「どうなってるんだ…この赤い本」
義守が那由他の持っていた赤い本を持ち、ふざけるな!!と言ってから10分後。義守は母親の作ってくれた朝食を食べながら那由他が持っていた本を読んでいた。だが、本の中に描かれていた文字は日本語は勿論、古代の様々な壁画に書かれている象形文字等と違った文法や文字で描かれており…普通には読めない。だが、どういう訳か義守にはその文字の意味が理解できたのだ。
「義守。本を読んでないで食事に集中しなさい」
だが、食事を取っている間にスマホや漫画を読むのは勿論注意されることだ。社会人ならば仕事のやり取り等でやむを得ない場合が有るが、ましてや中学生がそれを行うのはダメだろう。なんせ、漫画や本そしてスマホが汚れてしまいかねない。それ故か義守は母親に怒られてしまった。
(第一の呪文、ザケル。最初のページにはこれだけか。その次のページには第二の呪文、ザケルガ。3ページ目にはラシルド。その次はバオウ・ザケルガ。何で見たことがない文字なのに読めるんだ?
いや、それより呪文なんて馬鹿馬鹿しい。アニメや漫画の世界だけだろ…いや、那由他の奴朝から電撃だしたしな)
本のページには呪文とその名前が書かれており、効果は書かれていない。だが、日本語でも英語でもなく見たことがない言語で書かれていたが、不思議と義守には読めていた。
4ページ目のバオウ・ザケルガ。そう書かれた次のページを捲るが、未知の言語が書かれており…全く読むことが出来ない。その次のページも同様であり、そこから先は全く理解できなかった。
「お袋。ここ、文字が読めるんだが」
義守は1ページ目に戻り、そこを指差す。ザケルと書かれている筈であったが…
「読めないわよ、こんな文字。それより早く食べなさい。あと、家に居るなら那由他ちゃんの面倒を見ることよ」
お袋は読めないようだ。
「えっ?(俺しか読めないのか?ザケルって書いてるだろ)」
どうやら、この赤い本に書かれた文字は義守でしか読めないようだ。当然だ、もし他の人も文字の意味を理解できたらイタリアで仕事をしている義守の父親である吾妻義嗣も読めている筈なのだから。
「分かったよ、ガキのお守りを選ぶなら学校に行くよ。だけど、この本は借りて行くぞ」
義守はそう言うと食事を途中で切り上げ、久し振りに中学の制服に着替え終わると那由他の赤い本をカバンに詰め込み…中学校に登校していった。
「ごめんね那由他ちゃん。義守も小学校の頃は普通に友達と仲良く遊んでいたの。あの子が学校に行かなくなったのは1年生の2学期からなのよ」
「なんと!私は学校と言うのは良く知らんが、義守も昔は友達が居ったのか」
そんな義守が学校に通わなくなったのは中学1年生の2学期からだった。
「それでね…私の話を聞いてくれる?」
「勿論なのだ、母上殿!!」
モチムギニュータウンにある中高一貫校の彩華学園。そこが義守達が通う学校である。
中高一貫校であり、ここに通う中学生は他の高校を希望しない限りは彩華学園高等部に必然的に進学する事に成るのだ。因みに私立の中高一貫校ではなく公立なので、最近有名に成ってきた同じく千葉県にある駒王学園と違って入試テストを受ける必要がないのである。
「ここが義守の学校だの!!大きいのだ、まるで城のようなのだ」
そんな彩華学園の正門前。未だ8時15分の為か中等部や高等部の制服を纏った多くの学生達が学園に入っていく。だが、そんな彩華学園の前に普段は見慣れない人物が居るためか一部の生徒達はチラリチラリとその人物を見ながら正門を潜っていく。
「あの子、誰かの弟かな?ちっちゃくて可愛い!!」
「誰?外人?外人ってつったら高等部のライザー・フェニックスぐらいしか居ないよな?」
「でもなんで小1位の男の子がダンボール持ってるんだろう」
その人物とはどういう訳かダンボール箱を手に持った那由他であった。那由他は義守の学校での様子を見るために、この彩華学園にやって来たのだ。
しかし、那由他は彩華学園の生徒ではない。故に部外者として摘まみ出されてしまう可能性が高い。その為か、那由他は潜入してバレないようにダンボール箱を持ってきたのだ。理由はダンボール箱を被ってやり過ごす為だ。
「うむ…いくかの!!」
那由他はいざ、義守の様子を見守るために正門をくぐる。しかし、最近の学校は事件とか起きた影響なのか警備が厳重だと言うこともあってなのか……
「はい、そこの君。こっち来てね」
「うぬ!?」
案の定、警備員に停められるのであった。
「あの時の雷撃はあの子か?悪魔……ではないな。堕天使でも天使でもないだとしたら…だが、間違いなく気配は人間じゃないな」
そんな警備員に連行される那由他を見た人物が校門をくぐる。彼の名前はライザー・フェニックス。表向きは海外から留学にやって来た世界的製薬会社フェニックス家の三男坊であり、彩華学園高等部2年生の男子生徒で…唯一、ライザーしか部員が居ない探偵倶楽部の部員でもあるのだ。
そんな探偵倶楽部は部員がライザーだけなのは訳がある。と言うのか良く考えてほしい、部員が1人だけでは部活は設立できない…最低でも5人程の人数が必要だ。だが、この探偵倶楽部は部員1人でも成り立っているのは訳がある。と言うのも、探偵倶楽部はモチムギニュータウンの管理者であるライザーの隠れ蓑なのだから。
ライザー・フェニックスは悪魔である。そして、この際に説明するが日本は現在…支配してるのは日本人ではない。悪魔なのだ。悪魔は300年程に開発した
だが、ライザーは家では良く思われていない。三男なので家督を継ぐのは不可能であり…ライザーは小学生の末妹を除けば家では唯一
次期当主であり、悪魔の中でも上から数えて上位にくる程の強さを持つ長男。表向きの製薬会社を世界的企業に成長させた次男。そんな優秀な兄二人と比べると…実力でも知能でも劣るライザー。そんな劣等生の烙印を押されたライザーはそこまで重要地点ではないモチムギニュータウンの管理者にされて…半ば強引に人間界に左遷されたと言っても良いだろう。
「おい、どうして此処にガキんちょが居る?」
そんなライザーであるが、那由他が人間ではないと見抜き…那由他に話し掛ける。だが、今は登下校の時間であり、普通に裏側の事を知らないカタギの生徒達ばかりだ。故か、ライザーは那由他が人間ではない事を告げず、警備員と那由他に近付いて話し掛けた。
「これはライザー様!!」
「今は日中だ。俺が許可する、その子を学園に入れてやれ」
「はっ!!君、通って良いぞ」
そしてこの彩華学園は悪魔が日本政府と自治体に作るように命じた学園であり、警備員も悪魔に雇われた人間である。故に、落ちこぼれとは言えライザーが指示を出せば警備員は従ってくれるのだ。
「うむ!!ありがとうなのだ!!」
(コイツ…一体何なんだ?少なくとも、俺が今まで出会った事がない存在だ。それだけは分かる)
なにはともあれ、ライザーのお陰で那由他は学園に入れたのであった。
一方の禍の団。
「曹操。未だ龍神バハムートの実と仮面ライダーブラックの実は見つからないのか?」
「ああ…」
禍の団は未だリュウリュウの実モデル龍神バハムートの実、そしてヒトヒトの実モデル仮面ライダーブラックの実を確保出来ていなかった。突如として消えたバハムートと仮面ライダーブラックの悪魔の実。捜索も虚しく、未だ見つけれていない。
「そうか、まあ良い。解き放った実験体100人の何人かとそのパートナーは好き勝手に暴れてくれてるようだな。人間が力を持てば力に溺れ、欲望の限りを尽くす」
サタナエルは曹操にそう告げた。
那由他と同じく、世に解き放たれた100人の実験台とそよ魔本に選ばれたパートナーだが、その一部は文字通り欲望の限りを尽くしているようだ。ある者は悪魔の実と魔本の力で発現した呪文を使い、犯罪行為に手を染めて楽に金を稼いだり、嫌いな奴を文字通り消したりと様々だ。今まで無力だった人が突如として強大な力を手にしたのだ…こう言う事もあるだろう。
「実験台同士での殺し合いもしてくれてるようだ。中には悪魔の実と神器…両方の力を振るう者も居る。ソイツ等は魔本を通じてメッセージを送り、禍の団に入団させるのも良いだろう。良い戦力になる」
「そうだな。それよりサタナエル…ウツセミの件だが」
「ああ、ちょうど…豪華客船に修学旅行生が乗ってたのでな。沈没に見せかけて誘拐した。良いサンプルに成るだろう」
この半年後、那由他と義守、ライザー、そしてこれから出会う仲間達は新たな事件に巻き込まれるのだが、それは未だ彼等は知らない。
次回は後編
muscle復活まで残り8日(作品内時間)
所でおっぱいドラゴンどうする?その1
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優遇するべき、強い悪魔の実
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ネタの悪魔の実を食べてくれ
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ムシムシの実 モデルじょうじ
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悪魔の実?奴には勿体無い