内惑星艦隊の奮闘   作:島田愛里寿

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第百三話 第二次土星沖海戦勃発

太陽系外縁部にて不法侵入を企てた管理局の次元航行艦が拿捕されてから数分後‥‥

 

土星沖合では地球防衛軍の大艦隊が集結していた。

 

とは言え、以前地球へ侵攻してきた彗星帝国の太陽系侵攻機動艦隊(通称:バルゼー艦隊)を迎え撃った時の防衛軍の規模と比べるとやはり今回集結した防衛軍の規模は小さい。

 

それでも現時点における防衛軍の最大規模の艦隊が集結している事は間違いない。

 

 

地球防衛軍連合艦隊 旗艦 アンドロメダ 艦橋

 

「ロシア管区第一艦隊第二戦隊戦闘準備完了!」

 

「北米管区第七艦隊第四戦隊陣形整いました」

 

「南米管区第四警邏艦隊展開完了まで二十秒!」

 

「欧州管区第八艦隊は再配置のための移動が遅れています!」

 

「内惑星艦隊より通信!『ワレ艦隊編成完了セリ。ホワイト艦隊の展開も完了』とのこと!」

 

「ふむ…」

 

地球防衛軍連合艦隊総旗艦アンドロメダの司令官席にて土方はうなっていた。

 

突然のガトランティス残党による地球への第二次侵攻‥‥これによって各所は大混乱であった。

 

防衛軍最大の戦力ともいうべき宇宙戦艦ヤマトはドックにて改修工事中の為、出撃できず地球防衛宇宙軍連合艦隊も第一次ガトランティス戦役の際に大部分が損耗している状況‥‥

 

雷王作戦前にガトランティスの宇宙艦艇の残骸から防衛軍は宇宙艦艇を再生させたが、艦艇はいくらあっても足りない。

 

今は各地の旧管区政府が主導して独自艦艇や戦術の考案、艦隊復興を行っているがこれから段階を踏んで防衛司令部主導での復興を行おうという矢先にガトランティスの第二次侵攻が起きたこの状況‥‥

 

迎撃する防衛軍の宇宙艦艇の数に不安がある中、更に最悪な事に各管区艦隊の連携がうまくいっていなかったのだ。

 

そのせいかこれまで問題児の寄せ集めと言われていた内惑星艦隊が一番連携・練度が高いという有様だ。

 

そして土方を悩ませていたのはガトランティス残党艦隊の動向であった。

 

(妙だ‥‥なぜこうもあからさまに直進して来る?)

 

(これでは我々に『撃って下さい』と言わんばかりではないか‥‥)

 

そう、ガトランティス残党艦隊は大型戦艦を先頭に出して転移砲搭載艦を中心に配置、そして周辺にミサイル戦艦・巡洋艦・駆逐艦を配置し、空母を最後尾にまとめて配置させてただただ突撃するような陣形だ。

 

(これは何かあるな?)

 

パネルに映るガトランティス艦隊の陣営を見ながらそう感じつつも、迫りつつある脅威から地球人類を守る為、軍人たる自分たちはこれを迎撃しなければならない。

 

「敵艦隊、前方十万宇宙キロに接近!」

 

「総員戦闘開始!!主砲斉射!!」

 

アンドロメダの主砲一斉射をきっかけに交戦は始まった。

 

 

内惑星艦隊総 旗艦 アマテラス 艦橋

 

「アンドロメダ以下の地球連合艦隊が、ガトランティス艦隊への攻撃を開始!!」

 

「敵艦隊との交戦始まりました!!」

 

「巡洋艦スヴェルドロフ中破!!小惑星の影に後退します!!」

 

「駆逐艦青風の艦首に被弾!!航行不能!!退艦命令が発令されました!!」

 

「っく!相手もなかなかな陣容なようだな?」

 

敵にも当然被害は出ているだろうが、アマテラスに入って来るのは味方の被害報告が目立つ。

 

「そうだね‥砲術長!敵転移砲搭載艦に主砲一斉射!転移砲か転移システムを狙って破壊して!!」

 

「了解!」

 

束の指示を受け、朝田の神業的な精密射撃で転移砲搭載艦の砲撃システムを正確に射抜いてアウトレンジ能力を喪失させた。

 

「よし!このまま‥‥」

 

「司令!!護衛艦猿島が突入していきます!」

 

「「はぁ!?」」

 

この報告には束とディアーチェも驚愕した。

 

「一体何を考えておるのだ!?猿島の艦長は!?」

 

護衛艦は駆逐艦程ではないが、防衛軍の中でも速力がそれなりに優れているもののその大きさは駆逐艦とほぼ変わらない大きさであり、波動砲を装備しているとは言え、装甲の厚さに関しても駆逐艦と変わらないので、多数の戦艦相手では分が悪い。

 

にもかかわらず、護衛艦猿島は敵艦隊に向かって突っ込んで行った。

 

護衛艦 猿島 艦橋

 

「シロちゃん!このまま突入するよ!」

 

猿島の艦長、岬明乃は副長兼航海長の宗谷ましろに敵艦隊の中に突っ込むように指示を出し、

 

「じゅんちゃん!砲撃は敵艦の艦橋を集中して狙って!メイちゃん!魚雷も一斉射!敵艦のエンジン部を集中して!」

 

「まかせて!!バキュンと撃ち抜いちゃうよ!!」

 

「おっけい!」

 

砲術長の日置順子、水雷長の西崎芽依に攻撃命令を下す。

 

「はぁぁ~…また滅茶苦茶な…」

 

ましろは宇宙戦士訓練学校から明乃と出会い、任官後もまるで腐れ縁の様に付き合う事になっているのだが、彼女の無茶ぶりは学生時代から変わらず、自分が言ったところで治ならないのは知っているので、明乃の指示に従い全速で敵艦隊へと突っ込んで行った。

 

 

護衛艦 白浪 艦橋

 

「艦長、猿島が敵艦隊に突っ込んで行きます!!」

 

「ええええー!!」

 

猿島‥と言うか、明乃の行動に白浪の艦長、知名もえかも驚愕する。

 

もえかはましろよりも昔‥‥小学生時代から明乃との付き合いがある人物であった。

 

「急いで猿島に通信を繋いで!!」

 

「りょ、了解」

 

もえかは親友である明乃の危険行動に驚愕すると同時に戦列に戻るよう猿島へ通信を送った。

 

 

護衛艦 猿島 艦橋

 

『護衛艦猿島!!今すぐに隊列へ戻れ!!貴艦は本隊の射線上に…』

 

「あ、あの~艦長。司令部から激怒の声で呼び出しが…」

 

通信長の八木鶫が明乃に土方からの通信を伝える。

 

「土方司令!!特殊砲搭載艦を沈めなければ活路は開けません!!今なら敵の防御陣も崩せます!!」

 

と、土方の通信に対して意見具申を行い敵に一撃を与える矛の如く突き進む。

 

『ミケちゃん!!危ないよ!!戦列に戻って!!』

 

「か、艦長‥白浪の知名艦長からも通信が‥‥」

 

「もかちゃんには『私を信じて!!私は大丈夫』って通信を送って!!」

 

もえかには心配無用である通信を送る。

 

「今!撃って!」

 

「おっけい!!バキュンと喰らえ!!」

 

ドガン!

 

カラクルム級戦闘艦の艦橋部に集中射撃を浴びせて撃破した。

 

猿島はカラクルム級戦闘艦を撃沈することに飽き足らす、敵艦隊の中に居るにもかかわらず、加速、減速、方向転換を繰り返し敵艦隊の間を掻い潜って敵を翻弄する。

 

「敵空母、飛行甲板に艦載機を展開!!」

 

「飛び立つ前に沈める!!ミサイル及び対艦グレネード弾撃てぇ!!」

 

猿島艦橋基部側面にある四連装ミサイル発射機と四連装対艦グレネード発射機からミサイルと対艦グレネード弾が放たれるとデスバテーターの発艦シークエンスをしているナスカ級空母の飛行甲板に命中。

 

発艦シークエンス中のデスバテーターもろともミサイルと対艦グレネードがさく裂し、更にはデスバテーターに搭載されていたミサイルにも誘爆し、空母はあっという間に火だるま状態となり爆沈する。

 

更には空母の誘爆に巻き込まれ密集していたラスコー級突撃型巡洋艦やククルカン級襲撃型駆逐艦にも飛び火する。

 

「本艦右舷下方に例の特殊砲搭載艦を確認!!」

 

ここでやっと敵の包囲網を抜け、猿島はメダルーサ級殲滅型戦艦の姿を近距離で捉える。

 

勿論、メダルーサ級殲滅型戦艦の方も猿島の存在に気づき主砲と対空砲で迎撃してくる。

 

(あの艦を沈めれば‥‥)

 

メダルーサ級殲滅型戦艦は一隻ではないが、それでも一隻を沈めれば防衛軍の士気を上げ、逆にガトランティスの士気を下げる事が出来る筈だ。

 

「魚雷発射管発射雷数十二、開口角三度!!主砲、一番から三番!!目標、敵特殊砲搭載艦の艦橋部!!撃てぇ!!」

 

猿島は速力を活かした巧みな操艦で敵の攻撃を躱し、ミサイルと対艦グレネードの他に艦首部に上下左右に装備されている三連装魚雷発射管の魚雷と主砲でメダルーサ級殲滅型を砲雷撃し、メダルーサ級殲滅型戦艦は艦橋部にミサイルと砲撃を受け、艦橋に居た乗員が艦橋もろとも吹っ飛び艦のコントロールが不能な状態に陥り、隣を航行していたゴストーク級ミサイル戦艦にぶつかり両艦は爆沈した。

 

 

内惑星艦隊 旗艦 アマテラス 艦橋

 

「護衛艦猿島、敵大型戦艦撃破!」

 

「えっ?うそでしょう!?」 

 

「さらに空母三隻、巡洋艦五隻、ミサイル戦艦一隻撃沈確実とのことです!」

 

「まて、まて、まて!いくら何でも凄まじ過ぎるであろう!」

 

猿島が叩き出したこの戦果報告には流石の束とディアーチェも驚愕し、誤報を疑ったが‥‥

 

「事実とのことです!」

 

「「うそぉ‥‥」」 ( ゚д゚) ポカーン

 

猿島の戦果が事実であった事に信じられないと言った様子のアマテラスの艦橋メンバー。

 

「護衛艦猿島本隊に合流しました!損害軽微とのこと!」

 

しかしそんな快調さは長くは続かず‥‥

 

「護衛艦猿島、被弾し大破!」

 

「えっ!?」

 

散々敵を攪乱し、自艦よりも大きな戦艦、空母を撃破した猿島であったが、ガトランティス側としては小憎らしい敵であり、小型艦ながらも猿島は狙われた。

 

 

護衛艦 猿島

 

『こちら機関長の若狭麗緒!何があったの!?』

 

被弾し艦全体が大きく揺れた。

 

機関長の若狭麗緒が機関室から艦橋へ状況を求めてきた。

 

「右舷に敵の攻撃が直撃した!右舷第七区画から第十五区画までを閉鎖する!閉鎖箇所に居る乗員は直ちに退避せよ!!」

 

『こちらダメコン班の和住です!右舷の居住区から艦首砲の区画まで被害が拡大しています!火災も起きてダメコンで修復できるレベルじゃないです!』

 

応急員の和住媛萌が現状での修復は不可能だと報告をあげる。

 

やはり護衛艦故、装甲が薄かったのが致命的であった。

 

これが戦艦ならば中破程度の損傷に留まっただろう。

 

「‥‥艦長」

 

「‥‥」

 

「艦長‥残念ながらここまでの様です」

 

和住からの報告を受けてましろは明乃に顔を向ける。

 

「‥‥ふぅ~‥‥仕方ないね。負傷者を優先し総員退艦!!」

 

「はい‥‥総員退艦せよ!!」

 

明乃は猿島の運命を瞬時に悟り退艦命令を下す。

 

ましろは乗艦している艦がまもなく沈む事に対して悔しそうに顔を歪めつつも艦内に退艦命令を伝える。

 

乗艦たちが退艦の為、搭載されているコスモシーガルへと乗り込んでいく中、

 

「‥‥」

 

明乃は艦長席の指揮卓の上に手を乗せる。

 

「艦長、退艦を‥‥」

 

「‥‥」

 

「艦長!!」

 

「シロちゃ‥‥ううん、副長。退艦の指揮を‥‥」

 

「艦長はどうするんですか‥‥?まさか、『艦に残る』なんて言いませんよね?」

 

「‥‥」

 

明乃の言動から、ましろは明乃が沈みゆく猿島に残るのではないかと指摘する。

 

「やはり‥‥一体何を考えているんですか!?」

 

「でも、艦長は艦と運命を共に‥‥」

 

「いつの時代の話をしているんですか!?」

 

「昔の話でも貴重な艦を私のせいで沈める事になったんだから私がちゃんと責任を取らないと‥‥」

 

「艦長一人の人材を育てるのに一体どれだけの時間とお金がかかると思っているんですか!?今の防衛軍に人材を無駄にする余裕はありません!!」

 

「で、でも‥‥」

 

「これ以上四の五の言うのであるならば、ゲンコツをしてでも連れ出しますよ?」

 

「わ、分かったよ‥‥」

 

ましろは脅すような形となるがそれでも明乃をむざむざ殺す訳にはいかなかったので、強引に明乃を連れてコスモシーガルへと避難した。

 

 

護衛艦 白浪 艦橋

 

「猿島被弾!!」

 

「えっ!?」

 

明乃の艦が被弾した報告を受け、もえかは顔を強張らせる。

 

「それで、猿島は!?猿島は大丈夫なの!?」

 

「大破した様子ですが、爆散はしていません」

 

「艦長、猿島より退艦命令が出たみたいです!!」

 

「っ!?本艦を猿島の側面へ!!猿島からの退艦者を受け入れます!!収容準備!!」

 

もえかは猿島からの退艦者を受け入れるために白浪を猿島の近くに移動させる。

 

こうして護衛艦猿島は艦長の岬明乃以下乗員全員が護衛艦白浪に移乗した後に爆発炎上しながら沈んでいった。

 

この戦いで護衛艦猿島が出した戦果は以下の通りである。

 

・メダルーサ級殲滅型重戦艦×1

 

・カラクルム級大型戦艦×1

 

・ゴストーク級ミサイル戦艦×1

 

・ナスカ級打撃型航宙母艦×5

 

・ラスコー級ミサイル軽巡洋艦×7

 

・ククルカン級駆逐艦×11

 

 

一介の護衛艦が一度の戦闘で出せる戦果では到底なかったがこれは紛れもない事実である。

 

後に束は護衛艦猿島が出した最大の戦果について記者にこう答えた。

 

『護衛艦猿島が出した一番大きな戦果は艦長以下乗員全員が無傷で生還したことですね』と‥‥

 

とはいえこれは別の話であるが…

 

そして護衛艦猿島が轟沈した後も戦闘は続いていた。

 

 

地球防衛軍連合艦隊 旗艦 アンドロメダ 艦橋

 

「護衛戦艦フルンゼ被弾なれども損傷軽微!戦闘続行に支障なし!」

 

「戦艦メリーランド後部主砲に直撃!中破!!」

 

「巡洋艦シャイロー、左翼より金剛型戦艦部隊とともに突撃します!」

 

「妙だな」

 

アンドロメダ艦橋では土方がうなっていた。

 

(どう考えてもおかしい‥‥確か確認された敵の転移砲搭載艦は三隻だったはず‥‥しかし先ほど猿島が撃破した一隻を除いても一隻しか見当たらん。それに他の艦も少し報告よりも少ないな‥‥まさかっ!?)

 

決戦前に確認が出来たメダルーサ級殲滅型戦艦は三隻であったが、実際に土星圏での戦いで確認できたのは二隻で内一隻は猿島により沈められた。

 

しかし、残り一隻の姿は何処にも見えない。

 

そしてある考えに至った土方は‥‥

 

「アマテラスの月村司令を呼び出せ!!」

 

「はっ!モニターに出ます!」

 

『どうしましたか?総司令』

 

「束、今すぐに直掩の艦とともに地球圏に急行しろ!!」

 

『は?』

 

「敵の転移砲搭載艦は三隻のはずだ、うち一隻がどこを探しても見当たらん!!これは別働攻撃の可能性が高い!!今すぐにホワイト艦隊にも伝達するんだ!!」

 

『はっはいいい!!』

 

そうしてアマテラスは直掩のアリゾナ・キーロフとともに即時反転し、地球圏へと緊急短距離ワープを行った。

 

その頃、ホワイト艦隊では…

 

 

ホワイト艦隊 旗艦 ホワイトアヴェンジャーⅠ 艦橋

 

「緊急!前方に敵艦隊を発見!!」

 

「規模は?」

 

「はっ、旗艦らしいき転移砲搭載艦一、ミサイル戦艦五、巡洋艦十三、駆逐艦二十二隻を確認!!」

 

「ええええ!?それって間違いないの!?」

 

「はい!!間違いありません!!内惑星艦隊旗艦のアマテラスからも同様の報告が入っております!!どうやら土星圏に展開している敵艦隊は囮の様です!!」

 

当然の敵艦隊接近の報を聞きアキは驚愕する。

 

ポロロン~♪

 

しかし、艦隊司令のミカは慌てる様子もなく、相変わらず膝の上に置かれたカンテレを弾いている。

 

「ちょっと!!ミカ!!こんな時にカンテレを鳴らしている場合じゃないでしょ!?どうすんの!?今ここには私たちホワイト艦隊と旧火星製の旧式艦のニザヴィースィマスチ(独立)級 噴進式軌道戦列艦や装甲巡洋艦しかないんだよ!?」

 

旧火星宇宙海軍 ニザヴィースィマスチ(独立)級 噴進式軌道戦列艦 現地球防衛軍訓練艦兼予備役艦

 

【挿絵表示】

 

火星自治政府が発見した異性文明の戦闘艦をリバースエンジニアリングして得た技術をもとに建造された戦闘艦。性能は当時主力だったマゼラン級戦艦を軽く上回っており、この艦にサラミス級100隻近くがやられたせいでマゼラン級戦艦を全艦予備役送りにした張本人。

 

第一内惑星戦争では最強格であったが、宙雷艇やパブリク大型ミサイル艇に手痛い反撃を食らって損耗して第一内惑星戦争にて停戦することとなり、その期間中に確保された残骸によって金剛型や村雨型、磯風型が建造された。

 

第二次内惑星戦争後、当艦級は全艦轟沈したと思われていたが、白色彗星帝国戦後に火星圏一帯の再開発中に旧火星軍の隕石落とし基地であった旧トロヤ基地や旧フォボス要塞の復旧のために調査された際に無傷の艦が何隻も発見され、不足していた訓練艦に転用されることになったが第二次白色彗星帝国軍(ガトランティス)侵攻の際には艦の絶対数不足により最終防衛ラインぎりぎりに訓練艦隊として戦列に参加。ミサイル迎撃に参加した。

 

後にとある星との友好条約等によって教官らとともに次元波動エンジンに機関を換装された艦が派遣され、その星の宇宙軍創設の礎となった。

 

 

金剛改型装甲巡洋艦

 

【挿絵表示】

 

ガミラス戦役時に主力であった金剛型宇宙戦艦をベースに波動コアを内包した新型エンジンを搭載して超空間航行が可能となった上、それに伴って船体に新たに防衛宇宙海軍の主力として運用されているドレッドノート級宇宙戦艦の主砲と艦橋を取り付けた元宇宙戦艦。

 

金剛型宇宙戦艦時代の特徴でもあり最大の武器であった艦首陽電子砲は波動砲、もしくは大口径の陽電子衝撃砲となっており、さらに波動共鳴装置を装備したことで波動防壁の展開も可能となっている。

 

 

艦種は識別上は一応戦艦クラスとなっているが、アンドロメダ級やドレッドノート級といった大型宇宙戦艦よりも小型かつ元が内惑星戦争時の設計という旧式艦である事から防衛宇宙海軍の隊員達の間では戦艦ではなく『装甲巡洋艦』と呼ばれている。

 

 

 

 

「まぁ、やるしかないさ。どのみち本隊からの救援はくるだろうし、それまでは持ちこたえようじゃないか」

 

「もう!!やる気があるなら最初っからそう言ってよ!!」

 

若干の不安があるが、自分たちは地球人類にとって最後の防衛線である。

 

そうした事実がホワイト艦隊の乗員たちを嫌でも奮い立たせる。

 

こうしてホワイト艦隊にとっては初の実戦が今まさに始まろうとしていた。




次回地球圏絶対防衛線

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