内惑星艦隊の奮闘   作:島田愛里寿

67 / 212
白色彗星帝国戦も終盤です!


第四十八話 テレサの出現直前

 

マゼラン級松島型戦艦

 

マゼラン級への波動砲搭載計画に基づき試験的に三隻建造されたマゼラン級戦艦。艦首部に波動砲を搭載しており、月村束と出雲梨花の発案で拡散波動砲と収束波動砲の両立化に成功した初の戦艦。しかし、試験結果ではあまりマゼラン級戦艦に搭載してもドレッドノート級とあまり大差なく、普通のマゼラン級と同じように護衛艦用の波動エンジンを四発搭載しているとはいえ、機動力が少々低下したとのことで三隻のみの建造となった。

 

 

【挿絵表示】

 

 

伊吹型重巡洋艦

 

松島型の結果を受けて、量産中だったアトランタ級防空巡洋艦に乗せたほうが汎用性が高いという考えから建造が開始された防空重巡洋艦。アトランタ級に対して魚雷発射口が全撤廃されたが逆に松島型の経験から機動力の向上を計算に入れられていたためアトランタ級よりも機動力はいい。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

「よし!一同そのまま聞いて!これより本艦は、松島型マゼラン級とシステム同期してあのくそデカブツ戦艦に対する波動砲戦を行う!」

 

そう束は宣言した。

 

「し、しかしな束!こんなところで波動砲を使用したら本艦隊も衝撃波が届きかねんぞ!」

 

「うん、確かに衝撃波は来るかもしれない。でもそんなこと言っていたらどのみち地球人は全滅してしまうよ!ならせめて民間人が生き残る方に舵を切りたいんだよ!!」

 

「・・・束」

 

「はっはい!」

 

「犠牲を必要にするような作戦を立案させるように私は教育した覚えはないぞ!!」

 

「う・・」

 

『土方提督』

 

「ん?どうした千冬CIC管制官」

 

『同期システムの調整次第では衝撃波は届かないと思われます。松島型は試験艦としても建造されているのでそこら辺の調整もできるようにしてあります』

 

「そうか・・・束!」

 

「はっはい!」

 

「今回はその作戦を採用するが、次回からは気を付けろ!」

 

「はい!」

 

「ギンガ通信長、松島型に緊急連絡!」

 

「はっはい」

 

そうしてギンガから土方から松島型全艦に緊急連絡が送られた。

 

 

マゼラン級戦艦松島型一番艦<松島>艦橋

 

「艦長!土方提督から連絡です!『松島型の有する収束拡散両用波動砲を用いて敵の超巨大戦艦を撃沈せよ!』とのこと!!」

 

「ふふふ」

 

「艦長?」

 

「なぁ副長。数日前まで想像できたか?このポンコツ試験戦艦が地球を救う希望になるかもしれないなんて」

 

「艦長。たしかにお気持ちは分かりますが、今はそんなこと言ってる場合では・・」

 

「分かっているとも。<厳島><橋立>にも緊急連絡しろ!」

 

「は!」

 

 

そうして<松島><橋立><厳島>はアナンケの両舷に展開し、波動砲へのチャージを開始したが・・・

 

「イギリス本島、ウェールズ地域に着弾!…続いて北アイルランドにも着弾っ!」

 

「日本本土のドック地帯にも着弾!」

 

「くそっ!好き放題撃ちまくりやがって!」

 

ズォーダーの非道な所業にクルーの怒りの声が響く。

 

そんな中CICでは千冬がAIとしての機能を用いて松島型各艦の位置調整を行っていた。なにせいくら収束波動砲の使用もできる両立型波動砲とはいえそもそも波動砲の運用マニュアルにこんな使い方は記載されていないのだから。

 

調整作業はそれだけではない。拡散の範囲や周囲に与える被害も考えなければならない。

 

民間人はほぼ全員が地下に避難しているとはいえ、万一敵艦内部で拡散した波動エネルギーが地上に着弾すれば、広範囲で火災や爆発が起きるからだ。

 

千冬が各艦の位置調整している時にレヴィは戦術長用の波動砲スコープをオープンして照準を朝田砲術長とともに敵艦の中心を照準していた(朝田はスナイパーとしての腕がピカイチで、ヤマトの南部康雄と同等の腕を持ってる)

 

『ひ、土方提督!ヤマトが敵巨大戦艦に向けて前進を始めましたっ!』

 

「何だと!?」

 

土方を含めた全員が表情を変える。

 

 

「まさか、突っ込む気か!?」

 

(‥‥あのバカ!)

 

 

実は直前にドレッドノート級薩摩からヤマト乗員を収容したが、古代艦長代理と雪さんがまだ残っていると報告があったからので束は嫌な予感をしていたのだがそれが当たってしまったのだ。

 

「‥‥発射シークエンスを続けさせろ、束」

 

皆の動揺を抑えるが如く、土方は発射シークエンス続行を命じた。

 

「残り時間は?」

 

「あと4分10秒です‥‥」

 

今<ヤマト>に通信を繋げば、こちらの所在も敵に露見する。

 

情に流されて大義を、地球防衛軍軍人最優先の任務を放棄する事は許されないのだ。

 

ブリッジクルーが皆一様に痛ましい表情になる。

 

「あと2分です!」

 

「<ヤマト>停止しましたっ!」

 

(どういうこと? 機関トラブル?)

 

とはいえ、こちらのやることは変わらない。

 

「‥‥通信長、松島型各艦のエネルギー急速チャージを行わせろ」

 

「了解。松島型各艦、急速チャージ!!」

 

『了解!波動砲チャージャーをメインバイパスに接続!チャージ加速中!!』

 

苦い薬を飲まされた表情のまま、束は前方を睨み続けた。

 

土方は眉一つ動かさず、モニターを見ている。

 

(これが・・・指揮官に必要な非情さか)

 

 

そうして万が一の場合ヤマトごと波動砲発射をしようとした時、艦隊右舷前方に、黄金色がかった光球が出現した。

 




次回 テレサの力

再びリリカル世界のキャラを地球側につかせる予定なのですが誰がいいですか?戦闘機人らは確定しているのですが‥‥

  • Dr.スカリエッティ
  • エルトリア組
  • アインハルト&ヴィヴィオ友御一行様
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。