内惑星艦隊の奮闘   作:島田愛里寿

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宇宙戦艦ヤマトREBEL3199の情報からパトロール艦がパシフィック級軽装甲巡洋艦と分かりましたので再度名称・呼称を変更しました!

7/19に上映決定だそうですので楽しみです!

(アリゾナは出てくるみたいだけど春藍は出るのかな‥‥?)




第百十話 シリウス恒星系

春藍指揮下の第七艦隊と武御雷を旗艦とする内惑星系艦隊特別選抜演習艦隊はオールトの雲にて対空戦闘演習を行った後、超長距離ワープを実行して、大犬座α星・シリウス恒星系へと到着していた。

 

「ワープ終了。予定座標との誤差0.0098許容範囲内です」

 

「波動エンジン異常なしでぃ」

 

武御雷の艦橋ではワープ終了後いつも通りの点検が行われ、機関を含めて艦の異常は見られなかった。

 

「いや~しかしすごいね~地球から8.6光年の場所までほぼ一回のワープで来ちゃったよ」

 

「それだけ新型エンジンがすごいということだな」

 

束もディアーチェもこれまで何度かワープして到達していた宙域にオールトの雲にて演習のためにワープアウトしていたとはいえ計算上、地球宙域からワープを繰り返さずに来ることが出来るという事実に驚愕していた。

 

『こちらCIC、千冬だ!束、右舷前方に所属不明艦のワープアウトらしき反応をとらえた!』

 

「っ!艦種・所属識別急いで!総員第二種戦闘配置!」

 

(まさか、暗黒星団帝国の偵察艦か!?)

 

(ならば、情報を与える前に沈める!!)

 

ここで千冬からの連絡が入り、所属不明艦の出現が伝えられた。

 

束は前世の知識からワープアウトしてきた艦が暗黒星団帝国の偵察艦かと思った。

 

そのため、束は所属の確認を急がせると共に緊急性はやや低いものの、同じく全クルーは全ての行動には制限がかけられる第二種戦闘配置を発令した。

 

『こちらアインス。識別が完了した、エネルギー反応から管理局の艦だ。ただこれまでの管理局艦と姿が異なる事から恐らく新型艦と思われる』

 

 

「なに?それは本当か?」

 

『ああ、魔力反応も感知している。艦影もそうだが、出力反応が従来の艦に比べて少し高い』

 

千冬の補助のためにアマテラスから移乗したアインスからの報告にディアーチェは耳を疑った。

 

管理局の艦艇がこの宙域にいるのは特におかしいことではない。

 

シリウス恒星系は地球連邦の領域内に組み込まれているというわけではないので海で言うところの公海上に当たるので自由な航行が認められている。

 

勿論、管理局の領海でもない。

 

最も管理局の中には宇宙全てが管理局のモノだと思い込んでいる者も居る。

 

しかし、タイミングを見計らったかのように出現したことについては疑わざるを得ない。

 

「‥‥よし、通信長。春藍に通信だ。内容は、『所属不明艦には本艦が確認のために接近して対応する。本艦隊からは戦闘空母赤城とユリシーズを同行させるので第七艦隊からはクレイモア級の提供を求む』とな」

 

「了解!」

 

ギンガはディアーチェに言われた通信内容を春藍へと送る。

 

そして数分後に春藍より返信が来た。

 

『了解。くれぐれも警戒を怠らないように』

 

そして第七艦隊よりクレイモア級重自動戦艦クレイモアⅠとモーニングスターⅡが派遣され武御雷と赤城、ユリシーズとともに管理局艦の下へと急行して行った。

 

 

ドミニオン 艦橋

 

「次元転移完了。シリウス恒星系に到着しました」

 

「新型魔導機関も異常ありません」

 

「よし、ひとまずは順調だな」

 

無事に空間転移が出来た事に艦長のナタルも一安心と言った心境であった。

 

何しろ管理局でも採用されたばかりの新型機関だったので、データがあまりにも少なすぎる。

 

今回の処女航海は今後、建造される新型艦のデータに役立つからだ。

 

そんな新型艦の艦長を任じられたことはナタルとしても誇らしいことだったが処女航海中に突然こんな長距離までの航海を命じられては疲労困憊となってしまう。

 

「ふぃ~。何事もなくて幸いですなぁ」

 

「ああ、八神二等陸佐もご苦労だったな」

 

「いえ、いえ、バジルール艦長に比べたら全然ですよ」

 

今回のドミニオンの処女航海にオブザーバーとして参加していたはやても様々な作業に参加していたので少々疲れていたがナタルに比べればまだまだであったので、遠慮していた。

 

(バジルール艦長も凄い人やけど、この艦の航海長さんも凄い人やったな‥‥)

 

シリウスに来る前、ドミニオンはアステロイド帯を航行する場面があったのだが、副長兼航海長のノイマンはこの艦に来たばかりと言うのに、全速でアステロイド帯を抜けて行った。

 

(あの航海長さん、この艦に来たばかりやのにまるで自分の手足の様にこの艦を操っていたなぁ~‥‥)

 

(うーん‥‥あの航海長さん、ウチの艦にスカウト出来へんかなぁ‥‥)

 

(あの人の事を知っていたらいの一番にスカウトしていたんやけどなぁ‥‥)

 

ノイマンの操艦技術を目の当たりにしたはやてはこの航海が終わったら、彼をスカウト出来ないかと思うのと同時にヴォルフラムの人員集めの際、ノイマンの事を知っていたらと残念に思っていた。

 

そんな中、オペレーターがドミニオンに接近して来る艦影を捕捉した。

 

「か、艦長!本艦に接近してくる艦影が複数あります!!」

 

「なんだと!!」

 

その報告を受け、ドミニオンの艦橋に緊張が走る。

 

「反応は共に大型艦‥‥せ、戦艦クラスです!!」

 

「所属は分かるか!?」

 

「かなりの高エネルギー反応と言う事しか‥‥まもなく映像捕捉距離になります」

 

やがて、ドミニオンの艦橋にあるモニターに接近して来る艦影の映像が映し出される。

 

モニターにはこちらに向かってくる巨大な宇宙戦艦の姿が映し出される。

 

しかし、映し出された艦影は、これまで管理局の次元航行艦を襲撃してきた彗星帝国の艦影ではなかった。

 

「もしかして、もう一つ地球の軍艦‥防衛軍か!?」

 

緊迫した観測オペレーターの声に他のナタルも驚きの声を上げる。

 

「八神二等陸佐、貴官の意見を聞きたい」

 

ナタルは防衛軍との交信に参加したことがあり、防衛軍の艦と対峙したことのあるはやてに意見を求めた。

 

要は拿捕するか、臨検するか、対話するか‥‥ナタルは冷静沈着で優秀だと管理局内で評価されていた。

 

はやても事前にナタルがクロノの親戚と聞いていたので、真面目な人だと思っていたが、その点については、はやての予想通りだった。

 

ただ、真面目な人と言うと融通が利かない堅物なイメージがあったが、ナタルは真面目ながらもこうした柔軟な部分を持つ人物であった。

 

そしてその持ち前の性格から防衛軍との接触経験のあるはやての意見を基に対処を決めようとしていたのだ。

 

「私としては、とりあえず接近して、あちらさんとの交信次第だと思います。向こうから質問されたら、正直に答えれば良いですし、こちらからも軍事機密に関わらないような質問も出来たら儲けものです。ただしこっちから手を出したら十中八九ハチの巣にされるでしょう‥‥相手が防衛軍だったら、此方から手出しをしなければ撃っては来ない筈です」

 

「分かった。接近する。ただし慎重にな‥それに絶対に此方からは手を出すな!!手を出さなければ、向こうも手は出さん!!」

 

「りょ、了解」

 

ナタルの命令を受け、ノイマンはドミニオンの艦首を接近して来る防衛軍へと向ける。

 

防衛軍側の艦船もドミニオンに向かってくる。

 

そうして双方の艦は互いに接近していった。

 

 

武御雷 艦橋

 

「通信長。そろそろ前方の艦に所属を問いただしてくれる?魔力を使っているのは分かっていても時空管理局とは異なる所属かもしれないからね」

 

「分かりました。『こちらは地球防衛宇宙海軍内惑星系艦隊、貴艦の所属・艦名及び目的を求む』」

 

ギンガは管理局艦と思しき艦へ通信を入れる。

 

「最接触まであと50秒!」

 

その間も武御雷は距離を縮めていく。

 

 

ドミニオン 艦橋

 

「で、でけぇ‥‥」

 

こちらの接近を知った防衛軍の軍艦五隻がドミニオンへと近づいてくる。

 

そのフォルムを見て、艦橋の乗員たちは皆唖然としている。

 

管理局‥いや、どの管理世界の中でも見た事のない艦影‥‥

 

管理局の次元航行艦とは設計思想が全く異なる艦‥‥

 

戦うためだけに生み出されたまさに黒鉄の要塞‥‥

 

その軍艦群が今まさに自分たちに近づいてきている。

 

その艦影はドミニオンの乗員たちを圧倒させるには十分な姿だった。

 

(あれは、ヤマトやない‥‥かといってアマテラスとも違っとる‥でも、そこはかとなくアマテラスにも似とる‥‥って事はあの艦は防衛軍の新型艦ってとこかいな?)

 

そんな中、はやてはすぐさま武御雷が最新鋭艦かと見抜いていた。

 

アマテラスも武御雷ももとはアンドロメダ級を基に設計されているが設計コンセプトは、アマテラス級は火力増強型として、武御雷は純粋進化型の春藍型の簡易型となっているので面影は似ていても結構違うのだ。

 

「接近中の艦艇より入電『こちらは地球防衛宇宙海軍内惑星系艦隊、貴艦の所属・艦名及び目的を求む』だそうです」

 

「伝えてやれ、目的は‥‥試験航海であると‥‥それと同時にあの旗艦の名前を聞いておけ」

 

「了解!」

 

ナタルはドミニオンの航海目的と共にはやてのアドバイスに従い、艦名を問う内容の返信を送るように命じた。

 

ドミニオンの通信長であるチャンドラはナタルが命じた通信内容を武御雷へと送った。

 

 

武御雷 艦橋

 

 

「返信が来ました。前方の艦の艦名はドミニオン、所属はやはり時空管理局です。航海目的は試験航海みたいです。それと共に此方の艦名も尋ねてきています」

 

(なんか、SEEDの艦とファーストガンダムのチベ級をニコイチした艦みたいだなぁ‥‥)

 

(まさか、管理局にはキラが居るのか?でも、彼が居るのだったら、アークエンジェルっぽい艦影の艦を造る筈だしな‥‥)

 

(それにドミニオンって艦名はまさにアークエンジェル級二番艦の艦名だし‥‥)

 

(っていうか、管理局ではMSの開発をしているんじゃあ‥‥)

 

そしてドミニオンから来た返信を読むギンガの報告を聞きつつ束はドミニオンの艦名と艦影から管理局がガ〇ダムみたいな巨大ロボットの開発を進めているのかと転生者らしい想像を抱いた。

 

「どうする?束」

 

ディアーチェが管理局側の内容に返答するかを問う。

 

「うーん‥艦名くらいならいいんじゃない?」

 

「うむ。ギンガ、伝えてやれ」

 

「はい」

 

艦名くらいは此方の軍事機密に当たらないので、束は武御雷の艦名をドミニオンに伝える事を許可した。

 

 

ドミニオン 艦橋

 

「防衛軍側より返信来ました。武御雷だそうです」

 

「武御雷か‥‥映像はとれているか?」

 

「はい」

 

「それにしてもデカいな‥‥」

 

「ええ‥流石に聖王のゆりかご程ではありませんが、その能力は雲泥の差でしょうな」

 

(艦首にはアマテラス同様、二つの発射口らしき構造物‥‥多分、タキオン陽電子砲の発射口やな‥‥)

 

(陽電子砲の発射口は随伴している艦にもあるし、内一隻は飛行甲板みたいなモノを持っとるから、さしずめ宇宙空母ってヤツかいな?)

 

はやては武御雷と赤城の姿を見て色々と考察している中、

 

「それにしてもなんて武装だよ‥‥」

 

「ああ、あれは艦と言うよりもまるで移動要塞だぜ‥‥」

 

「あの‥艦長、八神二佐」

 

皆が武御雷を始めとする防衛軍の艦に唖然としていると、オペレーターがナタルとはやてに声をかける。

 

「どうした?」

 

「ん?」

 

「一つ気になった事があるんですけど‥‥」

 

「気になる事?なんだ?」

 

「はい。大多数の艦には生命反応が見受けられるのですが接近してきた艦艇のうちの二隻と遠方にいる艦隊の二隻の大型艦と六隻の小型艦には生命反応がありません」

 

「なんだと!?」

 

「ちゅうことはその十隻は無人で動いとるってことかいな!?」

 

「ええ。おそらく‥‥」

 

「それって戦艦型のガジェット・ドローンと言う事か?」

 

「そう‥なりますね‥‥」

 

「ば、化け物や‥‥軍艦を完全無人で運用するなんて‥‥」

 

管理局でさえ、陸士局員の訓練用にガジェット・ドローンを使用しているだけで、それを戦艦規模の大きさにして運用するなんて夢のまた夢の様な話ではあるが、実際に無人で動いている戦艦が今、自分たちの目の前に居る。

 

「バジルール艦長」

 

「なにかな?八神二佐」

 

「防衛軍の戦艦と遭遇した事は兎も角、その防衛軍が無人の戦艦を保有・運用している件については報告を慎重にした方がええと思います」

 

「確かに‥無人で動く戦艦など、報告してもライフメーターの故障だと思われ一笑されるのがオチだが、もし我々の報告をそのまま真に受けた場合、もう一つの第九十七管理外世界へ大規模な派遣なんて事態になりかねないからな」

 

無人の戦艦なんて報告を本局のお偉いさんたちに知らせた所で『機器の故障』だと判断するかもしれないが、真面目なナタルとはやての報告と言う事でその報告を真に受け、無人戦艦を拿捕しようとしてもう一つの地球に対して管理局が大挙して押し寄せる可能性があった。

 

はやてとしては防衛軍との戦争なんて御免被る。

 

なので、無人戦艦を含めた防衛軍との接触した内容の報告は一時保留とすることにした。

 

 

武御雷 艦橋

 

「束、向こうの航海目的は試験航海の様だが、此方の航海目的は伝えた方が良いのではないか?」

 

「ん?」

 

「我々はこの後に第七艦隊と共にこのシリウスで演習をするのだ。確かにこの宙域は公海上で航行の自由権はある。しかし、演習の流れ弾を受ければ相手の艦を撃沈してしまう可能性もあるし、管理局にあまり此方の情報は与えたくはないだろう?」

 

「確かにそれもそうだね‥‥通信長」

 

「はい」

 

「此方の航海目的もあちらに伝えて、この後に此方は演習を行う為、公海上ではあるけど退避をお勧めする事を伝えて」

 

「了解」

 

ギンガはドミニオンへ防衛軍側の航海目的を伝える。

 

 

ドミニオン 艦橋

 

「艦長、武御雷より追加の通信です」

 

チャンドラは武御雷から新たな電文が来たことを報告する。

 

「内容は?」

 

「はっ、送られてきた電文によりますと、防衛軍はこのシリウスにて大規模な軍事演習を行うみたいです。流れ弾の危険性があるので、シリウス宙域からの退避を警告しています」

 

「演習か‥‥」

 

「あの規模の艦隊の訳はそれか‥‥それで、どうします?バジルール艦長」

 

「‥‥」

 

ナタルは顎に手を当てて考える。

 

本音を言えばナタルもはやても防衛軍の演習は見学してみたい。

 

このシリウスは管理局の領海でも地球連邦の領海でもない。

 

なので、ドミニオンが絶対にこの宙域から退避をする必要はない。

 

しかし、あの規模の艦隊の演習と言う事で警告通り流れ弾を受ける可能性がある。

 

(乗員の安全を優先すると‥‥)

 

「分かった。本艦はこの宙域より離脱する」

 

ナタルは艦と乗員たちの安全を優先して、この宙域からの離脱を選択した。

 

好戦的な局員だったら、防衛軍に対して発砲していただろう。

 

なお、余談ではあるが、今回の防衛軍とドミニオンとの通信のやり取りは音声や映像ではなく、通信文のみでやり取りをしていた。

 

もしも音声か映像で交信をしていたら、はやては武御雷にギンガが乗っている事を知り、ギンガとアインスもドミニオンにはやてが乗艦している事を知る事になり、久しぶりの再会をすることになったのだが、神のほんの些細ないたずらによって両者は互いの存在を知ることなく別れる事になった。

 

 

その頃…

 

 

地球圏 火星沖 小惑星イカルス

 

 

プシュー、プシュー

 

「うわぁ~宇宙遊泳って結構楽しいですね」

 

「高町さん、一応これは訓練であることを忘れずに」

 

「はい」

 

小惑星イカルスにて保護されているヴィヴィオとアインハルト。

 

今日、二人は宇宙服にジェットパックを背負い宇宙遊泳の訓練をしていた。

 

救助者である二人が何故、宇宙遊泳の訓練をしているのかと言うと、学校で行われる避難訓練の様なモノで、宇宙にはどんな危険があるのか分からない。

 

実際にヴィヴィオとアインハルトは次元航行船の遭難と言う出来事を体験している。

 

なので、こうした宇宙遊泳の訓練をすることによって宇宙空間での動きを学んでいるのだ。

 

遭難した時は無我夢中だったのだが、こうして落ち着いた状況下で宇宙遊泳をしてみると、案外楽しいモノだったが、一応訓練なので、先任者である澪の指示の下、ヴィヴィオとアインハルトは宇宙空間を泳いでいた。

 

(無重力下では魔法の使用は上手くいかない‥‥)

 

(ならば、外部ではなく内部‥‥自身の身体に身体強化の魔法を施して手足による打撃力を上げての攻撃方法‥‥)

 

(こうした無重力下での動きは、宇宙空間での戦闘を考慮した良い訓練になりますね‥‥)

 

アインハルトは宇宙遊泳をしながら宇宙空間での戦闘スタイルを生み出そうとしていた。

 

澪、ヴィヴィオ、アインハルトの三人が宇宙遊泳の訓練をしていると、イカルスの近くでコスモタイガー隊が飛行訓練を行っていた。

 

「宇宙でもあの小さな飛行機は凄いスピードで飛ぶんだね」

 

地球出身者が周りに居るヴィヴィオは戦闘機と言う飛行機の機種は知っていたが、ミッドにてその機種を見る機会はない。

 

飛行機と言えば、旅客機か貨物輸送機ぐらいで、空の守りは戦闘機ではなく空戦魔導士で、宇宙では次元航行艦と言うのがミッドチルダを始めとする管理世界での常識だった。

 

なので、実際に動いている戦闘機を見るのはヴィヴィオもアインハルトもこのイカルスで見たコスモタイガー隊が初めてとなる。

 

「宇宙空間でもあの動き‥‥当然大気圏内でもあのスピードと堂々のスピードが出る‥‥空戦魔導士‥‥ヴィヴィオさんのお義母様たちとあの戦闘機‥一体どちらがつよいのでしょう?」

 

「うーん‥‥娘としてはママたち‥と言いたいところだけど、どうなんだろう?」

 

宇宙空間を飛び回るコスモタイガーを見て、ヴィヴィオとアインハルトはそんな疑問を抱いていた。

 

その後も‥‥

 

「ヴィヴィオちゃ~ん。あそこの箱を運んでおいてくれる?」

 

「は~い」

 

「アインハルト君、君はコスモタイガー隊の者たちから報告書を受け取って来てきてくれるかい?」

 

「は、はい」

 

ヴィヴィオとアインハルトはイカルス基地に救助されて、幾日が経過していたがなんだかんだで、二人はこの基地での生活に馴染んでいた。

 

宇宙空間での訓練以外にヴィヴィオとアインハルトが故郷で格闘技を習っていると知った澪が二人に『自分に格闘技を教えて』と頼んで来たので、ヴィヴィオとアインハルトは澪にストライク・アーツの型を教えたのだが、腑に落ちないことが一つだけあった。

 

((なんか澪さん成長するのが早くない?)ですかね?)

 

そう、代表としてあいさつしてくれた真田志郎の姪として紹介された真田澪であったが、つい数日前までは自分たちと同じ少女の姿だったにも関わらず、気が付いたらすでに成人女性と同じ姿にまで成長していたのだ。

 

魔法を使う際に成長した姿で戦う自分たちが言えたものでもないのは承知しているが、彼女は魔法が使えるわけでもなさそうだし、真田志郎に確認しても『あ~。まぁ聞かないでくれると助かる』と濁されてしまった。

 

まぁ、これはイスカンダル人特有の急成長が原因なのだが二人にはまだ話していないしそれどころか政府高官や軍上層部でも限られた人員しかしらない超極秘事項扱いとなっているのだ。

 

なお、現在スターシア陛下は琥珀と翡翠の護衛の元、各国の王族の方々とともに宇宙要塞アクシズにおいて視察・式典に参加して地球との交流を深めていた。




次回 DEFCON1

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