガミラス星同様、イスカンダルの地表では誘爆が起き、その誘爆はやがてイスカンダル全体へと広がっていき、やがてイスカンダルは光に包まれた。

 

「い、イスカンダル‥敵要塞‥‥共に消滅しました」

 

ゴルバと共にイスカンダルまでもが消滅してしまい艦橋は一様に重苦しい空気に包まれた。

 

それはどの艦でも同じ事だろう。

 

「敵要塞からの脱出者は?」

 

そんな中、束は軍人として敵を倒したがかつて武士道を見せた駆逐艦雷の艦長の工藤を尊敬していたので彼に習い、脱出した敵兵を救助しようかと思っていたが‥‥

 

「いえ…」

 

ゴルバから人員の脱出は確認されなかった。

 

それはメルダース以下、ゴルバの乗員全員の死亡を意味していた。

 

元々マイクロブラックホールで動きを止められていたのだ、マイクロブラックホールの引力を振り切るには、有人の艦艇では凄まじい重力が生じる為、脱出も不可能だったのだろう。

 

ゴルバが消滅したことでコントロールを失い、テンタクルスは機能を停止する。

 

予想外の出来事とは言え、イスカンダルまでもが消滅してしまった。

 

束はスターシア陛下らをどう説得するかについてまた頭が痛くなってきたようだった。

 

 




次回 謝罪と再会?

再びリリカル世界のキャラを地球側につかせる予定なのですが誰がいいですか?戦闘機人らは確定しているのですが‥‥

  • Dr.スカリエッティ
  • エルトリア組
  • アインハルト&ヴィヴィオ友御一行様
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。