内惑星艦隊の奮闘   作:島田愛里寿

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お待たせしました。(やはり似てしまう・・・・・)


第十話 ヤマト計画始動!

ギンガと星奈・帚・昴を養子と後見人として面倒を見ることになって数日後

 

ヤマト計画発表の数時間後

 

束は国連宇宙海軍極東司令部にむかっていた。

 

「やれやれ、やっとついた。けど土方教官なんのようだろう?」

 

そうしてぼやきながら司令部に入ると

 

「ニューヨーク交信不能、エネルギーが尽きた模様」

 

 

 

「パリ、正午より沈黙」

 

 

 

「ケニア、パニック状態に陥っています」

 

 

 

「モスクワ、“さよなら”を打ち続けています」

 

 

 

「北京、リオデジャネイロ、出力低下、電波キャッチ不能」

 

 

 

「関東地区、放射能さらに0.5㎞降下」

 

 

 

司令部の通信室では世界各国の情報が寄せられているが、どれも絶望的な知らせばかりであった。

 

(はぁ。状況はひどくなる一方か・・)

 

「束一佐ですか?」

 

「あ、はい」

 

「土方中将からしばらくここで待っていただくようにとのことです。」

 

「わ、分かりました」

 

(またせるならホールにしてほしかったなあ。なんか居心地が悪い)

 

そうして束は通信室の中で待っていた。

 

 

そこに土方が現れた。

 

「ひ!土方教官!!」

 

束は慌てて体を正して敬礼した。

 

「そんなに動揺してどうした?まあいい。ちょっと付き合え」

 

「は、はい!」

 

そうして束は土方とある場所に向かっていった。

 

そのころヤマト計画の説明を受けた者たちは、その後、旅立ちの為の準備に取り掛かった。

 

 

 

荷物を纏める者

 

 

 

家族との別れを惜しむ者

 

 

 

友人や恋人と残り僅かな日数を過ごす者

 

 

 

など、様々であった。

 

 

 

「どうしても行くのか?」

 

 

 

その執務室には土方と何故か、土方に出頭命令を受けた束の姿があった。

 

 

 

そして、土方は荷造りをしている沖田に訊ねる。

 

 

 

「ああ」

 

 

 

「その身体でか?」

 

 

 

「‥‥冥王星海戦で負った傷なら大したこと無い」

 

 

 

「俺の目は節穴ではない!!貴様とは一体何年の付き合いだ!!」

 

 

 

「‥‥」

 

 

 

沖田と土方のやり取りから束は沖田が冥王星海戦で負った傷以外にも身体に病を抱えているのだと察した。

 

しかし、その病がどんな病気なのか?

 

そしてその進行程度はどの程度なのかは、分からなかった。

 

この時、沖田の体は宇宙放射線病と言う病気に侵されており、とても29万6千光年の長距離航海に耐えられる体なのか正直判断に困る状況だった。

 

沖田の身体の事を知っているのは彼の主治医である佐渡と旧知の間柄の藤堂の二人だけだった。

 

しかし、沖田との付き合いが長い土方は沖田の体について何らかの病気を患っている事を見抜いた。

 

当然、沖田の病気の事を知っている佐渡と藤堂は彼を止めようとした。

 

ヤマトの艦長を決める際、藤堂は沖田か土方のどちらかに決めあぐねいていたが、沖田本人の強い希望でヤマトの艦長は沖田となった。

 

しかし、土方は沖田をみすみす死なせたくない一心で、今こうして沖田の説得にあたっていた。

 

 

 

「俺に任せろ、引くのも勇気だ」

 

 

 

「土方、29万6千光年の旅はわしの命を奪うことになるかもしれん。しかし、イスカンダルへの旅は命をかける価値は十分にあると思う。だからこそ、わしは行く!!行って必ず、地球へ帰ってくる」

 

 

 

「‥‥」

 

 

 

沖田と土方、二人の男が真剣な表情で互いの目を見る。

 

そして、

 

 

 

「そうか‥‥そこまで言うのでは、もう何も言うまい」

 

 

 

「ありがとう」

 

 

 

土方は沖田の命を賭けてまでこの航海に志願する固い決意の前に等々折れた。

 

 

 

「束、ヤマト計画への参加はよかったのか?お前には副長か技師長補佐の話が来ていたのだろう?」

 

 

そう。束はその頭脳を各方面から買われておりヤマト計画に動員する話があったが束はすべて断ったのである。

 

「はい。それに・・」

 

「それに?」

 

「守るべき新しい家族もできましたから」

 

「そうか・・。」

 

 

「沖田、必ず帰ってこい」

 

 

 

「うむ、地球の事を頼む。月村君もな」

 

 

 

「はい」

 

 

 

「アレの事もよろしくな、若いが故に少々血の気が多い奴でな」

 

 

 

土方の言う「アレ」とは古代の事を指すのだと沖田にはすぐに分かった。

 

 

 

「ああ」

 

 

 

「それともう一つ、伝えることがある。束、報告しろ」

 

 

「はい。冥王星宙域に展開している偽装式の偵察衛星が敵の動きを捉えました。大型の弾頭式ミサイルが一発、地球に向けて発射されました」

 

 

 

「遊星爆弾ではないのか?」

 

 

 

「はい。ロングレンジのピンポイント攻撃兵器です。地球到達時刻は明日の○六○○‥‥この予想時間から察するに、敵の攻撃目標は恐らく‥‥」

 

 

 

「出航は早められないのか?」

 

 

 

ここまでの束の報告を聞き、沖田も土方もガミラスの攻撃目標が何処なのかを察した。

 

 

 

「急がせてはいるが、それでも省けない工程はある。エンジンの動かない戦艦など、瀕死の狸同然だ」

 

 

 

沖田はまるで苦虫を噛み潰したような顔でそう呟いた。

 

言いたいことを言って、伝えることを伝えた土方と束は沖田の執務室を後にし、防衛軍司令部庁舎の通路を歩いていると、

 

 

 

「束、マゼラン級長門の状況はどうなっている?」

 

 

 

土方が長門の状況を聞いて来たので、束は長門の現状を土方に伝える。

 

「はい。陸奥との共食い整備のせいで陸奥は出航不可ですが、長門だけなら何とか整備・補給・修理ともに完了してます。」

 

 

 

「では、飛べるのだな?」

 

 

 

「は、はい」

 

 

 

この時月村束は、何か嫌な予感がした。

 

 

 

「そうか‥それなら束、ちょっと付き合え」

 

 

 

「は、はい?」

 

 

 

不敵な笑みを浮かべる土方にたじろぐ束だった。

 

 

 

ヤマト出航日、ヤマト乗艦の任を受けた者達は一人の欠員を出すことなくヤマトに集合し次々とヤマトへと乗艦していった。

 

人員の乗艦、航海に必要な機材、物資の搬入、エネルギーの充填‥‥。

 

出航に向けての準備は着々と進んでいたがそれと同時にガミラスの大型ミサイルも着々とヤマトに迫りつつあった。

 

 

 

出航作業が進められていく中、古代はヤマトの艦長室にいる沖田を訪ねた。

 

 

 

「何だ?」

 

 

 

「自分は何故二階級特進の上に戦術長を拝命したのですか?その資格が自分にあるとは思えません」

 

 

 

古代はあの説明会から抱いていた疑問を沖田にぶつけた。

 

 

 

「経歴、能力、資質。お前を始めとした責任者の全員、わしがそれを見て十分責務を果たせると判断した‥‥だが、人材の多くを失った結果の選任であるのも事実だ。本来お前が座る席の男もわしが死なせてしまった」

 

 

 

「え?」

 

 

 

「本来、ヤマトの砲雷長、戦術長になる筈だったのはお前の兄だった」

 

 

 

沖田の言う通り、本来、ヤマトの砲術長は古代の兄である守で、古代は次席砲雷長、副長には束をあてる人事を沖田は構想していた。

 

しかし、その構想は冥王星海戦で守や大勢の宇宙戦士達が戦死した事により変更を余儀なくされた。

 

 

 

「では、何故あのような無謀な作戦を実施したのですか?司令部や貴方が自分達に『死ね』と言っていると‥‥皆、そう思ったに違いありません」

 

沖田の脳裏に冥王星海戦にて、進の兄である古代守が同じような事を言ったのを思い出した。

 

沖田の脳裏に冥王星海戦にて、恭介が同じような事を言ったのを思い出した。

 

 

 

「戦場は常に命がけだ。敵の基地を殲滅せんとする気勢なしに作戦の成功はない。たとえそれが無謀だとしても、敵を討つ、地球を守る。その気持ちに濁りなどあるものか」

 

 

 

「‥‥兄の意志は弟である自分が引き継ぎます。でも、それだけでなく、貴方と言う人を見るために乗艦させてもらいます」

 

 

 

と、意気込んだ古代であったが後に徳川機関長から沖田が第二次火星沖海戦において、一人息子を亡くしたことを知り、彼は多少、沖田に対する態度を改めた。

 

 

 

電力が通り、レーダーが作動したヤマトのレーダーでもガミラスの大型ミサイルを捕捉した。

 

しかし、肝心のエンジンがまだ始動しない。

 

乗員の中に焦りが生じ始めるが沖田の一喝をあび、冷静さを取り戻すと皆は、落ち着いて出航作業を続けた。

 

 

 

やがてミサイルが月軌道に差し掛かった時、ミサイル以外の存在をヤマトのレーダーが捉えた。

 

 

 

「月軌道に艦影を捕捉‥‥これはマゼラン級長門です!!」

 

 

 

雪の報告を聞き、沖田は月軌道の映像をモニターに出すように指示、第一艦橋の大型モニターには月軌道を航行する長門の姿が映し出された。

 

マゼラン級戦艦長門 第一艦橋

 

 

「敵弾道弾の回転軸を狂わせ軌道を変える。全火器を一点集中制御!!」

 

 

 

長門の艦橋で、土方が命令を下す。

 

 

 

「照準良し!!射撃準備良し!!」

 

 

 

「撃てぇ!!」

 

 

 

長門の主砲とミサイルが一斉に発射され、ガミラスの大型ミサイルに全弾命中した。

 

残念ながらミサイル自体を破壊する事は出来なかったが、ミサイルの軌道をずらす事には成功した。

 

これでミサイルはヤマトへと行かないかと思われたが、ミサイルは暫く飛行を続けると、ミサイル本体に備えられていたスラスターにより軌道を自動修正した。

 

 

 

「ミサイル、軌道を修正しました!!」

 

 

 

「第二斉射急げ!!」

 

 

 

長門が第二斉射の準備をしている中、

 

 

 

「高速プラズマの衝撃波来ます!!」

 

 

 

「総員対ショック体制!!何かに掴まれ!!」

 

 

 

衝撃波に備え、長門は第二斉射を断念せざるを得なかった。

 

 

 

やがて長門を物凄い衝撃が襲った。

 

 

 

「うわぁぁぁぁ!!」

 

 

 

「くっ‥‥」

 

 

 

その隙にミサイルは地球へと落下していく。

 

 

 

「すまん、沖田‥‥」

 

 

 

今から全速で追撃しても間に合わない。

 

土方は悔しそうに沖田への謝罪の言葉を呟いた。

 

 

 

 

 

宇宙戦艦 ヤマト 第一艦橋

 

第一艦橋のメインモニターには衝撃波から逃れる長門の姿が映っていた。

 

第一艦橋のメインモニターには衝撃波から逃れる三笠の姿が映っていた。

 

 

 

「長門、ミサイルの破壊に失敗!!」

 

 

 

「長門、離脱していきます!!」

 

 

 

「土方‥‥月村‥‥」

 

 

 

「敵ミサイル、本艦への軌道変わらず!!ですが、着弾時間は一分五十秒遅れました」

 

 

 

ミサイルの動向を航海長補佐の太田が報告する。

 

 

 

「徳川君、エンジンの方はどうなっている?」

 

 

 

「充填率104%、いつでも火を入れることが出来ます」

 

 

 

「よし、波動エンジン始動」

 

 

 

「機関始動。フライホイール接続、室圧内120で安定」

 

 

 

機関長の徳川がエンジンの始動キーを作動させるとヤマトの波動エンジンがうなりを上げ始めた。

 

 

 

「波動エンジン回転数良好」

 

 

 

「船体起こせ、偽装解除」

 

 

 

やがて鉄屑姿だった戦艦 大和の表層部が剥がれ落ち始めるとその中から今までの地球型の宇宙戦艦とは違う形の艦が姿を現した。

 

 

 

「これが、あの赤錆びた沈没戦艦‥‥?」

 

 

 

モニターに映った自分達が乗艦している新型戦艦の姿を見た古代は信じられない様子だった。

 

 

 

「そうだ、かつての超弩級戦艦の躯を解き、蘇った姿‥‥宇宙戦艦ヤマトだ」

 

 

 

「ヤマト?」

 

 

 

「古代、ミサイルを迎撃する。主砲発射準備」

 

 

 

「は、はい」

 

 

 

沖田に言われ、古代は急いで主砲の発射準備を始める。

 

 

 

「発進準備完了」

 

 

 

ヤマトの舵を握っている島が沖田に発進準備が出来たことを伝えると、

 

 

 

「抜錨!!ヤマト発進!!」

 

 

 

「抜錨、ヤマト、発進します」

 

 

 

ヤマトの船体が地面から浮き上がると、陸とヤマトの船体を繋いでいたエネルギー伝導パイプが外されていく。

 

そして、後部のメインノズルが勢いよく噴射しヤマトは動き出した。

 

 

 

「ミサイル着弾まであと、50秒」

 

 

 

「ショックカノン動力良し、測的完了!!」

 

 

 

「自動追尾装置セット完了!!」

 

 

 

「照準誤差修正右1度、上下角3度!!」

 

 

 

「目標、ヤマトの軸線に到達」

 

 

 

「発射!!」

 

 

 

「発射」

 

 

 

沖田の発射命令に古代は主砲の発射ボタンを押すと、ヤマトに三基ある、三連装四十六センチ砲から青白い九本の閃光がヤマトに迫りくるガミラスの大型ミサイルに向けて発射された。

 

ヤマトのショックカノンが命中したミサイルはたちまち大爆発を起こした。

 

ミサイルの爆発で物凄い熱量の爆炎と煙によりヤマトの姿は見えなくなった。

 

 

 

 

 

地球防衛軍 司令部

 

 

 

「高エネルギーの放射と爆発、衝撃波を観測」

 

 

 

「ヤマトはどうなった?」

 

 

 

「あの熱量と爆発です‥‥恐らく溶けて蒸発してしまったかもしれません」

 

 

 

「戦略の練り直しですな‥‥」

 

 

 

司令部では、ヤマトはミサイルの誘爆と衝撃波により溶けて蒸発してしまったのでは?と言う予測が立てられ、絶望感が司令部を包み込んだ。

 

 

 

「っ!?爆心地、近距離に飛行する物体アリ!!拡大します!!」

 

 

 

しかし、爆炎の中から無傷のヤマトの姿が確認されると司令部では喝采が湧いた。

 

 

 

「ヤマトです!!」

 

 

 

「おおぉー」

 

 

 

「ヤマト、順調に飛行を続けています!!」

 

 

 

「頼むぞ‥‥沖田君‥‥」

 

 

 

藤堂はモニター越しに遠ざかっていくヤマトに対して敬礼して、ヤマトを見送った。

 

 

 

長門は遅れて急行してきたサラミス級巡洋艦の酒匂とともにヤマトに並走し旅立つヤマトに対し発光信号を送った。

 

 

 

「貴艦ノ健闘ト航海ノ無事ヲ祈ル。生キテ帰リヲ待ツ」

 

 

 

発光信号を送った長門と酒匂の乗員は皆、地球を離れマゼラン星雲の中にあるイスカンダルへと旅立つヤマトに対し敬礼をして、ヤマトを見送った。

 

ヤマトは更に速度をあげ、イスカンダルへの長い航海の道へと旅立っていった。

再びリリカル世界のキャラを地球側につかせる予定なのですが誰がいいですか?戦闘機人らは確定しているのですが‥‥

  • Dr.スカリエッティ
  • エルトリア組
  • アインハルト&ヴィヴィオ友御一行様
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