内惑星艦隊の奮闘   作:島田愛里寿

89 / 212
お待たせしました。


第六十六話 情報共有

三人の衝撃的な再会から少しして‥‥・

 

「さてと、もういいかな?」

 

「「は、はい」」

 

束は尋問を再開した。

 

「あ、あらかじめ言っておくけどこれは尋問とは名ばかりであくまでも任意の物だから別に答えたくないことや機密保持の観点から言えない点は別に言わなくていいよ。罰則は特にないし」

 

「「分かりました」」

 

束の説明に二人は納得した。

 

「じゃあまず一つ目の質問、ハラオウン執務官の執務官とは具体的にはどんな立場なの?」

 

「は、はい。執務官とは簡単に言うと時空管理局が管理する世界で発生した犯罪のうち、特に凶悪犯罪だったり、規模が大きい事件の捜査を担当しています」

 

「なるほど…‥(刑事みたいなもんかな?)」

 

フェイトの答えに束は時空管理局の執務官とは地球における刑事やFBI捜査官のようなものだと解釈した。

 

その答えを聞いていたディアーチェは‥‥

 

(ふむ‥‥あらかじめ確保していた情報と相違ないか…しかしこやつらはやけに若いな?古代や我らと同年齢に見えるのだが?それにこやつらはもとより医務室におるメンツも同じく魔導士と聞く、時空管理局とやらは魔導士以外はあまり出世できない組織にしか見えん。敵対組織にいたという更識にあとで第三者目線でどう見えていたか確認してみるか)

 

と内心考えていた。

 

 

次にフェイトが質問してきた。

 

「なぜお二人は魔法のことを知っていたのですか?」

 

まず、フェイトが質問内容は、やはり管理外世界の住人である束とディアーチェが魔法の存在を知っていた事が気になっていたからだ。

 

「ああ、リニスやギンガが居たと言う事もあるけどね、実は防衛軍はすでに時空管理局艦と一度接触していたんだ」

 

その言葉に二人はギンガを見たが、

 

「ああ、いやいやギンガが乗ってた艦は民間船だったからカウントされてないよ。この艦なんだけど‥‥」

 

そういって束は次元航行艦ノアの映像を出した。

 

XV級次元航行艦ノア

 

【挿絵表示】

 

 

「え!?」「ノア!?」

 

その映像に二人は驚いた。

 

「ん?知っていた艦だった?」

 

「は、はい」「行方不明になっていて何度か私たちも捜索に参加していたので‥‥」

 

実はノアは多発していた行方不明艦事件の中でも最初期に行方不明になっており、大規模な捜索作戦が組まれた艦でもあった。

 

「そう、実はこの艦は以前に太陽系内に突然転移してきてね。救助活動を実行したんだけど一名を除いて全員の死亡が確認されたんだ」

 

「ッ!」「そ、そうですか…」

 

ノアの乗員が一人を除いて全員殉職していた事実を知り、いたたまれなくなるフェイトとティアナ。

 

「で、その後に艦を調査した際に時空管理局についての情報を艦内のコンピューター等から知ったんだ。まぁ情報収集は私と上層部からの指示もあっての行動だから君たちが責任を感じる必要はないよ」

 

「は、はい」

 

力なくフェイトも頷いた。

 

ギンガやリニス、更識が居たとはいえ、防衛軍側としたら、管理局は未知の組織である。

 

その未知の組織についての情報収集は当然の事だろう。

 

自分たち、管理局がその立場にあれば同じ事をするだろうから、目の前の彼らを責めるのは筋違いと言うものだ。

 

ただ問題は、もし本局がこの事を知ったらどんな事になるのだろうかと言う事である。

 

ちなみにノアは現在はジャブロー要塞のドックエリアにある月村造船のドックで分解調査中だが、機関部や次元航行装置・魔道炉は防衛軍の研究機関に送られていて徹底的に調べる予定であった。

 

「まぁこっちの話はいったん置いといて、そっちから質問はあるかな?機密事項以外だったら可能な限りは答えるよ?」

 

「あ、ありがとうございます。では我々、管理局でもそうなのですが、地球防衛軍の方も人材不足なのですか?」

 

フェイトは自分と同年齢の束やディアーチェが数個艦隊の総司令官と副司令官を務めているのに疑問をもって質問した。ティアナもそう思っているようだが…

 

「あ~なるほどねぇ」

 

「それについてはな我らの地球は九年前まではガミラスという異星人と星間戦争をしていて総人口が半数以下に激減してしまってな、さらに半年くらい前にはガトランティスという異星人の侵攻を再び受けて艦隊もほぼ壊滅。人手がどの分野でも足りておらんから素質があれば昇格させておる。年齢にこだわってられんのだ」

 

「「‥‥」」

 

ディアーチェの返答を聞いて二人は沈黙した。戦争が原因であれば納得できる、しかし目の前の二人はそんな激戦を生き抜いてきたことを聞いてフェイトは押し黙ってしまった。

 

「あ、あの‥‥」

 

今度はティアナが質問をした。

 

「なんで三人は防衛軍に任官しているんですか?」

 

まぁリニスに関していえばマスターの束が志願するなら自分もということで納得できるし更識(ドゥーエ)も防衛軍に任官しておけば管理局から逃げれるということも納得はできないが理解はできる。

 

(ちなみにドゥーエは亡命の際に戦闘機人の技術を防衛軍と連邦政府に開示しており、今後の義手技術などに大きく貢献していた)

 

「まぁこの三人が任官したのも戦争が原因なんだけどねぇ‥‥」

 

束は三人に話してもいいかな?という視線を送る。

 

「フェイト、ティアナさん‥‥私たちが経験した戦争‥‥映像ではありますが、それを見る勇気はありますか?」

 

「えっ!?」

 

「戦争の‥‥映像ですか‥‥?」

 

リニスがフェイトとティアナの二人にガミラス、そして白色彗星帝国との戦闘記録映像を見るかと訊ねる。

 

「ギンガはそれを見たの?」

 

「はい‥‥ガミラスとの戦争をこの目で見てこの身で体験し‥‥彗星帝国との戦争に関しては私も防衛軍士官として、その戦いに参加しましたから‥‥」

 

「「‥‥」」

 

 

二人はしばし黙り込んだが、

 

「「お願いします」」

 

と、もう一つの地球が辿った歴史を見る事にした。

 

 




次回 過去の戦争

次回は内惑星戦争も多少取り上げます!

宇宙戦艦ヤマトという時代のネタが含まれるかと…

再びリリカル世界のキャラを地球側につかせる予定なのですが誰がいいですか?戦闘機人らは確定しているのですが‥‥

  • Dr.スカリエッティ
  • エルトリア組
  • アインハルト&ヴィヴィオ友御一行様
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。