内惑星艦隊の奮闘   作:島田愛里寿

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第百八話 とんだ漂流者・艦隊出航

地球にて、束が第七艦隊との合同で行う超長距離航海演習の計画を立てて居る頃、火星軌道の沖にある小惑星イカルス付近のアステロイド帯では、多数のコスモタイガーが飛び交っていた。

 

「坂本隊、隊列が乱れているぞ!!」

 

「は、はい!!」

 

「椎名隊、出遅れているぞ!!もっと速度を上げろ!!」

 

「了解」

 

「いいか!?これは訓練ではあるが真剣にやれ!!実戦ではほんの僅かな油断や隙が生死を分けるんだからな!?」

 

『はい!!』

 

ヤマト航空隊隊長の山本明夫はコスモタイガー隊全員に訓示をする。

 

「前方に敵艦を発見!!」

 

コスモタイガー隊の前にバルンダミーで出来た標的用の戦艦が現れる。

 

「坂本隊は攻撃態勢!!椎名隊は迎撃態勢を取れ!!」

 

「了解、坂本隊!!突撃!!」

 

ヤマト航空隊所属の坂本茂が率いるコスモタイガー隊がバルンダミーの戦艦へと迫り、ミサイル攻撃とパルスレーザーの機銃斉射を行いバルンダミーの戦艦を破壊する。

 

火星沖にあるイカルス付近で何故、ヤマトのコスモタイガー隊が演習を行っているのか?

 

それは、小惑星イカルスにヤマトが密かに秘匿されているからだ。

 

これは藤堂がヤマトの大規模改装と新人の訓練を含め、真田と山崎に下した極秘命令だった。

 

では何故、地球のドックで改装せずに火星の沖にある小惑星でおこなったのかと言うと、宇宙空間での訓練が直ぐに行える事と第二次イスカンダル遠征の報告を受けた藤堂が暗黒星団帝国の来襲を予期していたからだ。

 

取り越し苦労で終わればそれはそれでヤマトの改装が無事に行える事と充実した新人たちの訓練になる。

 

しかし、もしも暗黒星団帝国が地球へ襲来した際、火星の傍ならば、ヤマトが背後から地球へ襲来した暗黒星団帝国の艦隊を奇襲出来る地理的有利性があった。

 

しかも秘匿しているイカルスは太陽系の惑星や衛星規模の基地程の大きさではないので、敵の目からも上手く誤魔化せる秘匿性もあった。

 

そう言った面では藤堂は先見の明があったのだろう。

 

そして、藤堂が下したこの命令は後々に地球を救う結果に繋がった。

 

 

コスモタイガー隊が訓練を行っていると近くの宙域で突如、空間異常が起きる。

 

「ん?山本隊長。近くの空間で異常事態発生」

 

「なに!?」

 

その異常に気付いたコスモタイガー隊の椎名晶が山本に報告をいれる。

 

「訓練中止!!一時安全圏まで退避!!」

 

山本は即時訓練の中止を命じ、コスモタイガー隊を後退させた。

 

イカルス付近で生じた空間異常はホワイトホールの出現であり、ホールの中からは宇宙船の残骸らしき物体が出て来た。

 

そしてホワイトホールは出すモノを出すと空間異常は収束していった。

 

「山本隊長、ホワイトホールより宇宙船と思われる残骸が出てきました」

 

「宇宙船の残骸だと?」

 

「はい。どうしますか?」

 

「‥‥ひとまず、イカルスに居る真田さんに報告を入れる。坂本」

 

「はい」

 

「お前は戦闘状態のまま宇宙船の調査に向かえ」

 

「了解」

 

山本はイカルスの真田につい先ほど起きた空間異常の報告を入れ、坂本にはホワイトホールから出て来た宇宙船の調査を命じた。

 

「こりゃあ確かに残骸だ‥‥」

 

「まるで宇宙の幽霊船みたいですね」

 

「よせよ、変な冗談は‥大体幽霊何てモノが存在する訳ないだろう」

 

コスモタイガー隊員の言う通り、ホワイトホールから出て来た宇宙船の残骸はボロボロで、突如出て来た事からまさに宇宙を漂う幽霊船の様だった。

 

そんなコスモタイガー隊員の言葉に坂本はこの世に幽霊なんて存在しないと、幽霊の存在を否定した。

 

坂本隊は宇宙船の周囲を旋回しつつその動向を窺うが、宇宙船の残骸は非武装船であり、大きく損傷している事が窺えるので、相手からの攻撃はなさそうだった。

 

「隊長、宇宙船の残骸は大きく損傷しており、動く気配はありません」

 

「どこの宇宙船か分かりそうか?」

 

「見たところ軍艦ではなさそうですが、どこの国籍なのかは分かりません」

 

「生存者は確認できるか?」

 

「宇宙船の内部を調査しないと此処からでは確認できません」

 

「分かった。今、イカルスの真田さんとも連絡が取れた。もうすぐそちらに救命艇を派遣する。救命艇が到着次第、宇宙船の内部調査をしてくれ」

 

「了解」

 

山本はイカルスに居る真田に連絡を入れた際、真田は宇宙船に生存者が居るかもしれないと思い現場に救命艇を派遣していた。

 

やがて、真田が派遣した救命艇が現場に到着する。

 

「おっ、来たな。それじゃあ行ってくる。残りは周辺の警戒を頼む」

 

「はい」

 

坂本は救命艇が到着すると、隊を二つに分けて一隊は到着した救命艇の乗員たちと共に宇宙船の内部調査へ‥‥

 

もう一隊は周辺の警戒にまわした。

 

救命艇と内部調査する坂本以下コスモタイガー隊は宇宙船の近くに機体を留めて背中にジェットパックを背負い、宇宙船へと接近する。

 

「元々はもう少し大きい宇宙船だったみたいだ‥‥分断面を見ると事故か攻撃で船体が割れたみたいだな」

 

「こりゃあ生きている人は居ないんじゃないか?」

 

宇宙船の船体を見て損傷箇所からこの宇宙船がもう少し大型である事が窺えた。

 

そして、何故こんな姿になってしまったのかは現時点では不明であるが事故か?

 

それとも誰かの攻撃を受けたのか?

 

宇宙船の損害状況から生存者は見込めないようにも見えた。

 

案の定、船の中には乗員と思われる人の死体が漂っていた。

 

それでも、『もしも‥』と言う事があるので、坂本たちは船内をくまなく調査した。

 

 

ヴィヴィオ視点

 

「うっ‥‥」

 

ヴィヴィオはゆっくりと瞼を開ける。

 

するとそこは自分とアインハルトは逃げ込んだ船室であり、既に電源は落ちて周囲は真っ暗だった。

 

身体を彼方此方ぶつけたのか宇宙服を着ていても痛みがある。

 

しかし、今は痛がってはいられない。

 

(アインハルトさん?アインハルトさん!!)

 

ヴィヴィオは自分と共にこの部屋に逃げ込んだアインハルトに念話で話かける。

 

真空の宇宙空間なので、声を発しても相手に伝わらないし、備え付けの宇宙服には無線機の様な装備は無かったので、こうして念話でしか話しかけられなかった。

 

(ヴィ、ヴィヴィオさん?)

 

すると部屋の中からアインハルトからの返答の念話があった。

 

アインハルトからの念話が合ったと言う事は、アインハルトは生きている事になる。

 

(よかった、アインハルトさん無事?)

 

(は、はい。ですが、身体を打ったみたいで彼方此方痛いです。幸い骨折とかはありませんが‥‥ヴィヴィオさんは?)

 

(私も似たような感じ‥‥)

 

ヴィヴィオも身体を打ったが骨折はなかった。

 

(それよりもあれからどれくらいの時間が経ったのでしょう?」

 

(わ、分からない。でも宇宙服の酸素ボンベがまだ稼働しているってことはまだそんなに時間は経っていないと思う)

 

電気が消えて、周囲が暗闇に包まれているので、時間が分からない。

 

酸素ボンベの中に酸素が持っている間に管理局の救助が来てくれれば良いのだが‥‥

 

暗闇と遭難している状況と言う事でヴィヴィオとアインハルトは不安に包まれる。

 

そんな中、

 

ドン、ドン、

 

自分たちが居る船室のドアが叩かれる。

 

これは決して船体が崩壊していのではない。

 

誰かが部屋のドアを叩いているのだ。

 

(アインハルトさん!!助けが来たみたいです!!)

 

(ええ、そうみたいですね)

 

ヴィヴィオとアインハルトは痛む身体を引きずってドアに向かいドアを叩いた。

 

 

坂本たちが船内で生存者の捜索をしている中、ある船室のドアを叩くと返答するかのように中からドアを叩き衝撃があった。

 

「船室の中から叩く様子がある!!おーい!!こっちに生存者が居るぞ!!」

 

坂本がヘルメットの中に仕込まれている通信機で生存者が居るかもしれない旨を伝え、近くに居る仲間を呼び寄せて船室のドアを壊した。

 

『せっーの!!』

 

ドン!!ドン!!ドン!!

 

バキバキ‥‥

 

すると船室には宇宙服を着た二人の生存者が確認できた。

 

 

ジャブロー要塞 作戦室

 

「はぁ?また管理局案件の遭難者ぁ??しかも二人!?」

 

イカルスに居る真田からジャブロー要塞まで進出した束の下に管理世界の住人を新たに救助した旨の連絡が来ると束は思わず声が裏返る。

 

「ああ、どうやら今度も事故に遭ったらしくてな。遭難現場が近かったので、今こちらで保護している」

 

「へ、へぇ~そうなんだ‥‥ところでその二人の遭難者の名前は?」

 

管理世界絡みに対して面倒そうに言いつつ束は茶を飲みながら真田から遭難者たちの名前の確認を取っていたが‥‥

 

「確か高町ヴィヴィオとアインハルト・ストラトスと言っていたな」

 

「ブッ――――――――!!」

 

遭難者たちの名前を聞き、そのあまりの衝撃に飲んでいた茶を思わず噴き出してしまった。

 

「げっほ、がっほ、げっほ!」

 

「どわぁ!?どうした束!!」

 

「だ、大丈夫か?月村」

 

その反応にディアーチェと真田は驚いて束を気遣ったほどである。

 

「だ、ダイジョブ‥‥あぁ~真田君。その子たちの身柄なんだけどしばらくそっちで預かっておいてくれる?」

 

「ん?まぁ別に構わんが?」

 

「その高町ヴィヴィオって子は、ハラオウンさんの義理の娘の名前なんだよね‥‥(-_-;) 」

 

「そ、そうか。分かったしばらくはこっちで預かっておこう。幸い年が近い澪もいるからな」

 

「うん。お願い‥‥」

 

(年齢が近いって実年齢は一~ニ歳ぐらいだよね?)

 

(しかし、此処に来てヴィヴィオとアインハルトが遭難?)

 

(そんな展開、原作にはなかったぞ‥‥)

 

(ギンガちゃんやフェイトちゃんの遭難の件と言い、もはやあっちの世界では原作知識何てあってないものみたいだな‥‥)

 

(しかし、此方の世界ではメインとなる出来事は起きている)

 

(ならば、やはり暗黒星団帝国は確実に地球へとやって来るな‥‥)

 

新暦75年にギンガ抜きでも機動六課は設立されており、ヴィヴィオとアインハルトが存在している事からJS事件はギンガ抜きでも解決したようだ。

 

こちらも本来ヤマトの原作には登場しない人物が多々居たが、ガミラスも彗星帝国も地球へ侵攻してきた。

 

第二次イスカンダル遠征は原作でもゲーム版とも異なる展開となったが、概ね原作と似た流れに沿っていた。

 

ならば、暗黒星団帝国は地球にやってくる確信が束にはあった。

 

(ひとまず、地球はこの後、暗黒星団帝国によって一時地獄と化すからヴィヴィオとアインハルトの二人は地球ではなく真田君が居るイカルスの方が安全だろう‥‥)

 

(あっ、となると地球に居るフェイトちゃんや忍さんたちには地球‥いや、メトロポリス東京で異常事態が起きたら速やかに避難するように伝えておくか‥‥)

 

暗黒星団帝国の地球襲来なんて藤堂以外には信じてもらえないかもしれないが、忍もきっと自分の事を信じてくれるだろうと思い束は忍に対しても忠告を送る事にした。

 

 

イカルス基地 居住区

 

「これから私たちどうなるだろう?」

 

「さぁ‥‥ですが、待遇を見たところ手荒なことはされないと思いますけど‥‥」

 

坂本隊によって救出されイカルス基地に移送されたヴィヴィオとアインハルトの心は不安一色であった。

 

あの遭難事故から九死に一生を得て、救助後は手当てを受けたのは良かったが此処が何処の世界なのかもわからない。

 

幸い坂本隊の隊員たちが発する言葉はヴィヴィオの知っている第九十七管理外世界の日本の言語だったのである程度の意思疎通は出来たが、管理局のことも魔法についても知っている様子ではなかったのでいつミッドチルダに帰れるのかも分からない。

 

当然、知り合いも居ない。

 

ミッドチルダの存在を知らない世界ならば、当然ミッドチルダへ帰る事も出来ない。

 

自分たちはこの知り合いが一人も居ない世界でこの後も暮らさなければならないのだろうか?

 

家族や友人と二度会う事は出来ないのだろうか?

 

そんな不安が二人の心の中を蝕んでいく。

 

「失礼します」

 

その時、部屋の向こう側から声がした。

 

「あっ、誰か来たみたいです」

 

「はい。どうぞ‥‥」

 

「こんにちは‥‥」

 

ヴィヴィオとアインハルトの二人が居る部屋に入って来たのはアインハルトと同年代の印象を持つ一人の少女であった。

 

「「こ、こんにちは‥‥」」

 

不安だらけの二人は見ず知らずの少女からの挨拶にも緊張して声が小さくなる。

 

「あっ、自己紹介がまだだったよね?私は真田澪。よろしくね?」

 

真田澪…と名乗ってはいるがスターシアと古代守の間に生まれたサーシアであるのだが現時点では極秘事項なので真田澪としておこう。

 

「た、高町ヴィヴィオです」

 

「アインハルト・ストラトスです」

 

互いに自己紹介をして澪は話を進めた。

 

「さっき、司令部と連絡がついてね?貴女たちの身元確認ができたの‥高町さん、ストラトスさん」

 

「えっ!?身元確認?」

 

「それって私たち以外にミッドの人が来ているって事?」

 

坂本隊の隊員たちには別世界‥ミッドチルダ、時空管理局についての情報は行き渡っていなかった。

 

しかし、澪の口ぶりからするとミッドチルダ出身の人間が自分たち以外にも来ている事が窺えた。

 

「ええ‥高町さんの義母さんであるハラオウンさんがこちらの地球にいることは確認されているからこれから本人に確認を取ることになると思うよ」

 

(えっ!?フェイトママが居るってことは、ここは第二の九十七管理外世界ってこと!?)

 

フェイトたちが居る事実にヴィヴィオは驚いていたが義理とはいえもう一人の母にあえるかもしれない事実は嬉しかった。

 

フェイトが居ると言う事はティアナも居ると言う事だ。

 

ミッドチルダの人が居ると言う事実にヴィヴィオとアインハルトの不安は払拭することが出来た。

 

 

地球 海鳴市 月村邸

 

 

「それは、本当ですか!?忍さん!!」

 

「ええ、ついさっき束ちゃんからの連絡よ。二人とも無事みたいだけど一応、軍事機密の多い基地に収容されちゃったのと束ちゃん自身がしばらく任務で地球を離れるから会えるのはしばらく後になるって言っていたわ」

 

(それだけじゃなくて、イスカンダルとガミラスに来た暗黒星団帝国って星間国家からの侵略があるかもしれないって忠告もあったけど、それはもう少し先になってからにしよう‥‥)

 

束は忍にヴィヴィオとアインハルトの事以外にも暗黒星団帝国が地球へ侵略して来るかもしれない事も警告していた。

 

忍はフェイトにイカルスで撮影したヴィヴィオとアインハルトの画像を見せた。

 

「わ、分かりました!あ、あの管理局との通信をお願いできますか?」

 

「分かったわ。藤堂さんにお願いしておくわね」

 

「はい。ありがとうございます」

 

フェイトは忍に深々と頭を下げて礼を言った。

 

それから直ぐにヴィヴィオとアインハルトの無事を伝えるために忍が藤堂に掛け合い、ミッドとの通信回路を開いてもらった。

 

本来の交信日と異なり、第二の九十七管理外世界からの通信が来た事に本局のオペレーターは、驚きはしたが、無視する訳にもいかなかったので、応対した。

 

するとモニターにはフェイトが映っており、彼女は急いでクロノを呼んでくれと頼んだ。

 

フェイトたちがミッドに帰還するまでクロノが第二の九十七管理外世界との交渉役となったので、クロノは一時本局勤務になっていた。

 

それから暫くしてクロノが通信室へと呼び出されてやって来た。

 

「フェイト、どうしたんだ?今日は交信日じゃないだろう?そちらの世界でなにかあったのか?」

 

「うん。ヴィヴィオとアインハルトの事なんだけど‥‥」

 

「ああ、その件か‥‥本局でも捜索を続行しているが、未だに見つかっていないんだ‥‥」

 

クロノはフェイトにすまなそうに言う。

 

「ううん。それがヴィヴィオとアインハルトが見つかったみたいなの」

 

「えっ!?二人が見つかった!?ど、どこに居たんだ!?」

 

「火星の近くみたい。防衛軍の人が見つけてくれたみたい」

 

「ま、まさか、二人もそちらに居るとは‥‥それで、二人の姿は確認できたのか?」

 

「動画じゃなかったけど、画像は確認したよ。間違いなくヴィヴィオとアインハルトだった。でも、ヴィヴィオとアインハルトは今は防衛軍の基地で保護されているみたいで、月村艦長も演習任務が入ったみたいで二人は当分、地球には来れないみたい」

 

「そうか‥しかし、二人が無事だったことは良かったな」

 

「うん。それで、なのはたちにもヴィヴィオとアインハルトの無事を伝えてくれないかな?」

 

「ああ、分かった」

 

クロノはヴィヴィオとアインハルトが遭難した際、なのはがショックで倒れた事は伝えていなかった。

 

もしフェイトがソレを知れば、なのは同様フェイトも倒れてしまうと思ったからだ。

 

しかし、ヴィヴィオとアインハルトの無事が確認できたのであるならば、なのはも元気になるだろう。

 

ヴィヴィオの無事を知らせる通信を終えたクロノは、急いでなのはが入院している病院に連絡をいれた。

 

クロノからの連絡を受けたなのはが胸を撫で下ろしたのは言うまでもなかった。

 

しかし、無事だと分かった反面、フェイトもヴィヴィオも居ない事に寂しさを覚え、早く二人がミッドに戻って来て欲しいと願った。

 

 

それから数週間後‥‥

 

 

春藍を旗艦とする第七艦隊と武御雷が旗艦を務める内惑星系艦隊の合同演習艦隊が出撃する日となった。

 

「全艦出航用意!」

 

「出航よ~い!!」

 

 

戦艦 アマテラス

 

「窯の出力があがっとらんぞな!旗艦に負けんようにしぃ!」

 

「副長、下手に窯に無理をさせて航行中にトラブルを起こしては元も子もないわ。慎重にいきましょう」

 

「は、はい…」

 

 

戦艦 ハリマ

 

「一般乗員も新人も気合十分!うちの艦橋員も24時間戦闘行けそうな士気ね~」

 

「またそんな無茶な言い方を…」

 

 

戦艦 アラハバキ

 

 

「はてさて…どうなることやら」

 

「予想以上の大艦隊となりましたが…大丈夫でしょうか?」

 

「事前の艦隊行動計画は完璧だったな。我々内惑星系艦隊の中でも新入りの面々のヤル気をなくさせずむしろ主力艦隊を見返してやろうという気分にさせたんだ」

 

「なるほど確かに見事なものですが…あまり旗艦に出番を奪われると私たちの存在意義が問われかねませんよ?」

 

「ふっ、頼もしいじゃないか!?むしろそれぐらいでないとこちらも張り合いがない!!」

 

「「「出航よーい!!!」」」

 

ジャブロー要塞の宇宙艦ドックのあるエリアより内惑星系艦隊旗艦の武御雷以下アマテラス級アマテラス・アラハバキ・ハリマ及びその他の演習参加艦艇が一斉に抜錨しドックから出航。

 

そして、軌道上にて待機している春藍以下の第七艦隊と合流を目指した。




次回 演習航海

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