愛讐越界特異点カムラン   作:Pon_De_hutago

4 / 9
4章 選択肢はひとつ

 ()ってきたフィン・マックールとの

戦闘(せんとう)が始まる。

(きり)の深い森の中、

ランスロットはフィン・マックールの

魔術(まじゅつ)猛攻(もうこう)(かわ)しながら走る。

木々(きぎ)(はさ)んで並走(へいそう)する二人、

(やり)()るえない木々(きぎ)(あつ)まりへ

誘導(ゆうどう)するも、

ランスロットへ()けた魔術(まじゅつ)

(まわ)りの樹木(じゅもく)除去(じょきょ)にもなっていている。

(うま)い・・・・!

流石(さすが)(かがや)けるフィン・マックール。

しかも、こちらは(きり)でギリギリまで

木々(きぎ)配置(はいち)が見えないが

(かれ)には周囲(しゅうい)(すべ)てが

見えているようだ。

おそらく魔術(まじゅつ)

感知(かんち)しているのだろう。

(てき)(きょ)()くのは(むずか)しいか。

ならば・・・。

「『無毀なる湖光(アロンダイト)』」

(みずうみ)魔力(まりょく)直線(ちょくせん)(はな)つのではなく(はじ)けさせた。

(てき)()たるだろうが

おそらく(たい)した効果(こうか)()いだろう。

目くらましだ。

止まらず(はな)たれるフィンの

水の魔術(まじゅつ)連射(れんしゃ)(かわ)しながら、

()かう先の木々(きぎ)()って

(えだ)(つた)い、上昇(じょうしょう)する。

パルクールという(やつ)だ。

木々(きぎ)(あたま)が見える位置(いち)まで

上昇(じょうしょう)(かれ)頭上(ずじょう)めがけて降下(こうか)する。

当然(とうぜん)のように(やり)穂先(ほさき)(かか)げて

(むか)()ってくる。

だが、()()いで

私が負けることはない。

穂先(ほさき)(けん)()らえ、

素早(すばや)()()()()てて(すべ)()む。

「もらった!!」

(なが)れるように袈裟斬(けさぎ)りを(はな)つが

そこにはあるべきフィンの身体(からだ)がない。

(かれ)魔槍(まそう)魔術(まじゅつ)(ちゅう)()いていた。

しまった。

(おも)った時にはもう(おそ)い。

着地(ちゃくち)したところで死を覚悟(かくご)した。

地面(じめん)(ふか)くぬかるんでいて

身体(からだ)がそのままハマっていった。

()聖剣(せいけん)ごと(かた)(たか)さまで

ぬかるんだ地面(じめん)()まってしまった。

頭上(ずじょう)にはフィンの

魔術(まじゅつ)展開(てんかい)される。

霊体化(れいたいか)して()けようとは(おも)わないことだ。

いかなセイバーでも霊体化(れいたいか)した状態(じょうたい)では

()魔術(まじゅつ)浄化(じょうか)しきってしまうからな」

(きり)(なか)からフィンが姿(すがた)を見せた。

「なに安心(あんしん)しろ。

(きみ)をこれ以上(いじょう)攻撃(こうげき)する気はない。

話をしよう。

(きみ)我々(われわれ)仲間(なかま)のランスロットではないのだろう?」

 

 不敵(ふてき)()みを()かべて

(かれ)(あゆ)みを()せてくる。

すると、いきなり(かれ)自身(じしん)親指(おやゆび)

口に()()んできた。

「ッ?!」

「『親指かむかむ智慧もりもり(フィンタン・フィネガス)

(おどろ)かせてすまないが、

(すこ)複雑(ふくざつ)な話をするからね。

これで円滑(えんかつ)に話が(すす)むだろう」

「マスターに()手段(しゅだん)(えら)ばないな」

我等(われら)(みな)そうさ」

そういう(かれ)(すこ)(なつ)かしむように微笑(ほほえ)み、

この特異点(とくいてん)(なぞ)

(はな)(はじ)めた。

 

 (おとこ)らは人理修復(じんりしゅうふく)()し、

最後(さいご)にマシュを(うしな)った。

男は不可能(ふかのう)()かっていても

なんとか彼女(かのじょ)蘇生(そせい)させようと

研究(けんきゅう)執心(しゅうしん)していた。

マスターとしての業務(ぎょうむ)

継続(けいぞく)していたいし、

気持(きも)ちの(ささ)えになるならと

(だれ)()めなかったと()う。

その(あと)我々(われわれ)と同じように

いくつかの亜種(あしゅ)特異点(とくいてん)

接触(せっしょく)した。

君達(きみたち)下総(しもうさ)にレイシフトしたのか」

「あぁ、我々(われわれ)場合(ばあい)

数騎(すうき)()としたところで

(わり)に合わないと(かえ)られたけどね。

だがそこで、

天草四郎(あまくさしろう)から

漂流者(ドリフター)という存在(そんざい)()った。

そこからマスターの研究(けんきゅう)

現実味(げんじつみ)()てしまった。

他の世界(せかい)()ければ()りない(もの)

(あつ)められるからね。」

「だが、漂流者(ドリフター)などなろうとして

なれるモノではないだろう」

「それがなれるのだよ。

我々(われわれ)のマスターは令呪(れいじゅ)での

転移(てんい)利用(りよう)して魔術錠(まじゅつじょう)のかかった

所長(しょちょう)部屋(へや)からも

研究(けんきゅう)のための資料(しりょう)()()ってきてね。

そこには虚数空間(きょすうくうかん)観測(けいそく)する計測器(けいそくき)

虚数空間(きょすうくうかん)(わた)(ふね)設計図(せっけいず)があった。

ペーパームーンだが、シャドウボーダーだか。

とにかくそれで

自分(じぶん)たちの世界(せかい)とは(べつ)世界(せかい)

潜伏(せんぷく)出来(でき)るようになった彼は、

複数(ふくすう)聖杯(せいはい)使(つか)って

自分(じぶん)たちの世界(せかい)破壊(はかい)した」

「は?!」

()わったことだ。話を(つづ)けるぞ」

「それで根無(ねな)(ぐさ)になった我々(われわれ)

虚数空間(きょすうくうかん)特異点(とくいてん)展開(てんかい)

マシュの(たて)をアンカーにして

浮上(ふじょう)()いたらそこは異世界(いせかい)だ。

たまたま()いて()場所(ばしょ)がブリテン(とう)でね。

そこに()わせて特異点(とくいてん)調整(ちょうせい)して

地脈(ちみゃく)特異点(とくいてん)(かく)となる聖杯(せいはい)接続(せつぞく)して

魔力(まりょく)補給(ほきゅう)できる ようにした。

これがスライド(転移)(しき)特異点(とくいてん)誕生(たんじょう)秘話(ひわ)だ。」

 

 「(あたま)(いた)くなってきた。もっと親指(おやゆび)をくれ」

「まだ半分(はんぶn)だ。」

(うそ)だろ?!」

口を(ふさ)ぐように親指(おやゆび)()()まれた。

「この特異点(とくいてん)存続(そんぞく)出来(でき)ているのは

結界(けっかい)最適(さいてき)なサイズに特異点(とくいてん)固定(こてい)して

シバで(つね)観測(かんそく)(つづ)けていているからだ。

トリスメギストスの演算(えんざん)同様(どうよう)にな。

あとは浮上(ふじょう)した(あと)、アンカーを地脈(ちみゃく)()すと

魔力(まりょく)(なが)れを一時的(いちじてき)誘導(ゆうどう)できるので

聖杯(せいはい)無理(むり)やりつなげて補充(ほじゅう)している。

それらの礼装(れいそう)とマシュの(たて)聖杯(せいはい)

()()わせたのがあのキャメロット(じょう)

(よう)するに特異点(とくいてん)管理(かんり)システムだな。」

 「それでもこの(あふ)れるほどの

魔力供給(まりょくきょうきゅう)説明(せつめい)できないだろう。

どうしている?」

「せっかち山のたぬきさんだな君は。

カルデアと接触(せつぞく)する(たび)にサーヴァントを撃破(げきは)して

魔力(まりょく)聖杯(せいはい)()めている。

ここで(なが)れる魔力(まりょく)(すべ)

トリスメギストスで計算(けいさん)した

効率的(こうりつてき)(なが)れにそって

聖杯(せいはい)還元(かんげん)されている。

もう何十(なんじゅう)世界(せかい)何百(なんびゃく)のサーヴァントと

(たたか)っているからな。

最初(さいしょ)はそうでもなかったが

今は()(あま)っている。」

「そんな魔力(まりょく)使(つか)えるサーヴァントが6()もか。

いやマタ・ハリ(じょう)(かず)に入れなくてもいいか」

「まぁそうだが、6()(かんが)えてくれ。

あの姿(すがた)を見ただろう

(かれ)はデミ・サーヴァントだ。

マシュを蘇生(そせい)させるために

(たて)色々(いろいろ)やっていた

副産物(ふくさんぶつ)らしくてね。

再召喚(さいしょうかん)された時からあの姿(すがた)だ。

以来(いらい)一度(いちど)(かれ)前線(ぜんせん)に出ていないから

能力(のうりょく)までは分からない。」

「マシュの(たて)から()能力(のうりょく)なら

ギャラハッドのもので間違(まちが)いないだろう。

(まん)(いち)(ほか)円卓(えんたく)だとしても

どちらにしろ全員(ぜんいん)()()いだからな・・・。

問題(もんだい)ないだろう。」

一番(いちばん)()いのは

キャメロット(じょう)破壊(はかい)することだ。

(かれ)はデミ・サーヴァントの不安定(ふあんてい)肉体(にくたい)

過剰(かじょう)魔力(まりょく)無理(むり)やり

形成(けいせい)(つづ)けている。

普段(ふだん)戦闘(せんとう)参加(さんか)しないのも

魔力(まりょく)消耗(しょうもう)(おさ)えるためだろう。

供給(きょうきゅう)()えれば我々(われわれ)以上(いじょう)能力(のうりょく)が下がり、

自壊(じかい)(はじ)める。」

「そうか・・・。だがどうやって?」

「ヘクトールを(さが)せ。

(きり)結界(けっかい)の外に出されて隔離(かくり)されているが、

(きみ)のマスターと協力(きょうりょく)してなんとか合流(ごうりゅう)してほしい。

(かれ)宝具(ほうぐ)(ふせ)手段(しゅだん)(われ)らにはない。

だからこそ離反(りはん)した時点(じてん)

即刻(そっこく)結界(けっかい)の外に()いやられた」

 

 瞬時(しゅんじ)変化(へんか)二人(ふたり)とも()づいた。

ここから(すこ)(はな)れた地点(ちてん)

赤い光が見えて広がった。

(はな)れたところで森が()えている。

 

(いま)のは?」

我々(われわれ)じゃない。

あんな光を出せる(もの)はいないからな。

まだ召喚(しょうかん)されていないサーヴァントに

シグルドが()るが(かれ)は火の魔術(まじゅつ)嫌悪(けんお)している。

消去法(しょうきょほう)であれが(われ)らがマスターの能力(のうりょく)だ。」

円卓(えんたく)で言えば

あれはガウェイン(きょう)攻撃(こうげき)(よう)だが、

あの(おとこ)からはガウェイン(きょう)要素(ようそ)

(かん)じなかった。これは・・・。

やはり貴殿(きでん)の言う(とお)り、ヘクトールとの合流(ごうりゅう)必要(ひつよう)だな。」

「あぁ、そうしてくれ。

戦闘(せんとう)(はじ)まっているという(こと)

(きみ)のマスターもレイシフトしてきたようだ。」

 「そういう(わけ)だ。

マスターと合流(ごうりゅう)する。出してくれ」

「おいおい、冗談(じょうだん )()()()()()だ。

()がマスターが直接不利(ちょくせついふり)になるような(こと)

するはずないだろ。

情報(じょうほう)はあくまで(きみ)らに公平(こうへい)()可能性(かのうせい)

(あた)えるためだ。

マスターを裏切(うらぎ)っている(わけ)ではない。

そもそも(きり)結界(けっかい)()手段(しゅだん)

(きみ)らにあるかも不明(ふめい)だ。

此処(ここ)(ため)させてもらう。」

「ふざけるな!

こちらとてマスターの危機(きき)だ。

そんな茶番(ちゃばん)に付き合うつもりはない!」

「だが、(きみ)はそこから()()せない。

いくら(さわ)いでくれてもいいが

()わるまでそこに()てくれ」

「そういう(わけ)にはいかないな・・・!」

地中(ちちゅう)(のこ)りの(かた)から上も(しず)めた。

ぬかるみ()った地面(じめん)(さら)

無毀なる湖光(アロンダイト)(みずうみ)魔力(まりょく)

水かさを徐々(じょじょ)()して(およ)げるようにした。

さっきまでずっと()(およ)ぎをしていた。

(なに)?!」

フィン・マックールは足場(あしば)魔力(まりょく)(かた)めて

立っていて気づかなかった。

「水に()()()()いい男という(わけ)か!」

(いそ)いで展開(てんかい)していた魔術(まじゅつ)地面(じめん)にたたき(おと)すが、

一瞬(いっしゅん)(すき)(つく)れれば十分(じゅうぶん)

地中(ちちゅう)から大回(おおまわ)りして霊体化(れいたいか)し、

フィンの(うし)ろに浮上(ふじょう)した。

そのまま(うし)ろから

(みずうみ)魔力(まりょく)剣撃(けんげき)()せて()ばす。

無防備(むぼうび)背中(せなか)直撃(ちょくげき)するが

(かすみ)のように()えた。

フィンの魔術(まじゅつ)・・・・!

(かすみ)右側(みぎがわ)後方(こうほう)から

(きり)(まぎ)れて魔槍(まそう)()びる。

カァアアアンと音が(ひび)く。

「これを止めるとは・・・!

まいったな」

()(あせ)をかきながらも

笑顔(えがお)()やさなフィン。

貴公(きこう)もなかなか()わせてくれる!」

(やいば)()わせれば、(きり)の中でも

(てき)(うご)きは把握(はあく)できる。

もう()がさない。

剣戟(けんげき)(つづ)き、フィンが距離(きょり)()ろうとするも、

確実(かくじつ)(とら)距離(きょり)(たも)つ。

(たが)いに魔力(まりょく)()えば

宝具(ほうぐ)連射(れんしゃ)出来(でき)るが、

(はげ)しい剣戟(けんげき)(なか)

詠唱(えいしょう)(すき)が無い。

(たが)いに生前(せいぜん)からの(けん)(やり))の

技術(やり)(たよ)るのみ。

だが、それだけに

(すこ)しでも集中(しゅうちゅう)()らせば

()ぐに霊核(れいかく)()かれて

やられる緊張感(きんちょうかん)()()せる。

 

 (たが)いに打開(だかい)出来(でき)ぬまま、

時間が流れ、

(げき)が続く、

もはや先ほどの赤い光から

だいぶ時間が()ってしまっていた。

この状況(じょうきょう)では

マスターの事を()()ける余地(よち)もなく

ただ、無事(ぶじ)(いの)るしかない。

この思考(しこう)すらも、

敗因(はいいん)になりうる状況(じょうきょう)

思考(しこう)眼前(がんぜん)(てき)にのみ使(つか)・・・・・。

(はげ)しい閃光(せんこう)がした。

(にじ)(よこ)から()んできたような

()(くら)刹那(せつな)

グランと大地(だいち)()れた。

(まわ)りの木々(きぎ)(たお)れ、

大地(だいち)の色をした(みずうみ)(なみ)()せる。

まさか、(さき)ほどの脱出劇(だっしゅつげき)

このような事になるとは。

(たが)いに魔力(まりょく)足場(あしば)(かた)め、

()のように立っていたが

大波(おおなみ)がたっては、体勢(たいせい)(くず)れる。

「ぐわっ・・・!!」

フィンが先に(なみ)()()()()(しず)んでいく、

(わたし)(なみ)()せられて

大地(だいち)よりも高く上がった。

この状況(じょうきょう)では()()えない。

しかし、

ここで()(かく)しても

()混沌(こんとん)として

どちらが有利(ゆうり)になるかは

(うん)()をゆだねることになる。

(たが)いに相手(あいて)見失(みうしな)う前に

決着(けっちゃく)をつけなければいけない

(さわ)やかに()めるとしよう!」

フィンが(うご)いた。

魔槍(まそう)穂先(ほさき)魔力(まりょく)(あつ)まる。

水が()き、

(やいば)()えて()()される。

()ちたる神霊(しんれい)をも(ほふ)()一撃(いちげき)

その()(あじ)わえ!」

(かがや)きは水面(みなも)(ごと)く。

欄々(らんらん)()(さか)()聖剣(せいけん)!」

足元(あしもと)魔力(まりょく)展開(てんかい)()やし、

高低差(こうていさ)利用(りよう)して落下(らっか)(よう)加速(かそく)する

「『無敗の(マク・ア)』」

「『縛鎖全断(アロンダイト)過重湖光(オーバーロード)!!!』」

「『紫靫草(ルイン)』」

落下(らっか)滑走(かっそう)()()わせの加速(かそく)

宝具(ほうぐ)一撃(いちげき)がすり()ける。

魔槍(まそう)()けてフィンの

右肩(みぎかた)から左脇腹(ひだりわきばら)にかけて一線(いっせん)(とお)る。

 

 (まばゆ)いひかりが(はじ)けた。

大地(だいち)()れた。

(にじ)()えた。

フェルグスの宝具(ほうぐ)?!

マスターはどうなった?!

()(くら)んで視線(しせん)をやっても

(きり)()こうが()えない。

身体(からだ)(しず)む。

いつの()に足を()(はず)したのか。

(ぬま)のような地面(じめん)身体(からだ)()ちていく。

ランスロットが(ちゅう)から(せま)る。

もはや考える余地(よち)がない。

宝具(ほうぐ)()つ!

魔槍(まそう)(かか)げて()(はな)つ。

が、気付(きづ)けば水面(みなも)(ひかり)

(わたし)身体(からだ)()(とお)る。

湖面(こめん)()()くように

(あたた)かな(ひかり)()みわたる。

「なるほど・・・・・」

これはこたえるな・・・。

マスターとの信頼(しんらい)()というやつか。

(わたし)はマスターの力を信じていながら、

(きり)の先の状況(じょうきょう)()わるなり

マスターの()(あん)じた。

彼はその一考(いっこう)すら()てて

この一撃(いちげき)(はな)った。

素晴(すば)らしい・・・。

こんなサーヴァントのマスターなら

()がマスターを(まか)せられるかもしれない。

あぁ、マスター。

どうか貴方(あなた)(やす)らぎにたどり()けますように。

(かがや)五体(ごたい)(みずうみ)(そこ)へと()ちていく。

 

 「お(つか)(さま)

ようやく第五特異点オケアノスの

攻略(こうりゃく)完了(かんりょう)したね。」

レイシフトから(もど)ってきた(おとこ)たちを

ダ・ヴィンチが(むか)える。

「あぁ、もう二度(にどと)と海には出ない。」

「そんなぁ!

ビーチにバカンスに行くと

152日前に約束(やくそく)しましたよ!(にい)さん!」

「くッs・・・。ウ゛う゛ん。」

(わる)言葉(ことば)を言いそうになって咳払(せきばら)いした。

「そうだった。

あと一回だけだ・・・。」

「はい!」

満面(まんめん)()みのマシュ。

「二人とも律儀(りちぎ)ねぇ・・・。」

(つか)()った男とマシュを見て

マタ・ハリも微笑(ほほえ)む。

「まぁまぁ。

おかげで新しくヘクトールとダビデが

仲間(なかま)になってくれたんだ! 大成功(だいせいこう)だよ!」

(たし)かに。

ダビデ王に兜輝(かぶとかがや)くヘクトールとは大物(おおもの)だ。

(あらた)めてよろしく(たの)む」

「ヘイヘイ。そう(かた)くならずに。

気楽(きらく)にいきましょうや」

「こちらこそよろしく(たの)むよマスター。

これからの(たび)はお(まか)せあれ。」

二人の言葉(ことば)のあと(うし)ろから

がっしりと(かた)()まれた。

フェルグスとフィンだ。

「もちろん。

(おれ)たちも(さら)活躍(かつやく)してみせよう。

(なに)(われ)らがマスターは

戦闘(せんとう)だけでなく

(あい)()(まこと)英雄(えいゆう)

この()(あず)けるにふさわしいお(かた)だ!」

「えぇ、そうね!」と

マタ・ハリが(ほお)にキスしてくる。

「はい!

お二人のためにも一刻(いっこく)も早い

人理(じんり)修復(しゅうふく)を!」

距離(きょり)()ろうとするマシュの手をおさえる。

「三人だぞマシュ。

家族は(つね)にセット(あつか)いだ。

一人でどっかに行くんじゃない」

(さび)しいものね!」

「ふわぁ・・・!」

マタ・ハリがマシュと(かさ)なって()()いてきた。

マシュの眼はいつになくチカチカと輝いて

(うれ)しさで興奮(こうふん)していた。

「あぁ!マスター(たち)のためにこれからも(かがや)こう!」

「おう!」「勿論(もちろん)!」「無論(むろん)!」と

ベオウルフとランスロット、

シグルドも(こた)える。

「まったく、(まわ)りが大英雄(だいえいゆう)ばかりで

しがない義賊(ぎぞく)はお役御免(やくごめん)だなこりゃ」

雄々(おお)しい集団(しゅうだん)のなかに小さくなるロビンフッドが

仕方(しかた)なしと、そっと(つぶや)いた。

(なに)言ってる。副官(ふくかん)だろロビン」

「ははは、マスターもキッツイ冗談(じょうだん)言いますね。」

「いや冗談(じょうだん)ではないだろう。

通信(つうしん)念話(ねんわ)出来(でき)ない状況(じょうきょう)では(きみ)伝達役(でんたつやく)だ。

戦闘面(せんとうめん)でも(きみ)機転(きてん)(たす)けられることは(おお)い」

マスターに(つづ)きフィンが()めるので

ロビンは「はいはい」とフードを(かぶ)る。

「さぁて、君達(きみたち)

どうせ()()()()()むんだろう?

この万能(ばんのう)天才(てんさい)手配済(てはいず)みさ!

食堂班(しょくどうはん)職員達(しょくいんたち)宴会(えんかい)準備(じゅんび)して()っているよ」

おぉ!!と歓声(かんせい)()がる。

物資(ぶっし)(こと)()にするな。

なんせ今回(こんかい)海賊(かいぞく)相手(あいて)だったからな。

()てるだけ(さけ)物資(ぶっし)回収(かいしゅう)してきた!

(おも)存分(ぞんぶん)()めるぞ!!」

流石(さすが)マスター」と(こえ)()がり口笛(くちぶえ)(ひび)く。

 サーヴァント(たち)が先に(とびら)()ていくなか、

三人で一塊(ひとかたまり)になっている状態(じょうたい)

男が立ち止まって

「あぁ、そうだ。

明日は報告(ほうこく)()ねて

また四人で紅茶(こうちゃ)()もうダ・ヴィンチ」

()()とも。

すっかり恒例(こうれい)だからね!

(たの)しみにしてるよ」

「四人かはマルガレータが

()いつぶれてなきゃだけど」

「もう家族はセットなんじゃないの!」

(きみ)深酒(ふかざけ)すると()きないからな」

ふくれるマタ・ハリに

マシュが笑顔(えがお)(こた)える。

「その(とき)(わたし)()こしますよ」

「ふふっ、ありがとう!

(ねが)いするわ!」

 あぁ、(おも)えばたった数ヶ月(すうかげつ)期間(きかん)

40年近い期間(きかん)

()()けた魔術師(まじゅつし)としての

(かんが)(かた)()くなってしまったな。

だが、

こんな日々(ひび)がずっと(つづ)けばいい。

 「あぁ、(わたし)同感(どうかん)だマスター」

意識(いしき)(とお)のいて

マスターの記憶(きおく)を見ていたフィン・マックール。

このまま()(そこ)へと

()ちて()えていく。

 

 ()()()

水の(おと)がして

上へと徐々(じょじょ)

後方(こうほう)(すす)んでいく。

「ぶはっ・・・・!」

水面(みなも)()がり、

地面(じめん)()()げられた。

「おい!大丈夫(だいじょうぶ)か」

「はは、大丈夫(だいじょうぶ)ではないさ、

(きみ)霊核(れいかく)破壊(はかい)されたからな。

だが、(たす)かった。

()()げられなければ(わす)れていた。

貴殿(きでん)(わた)すものがある。」

そう()い、フィンはベルトに()けていた

(かわ)(ふくろ)をランスロットに(わた)す。

「なんだ?

(わたし)貴殿(きでん)ほどの(もの)

あのまま水の(そこ)では(しの)びないと(おも)っただけだ。

たとえ、そのあと()ぐに

()(かえ)るとしてもな。」

流石(さすが)伊達男(だておとこ)だな。

よくそんな(こと)自然(しぜん)にやってのける・・・。

(いま)(わた)したのは、

(わたし)宝具(ほうぐ)(きよ)めた水だ・・・。

解毒(げどく)効果(こうか)がある・・・。

ロビンフッドが()るからな・・・。

きっと(やく)()つだろう・・・・。」

もう口も(うご)かせなくなってきた。

いよいよ()える(とき)か。

(たの)む、()らがマスターを・・・・。

(すく)って・・・くれ・・・。」

もう(こえ)()なくて

はっきりと口に出来(でき)ない。

(あきら)めたように()える

その時、

「あぁ、しかと()()った。」

(うご)かない口で(わら)った。

フィンマックールが光となり、

(そら)(かえ)る。

(ひろ)がる空は青く、

(きり)()えていた。

 

 目が()めるとそこは、

(すみ)()った空と

視界(しかい)(かぎ)(ひろ)がり(つづ)ける森。

そして

「キャメロット(じょう)。」

(わたし)管制室(かんせいしつ)でシグルドさんと

敵性(てきせい)サーヴァントフェルグス・マック・ロイの

戦闘(せんとう)をモニターしていて、

そこから・・・。

(なに)(おぼ)えていない。

何故(なぜ)(わたし)はレイシフトしているのか。

見渡(みわた)したがそこには自分(じぶん)一人。

先輩(せんぱい)(さが)さないと」

使命感(しめいかん)(よう)()()がり、

足を(うご)かす。

みると、終局特異点(しゅうきょくとくいてん)以降(いこう)

ほとんどする(こと)出来(でき)なかった。

ギャラハッドさんの力をその()宿(やど)している。

身体(からだ)にはどこからか

膨大(ぼうだい)魔力(まりょく)心地(ここち)よく(なが)れてくる。

「これは・・・。」

おそらくこの魔力量(まりょくりょう)

一時的(いちじてき)能力(のうりょく)発現(はっき)出来(でき)るように

なっているだけだろう。

 ゴンッ。

森の(おく)から(にぶ)金属音(きんぞくおん)()(ひび)く。

先輩(せんぱい)!」

少女(しょうじょ)は森の(なか)()けて()った。

この作品は内容が難しいですか?

  • 理解不能!!
  • 難し過ぎる!あんたバカァ?
  • 難しい
  • 少し難しい。説明希望
  • 丁度いい
  • 簡単
  • 優しい型月二次創作
  • 9歳の子にも読んで説明出来る
  • 児戯に等しい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。