ヤマトよりも先に土星圏タイタン基地に到着した内惑星系艦隊精鋭艦隊とユリシーズ以下第一哨戒艦隊とともに到着した薩摩はタイタン基地から誘導された停泊地へと着陸する。
「これは‥‥」
「壮観な眺めだのう」
タイタン基地に集結した地球防衛軍主要艦艇の姿を見て、朝田とディアーチェは声をあげる。
基地周辺とそのドックに身を休める艦艇の数は物凄いもので、その姿だけでも圧巻である。
(マリーさんが見たら、狂喜乱舞するかも‥‥)
集結した防衛軍の艦艇を見て、ギンガはミッドに居る知り合いの科学者の事を思った。
軍艦はその世界の科学技術の結晶とも言える。
その科学技術の塊である軍艦がここまで居るのだ。
軍人だけでなく、未知の技術を秘めた艦のオンパレードとなれば、科学者ならば興奮もするだろう。
しかし、土方が提言したアンドロメダ以降のアンドロメダ級二番艦以降の艦とアンドロメダ・改級の建造は結局この決戦には間に合わなかったが、現在も地球本土の造艦ドックとジャブロー基地のドックで建造が行われている。
召集命令が太陽系内を駆け巡り、防衛軍の艦艇がほぼ終結完了したタイタン基地の近くに彗星帝国軍の強行偵察機が密かに接近していた。
この機体は彗星帝国軍で正式採用されている攻撃爆撃機デスバ・テーターを主体に機体色は潜宙艦と同じ漆黒色をし、武装を大幅に削る変わりに高感度のレーダーと通信機器を装備している強行偵察機だった。
「こちら偵察艇B-27。ただいま土星軌道に到達。地球艦隊まで1200」
「まず己の敵を知ることだ!心して行け!」
「はっ!!」
バルゼーの命を受け、確実にタイタン基地まで距離を縮めていく強行偵察機。
その頃、バルゼー艦隊も太陽系へと突入した。
バルゼー艦隊の太陽系突入は防衛軍の監視衛星から周知される事となった。
「総司令、只今、監視衛星M103が敵艦隊の姿を捉えました」
「回路を繋げ」
パネルには彗星帝国軍の大艦隊が映った。
「艦隊の構成を分析しろ!!急げ!!」
「はい!!」
土方は監視衛星の映像から敵艦隊の構成を分析しようとしたが、防衛軍の監視衛星はたちまち、彗星帝国軍に発見された。
「敵、監視衛星発見!!」
「始末しろ!!」
バルゼー艦隊の一斉射を受け、監視衛星はいとも簡単に破壊された。
太陽系に入ってから、バルゼー艦隊は防衛軍が設置した戦闘衛星や無人攻撃ステーション、カムフラージュ砲台の攻撃によって、かすり傷程度ではあるが損害を受けていた。
更にヤマトが第十一番惑星で兵站基地を全滅させた影響で、急遽、後方支援の工作部隊を第十一番惑星へと戻し、基地の再建、更にその守備等で艦隊の数は当初の予定よりも減少し始めた。
防衛軍が設置した罠により、損害を被った艦も第十一番惑星へと戻している。
しかし、バルゼーは艦隊の速度を緩めることなく、土星圏を目指していた。
一方、タイタン基地に接近していた強行偵察機はというと、
「艇長、左舷後方に何かがワープアウトしてきます」
「なに?」
突如、強行偵察機の左舷後方しかも至近距離に空間歪曲反応が現れた。
やがて空間歪曲反応がおさまるとそこに現れたのは‥‥
「や、ヤマトだ!!」
「ヤマト!!」
そう、冥王星軌道から土星圏までワープを行ったヤマトだった。
突如、ワープアウトしてきたヤマトに強行偵察機は衝突され、偵察機は機体を真っ二つにされ爆発した。
暴れ馬の様にヤマトは地球を飛び出して行った時と同様の派手な帰還ぶりだった。
「相変わらず、荒っぽい連中だ」
その様を見た土方は苦笑したが、各艦隊の司令官や艦長、幕僚は、呆れ返る者、土方同様苦笑する者、眉を潜める者と反応も様々だった。(ちなみに束は大爆笑していた)
ヤマトはタイタン基地の管制塔に誘導され、指定されたドックへと着陸したが、動員された内惑星系艦隊第四連合艦隊の旗艦ワルキューレは士官候補生達を乗せて訓練中であった事と武装がいまだ完全な状態では無いと言う事で、第四連合艦隊の旗艦職をアトランタ級ブルックリンにまかせて第十一惑星での戦闘で負傷したヤマトの乗員とタイタン基地での退避員を乗せ、地球へと帰還して行った。
(実はワルキューレの艦長以下乗組員全員が無理やりついてきたのだ)
連合艦隊司令長官の土方を議長に各艦隊の司令官や一部の戦隊司令官が召集され、敵艦隊を迎撃の最終作戦会議が行われようとしていた。
その会議に束とディアーチェも土方から出席を命じられた。
タイタン基地 大会議場
タイタン基地の大会議場には各分艦隊の指揮官や艦長ら艦隊の幹部が集まっていた。
「我が艦隊はこのタイタンの主力艦隊を中心として、前衛はヒペリオン、後衛はレア及びディオネ、そして予備軍は土星本星、カッシーニの隙間に配備する」
まず、土方が艦隊配置の説明をしたところから、作戦会議が始まった。
「何か質問は?」
作戦内容を一通り説明した後、土方は作戦内容に関して質問を受け付ける。
「敵艦隊の針路はどうなっているのでしょうか?」
一人の幹部が質問すると、
「太陽系に突入後は、まだ詳しい事は分かっておりません」
と、土方に代わり戦務幕僚の一人が答える。
「それでは、我々の裏をかくことをも考えられるわけですな」
「そうですな、もし、側面を突かれれば、この陣形では‥‥」
と、陣形配置について論議が起こる。
艦隊幹部は敵の針路が不明な今、どこから敵が襲い掛かってくるか分からないので、不安な様子だ。
しかし、
「敵の針路は分かっている」
と、土方は自信満々で答える。
『えっ!?』
土方の答えに一部の中から驚愕した声が聞こえる。
「敵は必ず正面からくる。数においても戦力においても我々よりも遥かに勝る彼らが戦う前にして、逃げ隠れする程、腰抜けではあるまい。敵は正面からくる‥‥我々は‥‥これを叩く!!‥‥では、質問が無ければこれまでだ諸君、各自各々の部署に就いてくれ」
土方が解散をかけると幹部たちは椅子から立ち上がり、それぞれの受け持ちの部署へと戻って行く。
ただ、会議散会後、土方から指名された数名はそのままタイタン基地の長官室への出頭が命じられた。
その中には束とディアーチェも含まれていた。
司令長官室の前には、束とディアーチェ、古代の他、第二艦隊航空戦隊司令の山口司令と第五艦隊航空戦隊司令のフレッチャー司令が立っていた。
四人の男たちが司令長官室へと入ると、そこには土方が待っていた。
「諸君らに来てもらったのは、他でもない‥‥君達には、これより敵機動部隊への索敵及び奇襲攻撃を行ってもらいたい」
冒頭、土方はそう告げた。
「奇襲‥‥ですか?」
「うむ、まずは之を見てもらいたい」
土方がパネルを操作するとそこには敵の陣容図が表示された。
「太陽系外周に設置された監視衛星から、敵艦隊の大まかな陣容は明らかになった。敵の旗艦と戦艦を中心とする戦闘艦隊‥‥そして、別ルートで太陽系に突入してきた空母を中心とする機動部隊‥‥しかも両艦隊の距離は相当開いている。問題はこの機動部隊だ」
土方は指揮棒で、機動部隊を指す。
すると、皆の視線は敵の機動部隊へ注がれる。
「我々の機動部隊とは比較にならん大部隊だ。敵は恐らくこの機動部隊を使い、艦載機による奇襲攻撃を行ってくるつもりだろう。敵艦載機の航続距離は長い、直接本体を叩かれれば、艦隊決戦を待つまでもない、我々は全滅だ。この決戦の勝敗は艦載機戦だ。どちらが先に制宙権を握るかによって勝敗が決まる。なんとしても、敵の機動部隊を叩き潰し、戦艦同士の砲撃戦に持ち込まなければならない」
土方の言葉に全員が頷く。
「つまり、我々の任務は、かのミッドウェー海戦の再現をすると言う訳ですね?」
フレッチャーが返した言葉に土方が我が意を得たりと頷いた。
確かに敵艦隊の陣形が、ミッドウェー島攻略を目指した南雲忠二中将率いる機動部隊と山本五十六率いる連合艦隊本体と似た様な陣形であった。
戦艦部隊と距離が開いている事と言い、旧日本海軍がミッドウェー攻略に四隻の空母を出撃させ、それを迎撃したアメリカ軍が三隻の空母を使用した事で、互いの空母の数も彗星帝国軍の方が多勢で地球側が少数と言う、戦力差も似ていた。
「そうだ。あのカブトガニが発進する前に空母を叩く。これがこの作戦の鍵となる。やってくれるか?」
土方が三人の男たちと二人の小娘に訊ねると、彼らは全員土方に敬礼をする。
それは、自分たちに任せてくれと言う意志表示だった。
そんな彼らに土方はフッと笑みを浮かべた後、返礼する。
その頃の彗星帝国軍侵攻艦隊旗艦、メダル―ザでは‥‥
「提督」
「なんだ?」
「本隊から発進した強行偵察機が、提督との直接通信を終えてから、全く連絡がとれません」
「なにっ!?」
つい先ほど、交信を行った強硬偵察機が行方不明となった事実にバルゼーは驚愕する。
その強硬偵察機は、ヤマトがワープアウトした際、そのヤマトと衝突し消失した事など、バルゼーは知る由もない。
(敵の警戒網に捉えられ、撃墜されたのか‥‥?)
バルゼーが連絡の途絶えた強硬偵察機の行方について思考を巡らせている時、
「バルゼー提督、空母艦隊司令、ゲルン提督より入電です」
別ルートから太陽系へ入った空母艦隊の司令官、ゲルンから通信が入った。
バルゼーは取りあえず、行方不明となった強硬偵察機の事は放っておき、これより地球艦隊に奇襲攻撃を行うであろうゲルンに作戦の最終確認をする事にした。
「よし、繋げ」
「バルゼー総司令、当艦隊はまもなく土星圏へと入ります」
「よろしい。君の艦隊は、第一警戒態勢に入れ‥‥それと、私と君との交信も暫く絶つことになるだろう。その前に作戦を指示しておく。敵の主力は土星衛星タイタンにいる。土星空間に入り次第攻撃を開始しろ!!叩き潰すんだ!!一気にな!!」
「承知しました」
バルゼーとゲルンはそのやり取りを終え、通信を切った。
しかし、これが互いに最後の通信になるとはこの時二人は思いもよらなかった。
ゲルン機動艦隊が土星圏に接近する中、ゲルン提督率いる機動部隊を奇襲すべく、特別攻撃隊は出撃準備を行った。
出撃まであまり時間がなく、作戦の詳細は各艦隊が通信を行って決められた。
今回の作戦内容は、
偵察機隊の編成は、ヤマトのコスモタイガー隊(加藤隊、山本隊)とアナンケの一個部隊を対艦爆装して出撃。
敵艦隊を発見し次第、偵察隊は空母を攻撃して艦載機発進を阻止。
その後は空域に留まり、制空戦闘を行う。
敵艦隊発見の連絡があり次第、各空母から攻撃隊と第2次制空戦闘機隊が出撃、敵空母を攻撃・無力化する。
航空攻撃が成功した後、特別攻撃隊全艦は前進し、砲雷撃戦に持ち込み、空母部隊を殲滅する。
戦況によっては、第三次、第四次、攻撃隊を発艦させる。
攻撃において護衛の敵艦艇は原則として無視し、空母を優先的に攻撃する。
等々――。
この急造機動部隊は、第20任務部隊と命名された。
その艦船編成は、
戦艦ヤマト
戦闘空母
ヨークタウン
飛龍
蒼龍
内惑星系艦隊
戦艦アナンケ
戦艦タイタン
戦艦フェーベ
戦艦長門
戦艦陸奥
戦艦ガングート
アトランタ級
アトランタ
ジュノー
ブルックリン
北上
大井
サラミス級
ジャンヌダルク
ヴァリャーグ
ロロⅡ
那珂
アドミラル・ヒッパー
レパント級
占守
国後
択捉
松輪
佐渡
日振
大東
フラワーⅡ
改コロンブス級空母
ワスプ
フォーミタブル
龍驤
アキーラ
トラファルガー級
トラファルガー
ゴトラント
という数だけでは凄まじい陣容であった。
次回 フェーベ沖海戦
ヒロアカと東方のクロス小説も投稿したのでできたらそちらもご覧ください。
再びリリカル世界のキャラを地球側につかせる予定なのですが誰がいいですか?戦闘機人らは確定しているのですが‥‥
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Dr.スカリエッティ
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エルトリア組
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アインハルト&ヴィヴィオ友御一行様