内惑星艦隊の奮闘   作:島田愛里寿

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今回はシンゴジラのキャラが出てきまーす!


百十話 困難

月村邸にて箒や星奈、フェイトが束の秘密をうっかり目撃してしまって少々たどたどしい感じになってしまっていた。

 

もっとも箒と星奈はディアーチェの思惑通り夢だと思っているので、二人については時間が経てば忘れるだろう。

 

とはいえ束やディアーチェも地球に居るから仕事がない‥‥と言う訳ではなく、地球に居ても仕事はあるので今日も出勤することとなった。

 

なにせ今日は先日開始が決定された超戦艦・新型小型艦計画のための会議なのだから…

 

「皆さん初めまして。私は地球連邦政府『防衛軍再建委員会委員長』の矢口蘭堂だ。さて、今日は超戦艦・新型小型艦計画についての会議だが、この会議では何を言っても人事査定等には全く影響はない、なので縦割り人事・階級などは気にせず諸君には自由に発言して、忌憚のない意見を聞かせてもらいたい」

 

「‥‥と言う訳で、まっ、便宜上私、北米管区のカヨコ・アン・パタースンが司会進行をさせてもらうわ。なにせここにいるのは『霞ヶ関のはぐれ者』『一匹オオカミ』『イレギュラーズ』『技術バカ』『イスカンダルにいた漂流者』『IS研究者』『伝説のヤマトクルー』なんて連中の集まりだからね?自由にやった方がいいでしょう??」

 

((((あいつ後で締める…(-_-メ)))))

 

あらためて今回の会議の出席者について紹介しよう。

 

藤堂長官

 

西郷副長官

 

月村束

 

出雲明日香 (篠ノ之束)

 

ディアーチェ・K・クローディア

 

矢口蘭堂

 

カヨコ・アン・パタースン

 

尾頭 ヒロミ

 

グランツ・フローリアン

 

プレシア・テスタロッサ

 

月村リニス

 

古代進

 

真田志郎

 

という感じだ。

 

その他にも防衛空軍や防衛陸軍、各造船会社からも士官や技術者たちが派遣されている。

 

「さて、ではまず現在極東管区にて建造されている春藍級についてですが‥‥」

 

「はい。まず春藍級は現在運用されているアンドロメダ級の拡大・発展型ともいうべき艦です」

 

そう言って春藍の建造を担当している南部重工の造船主任が説明を始めた。

 

「まずこれまでの防衛軍の艦ではマゼラン級やアナンケ級、アトランタ級、伊吹型を除いて複数の主要機関を搭載するのを避けてきました。理由としては整備性の悪化やガミラス戦役における人員不足が原因であり、単発でも十分なエネルギーを供給できていたからです。しかし、ガトランティス戦役にてアンドロメダは自動性を高めすぎた点もありますが、エンジンが単発だったために機関部に重大な損害を受けてしまいアナンケ級のフェーベによって牽引されるまで半ば漂流状態に置かれてしまいました」

 

要は、アンドロメダ級は最強格なのは間違いないが、人員不足を理由とした自動化のし過ぎと補助エンジンを四基つけてもメインエンジンが単発ではダメージコントロール性・運航性に問題があるということだ。

 

これについては束も同意見であった。

 

ガミラス・ガトランティス戦役にて金剛型戦艦よりも旧式なマゼラン・アナンケ級に乗ってきた束だったがメインエンジンが四発もあるおかげで第一エンジンが損傷しても他の機関が無事なら生存していたという事例がいくつかあったからだ。

 

「なので春藍では自動化部分を一定におさえ、メインエンジンを新型波動エンジン二基にしました。さらに波動砲三門、四連装主砲を五基、三連装主砲を副砲として三基装備し、各種ミサイル、対空パルスレーザー砲台も多数装備することとなります。さらに各造船所にて完成しはじめた無人戦艦や巡洋艦、重駆逐艦の管制システムも搭載していますので一隻で大艦隊の指揮をとることも可能でしょう!!そして内惑星系艦隊旗艦として春藍級の簡易型も建造が現在進められています!!!」

 

と南部重工の造船主任は熱っぽく興奮して説明した。

 

これだけ聞いてもアンドロメダ級を優に超える最強格の戦艦になるのは間違いない。

 

さらに春藍級の簡易型として建造期間を短縮する為に三門ある波動砲をアンドロメダ級と同じ連装式にしているが内部性能はほぼ同じ性能という。

 

「そ、そうですか。では現在春藍級の他にも北米管区ではアリゾナ級の増産やアリゾナ改型であるモンタナ級の建造が急ぎ進められています。欧州ではPOW級の他にもビスマルク級、新型護衛艦、超戦艦二艦種が、ユーラシアではキーロフ級が増産中ですね」

 

「ねぇ、ディアーチェ。こうして聞くと他の管区も結構好き勝手に設計・建造してない?」

 

各国の建造されている造艦状況に関する疑問を束はボソッとディアーチェに囁く。

 

「言うな。我も思わなくはないがせっかく各国が自由に設計できる機会なのだ」

 

さすがの束も各国が好き勝手に建造しているんじゃなかろうかとヒヤヒヤしていたがディアーチェとしては各国共に好きに設計できる機会が限られている現状、このような計画ではっちゃけるのは想像に固くないので見逃せと束をなだめた。

 

防衛軍は共に地球を守ると言う共通認識があるが、ヤマトの成功例から日本が国際的に大きな顔をして意見を述べる事について列強は当然面白くはない。

 

「でも、さあ軍艦が造られて地球の平和が維持されるのは良いけど、そこに色々と絡むじゃん。利権やら談合やら‥‥それにアメリカやヨーロッパの列強がワシントン軍縮会議やロンドン軍縮会議の時みたいに日本に対して建造数を制限して来る可能性だって今後考えられるでしょう?」

 

「まぁ、確かにな‥‥」

 

これまでの地球の歴史から束の指摘にディアーチェは納得してしまう。

 

「それで我が極東管区からの案で月村司令官より重雷装駆逐艦の建造計画案が提案されておりますが、これについては…?」

 

束が提出した提案書が読まれ、パタースンが提案書を書いた束に説明を求める。

 

「はい。現在のわが軍の主力艦艇はショックカノンをメインに運用している傾向が強いです。一応秋月型駆逐艦やレパント級ミサイルフリゲートなどは実弾運用前提ですが…」

 

と、束は自身が提言していた晴風型重雷装駆逐艦の有用性を必死に説いていた。

 

理由は簡単であり、彼女がイスカンダル星救援作戦にて思い出した前世の知識によるものであった。

 

(デザリアム戦ではショックカノンは効果が薄かったはず…だからこその実弾重視の晴風型だったけどやっぱし知識のない他者を説得するのは面倒だなぁ…)

 

おまけにやたらとこの知識を言いふらすわけにもいかない。一応使い魔ということでリンクしているリニスには契約初期にばれてしまったが、いまだに忍やディアーチェにもばらしていない秘密事項だ。

 

彼女としては地球防衛軍人として被害を最小限度に食い止めるべく実弾の魚雷メインの艦を建造させるべく旧海軍の北上型重雷装巡洋艦をベースに自ら設計・提案したのだが、軍部としてはこんな時代遅れ感満載の艦を建造するかについては懐疑的で結局この艦の建造許可を下すかに30分も費やし、なんとか四隻のみという条件で許可がくだった。

 

(理由としては他の管区の独自艦の増産やこれまでの艦の修理・増産にただでさえ予算がかかっているのにこれ以上使われたくないという財務省からの横やりが原因である)

 

その後、新規艦艇についての会議は無人艦についても詰めたのちに終了となり、古代・真田・月村・ディアーチェは藤堂長官と西郷参謀長とともに政府の中枢たるブルーハウス(ホワイトハウスみたいな感じ、地球連邦なので青色)内の首脳陣が集結している会議室に出頭した。

 

呼ばれた理由は時空管理局について実際に彼らと交信した印象から時空管理局が今後、地球の敵対者になり得るかの現状における意見を地球連邦政府・大統領が知りたかったからである。

 

その理由は先日の『クライスラー』の一件が大きな原因だ。

 

「さて、これまで地球の代表として、かの組織と交信を担当してくれた二人に時空管理局について報告してもらおうか?」

 

「「はっ!!!」」

 

大統領に促されて、両名は立ち上がり管理局についての説明を始めた。

 

「現時点で分かっている時空管理局についての情報ですが、その実態としては広域治安維持組織と言った感じです」

 

「治安維持組織?」

 

「はい。管理局法という法律の下、各世界…この世界とは国ではなく、人類の様な知的生命体が居住する惑星を差し、彼らの任務はそれらの星の治安維持を担っているようで各惑星事に政府があるのか、それとも管理局がすべてを統治しているのかについては未だ不明です」

 

(原作でも明言されてなかったしね)

 

束は前世の知識でもそこまで詳しくなかったし、確証のある情報のみを提出したほうが良いと判断し、上記のことを報告したわけである。

 

「ふむ、治安維持組織とはこれまた予想外だな」

 

「ええ。てっきり防衛軍と同じ様な軍事組織だと思っていました」

 

「それで彼らが施行している管理局法とは一体どんな法律なんだね?」

 

「はい。彼らの組織‥と言うか母星では魔法が存在するそうです」

 

「「「魔法?」」」

 

ディアーチェの発言に大統領以下関係閣僚・軍関係者は頭を傾け頭上に?マークがうかんだようだ。

 

魔法なんて言われてもおとぎ話や漫画・アニメの中の産物であり、実際にそんな力が存在するのか甚だ疑問である。

 

しかし、この広い宇宙には様々な種族が存在しており、ヤマトの第一次イスカンダル航海にてサイレンの星に住んでいたメラとジュラも魔法の様な超能力を持っていたので、魔法と言う不思議な能力が存在してもおかしくはない。

 

「はい。正確には皆さんがよく思い浮かべるような箒にまたがって飛ぶといった類ではなく、科学魔法と言った感じのようですが‥‥」

 

「彼らとしては魔法に頼らない兵器や武器は危険なので管理局のもと一元管理するという感じのようです。その中には火薬兵器は勿論、我々防衛軍が使用しているショックカノンやパルスレーザー、波動砲も彼らのカテゴリーでは質量兵器になります」

 

「なんとっ!?」

 

「随分と上から目線だな‥‥」

 

「ええ‥‥彼らが施行する管理局法では管理局員以外の者が魔法技術がかかわっていない技術はすべて管理局法違反として開発者・使用者を逮捕・拘束する方針のようです」

 

「さらには彼らが有する技術を上回る技術に関してはロストロギアと認定して、それらを押収するようです。おまけに魔法素質があれば十代前半の子供も管理局員として動員しているようです」

 

一部情報に関してはフェイトたちから聞き出していたのでそのように報告したのだがこれには大統領以下政府高官も頭を抱えた。

 

少年兵はれっきとした戦争犯罪なのだ。

 

まぁ、あっちの星にはそう言った法律がないのかもしれないのであれこれ言う資格はないが、それを他の世界に押し付けるのは大問題だ。

 

事前情報によれば管理局の技術力は地球連邦よりも下みたいだ。

 

そのため地球の技術を狙い再び領海侵犯を犯してくるかもしれない。

 

科学力が下とは言え、次元航行艦の切り札であるアルカンシエルは防衛軍の宇宙艦艇でも十分脅威である。

 

ただでさえ地球はガミラス、彗星帝国からの大規模な侵攻があってその損害の回復に軍官民ともに必死になっている現状‥‥。

 

第十一番惑星奪還計画が成功すれば太陽系内の資源の採掘が進んで経済も多少は活性化するだろうが、そんな状況でまた攻められたら地球は経済面から崩壊しかねない。

 

彼女らの報告を聞いて大統領府や軍司令部は面倒な相手への対策に迫られることとなった。




次回 就役

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