遅れに遅れた上でようやく更新できました。
ただ正直今回はあまり出来が良くないです。ハードルは可能な限り下げてご覧ください。
都内某所・午後十一時頃。
仕事を終えて酒盛りに繰り出した人々が、街中で騒いでいる。どの人も互いの労をねぎらい、酒をあおって今を楽しむ。騒がしくも楽しい時間が流れていた。
その様子を、高層ビルの屋上から眺める影が一つ。白髪のショートヘアに、真っ赤な瞳、白いゴスロリファッションを身に纏った少女――西洋妖怪幹部の一体、スノーが立っていた。
スノーは眼下に広がる景色を、無表情に眺める。その視界には、いくつかの人々が集団で騒いでいるのが映っている。
「――ふむ、そろそろ頃合いでしょうか」
そう呟くと、スノーは屋上から飛び降りる。重力に従う落下、その最中にあって、スノーは懐から黒いアヤカシバレットを取り出す。
《パイモン!》
スイッチを押すことで鳴り響く電子音。それを聴きながら、スノーは自らの胸にアヤカシバレットを突き刺す。
赤黒いエネルギーに包まれることで、その姿が変わる。全身の色は灰色、頭部には王冠のような装飾が現れ、背中には小さな翼、腰からは尻尾が生え、瞳は闇の中でも強い輝きを放つ黄色となる。
全体の印象は、まさに悪魔と言える異形の姿。それこそがスノーと名乗る妖怪――パイモンの真の姿であった。
空中で変身したパイモンは、そのまま態勢を変えて両足で地面に降り立つ。その衝撃と土煙に、人々は驚き視線が集中する。やがて煙の中から現れたパイモンを見て、一体何が起きているのかと困惑する。
「では、始めましょうか」
そんな視線を受け止めて、パイモンは呟く。その右手にはラッパのような物体が握られており、ゆっくりと持ち上げてマウスピースを咥えて、息を吐く。
ラッパからは漆黒の波動が放たれる。それは音と共に人々の体内へと入り込む。
「うぐっ!? ぐああああっ!?」
「がぁぁぁぁっ!!」
「ぎぃぃぃぃっ!?」
音と波動に飲み込まれた人々は、次々に苦しみだす。胸を掻きむしり、涙や唾液を垂れ流し、その場でうずくまったり意味もなく暴れたりする。
しばらくすると、苦しんでいた人々の身体に変化が起こる。全身にヒビが入り、肌が黒く染まっていく。やがて全身が真っ黒になると、ヒビが割れて粉々に砕け散った。
その場にいた数十人の人間が、次々と塵になっていく。賑やかな
これがパイモンの能力。ラッパから放たれる漆黒の波動は、人間を内側から滅ぼす。耐えきれなかった人間は、このように塵となって消えてしまうのだ。
だが、全ての人間が死を迎えたわけではない。三人程、波動に耐え抜いた者達がいた。彼らにまとわりついていた漆黒の波動は、それぞれ完全に体内へと取り込まれていく。その様子を見て、パイモンは手を合わせる。
「今回は三人ですか。まあまあですね」
そう呟くと、パイモンは一本のアヤカシバレットを取り出し、起動する。
《シルフ!》
「あなたで良いでしょう。生まれ変わりなさい」
「うぐっ!?」
パイモンはそう言いながら、アヤカシバレットを投げつける。それは生き残った人間のうち一人の胸に突き刺さり、赤黒いエネルギーで包み込む。
やがてエネルギーが霧散すると、水色の身体に風を連想されるうずまきが無数に刻まれた、一体の妖怪が現れた。
「成功ですね。ではシルフ。早速ですが命令です。そこの人間二人を連れて、我々の拠点へと向かいなさい。それが終われば、また別の仕事を与えます」
「キーヒッヒッ! 了解!」
パイモンに命じられた妖怪――シルフは甲高い笑い声をあげてから、自らの身体に風を纏わせる。そしてそのまま人間達の身体を抱えて、空へ飛び上がった。パイモンはその姿を見送り、一息を吐く。
「あらあら、相変わらず効率が良い手段ばかり取るのね」
その彼女の背後から声をかける者が一体。それは女天狗だった。
その右手には、血まみれになった一人の男が引きずられていた。
「……その男は?」
「ああ、なんか隠れて私達のことを見てたから、ちょっと遊んであげたのよね。大丈夫、まだ殺してないから」
パイモンの問いに答えると、女天狗は男を目の前に持ち上げる。その男の襟元には、十字架をあしらったアクセサリーが付けられていた。
「そのアクセサリー、なるほど、その男は《教会》の人間のようですね。私達のことを偵察していたのでしょう」
「あら、そうなの? 久々に見たわ。なら、ちゃんと殺しておきましょうか」
そう言うと、女天狗は左手を手刀の形にし、男の左胸へと突き刺す。そして勢いよく引き抜くと、男の身体から心臓を抜き取る。
男の左胸からはじんわりと血が滲みだし、全身がビクビクと震える。が、すぐに完全に動かなくなり、物言わぬ屍と化した。
「うーん、やっぱり心臓を抜き取るのは難しいわね。酒呑なら血を出さずにやれるんだけど」
そう呟くと、女天狗は抜き出した心臓を一口で丸呑みにした。その光景に、パイモンは眉をひそめる。
「あまり死体を残してほしくはないのですがね。可能な限り、痕跡は残さないようにしたい」
「そんなこと気にするの? 仕方ないわね、この死体もちゃんと持って帰ってあげるわよ。それにしても相も変わらず慎重気質なのね」
女天狗は肩をすくめながら言うと、パイモンは人間態へと姿を戻す。
「当然でしょう、私は弱いですからね。面倒なリスクは避けるようにしています。貴女のように、その場その場の思い付きで動けるほど、私は強くないのです」
「フフッ、随分と謙虚なことね」
女天狗は血で濡れた口で笑みを作り、背中から翼を生やして飛び立つ。その右手には、男の死体をしっかりと掴んでいる。
それを見送りながら、パイモン――スノーはため息を一つ吐く。
「……まあ、目撃者を消してもらった以上、小言を言うべきではなかったかもしれませんね。とにかく、目的は達しました。次のステップへ進めましょう」
スノーはそう呟き、街中から去っていく。
後に残るのは、酒の空き缶と食べ物の器だけだった。
★
翌日。スノーが現れたのとは別の繁華街。
人々が多く集まり賑わうその街中に、東堂早苗、南文香、レイ・キリエがいた。
三人は買い物を済ませて、喫茶店のテラス席に座っていた。注文したものが届くと、それを味わいながら会話を楽しんでいる。
「そういえば、レイに聞きたいことがあったんだけど」
ショートケーキを口に含みながら、早苗が問いかける。
「聞きたいこと? なんでしょうか?」
チョコレートケーキにフォークを通しながら、紅茶を飲むレイが首を傾げる。
早苗はコーヒーで口内の甘さを消すと、再び口を開く。
「アンタ、あのダイヤと恋人だって聞いたけど、どういうきっかけで付き合い始めたの? あの男、正直人としてはどうかと思うんだけど」
「それは私も気になってたなぁ。二人の馴れ初め、聞きたいかも」
早苗がそう聞くと、チーズケーキを頬張り、ミルクティーを飲む文香が便乗する。
レイはカップをテーブルに戻すと、照れ臭そうに頬を掻く。
「まあ、大した話ではないんですけどね――」
★
今から二十年前。レイが五歳の頃。アメリカのとある街。
レイは公園の木陰で、絵本を読んでいた。
生まれつき人見知りで、人と積極的に関わることが苦手だったレイは、一人で過ごすことに慣れていた。今日も家の近所にある公園で、お気に入りの絵本を読んでいた。
「あれっ、お前こんなところで何してんだ?」
そんなレイに対して、声をかけてくる人がいた。同じく五歳の頃の、赤獅子ダイヤだった。
「何って、絵本を読んでるんです。この絵本が好きなんで」
「へえ〜。一人なのか?」
「そうですけど……それが何か?」
「ならオレと同じだな」
そう言って笑うダイヤ。その言葉にレイは首を傾げる。
ダイヤは周囲を見回すと、あっけらかんと答える。
「オレさ、友達いないんだよね。なんかよく分かんねえけど、みんながオレと遊ぶのがつまんないって言うんだよな。だから遊ぶ時はいつも一人だ」
「……そう、ですか」
レイは気まずさを覚えながら、そう言う。
レイは後に知ることになるが、ダイヤはこの時から我が強く、周囲を巻き込むような性格であった。そのためか、当時の子供達の間では浮いた存在になってしまっていた。
だが、そんな状況にあっても、特に堪える様子もなく明るく振る舞うダイヤの姿は、レイには少し眩しく見えた。
「……あなたは、友達がいないことに、何も不満は無いんですか?」
「そうだなぁ。一人で遊ぶのには慣れたけど、二人以上でやる遊びができないことは嫌かな。トランプとか、シーソーとか。あんなの一人でやっても、なんにも面白くないぜ!」
「そうですね、それは確かに」
本気で嫌そうな表情を浮かべるダイヤ。その様を見て、レイは微笑する。
その時、レイは気付く。いつもなら初対面の相手に対して、ここまで落ち着いて話すことはできない。
だが、目の前の少年と話していると緊張することもなく、むしろ楽しく話ができていることに。
そこまで考えると、レイは思い切ってあることを言い出した。
「――あの、もし良ければ、私と友達になってくれませんか?」
「えっ、いいのか!」
「はい。私も友達がいなくていつも一人でしたけど、あなたとなら友達になれる気がします」
「そういうことなら、オレも大歓迎だぜ! オレは赤獅子ダイヤ、よろしくな!」
「私はレイ・キリエです。よろしくお願いしますね」
これが二人の初めての出会いであった。
時は流れて十一年後、二人が十六歳になった頃。
日本で言うところの高校生になった二人は、子供の頃から大きく成長していた。具体的には、お互いに新たな友人を持つようになった。
互いが初めての友人となり、他人との関わり方を理解したことで、それぞれが独自の人脈を築くようになった。もちろん、二人で遊ぶことも何度もあった。
「それじゃレイ、また明日ね」
「はい、また明日」
放課後になり、クラスメイトと分かれたレイは校門前で一人
用事が無い時はダイヤと待ち合わせて帰宅する。それがレイの日課であった。友達が増えたことは嬉しいが、それでもなおダイヤと共に過ごす時間の方が、レイにとっては大事だった。
しばらく待っていると、校舎の入り口からダイヤらしき人影が出てくるのが見えた。レイは声をかけようと手を挙げる。
「ダイヤさ――」
そうやってかけようとした声は途中で止まり、掲げていた手をゆっくりと降ろす。
レイの視線の先では、ダイヤが友人達に囲まれながら歩いていた。男女問わず多くの友人に囲まれている。今のダイヤはまさにグループの中心的存在へと登り詰めていた。
その姿を見て、レイの心中に後ろ暗いモノが込み上げてくる。モヤモヤとした感情を感じて、思わず胸を強く握る。
そんなレイの内心を知らぬまま、ダイヤがその存在に気付く。
「おっ、レイ! 悪い、待たせたか?」
友人達に軽く挨拶をしてから、ダイヤは駆け寄ってくる。近くまでやってきたダイヤの笑顔を見て、レイのモヤモヤは更に強くなる。
「――っ」
「どうした、レイ。具合でも悪いのか?」
いつもなら笑顔で迎えてくれるはずなのに、苦しそうにするレイを見て、ダイヤは心配の声をあげる。
その声を聞いて、レイはハッとしてから顔を上げる。
「なっ、なんでもありません。行きましょう」
「? おう」
素早く振り向いて歩き出すレイの姿に疑問符を浮かべるも、ダイヤはすぐにその後に続く。
「どうかしたのか? なんでも無いって顔じゃなかったろ」
歩きながら、ダイヤはそう問いかける。純粋に心配する口調だった。そのことにレイは罪悪感を覚える。少々身勝手な行動をしたと思ったからだ。
「なんかあったら言ってくれよ。オレとお前はダチだろ? 長い付き合いだ、なんでも聞くぜ?」
さらに続けて言うダイヤの言葉に、レイの中にある黒いモノが一気に膨れ上がる。その場に足を止めて、ゆっくりと振り返る。
振り返ったレイの表情は、前髪に隠れて伺い知れない。そのことにダイヤはいつもと違う不安を覚えた。
「本当にどうした? やっぱり何か――」
「ダイヤさん」
問いかける言葉を遮り、レイは口を開く。その口調もいつもより数段低く冷たいモノであった。
「……なんだよ」
「私は、あなたの友達、ですか?」
「……そりゃそうだよ、ガキの頃からの付き合いの、オレの初めてのダチだ」
「そうですか……」
その返答を聞くと、レイはユラリと動き出す。ダイヤの両肩を掴み、近くの壁に押し付ける。さらに顔を挟み込むように、両手を壁についた。
「……レイ?」
「ごめんなさい、ダイヤさん。どうやら私は、あなたと友達でいることに満足出来ないみたいです」
レイは顔を伏せたまま、静かに呟く。
「さっき、たくさんの友達に囲まれるあなたを見て、あなたが遠くに行ってしまう気がして怖くなりました。あなたの事を独占したい、他の誰かの物になって欲しく無い。どうやら私は相当独占欲の強い女みたいです」
そう言って顔を上げるレイ。その表情は不安を隠し切れておらず、うっすらと涙を浮かべていた。
思わずダイヤも息を呑む。
「ダイヤさんは私にとっても最初の友達で、特別な存在になっていたようです。あなたが遠くに行ってしまうことが耐えられない。ずっと側にいてほしい。それに――」
レイはダイヤの頬に右手を添える。そしてそこに爪を立ててゆっくり食い込ませていく。
食い込んだ部分には少量の血が滲み始めた。
「そのために、あなたを傷付けるのも悪くないと思っている自分がいるんです。傷や痛みであなたを繋ぎ止められるなら、それも悪くないと。ごめんなさい、私は酷い女になってしまいました」
そう言うとレイは、左手で右手を引き剥がす。そして後方に数歩下がり、堪え切れずに涙を流した。
こんな事を告白すれば、嫌われるに違いない。これまでの関係も終わってしまう。
レイはそう思っていた。そしてダイヤの方に目を向ける。
だが、ダイヤが浮かべていたのは失望や怒りの表情ではなく――満面の笑みであった。
「……えっ?」
「なるほど、そういうことだったのか。お前を不安にさせちまったのはオレの責任だな」
そう言って頭を掻くダイヤ。まるで照れ臭そうにするその姿に、レイは困惑してしまう。
「あ、あの、気持ち悪くないんですか……? こんな私が……」
「んっ、なんで? むしろ嬉しいけど」
「嬉しい……?」
「うん。だって、そんなに強くオレのことを想ってくれてるってことだろ? めちゃくちゃ嬉しいじゃねえか」
あっけらかんとして言うダイヤ。その姿は初めて会った時と近い雰囲気があった。
レイは涙を引っ込めて、ポカンとした表情になる。
「なんだよ、お前が引くなよ。せっかく嬉しがってるのにさぁ」
「い、いや、引いてるわけじゃないですけど……」
「ああ、そうか。オレからもちゃんと言っておかねえとな」
ダイヤはそう言うと、レイの両肩を掴んで目線を合わせる。真っ直ぐに見つめてくる姿に、レイの頬が熱くなる。
「ひゅう!?」
「レイ、実はオレも、お前のことが好きだよ。ただのダチとしてでなく、もっと進んだ関係になりたいと思ってる」
「そ、それって――」
レイが言い終わる前に、ダイヤは右手でその顎を持ち上げる。更に顔を近付けて至近距離まで迫る。
突然の告白からの零距離に、レイの頭はパニックに陥る。
「ひゃあ……!?」
「多分お前みたいな人のことをヤンデレとかメンヘラとか言うのかな? まあどっちでも良いけど。嫉妬、独占欲、大いに結構。オレを傷付けて気が済むなら、いくらでもやってくれれば良い」
ただし、とダイヤは更に続ける。
「傷付けるのはオレだけだ。他の奴らは巻き込むな。いや、オレだけを見てろ。オレを殺すようなことだけ考えろ。目移りなんてさせない。オレを殺したくなるほど愛してくれよ。オレも同じくらいに――愛してやるからさ」
そう言ってニヤリと笑うダイヤ。
その言葉と表情に、レイの頭は限界を超えてヒートアップする。歓喜と混乱と羞恥、その他諸々がごちゃ混ぜになり言葉が出なくなる。
黙り込むレイに、ダイヤはゆっくりと問いかける。
「どうした、返事を聞かせてくれよ?」
「……えっ、あのっ、そのっ……」
ダイヤに正面から見据えられて、レイはしどろもどろになってなんとか声を搾り出す。
「……よ、よろしくお願いします……?」
「よっしゃ! こっちこそよろしくな!」
ダイヤは満面の笑みを浮かべて喜ぶ。そしてそのままレイを強く抱きしめた。
レイは完全に限界を迎えて、顔を真っ赤に染めてされるがままになっていた。
こうして、一組の幼馴染が恋仲へと変わったのであった。
★
「と、こういう感じですかね」
笑みを浮かべて言い終わったレイは、紅茶を口に含む。
それを聞いていた早苗と文香は、顔を引きつらせて引いていた。
「ええ……なんというか……」
「ダイヤ君、やっぱりちょっとおかしくない?」
馴れ初めを聞いた上で最初に抱いた感想はそれだった。レイはきょとんした表情を浮かべる。
「そうですか? 凄くカッコいいと思うんですけど」
「そりゃ本人同士はそうかもしれないけど、周りから見ると『何言ってんだコイツ』ってなるわよ」
「いっそ殺されても良いって言ってるようなものだよね。そこまで堂々と言える人は、ちょっと引くよね」
早苗と文香は容赦なくぶち撒ける。しかしそんな言葉を受けてもなお、レイは気にした様子を見せない。
「まあ、私もあの人も一般的な感性からは大分離れているという自覚はありますよ。それでも私はあの人のことが好きですし、あの人も私のことを愛してくれてます。私にとってはダイヤさんが『王子様』みたいなものなんですよ」
「『王子様』ねぇ……」
レイが出した例えに、早苗は嘆息する。だがその声には少しだけ共感の色が含まれていた。誰のことを思い浮かべたのか、言わなくとも分かるような様子だった。
そんな彼女を横目に見ながら、文香はもう一つの疑問を口に出す。
「ねえ、それじゃなんでダイヤ君は女の子にちょっかいをかけてるの? レイちゃんのことを愛してるって言う割に、矛盾してない?」
その問いに対して、レイは恥ずかしげに髪を巻きながら答える。
「ええと、私が独占欲強めなのは話したと思うんですけど、彼もそうなる私が好きみたいでして。わざと他の女性に声をかけることで、私の独占欲を刺激したいみたいなんですよね。それが癖になって、女性に声をかける軽薄な人になっちゃいました」
頬を赤くして照れ臭そうに笑うレイ。その様子を見て、早苗達は再び引いていた。
「なるほどねぇ……とりあえず言えることは」
「うん、二人の世界観は独特過ぎてついて行けない、ってことだね」
そうやって結論づけて、ため息を吐く二人であった。
★
早苗達が雑談を楽しんでいるのと同じ頃。少し離れた繁華街の大通り。
高層ビルの屋上に侵入したスノーは、眼下に広がる景色を眺めていた。
所狭しとあちこちに動き回る人、人、人。その光景にスノーは内心で怒りを沸き立たせていた。
「……忌々しい。有象無象の人間共が無為に、無価値に数を増やす。こんなに不愉快なことはありません」
スノーは眉間にシワを寄せて呟く。しかし、すぐに首を横に振り、怒りを沈める。
「いけませんね、感情に呑まれるのは美しくない。私がすべきことは妖怪の数を増やすこと、人間の殲滅。そしてこれら二つの目的を、可能な限り最高効率で実現すること。それを忘れてはなりません」
スノーは一つ深呼吸をすると、背後に控えている存在へと目を向ける。そこには昨晩産み出された妖怪――シルフが膝をついて待機していた。
「シルフ、貴方に仕事を与えます。眼下に群がる人間共を皆殺しにしなさい。貴方の持つ風の力なら、効率良く速やかに、人間を殺戮できるでしょう。期待していますよ」
「了解しましたぁ、スノー様」
スノーから命令を受けたシルフは、軽い口調でそう答えると、その身に風を纏わせ宙に浮かび屋上から地上へと飛び出して行った。その姿を見送り、スノーは再び口を開く。
「とはいえ、間違いなく仮面ライダーが現れて、邪魔をしてくるでしょう。その時は私も動かなくてはなりませんか」
そう呟いて、スノーは眼下に広がる街を眺めるのだった。
★
スノーから命令を受けて、街へと降り立ったシルフ。まず最初にしたことは、自らを中心とした竜巻を巻き起こすことだった。
風を操る能力を全力で発動し、高さ三メートル程の竜巻を発生させる。その竜巻は非常に強い吸引力を発揮し、周辺にいた物や人を容易く宙に巻き上げて引き寄せる。
「うわぁぁぁぁ!?」
「ギャアアアア!?」
「た、助けてくれぇぇ!?」
巻き込まれた人々は何が起こっているのか分からないままに、竜巻の方へと引っ張られる。途中で同じように飛んできたベンチや街路樹などにぶつかり、怪我をしたり意識を失う者も出てくる。
それら全てが、竜巻の中心部へと引き寄せられる。そこには竜巻を発生させたシルフが立っていた。
「さあ、おいでおいで。全員切り刻んであげる」
ニヤリと笑い、楽しそうな声音でシルフは呟く。その両腕からは、鋭い刃が生えており、光を反射して獲物を待っていた。
そうしていると、一人の人間が竜巻に乗ってシルフの目前まで飛んでくる。
シルフが素早く右腕を振り抜く。すると、飛んできた人間の胴体が真っ二つに切り裂かれる。上半身と下半身が分たれて、大量の血飛沫が舞う。しかし、シルフの刃には一切の返り血が付かなかった。
次々に飛んでくる人間達を、両腕の刃を使って切り刻んでいく。ある者は首を切られ、ある者は縦に切られ、ある者は細切れにされる。誰もが何も分からないまま、理不尽な死を与えられていく。
やがて、飛んでくる人間がいなくなると、シルフは刃を腕の中に収納して、竜巻を消した。周辺には無惨な死体が大量に転がっている。この場にいた数十人の人間は、全員がシルフの餌食となっていた。
「これでこの辺りの人間は皆殺しに出来たかな。さて、次はどこに行こうか――」
「待ちなさい!」
「ん?」
シルフが移動しようとした時、呼び止める声が響く。
すぐ近くでお茶会をしていた早苗達が駆けつけたのだ。
凄惨な死体達に目をやると、早苗は眉間にシワを寄せ、文香はショックを受けて思わず口元を押さえる。その中でレイが一歩前に出て、シルフに向かって問いかける。
「これは、貴方がやったんですか?」
「そうだよ、私の主の命令でね。人間共を皆殺しにしてやったのさ。でもただの殺しじゃない。私の刃は相手を美しく切り刻む。狙いを寸分違わずに一直線だ。他の野蛮な妖怪には出来ない美しい仕上がりだよ」
シルフは腕から刃を再び生やして、うっとりとした表情で言う。その言葉通り、死体の切り口はどれも乱れが無く、一直線になるようになっていた。
そんなことを聞いて、レイは嫌悪感を露わにする。
「……人を殺しておいて美しさを感じるんですか。まさに妖怪らしい下衆な趣味ですね」
「これは手厳しい。だが君達も、すぐに同じ目に遭わせてあげよう。この刃で美しく散るが良い!」
シルフはニヤリと笑うと、レイに向かって飛び掛かろうとする。
その直前、シルフの目前に銀色のトマホークが突き刺さる。更に続いて、騒がしいバイクのエンジン音が響き渡る。
立ち尽くすレイ達の背後から、二台のバイクが飛び出してくる。シルフは身の危険を感じて、すぐさま後ろへと距離を取る。
「ふう、間に合ったか」
「テメェ、誰の女に手ぇ出そうとしてんだ?」
二台のバイク――ヘルスピーダーとシルバーセンチュリオンに乗って現れたのは、カズキとダイヤだった。カズキは女性陣が傷付けられる前に駆けつけたことに安堵し、ダイヤは獰猛な笑みを浮かべてシルフを睨みつける。
距離を取ったシルフは、いきなり現れた二人を見ると、何かに気付いたように目を見開く。
「まさか――君達が仮面ライダーか。なるほど、良い目をしている」
「偉そうに語るなよ、妖怪が。またたくさんの人を殺しやがって――!」
「その上、オレの女に手を出そうとしたんだ。タダで済むと思うなよ?」
シルフの言葉に、カズキとダイヤは怒りを露わにして返す。
多くの人を殺したこと、自分の女を殺そうとしたこと、それぞれの地雷を踏み抜いた妖怪に対し、容赦しないことを決めていた。
カズキはゴクオードライバーを装着して、ラセツバレットを起動する。その隣でダイヤはクルセイドSMGとウリエルバレットを取り出した。
《ラセツ!》
《ウリエル!》
「「変身!」」
《ジゴク・レンゴク・ヘンゴク!》
《ゴクオー・ラセツ!》
《クロス・フェイス・グレイス!》
《クルセイド・ウリエル!》
二人は同時に変身し、仮面ライダーの姿へと変わる。
その様子を見て、シルフは両腕の刃を展開し直し、臨戦態勢を取る。
「良いね、その迫力。私の刃で真っ二つに割ってみたい!」
「やれるもんならやってみろ、その前にお前を地獄に堕とす!」
「後で懺悔したくなっても聞く気はねえぞ!」
カズキはヘルソードを、ダイヤはトマホークを構えて振り抜く。シルフはその斬撃を両腕の刃で難なく受け止める。
少しの間、鍔迫り合いを行うと、シルフが腕を振り上げて武器を弾いて距離を取る。カズキとダイヤはその場から動かずに、武器を構え直す。
シルフは腕に残る痺れを感じて、笑みを深める。
「良いパワーだ、ますます切り刻みたくなるね!」
「気持ち悪い奴だな、妖怪なんてみんなそうと言えばそうだが」
「全くだ、さっさとケリをつけたいねぇ!」
カズキが気味悪がりなら呟くと、隣のダイヤが叫びながらSMGを取り出し、間髪入れずに引き金を引く。
放たれた数十発の弾丸は、一斉にシルフに向かい、その身体を貫こうとする。その状況において、シルフは余裕の笑みを崩さない。
突如、シルフを中心とした小規模の竜巻が起こる。そこから生まれる強風が、弾丸を全て弾き飛ばす。
「風を操るのか、しかも結構強いぞ」
「ああ、だが
吹き荒れる強風に耐えながら、カズキは冷静に分析する。対するダイヤは歯応えのある相手に喜びを感じるのか、仮面の下で笑みを浮かべる。
ダイヤはトマホークを取り出すと、真正面から竜巻に向かって突っ込んで行く。
「オラァ!!」
トマホークを全力で振るうが、その刃は風により弾かれる。その様子を見て、シルフは余裕の笑みを浮かべる。
「フン、そのような無粋なモノが私に届くとでも?」
「舐めやがって、絶対ぶちのめす!」
ダイヤは諦めずに二度、三度とトマホークを振るう。しかし、その刃がシルフの身体に届くことはなかった。
シルフはやれやれと首を振ると、手をかざして更に風を強くする。風速が強まり、より強固な壁へと変わる。
「くっ、うおおおおっ!?」
強まった風は、ダイヤの身体を宙に浮かべる。そのまま強風に煽られて、ダイヤは吹き飛ばされる。
ダイヤは地面に激突する寸前、トマホークを地面に突き刺すことでクッション代わりにする。そこから手を離し、反動を利用して足から着地する。
「中々硬いな、やっぱり力尽くじゃダメってことか」
「そんなの最初から分かるだろう!」
一息吐きながら言うダイヤの前に、ヘルガンを構えたカズキが進み出る。
《ファイナルバレット!》
《獄王羅刹消却弾!》
ラセツバレットを装填して放たれる赤黒いエネルギー弾。それは竜巻の壁に激突して拮抗する。
シルフは少し目を見開き、驚いてみせる。
「ほう、これは中々威力がある。だが――!」
シルフは更に力を込めて、念を送る。すると、竜巻の勢いが更に上がり、灰色へと変わる。中心にいるシルフの姿が見えなくなると、エネルギー弾と触れる竜巻が徐々に大きくなり、それを飲み込んでいく。
やがて竜巻が完全にエネルギー弾を飲み込むと、霧散して消滅させる。
その光景を見て、カズキは眉を寄せる。
「くっ、必殺技でも撃ち抜けないのか……!」
「相当の実力があるってことか。さあて、どうするかね?」
予想以上の厄介さに二人は
それを見て、シルフは更に気を良くして叫ぶ。
「ハハハ! さあ、次はこちらの番だ!」
シルフが両手を前に突き出すと、それを中心とした横向きの竜巻が発生する。それはカズキとダイヤに向かい、瞬く間に二人を飲み込んだ。
「くっ!!」
「チッ、面倒くせえな!」
二人は武器を地面に突き刺し、飛ばされないように耐える。荒れ狂う竜巻は、気を抜けばすぐにでも吹き飛ばされてしまいそうであった。
そんな中で、カズキはシルフから視線を逸らさない。目を凝らして見ると、シルフ本体の周辺に違和感を覚える。
竜巻の外側にある物は、引き寄せられて粉々になるか、木の葉のように吹き飛ばされる。だが、竜巻の内側でシルフの周囲にある物は、微動だにせずそのままだった。
その光景を見て、カズキの脳裏に一つの考えが浮かぶ。
「ーーまさか、そういうことなのか?」
「なんだ、何か思い付いたのか?」
風に耐えながら呟いたカズキに、ダイヤが問いかける。
カズキはアヤカシバレットを一つ取り出すと、それに答える。
「ああ、もしかしたらこれを使えば奴の攻撃を止められるかもしれない。だがそのためには、まずこの竜巻を弱めないと」
「なるほどな、それならオレに任せろ!」
カズキの答えに、ダイヤはニヤリと笑う。そして、腰に装着していたSMGを手に取り、ラファエルバレットを装填する。
《ソレス・ディフェンス・ジャスティス!》
《クルセイド・ラファエル!》
緑色の外套を纏ったラファエルバレットに変身したダイヤ。
ダイヤはすぐさま背中の翼を広げて、腰を落とす。
「おい、何する気だ?」
「まあ見てろって。お前は奴の動きを止めることだけ考えてくれりゃいい!」
カズキの問いかけにそう答えると、ダイヤは翼をはためかせて空を飛ぶ。だがすぐに竜巻の勢いに飲み込まれ、激しく吹き飛ばされかける。
「くうっ、うおおおおおおっ!!」
「馬鹿め、自分から竜巻に飛び込むなどと自殺願望でもあるのかい?」
「舐めんじゃ、ねぇぇぇぇぇぇ!!」
シルフの嘲笑をかき消す程の声量で、ダイヤは叫ぶ。その叫びに呼応するかのように、緑色の翼がさらに輝きを増していく。
翼が羽ばたくと、緑色の風が巻き起こる。その風はダイヤの全身を包み、緑色のオーラへと変わる。
それを纏ったダイヤは、再び空を飛ぶ。だがその速度は先程までとは比べ物にならない程に速い。竜巻に巻き込まれることなく、どんどんその速度を増していく。
「竜巻が風の回転で起こるってんなら、その逆回転で打ち消してやる!」
その叫びの通り、ダイヤは竜巻の中を駆け巡る。竜巻が回る方向とは逆方向に。
すると、ダイヤの起こす回転が竜巻の中で勢いを増していく。回転は竜巻とぶつかり合い、徐々に勢いが落ちていく。
やがて、回転が最高速まで達した時、竜巻の強さと完全に一致、相殺されて消滅する。その光景を見てシルフは驚愕した。
「何っ!?」
「よっしゃ、今だぁ!」
同じく回転の勢いが失われて地面に落ちていくダイヤが叫ぶ。
その叫びを受けて、カズキは用意していたアヤカシバレット――雷獣バレットをヘルガンに装填する。
《アヤカシバレット!》
《ライジュウ・スパーク!》
「くらえっ!」
「させるかっ!」
構えたヘルガンの引き金を引き、弾丸を発射するカズキ。
対するシルフは、再び風を起こして弾丸を防ごうとする。だがそれよりも先に弾丸が地面に着弾する。その場所は、ちょうどシルフと竜巻の間に位置する場所であった。
着弾した弾丸から、黄色の電気が流れ出す。地面を伝って流れる電気は、シルフの身体を痺れさせる。
「ギャアアアア!?」
「ふう、やっぱり思った通りだったか」
悲鳴をあげるシルフの姿を見て、カズキは息を吐いて呟く。その横に、起き上がったダイヤが歩み寄る。
「なるほど、アイツと竜巻の間にわずかに隙間があったのか。そこなら風が通らないと。よく気付いたな」
「奴が竜巻を起こした時、奴の近くにある物が吹き飛ばされていなかったんだ。だからもしかして、自分が風に巻き込まれない安全圏を作ってるんじゃないかと思ってね」
「そこを狙うために一度竜巻を消して、再展開する前に撃ち込みたかったってワケか。さすがよく考えてるねえ」
「言ってる場合か、今のうちにトドメを刺すぞ」
「おう!」
カズキはそう言うと、ヘルガンに羅刹バレットを装填、ダイヤはSMGの銃床を二回引いてから引き金を引く。
《ファイナルバレット!》
《獄王羅刹消却弾!》
《クルセイド・ラファエル・フィニッシュ!》
電子音声が鳴り響き、カズキはヘルガンを正面に両手で構える。その銃口に赤黒いエネルギーが収束していく。
ダイヤは背中から生えた緑色の翼で空へ飛ぶ。右足に緑色のエネルギーが収束すると、空中で前方に向かって高速回転を始める。そのまま回転を維持して、シルフに向かって飛んでいく。
「フッ!」
カズキが引き金を引くと、エネルギー弾が放たれる。それはシルフの胴体めがけて飛んでいき、痺れて動けないままのそれに直撃した。
「ぐうぅぅぅぅ!?」
「ハアァァァァァァ!!」
エネルギー弾は霧散せず、シルフの胴体に密着してダメージを与え続ける。
その間にダイヤは前方回転しながら接近、目前まで迫った時に勢いを利用した踵落としを叩き込む。
「く、ぐわぁぁぁぁぁぁ!?」
ダイヤの踵落としは、エネルギー弾ごとシルフを縦に両断した。当然耐え切ることなどできず、シルフは大爆発を起こして消滅した。
黒煙の中でダイヤは地面に降り立ち、背後に振り向く。そこではカズキも、構えを解いて息を吐いていた。
しかしその時、爆散したシルフの跡から、何かが飛び出す。それは球形の光の玉であった。
「っ!?」
「なんだ?」
突然のことにカズキ達は訝しむ。そうしていると、光の玉はその場から離れていく。
光の玉は、数メートル先に立つ異形の手の中に収まる。それは灰色の悪魔ーーパイモンであった。
パイモンは己の手中に収めた光の玉を確認すると、満足げに頷いて変身を解き、人間態へと戻る。その姿を見て、カズキ達は驚愕する。
「アイツは――!」
「ハヤトの取り巻きか!」
相手の正体を理解した二人は、すぐさま臨戦態勢になる。
そんな二人の前で人間態に戻ったパイモン――スノーは、光の玉を懐にしまい、無感情な瞳で二人を見る。
「どうも、仮面ライダー。相変わらず中々の実力ですね。今回のシルフは、それなりに優秀だと思っていたのですが、こうも簡単に倒されるとは」
「そりゃどうも。で、おたくは何しに来たわけ? まさかオレ達を褒めるために来たわけじゃないだろ?」
淡々と語るスノーに対し、ダイヤがそう問いかける。その後ろでは、カズキがヘルガンを向けて、様子を伺っている。
スノーは慌てる様子も、動じる様子も見せることなく、口を開く。
「ええ、ですが何が目的かなどとわざわざ答える必要は無いでしょう。貴方達には関係ないことですよ」
「それで『はいそうですか』って言うと思うのか?」
「さっきお前が手にしたのは、妖怪の魂だろ。それを使って何をするつもりだ?」
スノーの言葉に、ダイヤとカズキは続けて問いかける。前者の方には何も言わなかったが、後者の問いには眉を動かした。
「なるほど、知っていましたか。その通り、先程私が手に入れたのはシルフの魂ですよ。貴方達との戦いで、魂の純度は非常に高まりました。感謝しますよ」
「なんだと……? 何を企んでる!」
カズキはヘルガンを構えたまま、叫びながら一歩前に出る。
その気迫を受けても、スノーは涼しい顔で髪を揺らす。
「言ったでしょう、それを答える義理は無いと。今日はこの辺りで失礼させてもらいますよ」
「逃すかよ!」
その瞬間、いつの間にかトマホークを握っていたダイヤが、それを力強く投げつける。
しかし、トマホークは地面に突き刺さるだけで終わる。スノーが背中から灰色の翼を生やし、空に浮いていたからだ。
地上の二人を見下ろして、スノーは感情を読ませない冷淡な表情で、口を開く。
「残念ながら、私は貴方達と直接戦うつもりはありません。私は弱いのでね。それでは、失礼します」
そう言うと、スノーは翼をはためかせて飛び去っていく。後には灰色の羽が舞い落ちて残される。
カズキ達はそれを見ながら、これから先の戦いへの不安を覚えるのだった。
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
最近は色々と忙しくて、執筆に使える時間が限られておりました。そのせいで一話を仕上げるのにも日数がかかってしまいました。
その上で色々詰め込んでしまったので、正直自分としては納得のいく出来ではなかったですね。とはいえやらないわけにはいかないことでもあったので、一概に悪いとも言えないんですけどね。この辺のバランス感覚をもっと鍛えたいなと思いました。まる。
最初に考えていた、今年中に第二章終了は残念ながら難しそうです。仕方ないのでそこは割り切って、一話ごとのクオリティアップを狙っていきたいなと思います。そこも含めて期待と応援をいただければと思います。
それでは今回はこの辺で。
次回もお楽しみに!