内惑星艦隊の奮闘   作:島田愛里寿

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時系列は旧作やPSゲーム版準拠にしました。




第六十四話 尋問開始

土星圏のタイタン宙域にて大山の手によって修復された雪風・改が戦線復帰していたころ。

 

 

ビー!ビー!

 

『あ~。月村通信長、月村医務長、更識保安隊副隊長!今すぐに作戦室に来い!!』

 

アマテラスの艦内放送にてディアーチェがフェイトたちの世界に関わりがありそうな三名を呼び出していた。

 

 

数分後

 

「お待たせしました」

 

「「‥‥」」

 

「うん、ありがとって!どうしたの?」

 

三人が作戦室に出頭してきたが、全員何か思いつめた顔をしていた。

 

「その表情だともしかして三人とも…」

 

「生存者を知っておったのか?」

 

「「「はい」」」

 

そうして三人が説明を始めた。

 

リニスは生存者の中で最も階級が高かったフェイトを幼少期から見てきたことを話した。

 

フェイトは束の前のリニスのマスターであったプレシア・テスタロッサが作ったかつての娘のアリシア・テスタロッサのクローンであったのだ。そして彼女と彼女の使い魔のアルフの魔法の教師をしていたそうだ。とはいえ契約が終わると消滅するところを見せたくないので黙って転移したという。

 

ギンガは小さいころに妹のスバルとともに次元港の事故に巻き込まれ、フェイトに助けられた過去があり、ティアナとはスバル経由で知り合いとのこと。

 

更識(ドゥーエ)はJS事件の際に直接戦闘はしていないがフェイトとティアナとは敵対関係であった。

 

つまり、リニスは今更顔を合わせていいのか?

 

ギンガはスバルのことも気になるが今は防衛軍軍人であるので顔を合わせずらい。

 

更識は気まずいのと時空管理局に無理やり連れ帰されるのでは?と悩んでいたのだ。

 

「な、なるほど」

 

「まさか全員が面識があるとは」(更識は違うかもしれんが‥‥)

 

『あ、あの…』

 

「「「「「ん?」」」」」

 

『私も面識があるのだが‥‥』

 

「「「「「へ?」」」」」

 

そうしてアインスも説明を始めた。かつて自分は闇の書と呼ばれていた夜天の書の管制機であったが書の自動防衛プログラムであるナハトヴァールが暴走。制御できなくなり、様々な主を殺してしまっていたというそしてその悪循環を止めてくれたのが闇の書最後の主にして夜天の書の主である『八神はやて』と海鳴市在住だった魔導士の『高町なのは』。そしてもう一人が『フェイト』であったという。

 

ちなみにその際の戦闘映像がなぜかあったのでアインスが再生したのだが…

 

「本当にディアーチェそっくりだな」

 

「ああ、瓜二つだな」

 

「やかましいわ!!それにあのフェイトとやらはうちのレヴィにそっくりではないか!!」

 

「うん。それになのはとか言う子は…」

 

「星奈ちゃんにそっくりですね」

 

途中から入って来た千冬とシュベルトもそっくりだと認めた。そして月村家にて生活している束とリニス、千冬、更識。そして面識があるディアーチェは星奈がなのはに似ていると断言した。

 

「高町家の先祖に確かなのはって人はいたはず…だけど高町家が魔導士だったとは聞いてないなぁ」

 

「剣術の隠れた名家であったとは聞いておったがの」

 

(ちなみに星奈はディアーチェはもとより家族にも魔導士であることを隠してます)

 

「まぁそこらへんは後でよかろう。で、ギンガ、リニス、更識、貴様らを呼んだのはほかでもない。これから生存者どもの尋問を行うのだが、貴様らにも来てほしいのだ」

 

「「「ええ!?」」」

 

さすがに驚く。先ほどの話を聞いていたのか!?と疑うほどだ。

 

「なにも強制じゃないよ?でも、支援艦が来るにはしばらくかかる。それにそもそもうちの艦隊はイスカンダル星に急いで向かわなきゃならない。あと、航海してたら管理局の艦に出会うことができるかもしれないのなら生存者は乗せたまま航海したほうがいいと私は思ったの。なら今会わなくても艦内で結局会うことになるでしょ?なら今あった方がいいと考えたわけ」

 

「な、なるほど…」

 

説明不足とはこのことだ。

 

 

そのころ医務室では・・・・・

 

「う、ううん。こ、ここは?」

 

テリオスの機関部付近にて倒れていた神堂慧理那が目を覚ました。

 

「む。目が覚めたか?」

 

「あ、あなたは?」

 

「私は鏑木美波。戦艦アマテラスの医務官だ、運否天賦だな」

 

「う、うん?」

 

「どうにかなったという意味だ。やれやれ異星人の検査は二度目だが無事に済んだな」

 

そう、鏑木は現在ジャブロー基地にて経過観察中のシャルロット・デュノアの検査も一時期やっていたのだ。

 

「はい。ココア」

 

「あ、ありがとうございますってしょっぱ!」

 

「宇宙人魚名物[塩ココア]」

 

「え、もしかしてココアに塩を入れたんですか?」

 

「ムフー」

 

 

というやり取りがあったとか。

 

 

そのころ、用意された部屋でこれからどうなるのか?

 

と、不安にかられていたティアナ。

 

そして、この艦にどうしてリニスが何故いるのかと考え込むフェイト。

 

そこに、

 

 

 

コンコン

 

 

 

部屋をノックする音が聞こえた。

 

 

 

「は、はい」

 

 

 

「少しいいかな?」

 

 

 

部屋の外からは、二人の知り合いの声に似た声が聞こえ、少々二人は戸惑ったが声から女性の乗員が来たと思った二人。

 

まぁ、今後の事で話し合い等もあると思い、フェイトは「どうぞ」と言って、来訪者を部屋に招いた。

 

 

 

「失礼します」

 

 

 

部屋に来たのは軍帽を被り黒いスラックスのズボンに黒いジャケット、白い手袋と同じく白いスカーフを首に巻きピンクの髪をした女性と二人がよく知る人物にそっくりな人物だった。

 

「初めまして、私は地球防衛軍内惑星系艦隊総司令官兼艦隊臨時総旗艦アマテラス艦長を務めている、月村束です。そしてこっちが…」

 

「同じく内惑星系艦隊副総司令官兼アマテラス副長を務めているディアーチェ・K・クローディアだ」

 

 

二人は敬礼しながらフェイトとティアナに自己紹介をする。

 

当然ながら、ティアナは一瞬驚いた。

 

仮にも戦艦と一個艦隊を預かる身であるから、かつて地上本部の本部長を務めていたレジアス中将の様な厳つい年上の人物なのかと思ったのだが、今、自分たちの目の前にいる艦長はどう見てもフェイトと同年輩に見えたし、ディアーチェがかつて世話になった上司そっくりであったからだ。

 

しかし、フェイトは束とディアーチェの年齢のことよりも別のことに驚いていた。なにせ束は声がなのはそっくりだし、ディアーチェは見た目が髪の色以外ははやてそっくりなのだから。

 

「じ、時空管理局所属、執務官のフェイト・テスタロッサ・ハラオウンです」

 

「お、同じく時空管理局所属第二補佐官のティアナ・ランスターです」

 

(え!?この艦長さんの声、なのはにそっくりだよ!?!!)

 

(本当にそっくりですね…)

 

慌ててフェイトとティアナも立ち上がり敬礼しながら、自己紹介をしたが念話では束の声がなのはそっくりなのに驚いていた。

 

(やっぱりうちの戦術長にそっくり…)

 

(しかし、こやつの方が真面目そうだな)

 

束とディアーチェもフェイトと名乗る女性がアナンケ時代から総旗艦戦術長を務めているレヴィ・ザ・スラッシャーにそっくりなのに驚いたが、二人ともさすがは鬼竜の教え子なだけあり、表には出さなかった。

 

一方フェイトは、

 

(月村‥‥すずかと同じファミリーネームなんだ‥‥)

 

と、束の苗字と地球に居る親友の苗字が同じ事に意外性を感じていた。

 

そして双方一息つき、

 

「この度は救助していただき、ありがとうございました」

 

「ありがとうございました」

 

と、二人は深々と頭を下げる。

 

「いやいや、一度遭難事故が起きたら、全ての仕事を中断し、いかなる困難を冒してでも遭難者を助けに行くのが、船乗りの務めだよ。それは星の海でも変わないからね」

 

応えた束はフェイトとティアナに着席を進めた。

 

相向かいに座る束、ディアーチェとフェイト、ティアナ。

 

「こういう場を設けたのは、双方の情報交換と今後の方針について話し合いたいからだ。君たちもまた、我々に色々と訊きたい事があるだろう?」

 

「はい」

 

そう話すディアーチェに頷くフェイト。

 

「あ、あの‥‥」

 

フェイトはまず、この地球が自分たちの知る地球なのか疑問に思い、束に訊ねる。

 

「今は西暦何年ですか?」

 

「今年?」

 

「はい」

 

「今年は西暦2201年だよ。もっとも後一ヶ月ほどで2202年になるけどね‥‥」

 

「‥‥」

 

束から今年の年号を言われ、フェイトは絶句する。

 

(2201年!?確か今年、地球は2015年の筈‥‥私たちは、二百年以上の未来に来た事になるの!?)

 

絶句するフェイトを尻目に、ディアーチェは、

 

 

 

「我ら地球防衛軍は、貴様ら二名と医務室で治療中の二名を救助者として保護する。アマテラスと現在作戦行動中の僚艦、ヤマトならびに内惑星系艦隊各艦の艦内は地球連邦の法律と地球防衛軍の軍規が適用されるが、堅苦しく考えず、普段どおり過ごしてもらえばよい」

 

と、フェイトたちの待遇を言う。

 

(ヤマト!?)

 

一方、フェイトはディアーチェの口からテレザートで聞いた宇宙戦艦の名前が出てきたことを聞き逃さなかった。

 

更に、束はさり気無くそこに付け足す。

 

「ただし、“魔法”を艦内で行使するのは遠慮ねがいたい」

 

「うむ」

 

「なっ!?」

 

「っ!?」

 

束の口から出た言葉にフェイトとティアナは文字どおり凍り付いた。

 

管理世界の住人ではないはずの彼女の口から出た『魔法の行使』と言う言葉。

 

管理外世界の住民に魔法の存在を知られてはならない。

 

管理局員なら誰でも知っている。

 

もし露見した場合は本人を現地協力者にして監視下におくか、記憶を消すか、身柄を拘束して管理世界に住まわせるかの選択しかない。

 

〔要は口封じか、誘拐・盗撮に近いのだが、そのことに管理局員は気づいていない〕

 

 

 

(ど、どうしよう‥‥)

 

 

今、ここにいる管理局員は自分とティアナだけ‥‥

 

(助けてくれたこの人たちに、恩を仇で返す事なんかできない。それに‥‥)

 

目の前にいる束とディアーチェの腰の辺りにホルスターに入った拳銃らしきものをぶら下げられているし、一見隙だらけに見えるが、その内に強烈な威圧感が感じられる。

 

フェイトは執務官としてそれなりの経験を積んできた。

 

経験に即した本能が声高に主張する。彼らを敵に回すのは危険極まりない事だと。

 

それに艦長と副長であり、艦隊総司令官とその副官である彼女らに何らかの危害を加えれば、この艦の乗員は自分たちを救助者から襲撃者に変え、それなりの手段を講じるだろう。

 

不審な挙動をしようものならどんな目に遭わされるかわかったものではないし、医務室にはまだ二人が残っているのだ。同僚として彼女らを危険にさらすわけにはいかない。

 

「分かりました」

 

フェイトとティアナは自らが置かれた立場から、自分達には管理局の法律をこの場で強引に行使する事は不可能だと判断し、二人の言葉に従った。

 

「それと、執務官殿はもう気づいているみたいだけど、この艦にはお二人の知り合いが乗っている様だから、紹介します」

 

「っ!?」

 

「?」

 

束の言葉にフェイトは身体をビクッと震わせるが、ティアナは首を傾げた。

 

(本当に合わせて大丈夫かの?倒れたりせぬよな?)

 

‥‥すこしディアーチェが不安気味だったがこの際ほおっておこう。

 

 

「いいよ」

 

束が声をかけると、部屋に三人の女性士官が入って来た。

 

「っ!?」「え!?」

 

その三人を見てフェイトとティアナは驚愕した。




次回 再会

再びリリカル世界のキャラを地球側につかせる予定なのですが誰がいいですか?戦闘機人らは確定しているのですが‥‥

  • Dr.スカリエッティ
  • エルトリア組
  • アインハルト&ヴィヴィオ友御一行様
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