今回、本作で陰の主役として活躍しているコロンブス級多目的輸送艦の詳細な設定を書いてみました!
挿絵はステルス兄貴さんからいただきました!!
・コロンブス級多目的輸送艦
【挿絵表示】
元ネタ:『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に登場したコロンブス級
地球防衛宇宙海軍が多数運用している艦隊随伴型多目的輸送艦。
かつて国連宇宙海軍が結成されるよりも前にアメリカ(北米管区)にて計画されていた宇宙大型貨物船が元となっている。
第一次内惑星戦争開戦に伴い、これまで使用されていたマゼラン級戦艦やサラミス級宇宙巡洋艦が一斉に予備役送りになったことや多数の弾薬・食糧・燃料の供給が必要になったことで、設計が開始された。
第一次と第二次内惑星戦争の間に設計が練り上げられ、各管区での建造が容易いように簡単かつ簡素な設計が行われるとともに大型のコンテナを艦橋部がつなげるという設計、コンテナ部、推進機関部がブロック工法で建造できるようになっていることで金剛型宇宙戦艦、村雨型宇宙巡洋艦、磯風型宇宙突撃駆逐艦の元となった突撃艇と共に国連宇宙海軍全盛期に多数が建造された。
その後、第二次内惑星戦争を生き抜いた多数の艦艇は新規建造された艦と共に地球・ガミラス戦争まで民間に払いされられそうになりつつも運用が継続され、地球・ガミラス戦争、ガトランティス戦役、暗黒星団帝国との戦いにも何かしら関わりつつ運用されていた。
その多様性から空母型の『アンティーンタム級』や強襲揚陸艦の『イオージマ型』、病院船の『氷川丸型』等が存在しているがさすがに旧式化著しいという問題がある。
その為、代替艦としてジャスティス級高速輸送艦が建造されたが汎用性の面で大量生産は見送られ、ペガサス級強襲揚陸艦も建造が計画されたものの建造工程の複雑さや船体規模からいらないという現場からのダメ押し、おまけに建造費が高騰したために建造見送りという基本設計が良すぎた為に後継艦が生まれないというとんでもない欠点が露呈する結果に終わった。
とはいえ、その基本設計の良さを生かして正規空母のテストヘッドとしてコロンブス級を上下に二隻張り合わせた外見で、武装を追加した『カサブランカ級』が建造されることとなった。
現実世界における第二次世界大戦に貢献したリバティ船のような立ち位置の艦。
最後の交信が行われていた日の夜。
星奈からの突然の申し出にリニスとギンガは慌てた。
突然、『大人モードを実装してください』と言われたのだ。
確かに星奈もデバイスを持っているのは確認した。
何処経由で地球に来たのかは不明であるし、由来が分からなかったが先祖代々受け継がれてきた親の形見と言われれば取り上げるわけにも行かなかったので、そのままにしていたのだ。
それなのに突然、デバイスの改造を要求してきたのだ。
リニスとギンガとしてもそりゃ慌てる。
「ど、どうしたの!?突然!!」
「私はこれまでの経験から、魔導師としての力があっても子供だからと軽く見られたり肝心なところで力が発揮できませんでした。しかし、先日のヴィヴィオさん、アインハルトさん、そしてリンネさんの大人モードを見てあれがあれば私にもある程度は力を発揮できると思いまして!!」
ギンガは慌てて理由を聞くが、星奈のその本当に子供か疑うレベルの熱意に圧倒される始末。
別世界でもなのはの血統はちゃんと受け継がれていた。
リニスとギンガで『いや、まだいいんじゃあ‥‥』と説得しようとしたものの、結局彼女の熱意に押される形で了承することになった。
※とはいえ、管理局の面々が帰る日には間に合いそうにはなかったが、この世界にはリンネと言う大人モードを僅か一日でマスターした魔導師が居た‥‥
星奈はリンネに大人モードについての技術を教授してもらうのだった。
その日から一週間後、
極東管区の東京湾には多数の艦が集結していた。
それは管理局への送還に参加する各国艦艇群だった。
北米管区の『アリゾナ』
ユーラシア管区ロシア軍区の『モスクワ』
欧州管区イタリア軍区の『イタリア』
欧州管区ポーランド軍区の『ワルシャワ』
東南アジア管区タイ軍区の『トンブリ』
そして極東管区所属にして内惑星艦隊総旗艦『武御雷』
の事前に決められた編制であった。
これに加えて衛星軌道上にはソロモン要塞から管理局員らの身柄を受け取ったコロンブス級多目的輸送艦『氷川丸』、ホワイト艦隊所属の『ホワイトハンターⅠ』、次元潜航艦部隊の『伊16』、秋月型突撃駆逐艦 『チャールズ・F・アダムズ』 『グロームキイ』が待機していた。
地球連邦としてはこれでもって時空管理局との面倒な対談を終えたいと言う内心があったが、
東京湾
「これまでありがとうございました」
「「「ありがとうございました!!」」」
フェイトとシルビア、ヴィヴィオ、アインハルトは月村家の面々やリンネ、更に島田財閥の愛里寿に別れの挨拶をしていた。
この日の前の晩に、月村邸では送別会が行われ贈り物を渡したりしていたが、やはり仲が良かった相手と今生の別れになってしまうのは悲しいモノである。
ヴィヴィオとアインハルトはあまり表情には出してはいないが悲しそうな表情ではあった。
それを見ていたフェイトにとってもヴィヴィオにとっても此処は管理局でも認識していなかったもう一つの地球は全くの未知の世界でもあった。
そんな未知の世界でヴィヴィオとアインハルトには多くの友人が出来た。
これまで通っていた学校での生活では体験できない沢山の体験も経験した。
そして、もう二度と会うことが出来ないかもしれない友人との別れ‥‥
ティアナ、神堂、シャルロットもこの地球で沢山の経験をした結果、この地球への残留を決めた。
きっとヴィヴィオとアインハルトも今回の地球滞在での経験から人として成長した事だろう。
成長したことは嬉しいが、部下であり友人との別れも悲しいモノであった。
一方でミッドチルダに戻れば本局の監査部からの事情聴取が控えていると思うと憂鬱になるフェイトとシルビアであった。
最後の交信時に、束がクロノにシルビアの事を託された件について、同席していたフェイトがシルビアに伝えており、何か困ったことがあれば、自分かクロノに相談してくれと伝えた他にギンガとリニスからは分厚い封筒をフェイトは預かっていた。
封筒の中にはギンガがミッドチルダに居るゲンヤとスバルに宛てた手紙やこっちの世界で撮影した沢山の写真が入っており、リニスの封筒にはギンガ同様手紙と沢山の写真が入っていた。
宛て先はフェイトの使い魔であるアルフに宛てたモノだった。
尚、フェイトたちの傍で束とディアーチェは晴風型重雷装駆逐艦『沖風』艦長の知名もえかから捕虜として拘束したままだった管理局員の『梔子ユメ』『小鳥遊ホシノ』の二名の身柄を預かっていた。
その頃…
時空管理局 本局内 宇宙港
「それじゃあよろしくお願いね?」
「任せてください。リンディさん」
リンディ、なのは、クロノが艦長を務めるXV級の『クラウディア』に乗り込み、そのクラウディアの護衛にはやてが艦長を務めるLS級『ヴォルフラム』がその任に就いた。
今回、リンディが同行したのは地球連邦との間に局員の送還に伴い、立ち合い人としての任務や管理局上層部が作成した外交文書を手渡すためだ。
また、何とか外交交渉を行いたいという思惑もあった。
そんな中、なのはは気分が優れない様子だった。
なのはは先日、はやてから伝えられた内容を聞いて心を痛めていたからであった。
交信最終日 本局内 通路
「あ、あのな?なのはちゃん‥‥とっても‥いや、なのはちゃんにはかな~り言いずらいことなんやけど‥‥」
「ん?どうしたの??はやてちゃん」
気まずそうに話し始めるはやてになのはは首をかしげる。
はやてはティアナとOHANASIする気満々のなのはに非常に申し訳なさそうに口を開いた。
「ティアナ‥‥と神堂さん、デュノアさんはミッドには還らないで、もう一つの地球に残るそうなんや‥‥」
「えっ‥‥?」
はやての言葉はなのはにとって、まさに青天の霹靂であったと言えよう。
「ど、どうして!?‥どうしてティアナはミッドに還ってこないの‥‥も、もしかして前の交信で私と口論をしたせいなの?」
「それは違うで、なのはちゃん。ティアナは管理局の執行官になるよりももう一つの地球で生活する方がいいと言う感じやったで‥‥神堂さんもデュノアさんも‥‥」
はやても少し混乱気味なのか、簡潔に述べた。
これを聞いたなのははかなり落ち込んでいた。
幸いと言っていいのか友人のフェイトや義娘のヴィヴィオ、そして義娘の友人であるアインハルトはミッドチルダに還ってくるそうなので、三人にはもう一つの地球での生活や体験などいろいろ聞きたいし、もしもティアナが相手の艦に乗っていたら再度説得したいと思っていた。
さて、此処で視点を地球側に戻す。
今回の送還に参加する各艦の艦長たちが集まって会議を行っていた。
「さて、今回行われる地球とは異なる星の人間を送還するというのは初の試みだ。各員には各々の立場を気にせずに発言して意見を聞かせてほしい」
そう束は切り出した。
まず手を挙げたのは、アリゾナ艦長のアイロであった。
「今回の会談で注意するべきことは何かしら?」
「まず、相手は純粋な科学ではなくて魔法科学に近い文明であること。また、次元世界という世界の管理者を名乗っている関係上、科学技術による兵器を危険視しているってことかな?そこら辺を注意して発言や交流をしてほしい」
「フン、要は昔のヤンキーと同じような連中ってことね?」
束がアイロに返答していたタイミングで発言したのは、ユーラシア管区ロシア軍区所属の『モスクワ』艦長の『カチューシャ・シドロワ』である。
「聞き捨てならないですね?我がアメリカは世界の警察として活動をしてきたまでですが?」
「その発言自体が傲慢なヤンキーそのものじゃないの?貴女たちの正義や価値観を振りかざして軍事介入を繰り返した挙句、何度各地で紛争や混乱を巻き起こしたと思っているのよ」
「それはあなた方、イワンも同じでは?」
「なんですって?」
「第二次世界大戦の末期に植民地を増やそうとして日本との約束を破って樺太と千島列島に侵攻してその土地を日本から奪ったのは何処の誰かしら?それにクリミア半島やウクライナだって不正選挙といちゃもんをつけて戦争を仕掛けたじゃない」
「そういうヤンキーこそ、イラクやベネゼエラにも同じような事をしたでしょう!?まさかそれを『忘れた』なんて言わせないわよ!!」
アリゾナ副長のサラ・ダグラスはすぐさま言い返したが、言い争いは終わらなかった。
それどころか増々ヒートアップしていく。
それもその筈だ。
北米管区とユーラシア管区ロシア軍区の要はアメリカとロシアなのだ。
第二次世界大戦以降、両国は互いに仲が悪い上に何かと政治的に対立したり勢力争いを繰り返してきた。
それは人類が宇宙に乗り出した後も変わらず、内惑星戦争時にも表向きは一致団結して第一次・第二次内惑星戦争を戦い抜いたと言われているが、戦果争いやら管轄争いで揉めて作戦に支障をきたしたり、戦後の火星圏での土地や資源などの所有権利で競い合ったりもしていた。
アメリカ、ロシアの互いに出し抜いてやろうと言う態度が見え見えであったのだ。
地球・ガミラス戦争時が最も酷く、外惑星防衛戦の際にアメリカ・欧州主導の作戦案とロシア・中国主導の作戦案で揉めに揉めた結果、旧西側艦隊と旧東側艦隊で別々に行動。
結果、国連宇宙海軍全体が混乱してしまいガミラス艦隊に敗北を繰り返す事態に陥った。
幸い、極東管区艦隊の指揮を一時更迭されていた沖田提督に代わって指揮を取っていた土方提督のおかげで残存艦隊は撤退に成功している。
しかし、この惨敗によって外惑星防衛戦は破綻。
練度の高い宇宙艦隊の乗員の多数をこの愚かな主導権争いで失ったばかりか、続いて発生した第一次火星沖海戦での大損害によって艦艇、そして数少ない艦艇要員までも失った両国はガトランティス戦役以降まで影響力を喪失した結果、極東管区の影響力が強まる結果となったのだ。
多少は両管区・軍区の指導者陣も反省しているようだが、何かと対立する構造は変わっていないようである。
「だぁぁぁー!!こんな時にまで争うんじゃない!!此処は大昔の国連ではないのだぞ!!地球連邦なんだぞ!!昔からの因縁を私的に持ち込むな!!」
そう言い放ったのは、欧州管区イタリア軍区のアリーチェ・安斎艦長だった。
ある意味で中立的な立場にいる彼女の存在は救いとも言えた。
「だが、先に言い出したのはそっちのイワンだぞ!?」
「ふん、事実を指摘されて逆ギレ?」
「なんだと!?」
「なによ!?」
再びアメリカ組、ロシア組がいがみ合う中、
「安斎艦長の言う通り、此処は過去の歴史を振り返る場ではない。祖国へ送還する者たちの話し合いの場だ」
安斎の意見に賛同し、言葉を放ったのは褐色肌の一人の女性士官であった。
彼女は東南アジア管区タイ軍区に所属している金剛改型装甲巡洋艦『トンブリ』艦長を務めるヴィシュヌ・イサ・ギャラクシーであった。
彼女はギロっとした目つきでアメリカ、ロシアの軍人たちを睨みつける。
「「「‥‥」」」
ヴィシュヌの眼光と正論をぶつけられて渋々であるが双方言い合いの矛を収めた。
まぁ、ポーランド軍区の男性艦長もいたのだが、ポーランド、タイの両軍区は国連時代からそこまで発言権も影響力もなかったせいで、どうした物かと二の足を踏んでいた上、極東管区の代表的な束やディアーチェもここで極東管区が入ったら政治的に面倒になりそうなので二の足を踏んでいたので大いに助かった。
癒し枠は決して伊達ではなかった。
(((助かった…)))
「‥‥Sorry」
「Извини」(ごめんなさい)
そして、サラとカチューシャが謝ったので、話を戻した。
余談であるが、この時の仲裁で安斎とヴィシュヌは軍からの覚えが良くなり、イタリア軍区、タイ軍区所属の艦艇の扱いもマシになったと言う。
「まぁ、注意するべき点としては過激な局員が何をしでかすか分からないってことかな?」
「何か?とは?」
「本来は帰還のための迎えの艦だけど、それを援軍と勘違いして軍の艦船を強奪‥もしくはこの地球の座標を含む詳しい情報を得ようとする‥‥」
『‥‥』
束の仮定の話を聞いて一同は沈黙する。
管理局員たちは送還の場でそのような暴挙に出るものだろうか?
と、思う者も居れば、
あの管理局だからそんな行動を起こしても不思議ではないと思う者に分かれた。
「氷川丸の乗員たちはその点を十分に考慮して、気を付けておいてくれる?彼らの持ち物については氷川丸の艦内での返還は控え、警備する乗員には万が一を想定して衝撃銃を携帯させ、コスモガンも非殺傷設定を徹底して」
「了解しました」
束は強硬派の管理局員が何をしでかすか分からないという不安が拭えなかったのだ。
その為、氷川丸艦長には注意を促したのである。
「安心しなさい!!万が一に備えてアリゾナにはデルタフォースの猛者たちが一個小隊乗っているから!!」
「はぁ!?デルタフォースがなによ、モスクワにもスペツナズの武装兵が一個小隊乗っているのよ!!」
万が一を想定してアメリカでは既に対応できるようにしてきたが、ロシア側もその対応をしているみたいで、両者は再び角を突き合わせる。
「「だからここで争うんじゃない!!」」
(こいつらは迎えに来た管理局の艦を逆に奪う気だったのではあるまいな‥‥)
何を考えていたのか、北米管区とユーラシア管区ロシア軍区共に特殊部隊を同乗させていたのには流石の束やディアーチェ、安斎、ヴィシュヌを筆頭に各管区の艦長らも頭を抱えた。
ディアーチェに関しては米・露はこの機に管理局艦を強奪する気なのかと思った。
(でもまぁ、デルタフォース、スペツナズが同行するのは心強いな‥‥)
反対に束は取り越し苦労になるだろうが、陸戦の猛者を用意した事に若干の安堵感があった。
そんなこんなありつつも各管区の艦は東京湾から出航、衛星軌道上に展開していた氷川丸、ホワイトハンターⅠ、伊16、チャールズ・F・アダムズ、グロームキイと合流した。
(次元潜航艦‥‥)
今回の送還任務における参加艦艇で、次元潜航艦伊16の姿を視認した束は前世の知識からある事を思い出し、
(‥‥念のために打つべき手は打っておくか‥‥これが取り越し苦労になればいいけど‥‥)
「通信長」
「はい」
「秘匿通信でアリゾナとモスクワを呼び出して」
「えっ?は、はい」
束は考えたくはないが、万が一を想定して打つべき手は打っておいた。
やがて予定の艦艇全艦が揃うと管理局艦との合流地点へとワープに入った。
なお、この特殊部隊を同乗させたままにしておいたことが後々役に立つとは、この時誰も予想していなかった。
捕虜となった管理局員、遭難したフェイトとシルビア及びヴィヴィオとアインハルトたちミッドチルダへの帰還組が宇宙に出たその頃、海鳴市の月村邸では‥‥
「一番大切なのはイメージです」
「イメージ‥ですか‥‥」
「はい」
月村邸の地下室では、リンネが星奈に大人モードについての説明をしていた。
大人モードに変身する事が出来るヴィヴィオとアインハルトは既に帰国の途についているので、この地球において大人モードが出来るのはリンネだけとなっていたので、大人モードを学ぶために星奈はこうしてリンネに教わっていた。
「私の場合、デバイスの登録とバリアジャケットの設定の直ぐ後でヴィヴィオさんから大人モードについて教わったので、直ぐに大人姿をイメージする事が出来、大人モードを使用する事が出来ました」
「イメージ‥‥」
「そうです。大人の姿になった自分の姿‥‥最強の自分の姿‥‥この二つを強くイメージして下さい」
「‥‥」
「その二つをイメージしつつ、バリアジャケットを構築してみてください」
星奈はリンネの言う通り、自分の大人姿‥‥自分が目指す最強の姿‥‥をイメージする。
「ルシフェリオン‥セットアップ‥‥」
そして、ルシフェリオンを起動させる‥‥が‥‥
そこには普段通りの姿、普段通りのバリアジャケットを身に纏った星奈の姿があった。
「あ、あれ?」
星名は自分の姿を見て、大人姿になっていない事に戸惑う。
「ルシフェリオン、ちゃんと大人モードになれる機能をリニスさんに追加してもらったんですよね?」
『うむ、そのはずだが‥‥』
「イメージの他に魔力の調節も必要だったのかな?」
「さ、最初ですし、一発で上手くいくは限りませんよ」
「‥‥ベルリネッタさんは一回で上手くいきましたよね?」
「そ、それは無意識だったと言うか、デバイスを貰ったばかりだったと言うか‥‥」
ジト目でリンネを見る星奈。
「あ、あぅ‥‥」
「も、もう一度、ルシフェリオンバリアジャケットを解除」
バリアジャケットを解除して、イメージ、そして魔力の調整を行う。
そしてルシフェリオンを起動させる。
そして、何度も試す中、
「や、やっと‥‥出来た‥‥」
太陽が西に傾きかけた中、星奈はようやく大人モードを稼働させることが出来た。
バリアジャケットに関しては、リンネ同様あまり変化はなかったが、肩にかかるくらいの髪は背中の中ほどまで伸びていた。
大人姿になった星奈は早速、様々な魔法を試す。
(やはり、身体が大きい分、手足のリーチも長い‥‥魔法に関しても威力が上がっているような気もする‥‥)
ある程度、身体を動かし、魔法を使用した星奈。
大人モードを解除すると元の姿に戻り、髪の毛も元の長さに戻った。
「ふぅ~‥‥これが、ヴィヴィオさんとアインハルトさんが見ていた世界‥‥魔法もまだまだ研究し発展させることが出来るって事ですね‥‥」
星奈の目的は勿論、翠屋の再建であるが、その過程の中で魔導を極めたいと言う思いが強くなった。
とはいえ、別世界の先祖であるなのはと違って時空管理局に就職したいとは思わなかった。
「あ、あの‥星奈さん」
「はい?なんでしょう?」
「‥‥明日は色々と覚悟した方がいいですよ」
「?」
リンネは何か意味深な事を言う。
星奈がリンネの言葉の意味を知るのは翌日の朝になってからだった‥‥
「あっ、リンネ。おはよう」
「おはよう。昴‥‥あの星奈さんは?」
「ああ、星姉は‥‥」
昴はリンネから視線を逸らす感じで星奈の現状を伝えた。
その日の朝、中々起きてこない星奈が気になって昴が星奈の部屋に行くと、そこにはベッドの上で悶えている星奈の姿があった。
「ほ、星姉!?どうしたの!?」
「うぅ~‥‥知恵熱‥と言うか、頭がぼぉ~っとして‥‥体中がギシギシと悲鳴をあげて‥‥」
「それって筋肉痛じゃない?星姉、昨日なんか激しい運動でもしたの?」
「激しい運動‥‥あぁ‥もしかして‥‥」
星奈にはこの筋肉痛と頭の疲労の原因は昨日地下室で行った大人モードの実演である事は直ぐに分かった。
「‥‥って事で、星姉は何か筋肉痛でグロッキー状態になっていた」
「あぁ~‥‥私も大人モードになった翌日は筋肉痛で大変だったからもしかして星奈さんもと思っていたんだけど、やっぱり‥‥」
「大人の姿になると、筋肉痛になるの?」
「ヴィヴィオさんからの注意では、自分の脳の想定外の力を使った弊害みたいですよ。筋肉痛の原因も成長痛と似たような症状ですね。慣れればこの症状も収まるとか‥‥」
「へ、へぇ~そうなんだ‥‥」
(やっぱり、ただの筋肉痛じゃあなかったんだ‥‥)( ̄▽ ̄;)
リンネから事情を聞いて昴は先ほどの星奈の現状を理解した。
リンネ、星奈が大人モードを使いこなすにはもう少し時間が必要であった。
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