内惑星艦隊の奮闘   作:島田愛里寿

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スランプ中でしたがステルス兄貴さんからのアドバイスを元に完成させました。


第七話 自己紹介と出会い

ひょんなことから三人の戦災孤児である少女たちと出会い、彼女たちを引き取ることを決めた束。

 

いきなりの展開で三人の孤児たちは唖然としていた。

 

「さっ、まずは自己紹介からいこうか?さっきもチラッと名乗ったけど、改めて私は国連宇宙海軍現役一佐の月村束。君たちは?」

 

「わ、私は篠ノ之箒。こっちは妹の昴です。ほら、昴‥挨拶をしなさい」

 

まず最初に自己紹介をしたのはポニーテールの髪型の少女だった。

 

「し、篠ノ之昴です‥‥」

 

次に自己紹介をしたのは姉である箒の後ろに隠れていた彼女の妹の昴。

 

姉である箒はしっかりした印象を受けるが昴はどうも人見知りな性格みたいだ。

 

実際に挨拶を終えると再び箒の後ろに隠れてしまい、顔を半分覗かせながら束を見ている。

 

髪型は長い髪の箒とは反対に昴はショートカットで一見すると男の子の様にも見えるが箒からの情報では二人は姉妹の様だ。

 

「私は高町星奈です」

 

最後は青い目に茶髪でショートボブの少女、高町星奈。

 

「ん?高町?‥‥たかまち‥‥」

 

星奈の名前を聞き、束は首を傾げる。

 

「君、もしかして翠屋の関係者?」

 

「は、はい。翠屋は私の実家でした」

 

「やっぱり!!店長さんの名字が『高町』だから、もしかしてと思ったんだよ!!いや~あそこのシュークリームは絶品だったからもう一度食べたいと思っていたんだ!!」

 

「‥‥」

 

束はかつて星奈の実家が経営していた喫茶店『翠屋』を訪れたことがあった。

 

そこで食べたシュークリームはまさに絶品の一品であった。

 

もし、機会があれば束は是非とも翠屋のシュークリームをもう一度食べたかった。

 

「す、すみません」

 

「ん?」

 

「せっかく、翠屋のシュークリームを楽しみにして頂いているのに‥その‥‥翠屋はもう‥‥」

 

「あっ‥‥」

 

星奈は先ほど、自分たちが戦災孤児であることを束に言っており、そのことから箒と昴の両親、親戚一同は既に故人となっており、当然彼女たちと行動を共にしていた星奈の両親も親戚も同じことが言えた。

 

「ご、ごめんね。無神経なことを言っちゃって」

 

束は地雷を踏んでしまったと思い謝る。

 

「い、いえ‥‥翠屋は無くなってしまいましたが私は生きていますし、先ほど月村さんが守ってくれたこのレシピ帳があります。まだ私の腕では祖母や母が受け継いできた翠屋のシュークリームを完全に作ることはできませんが、必ず翠屋を再建させて、大勢の人を料理で笑顔にして見せます」

 

(この子‥‥強いなぁ~)

 

束は星奈の目を見て、ついさっき病院で会った沖田十三と同じく彼女からは強い意志を感じた。

 

流石に孤児三人を歩かせる訳にはいかないので、束は無人タクシーを呼び三人を月村家へ連れて行くことにした。

 

初めてタクシーに乗るのか、昴はタクシーの車内をキョロキョロと見渡している。

 

ただ、昴以外‥箒も星奈も昴同様タクシーは今回初乗車なのかキョロキョロと車内を見渡してはいないが、ソワソワと少し落ち着かない様子だった。

 

「昴ちゃん」

 

「は、はい」

 

「はい、コレ」

 

「えっ?」

 

束は昴に飴玉を渡す。

 

「タクシーとは言え、家に着くまでは時間があるからとりあえずは飴玉でも食べて時間を潰してね」

 

「あ、ありがとうございます」

 

「うん。あっ、箒ちゃんも星奈ちゃんもどうぞ」

 

束は昴の他に二人にも飴玉を配る。

 

「「ありがとうございます」」

 

二人は束に礼を言って飴玉を受け取ると、口に入れる。

 

三人は飴玉を食べると表情を綻ばせた。

 

 

 

此処で時間は少し過去へ巻き戻す。

 

束がリニスとギンガと共に病院へと訪れた時、

 

「じゃあ、私はちょっと沖田提督のお見舞いに行ってくるよ。もし、検査の方が先に終わったら、先に戻っていて良いから」

 

「分かりました」

 

艦内の医務室でメディカルチェックしたとはいえ、やはり地上のちゃんとした医療施設で検査をした方が良いと思ったので、沖田提督のお見舞いを兼ねて病院へとやってきた。

 

「‥‥」

 

束と別れ、検査のため病院の通路を歩くギンガとリニス。

 

この世界の地球が異星人であるガミラスからの攻撃を受けているまさに戦時中と言うことで病院内には多くのケガ人がいる。

 

戦傷の他にガミラスの遊星爆弾の影響から放射能で苦しんでいる人もいる。

 

ミッドチルダも管理世界発祥の地と呼ばれているが、お世辞にも治安が良い訳ではない。

 

強引に管理世界へと編入された星の住人には管理局へ恨みを持つ者が居り、ミッドチルダではそうした者たちによるテロ事件も横行している。

 

テロとなれば無差別での犯行なので当然、民間人が巻き込まれる。

 

ギンガも局員になる前に空港で起きた大火災に巻き込まれた経緯があり、また局員になってからもテロ事件の現場には遭遇し、負傷者だらけの現場や事情聴取のため負傷者が担ぎ込まれた病院へ行ったことがある。

 

今自分が居る病院はまさにそうした光景に似ており、やはり慣れない。

 

「大丈夫ですか?」

 

そんなギンガの様子に気づき、リニスが声をかけてくる。

 

「だ、大丈夫です」

 

リニスに心配かけないように返答するギンガ。

 

「そうですか?あまり無理をしないで辛ければ遠慮なく言ってくださいね」

 

「は、はい」

 

その後、検査も無事に終わり特に異常なしと診断されたギンガ。

 

リニスが束に連絡を取ろうとした時、千冬から連絡が入り、束は歩いて家に帰るとのことだ。

 

「束さんは何て?」

 

「歩いて帰るみたいです。私たちは先に車で帰りましょう」

 

病院に着いた時、もし先に帰れる様ならば先に帰って良いと言われていたので、リニスはギンガを連れて車で先に帰ることにした。

 

「‥‥」

 

ロータリー前に停まっているエアーカータイプの無人タクシーを見てギンガは唖然とする。

 

ミッドチルダでも当然、車は存在するがミッドチルダの車は地球の車と同じく四軸のタイヤで走行するタイプの車なので、宙を浮いて走る乗り物なんてSFのアニメか漫画の中だけの存在かと思ったのだが、今自分の目の前にはその空想の産物だと思っていたエアーカーが存在している。

 

「どうしました?」

 

「い、いえ」

 

リニスにとってはエアーカーは極々当たり前の存在みたいで躊躇なく乗るが、ギンガにとっては初めての経験なので乗るのに躊躇してしまったが、リニスに声を掛けられ慌ててエアーカーに乗った。

 

「驚きました?」

 

「えっ?」

 

「私も短いながらもミッドで生活をしていましたが、その私から見ても科学技術に関してはガミラスに押されていますが、ミッドよりも上だと思っております。最も十年以上のブランクがありますけどね」

 

「そうですね。私もそう感じます」

 

まだ、地球に着てわずかな時間であるが、それでもこのエアーカーや地下にこんな大都市を築いている技術はミッドチルダをはじめとして、どの管理世界にも存在していない。

 

これらの技術を見てもこの地球とミッドチルダとの技術力の差をまじまじと見せつけられた気がする。

 

そして、そんな地球を絶滅寸前までに追い詰めているガミラスは当然ミッドチルダやどの管理世界の技術力よりも上となる。

 

そんな相手との戦争をするなんて身震いがする思いであるが、現にこの地球はそのガミラスと戦っている。

 

この時のギンガが無事にミッドチルダへ帰れるのかと不安に思うのも無理なかった。

 

ギンガがこの先の未来に不安を抱いている中、リニスはこのタクシーが向かう先の月村家に連絡をいれていた。

 

「はい。束さんとは別に向かっています。そうです‥‥はい、先に連絡を入れた漂流者の方も一緒です‥‥はい、では詳しい話は着いてからということで‥‥はい、失礼します。ギンガさん」

 

「はい」

 

「月村の屋敷に着きましたら、御当主様が話をしたいと言っているのですが、よろしですか?」

 

「は、はい」

 

これからしばらく厄介になるのだから、家主としては当然の事だろう。

 

やがて、タクシーが月村家に到着する。

 

「お、大きい‥‥」

 

目の前に聳える月村家の屋敷を見て思わずつぶやくギンガ。

 

(こ、これからこの家の家主の人と話をするんだ‥‥うぅ~なんか緊張してきた。束さんみたいな人だと良いんだけど‥‥)

 

ギンガとしてはこの屋敷の当主が束みたいなフランクな人であることを期待してしまう。

 

「さっ、行きましょう」

 

「は、はい」

 

リニスは慣れた様子で屋敷の玄関の扉に手をかけるが、ギンガは緊張で心臓の鼓動が早くなる。

 

「ただいま戻りました」

 

「お、お邪魔します」

 

玄関で出迎えたのはレディーススーツをビシッと着込んだ一人の女性とメイドの女性だった。

 

(メイドさん‥‥ま、まぁ、こんな大きな屋敷なら居ても不思議じゃないけど、本当に実在するんだぁ‥‥)

 

メイドの姿を見てギンガは本当にメイドと言う職業の人が実在するのだとやや現実逃避をしながらそう思っていた。

 

一方、リニスとギンガを出迎えた女性の方は、

 

「ようこそ、月村家へ‥‥っ!?」

 

何故かギンガの顔を見て目を大きく見開く。

 

「えっ!?‥‥嘘でしょう?‥‥すずか?」

 

「はい?」

 

女性はギンガの顔を見て『すずか』と呟いた。

 

「あっ、失礼。コホン、月村家当主の月村忍よ。貴女の事は概ねリニスから聞いているわ」

 

「は、初めまして。ギンガ・ナカジマと言います」

 

「ギンガさんね。こっちは私の専属メイドのノエル・K・エーアリヒカイトよ」

 

「‥‥」

 

忍から紹介されたメイドのノエルはギンガに一礼する。

 

「あっ、どうも」

 

(無口な人なのかな?)

 

ギンガはノエルの第一印象を無口な人なのだと思った。

 

忍とギンガが自己紹介を終えたタイミングで月村家の前にもう一台、無人タクシーが停車する。

 

タクシーからは束が降りてくる姿が見える。

 

「あら?束は歩いて帰って来るって言っていたのに、途中からタクシーに乗ったのかしら?」

 

連絡を受けた時の帰宅方法と違ったので、忍は首を傾げる。

 

すると、タクシーから降りてきたのは束だけではなく。三人の少女が降りてきた。

 

ギンガは三人の少女の内、一人の少女を見て先ほどの忍と同じく目を見開き驚きの表情を浮かべる。

 

「えっ?スバル!?でも‥‥」

 

三人の少女の内、一人の少女の顔はギンガが最もよく知る容姿をした少女だったのだ。

 

しかし、その少女は自分が知る少女とは容姿はそっくりであるが、年格好が異なっていた。

 

(ディアーチェさんとはやてさんの事もあるし、そっくりさんなのだろうけど‥‥)

 

地球に来る前に知り合いとそっくりな人物と出会っていることから、眼前の少女も自身の妹のそっくりさんなのだと判断したがそれでも少女の事が気になるギンガであった




他の小説もしばらく不定期になりそうです。

再びリリカル世界のキャラを地球側につかせる予定なのですが誰がいいですか?戦闘機人らは確定しているのですが‥‥

  • Dr.スカリエッティ
  • エルトリア組
  • アインハルト&ヴィヴィオ友御一行様
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