内惑星艦隊の奮闘   作:島田愛里寿

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第五十九話 雷王作戦

雷王作戦実行のために土星圏へのワープを行おうとしていたアマテラスやヤマトを筆頭とする戦艦部隊は予想外の出来事に出くわした。

 

土星圏に集結しているはずのガトランティス残党艦隊が木星圏にワープしてきたのだ。

 

「どっどういうこと!?」

 

これにはいかに秀才の束も混乱した。

 

「ふむ。おそらく相手も背水の陣ということで先手を打ってきたのだろうな」

 

「先んずれば人を制すならぬ先んずれば事を制すってやつですか」

 

ディアーチェは敵の現状を正確に分析し、それに朝田はことわざをもじって応対した。

 

「望むところだよ!返り討ちにしてやる!」

 

レヴィ戦術長も気合十分だが・・・

 

『しかし、雷王作戦はどうするのですか?』

 

アインスは司令部からの指示である雷王作戦をないがしろにするわけにもいかないのでは?と苦言を呈していたが、山南司令から緊急連絡が入り、雷王作戦は木星圏で実行することと、包囲艦隊に後退命令を出したが到着は予定よりも大幅に遅れるだろうという通達が来たのでやむなく雷王作戦を実行することとなった。

 

 

『束、敵艦隊の詳細な編成が割り出せた。アポカリクス級空母1 ゴストーク級ミサイル戦艦8 ククルカン級襲撃型駆逐艦12だ』

 

「ずいぶんな数を繰り出してきたね・・・とはいえ包囲艦隊到着までは凌がなくちゃならない。各員の奮励に期待する!」

 

「「「「は!」」」

 

戦艦部隊は作戦通り敵旗艦を短時間で沈めるため、波動砲のチャージを開始する。

 

アマテラスは拡散波動砲の高速チャージを開始し、ヤマトと他の主力戦艦も収束波動砲にエネルギーバイパスを接続することで高速チャージ開始した。ユリシーズとガングートはチャージが完了するまでヤマト航空隊とアマテラス航空隊とともに左右から接近してくる駆逐艦隊の迎撃を担当した。

 

やがてエネルギーチャージが終了すると五隻の波動砲搭載戦艦から波動砲が放たれる。

 

 

アポカリクス級空母

 

「か、回避急げ~!」

 

「だっだめです!間に合いません!!」

 

放たれた波動砲は中央部に展開していた敵艦隊を跡形も無く消滅させた。

 

地球軍の戦艦から放たれた高エネルギー砲の威力を見て、兵士たちに動揺が見られる。

 

 

アポカリプス空母の後方 ゴストーク級ミサイル戦艦

 

「ふ、副指令!我が方の旗艦が轟沈を!全艦隊に混乱が生じています!このままでは!」

 

艦隊司令が戦死し、しかも戦死の原因が強力な兵器によるものだという理由が指揮系統の混乱に拍車をかけた。

 

「なんという…なんという電光石火の攻撃だ…」

 

その動揺と混乱を目の当たりにした副指令はある非情な決断を下した。

 

「‥‥特攻だ!」

 

「は?」

 

「混乱する指揮系統をまとめるにはこれしかない!我々が先導して特攻し、他の艦に今、何をするべきなのかを伝えるのだ!」

 

「しっしかし!それでは!!」

 

「あとのことは、第十一番惑星に残っている本隊が何とかしてくれる!今我らがするべきなのは!木星圏に集結中の地球軍の主力を可能な限り損耗させること!敵を倒さぬままで退却するなど断じて許されん‥‥彗星帝国ガトランティスの兵士として誇りとともに潔く散ろう!!!」

 

「は、はい…!」

 

そのころアマテラスやヤマトを主体にする戦艦部隊は当初の目的どおり、敵旗艦を沈めたのを確認し、敵戦列後方へ離脱するための行動をとった。

 

しかしここで敵艦隊は思わぬ行動に出た。

 

アマテラスCIC

 

『ん?』

 

『どうしたアインス?』

 

『いや・・・・!こっこれは!』

 

アマテラス艦橋

 

『た、束司令!敵艦隊が変針を開始している!!』

 

「え!?」

 

『束!敵艦隊の一部が基地方面にも侵攻しているぞ!!』

 

「ちーちゃん!包囲艦隊は!?」

 

『駄目だ!到着まであと五分はかかる計算だ!』

 

「やはり、新米の立てた作戦に頼りすぎるのには無理があったか…」

 

ディアーチェは予備の案が書かれていなかった作戦案を安易に信ずるのには無理があったと後悔していたが…

 

「今言っても仕方ないでしょ!迎撃はじめ!」

 

「「「「は!」」」」

 

そうして艦隊は特攻を仕掛けてくる敵艦の迎撃を開始したがアマテラスの強みがここで生きた。何せ艦首方向に九基もの三連装主砲を搭載しているので前方から向かってくる敵艦をハチの巣にできたのだ。しかし、ガニメデ基地方面に向かっていった敵艦には手が回わず・・・

 

『敵艦が突っ込んでいくぞ!』

 

「く!後部主砲じゃ狙えない!」

 

そうしてあきらめかけた時‥‥

 

ボキュゥゥゥン!!

 

「「「「「へ?」」」」」

 

突っ込もうとした敵艦が火炎の渦にのまれていった。

 

「あ、あれって・・・」

 

『後方に友軍艦確認!艦種識別!ほ、ホワイトアヴェンジャー!!』

 

 

【挿絵表示】

 

 

なんと小惑星帯で待機していたはずのホワイト隊が展開していたのだ。

 

そして時を同じくして重巡洋艦部隊と駆逐艦部隊・フリゲート艦部隊が到着し、ガトランティス艦隊を殲滅した。




次回 土星圏奪還・接触・ある艦の復活

再びリリカル世界のキャラを地球側につかせる予定なのですが誰がいいですか?戦闘機人らは確定しているのですが‥‥

  • Dr.スカリエッティ
  • エルトリア組
  • アインハルト&ヴィヴィオ友御一行様
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