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イスカンダル星救援作戦にてスターシアと守、そして二人の間に生まれた娘のサーシアと漂着しイスカンダルで救護されていたテスタロッサ親子の救助に成功した地球艦隊は地球への帰還の途中にヘリオポーズへと立ち寄り管理局との交信をすることになった。
管理局員であるフェイトたちのミッドへ帰還させるためにまずは管理局との交信をする必要があったからだ。
無事に管理局と交信する事が出来、管理局側に遭難したフェイトたちの無事と現状を伝える事が出来た。
しかし、現状管理局の次元航行艦がヘリオポーズ付近に居なかった事、
一番近い艦がヘリオポーズに到着するまで四日ほどかかるので、フェイトたちにはすまないが、彼女たちには一時もう一つの地球へ来てもらう事になった。
地球を目指すヤマト、アマテラス、アリゾナ、雪風・改、無人駆逐艦群はアナンケ級指揮型戦艦<ユリシーズ>率いる内惑星艦隊所属の第一外周艦隊に護衛されながら内惑星圏を航行していた。
とは言え、一度大ワープを行って第十一惑星をワープで通り過ぎた。
第十一惑星は未だに彗星帝国残党軍の拠点となっているので、彼らの手にまだ抑えられている制宙権を悠々と航行する訳にはいかなかったからだ。
その後、彗星帝国の残党軍からの襲撃もなく、地球の制宙権を航行する地球艦隊。
「両舷前進十二速~」
「周囲に異常を認めず」
管理局との通信を終えた束は艦長室の通信機で実家の月村財閥当主月村忍に報告を入れていた。
『そう‥まさかまた漂流者を回収するなんてねぇ‥‥貴女は何かを拾う呪いでもかけられているのかしら?束』
「ご、ごめん…」
『いいのよ。むしろ見捨てていたらそれこそ痛い目に合わせていたし♪』
「ぴっ!」
『そんなに怖がらなくてもいいでしょ!とにかく一旦家で預かるのは構わないわよ。それに箒ちゃんや昴ちゃん、星奈ちゃんには姉や妹が来るみたいな感覚だし‥‥あっ、プレシアさんって魔法界では優れた技術者だったんでしょう?』
「うん。実際の実力は知らないけど、プレシアさんを知っている人によれば、優れた技術・研修者であり、凄腕の魔法使いでもあるみたい」
『それなら家の技術部にスカウトするのもいいわね‥‥ギンガちゃんの身体の件もあるし』
「そ、そうだね‥‥それで、大丈夫なの?結構な大人数だよ」
『ええ、大丈夫よ♪』
束は実家の月村家に一旦フェイトたちやプレシア親子を預かることになったのでその件を忍に伝えていたのだ。
とはいえ心配していたほど叱責されず開いていた部屋が埋まるのでちょうどいいといった感じであった。
「あ、あと追加でお願いがあるんだけど‥‥」
『ん?何?』
「ノエルと同じ様な自動人形を数体製作してもらいたいんだけど‥‥?出来れば私たちが地球に到着する前に作っておいてくれないかな‥‥?」
『えっ?ノエルと同じ自動人形を?‥‥一体何のために?』
「実は‥‥」
束は忍にスターシア一家が地球の大国の陰謀に巻き込まれる危険性を伝える。
「軍や各国の政府も一応、対応するみたいだけど、それでも万が一の事もあるし、スターシアさんやサーシアちゃんにとって地球は異星で色々と不慣れな事も多々あるだろうから、スターシアさんたちのお世話もしないといけないし‥‥」
『分かったわ。任せておいて、スターシアさんは地球の恩人だもの。腕によりをかけて自信作を用意しておくわ』
「ありがとう」
束は忍にスターシア一家のお世話兼護衛用の自動人形の製作も頼むと、忍は自動人形制作の件も快く引き受けてくれた。
フェイトたち管理局組はもう一つの地球の滞在中は自分の家に住んでもらうし、外出するには自分やディアーチェ、ギンガやリニスらが連れそうと思うが、それ以前にホイホイと単身で外出許可は出ないだろうし、その辺はフェイトたちもちゃんと理解しているだろう。
コン、コン
「ん?誰か来たみたい。それじゃあねお母さん」
『は~い♪貴女たちが帰って来るのを楽しみに待っているわね』
ピッ!
「どうぞ~」
そうして通信を切って来訪者を部屋に入れた。
「失礼します」
艦長室に入って来たのはリニスだった。
「ん?リニスどうしたの??なんか悩んでいる顔だけど‥‥?」
「はい‥‥プレシアについてなんですが‥‥」
リニスとしては前のマスターとは言え、やはり彼女の身の振りが気になる様子で、リニスは束にプレシアの今後について尋ねる。
「プレシアたちは地球に帰還後はどうするのでしょうか‥‥?」
「その件でついさっき、実家に連絡をしたよ」
「そ、それで‥‥」
「一旦家で預かることになって月村財閥か防衛軍技術研究所がスカウトしようとしているみたい」
束がプレシアの身の振り方をリニスに伝えていると、
『司令!至急艦橋に来てください!』
突如、束にお呼びがかかる。
「ありゃ!?何かあったのかな?」
「構いませんよ。とにかくプレシアの身の安全は‥‥」
「保証されるね」
「分かりました。それで肩の荷が少しおりましたので」
「よかったじゃあ艦橋に行ってくるね」
「はい。私はプレシアとアリシアにこの後の事を伝えておきます」
そう言って束は艦橋に向かい、リニスはプレシアとアリシアの二人にもう一つの地球での身の振りを伝えに行った。
アマテラス艦橋
現在イスカンダル星救援艦隊は第一外周艦隊の護衛を受けながら月軌道に入った。
「どったの?ディアーチェ」
「前を見てみよ」ニヤニヤ
「ん?って、うわ~ぉ‥‥」
艦隊の目の前には防衛宇宙軍連合艦隊総旗艦アンドロメダを筆頭に多数の艦艇が勢ぞろいしていた。
陣容
・アンドロメダ級戦艦 アンドロメダ
・ドレッドノート級戦艦 出羽・金剛・比叡・薩摩・摂津
・改オマハ級巡洋艦 多摩・球磨
・秋月型駆逐艦 秋月・照月・叢雲
・パトロール艦 飛騨・波照間・弁天
・プランツ級護衛艦 晴風・吹雪・白雪・初雪・深雪
・アナンケ級指揮型戦艦 アナンケ改・タイタン改・フェーベ改
・マゼラン級戦艦 ガングート・ボロジノ
・伊吹級防空重巡洋艦 阿賀野・能代・矢矧・酒匂
・アトランタ級防空巡洋艦 コロンビア
・サラミス級巡洋艦 リノ・フリント
・改金剛型装甲艦 アドミラルグラーフシュペー
・レパント級ミサイルフリゲート 占守・国後・択捉・松輪・佐渡
・バラクーダ級砲艦 バラクーダ・勢多・アバークロンビー・ダグラス・須磨
と言う錚々たるものであり、観艦式か土星圏での対彗星帝国戦の様であった。
「政府や軍も本気でスターシアさんを迎え入れる用意をしていたみたいだねぇ‥‥」
「まぁ、スターシア陛下や守、それに娘も救助出来たとはいえイスカンダル星は崩壊してしまったのだ。大々的に警備しないと面子がなぁ‥‥」
そう、実は政府の発表で親子の救助はできたがイスカンダル星が崩壊してしまったという事態を知った市民から抗議が多発したので軍はこの向かい入れは失敗したり失態を演じるような事態を起こすのは到底許容できないので艦隊本部の尻をひっぱたいて本気で艦隊を動員したのだ。
「こんな沢山の艦艇を動員したんだよ?それで何かあったらそれこそ大問題だし、軍と政府の威信に関わるよ」
「月村司令!防衛宇宙軍連合艦隊司令長官の土方提督より通信です!」
「早速、鬼竜のお出ましか‥‥通信回線を開いて」
「了解」
そうして艦隊はアンドロメダの近くに来た際に土方から通信が来たのでギンガに回線を開かせた。
『よく戻って来たな月村、クローディア』
「「ありがとうございます!!」」
二人は土方からのねぎらいの言葉にお礼を言った。
土方は鬼教官ではあるがほめるところはしっかりとほめるので人望は厚い。
『ところで守の奴はどこだ?久々に話そうかと思ったのだが‥‥』
「はっ、はい!現在医務室にてスターシア陛下のそばにいます!」
『そうか、ならば後にしよう。束そしてクローディア、艦隊を東京湾に入れろ。大統領や長官らが待っておられる』
「「了解しました!!」」
土方からの指示を受けたアマテラスは各艦艇に土方からの指示を伝え、イスカンダル星救援艦隊は東京湾へと降下を開始した。
「月村艦長、港湾運行局から通信です。港内整理のため、入港は極東管区時間の21時にしてもらいたいとの事です」
ちなみに現時刻は地球極東管区時間で20時である。
「よし、今から降下すれば21時に入港できるね。了解と伝えて」
「はい」
アマテラス以下の艦艇は着々と地球への帰還準備が進められた。
アマテラス・乗員居住区
医務室にいる二名とは違って完治したフェイトたち管理局組は現在アマテラス居住区に部屋を支給されていた。
「いよいよ、こっちの世界の地球なんだね」
フェイトは少しウキウキしている様子で言う。
と言うのもフェイトが小等部・中等部時代を地球で過ごしたので、異なる歴史を辿った未来の地球がどんな世界なのか気になっていたのだ。
「はい。管理局で知られている第97管理外世界の未来の姿なんですよね?」
神堂もフェイト同様、どんな世界なのか気になっている様子で、フェイトと同じくウキウキしている。
「ええ‥‥宇宙戦争で地上の様相が激変していると言われていますけど、地表は一体どんな状況なんでしょうね?」
ティアナは第97管理外世界とは異なるもう一つの『地球』への到着を控え、緊張は隠せないようだ。
「でも私たち、地球ではどう扱われるんでしょう?」
シルビアが少し不安げに言う。
こちらの地球にも自分たちが知る地球同様、魔法文化はないようだが、ノア等の件で、地球防衛軍サイドは管理局の機密事項を含めた資料も回収して調査しているだろう。
シルビアの不安そうな様子にフェイトも僅かにだが、自身が抱いている不安を表にさらけ出す。
「ノアの犠牲者にはエリオやキャロみたいな子供の局員が少なからずいたからね‥‥それに、この世界は私たちの知っている地球同様、十八歳未満の子供が軍や警察等の仕事についたり、関係した教育を受けるのを禁止している。管理局に好印象を持つとは思えないね。ヤマト や アマテラス の人たちはともかく、他の地球防衛軍の軍人さんや地球連邦政府の政治家さんたちがどう出るのか。正直わからない‥‥」
フェイトの言う通り、人が多く所属している組織ならば、当然一枚岩と言う訳ではない。
それは、自分たちの所属する時空管理局も同じである。
本局と地上本部に分かれ、更には本局の“海”にも管理世界を広げようと主張する管理世界拡大推進派とそれらの活動を自粛すべきだと主張する穏健派が存在する。
自分たちがこの地球でどのような立場に立たされるのかはまだフェイトたちには想像もつかない。
しかし、唯一分かっている事はガミラスや白色彗星帝国との戦争をくぐり抜けてきたこの世界の地球の「実績」を考えると、今から向かう地球が時空管理局からの保護・管理や干渉を受け入れるとは到底思えない。
ギンガから聞いた地球連邦の基本方針は、
『地球連邦は他の星の人類を支配しない。そして支配されない』
というものであり、同盟関係を持つならば、あくまでも対等の関係でということだ。
なお、イスカンダルからの帰還中に管理世界での世界観、「次元世界」についても航海中に束やディアーチェ、アイロ、古代らに説明する機会があった。
彼らは一定の理解を示したがその過程で受けた多少の質問の内容から地球連邦も理解は示すであろうが管理世界入りなんて受け入れるわけがない。
束も
『君たちの世界観は尊重するし、ある程度の理解はするよ?でも管理局の方針に同調したり、傘下に入るかは全く別の問題だね。そもそも一主権国家やその軍がその傘下に入る義務もないしね』
と言っていた。
フェイトたちとしてはある程度予想はしていたので別に失望はしなかったが、対等に付き合う事を果たして管理局が承知するだろうか?という懸念が残った。
自分たちよりも優れた技術をもつ世界が管理局の傘下に入らない事を魔導師至上主義の局員や管理世界拡大推進派の局員がそう簡単に認め、諦めるだろうか?
しかし、管理局が強引にこれから向かう地球を無理矢理従属させようとすれば、地球側は管理局を侵略者と見なして頑強に抵抗されるだろう。
基本的に艦艇の性能は通常空間では圧倒的に地球艦艇の方に分があるし、管理局の艦では瞬時に殲滅されるであろうし艦に乗り移って拿捕しようとしても白兵戦では彗星帝国帝星でのごとく死に物狂いで抵抗してくるであろうから逆に返り討ちに遭う可能性が高い。
よしんば地球や防衛軍の基地に降下できても戦うのは歩兵だけではなく、自分の知る第97管理外世界でも普通にある戦車と言う地上兵器最強の戦闘車両も当然これから向かうもう一つの地球にも存在する筈だ。
しかし、管理局にはその様な戦闘車両は正式に採用されていない。
精々、地上戦における指揮を執る為の指揮車両と暴動鎮圧用の放水車両ぐらいだ。
空戦隊が相手にするのもコスモタイガー、コスモパイソンら高速で飛び回る戦闘機‥‥いくらシールドを張れる魔導師でも高速でぶつかればただでは済まない。
それに個人装備の銃火器も、ライフルはおろか、拳銃までパルスレーザーという高エネルギー光学兵器が主力だという。
しかも驚いたことに、彼らが装備しているハンドガンは90年近く前に制式採用されたものだということ。
もちろん改良が重ねられているだろうが、これは純粋にこの世界の地球の技術によるもの‥‥
イスカンダルやガミラスから齎されたオーバーテクノロジーに目が奪われがちだが、図面の形だけで提供された波動エンジンを短期間で実体化し、使いこなしてみせたのは、紛れも無くこの世界の地球の科学・工業力に裏打ちされたものだ。
それに波動エンジンが齎される前の防衛軍艦艇でさえ、管理局の次元航行艦と通常空間で十分に渡り合える強さを持っていることが予想できる。
(もし、管理局ともう一つの地球が同盟関係を結ぶことが出来なければ、互いに距離を取るのが両者の為になるんだろうな‥‥)
管理局ともう一つの地球の未来を思うのであるならば、対等の同盟か互いにフェードアウトをした方が管理局ももう一つの地球にも要らぬ犠牲を出すことはないだろうと判定したフェイトだった。
そんな中、地球軌道上でスターシアたちを出迎える為に待機していた防衛軍の艦艇を見て四人とも目玉が飛び出るくらい驚いたのは言うまでもなかった。
アマテラス以下のイスカンダル救援艦隊が地球圏へ到着すると、モニターに地球の姿が映し出される。
この地球が辿った歴史の映像で見た赤茶けた星の姿ではなく、宇宙から見た地球の姿は自分たちが知る地球と同じように見えた。
ただ、地球の近くで展開している大規模な宇宙艦隊以外は‥‥
「あれ?地球の近くに艦隊が展開しているように見えるんですけど‥‥」
「えっ?艦隊が?」
「どうして、地球の近くに‥‥?」
「どこかへ出撃するのでしょうか?」
どうして地球の近くに艦隊が展開しているのか分からないが、映像ではなくモニター越しとは言え、現在の地球防衛軍の宇宙艦艇を見る機会となったフェイトたち。
やがて、その陣容がモニター越しとは言え判明すると‥‥
「えっ?すごっ!!」
「戦艦クラス以外にも中、小の様々な艦艇がいますね‥‥」
「ルキノさんが見たら大興奮していただろうな‥‥」
「確か彗星帝国との戦いで壊滅に近い損害を出したはずなのに、短期間でここまでの戦力を整えたこの地球の工業力は侮れないね」
地球の周辺に展開している防衛軍の宇宙艦艇を見て驚愕する管理局組。
スターシアの魔力体質やプレシアの生存同様、これらの宇宙艦艇の情報も管理局に馬鹿正直に伝える必要性を感じないフェイトとティアナは愛機にこれらの映像を記録しない様にした。
ここで少し時間を戻し、リニスはアマテラスの艦長室から出た後、プレシアに今後の事について話をしに行った。
「プレシア、お話があります」
「あら?何かしら?リニス」
「これからの事についてお話があります」
「そう‥‥」
「アマテラスはこの後、地球へ帰還します。ただ、この地球は管理局が認識している第97管理外世界ではなく、似て異なる世界です。当然、管理外世界なので魔法文明もなく、管理局も認知していません」
「でしょうね‥‥それで、そのもう一つの地球で私たちはどうなるのかしら?」
「プレシアとアリシアはイスカンダルで救助した救助者ですから、地球に住んでもらいます。ただ、身の振りが決まるまで、この艦の艦長の実家に住んでもらいますので、衣食住の心配はありません」
「分かったわ。私とすればアリシアと一緒に過ごせればいいし」
プレシアはひとまず、もう一つの地球での生活に対してアリシアと共に過ごせれば問題ないみたいだ。
「ねぇ、リニス」
「なんでしょう?アリシア」
すると、アリシアがリニスに質問する。
「私とそっくりなあのフェイトって言う人はどうなるの?」
アリシアは自分と瓜二つのフェイトについてもう一つの地球でどうなるのかを尋ねる。
「フェイトたちも地球に着いたら、アリシアたちと一緒にこの艦の艦長の実家に留まる予定です」
「そうなんだ‥‥じゃあ、色々と話したり、一緒に遊べるね」
「ええ。艦長の実家にはアリシアよりもちょっと年上の子供たちも居ますから、仲良くしてあげて下さいね」
「うん!」
アリシアはもう一つの地球での生活にワクワクしている様子だった。
次回 第二の地球
再びリリカル世界のキャラを地球側につかせる予定なのですが誰がいいですか?戦闘機人らは確定しているのですが‥‥
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Dr.スカリエッティ
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エルトリア組
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アインハルト&ヴィヴィオ友御一行様