前
夏。
つまり夏合宿。
毎回高い宿を提供してくれてありがとう、メジロ家。
ただこれも今年で終わりなんだろうな。
マックイーンは今年引退するはずだし。
あと宿に着いた時、オフトラが泡吹いてぶっ倒れた。
この高級感はびっくりするよね。
来年からは別の所だろうから、今の内にここの雰囲気を感じておけよ……
色々と準備してウォームアップ済ませてトレーニングへ。
全員一緒にやるやつを済ませて。
「オフトラ、はいコレ」
「……靴?」
「そう、例の靴」
「…………待ってくださいよ、私はアレをやるつもりはないんですけど」
「……GO!」
「いやその私は」
「いいから早く行く!」
「畜生やってやらぁ!」
「無理です、10歩以上走れません」
「出来るまでやって」
「そもそも海の上なんて走れるわけないじゃないですか」
「反例:私」
「何でできるんですか?」
「他のスピカメンバーも全員できるよ?」
「何でできるんですか???」
「スピカだから」
「説明になってません!!」
結局、1時間ほどで走れるようになった。
ようこそスピカへ。
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それは、突然に始まる。
布団が敷かれ、しかし就寝までは時間がある。
ふと、ゴールドシップが枕を掴んだ。
それを見た者も自らの枕を掴む。
訪れる静寂。
張り詰めた緊張が、ぷつ、と切れた時。
交戦開始だ━━━━
まずゴルシの豪速枕が飛んでくる。
姿勢を低くし、尻尾を用いてマックイーンへと勢いを逸らす。
さらに自らの枕を時間差で投擲。
しかしコレを見事受け止められる。
テイオーの枕がオフトラに飛ぶが、ゴルシの方へと蹴り飛ばした。
蹴った回転を用い枕を私へと飛ばす。
マックイーンが私とテイオーへと投擲。
私は斜めに跳ね、2つの枕をキャッチ。
その勢いでくるりと一回転、オフトラとテイオーに送枕。
ゴルシが着地後の隙を狙い投げてくるがコレを蹴り返す。
テイオーは飛んできた枕に自分の枕を投げ相殺。
そのまま回し蹴りで二つをオフトラへと飛ばす。
しかしオフトラが低空からテイオーに狙撃、飛んできた二つのうち片方を私に蹴り、もう片方をキャッチ。
私は枕を尻尾にてキャッチ。
そして最初の状況へと戻る。
さあ、第二ラウンドだ。
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「お〜い、お前らそろそろ寝ろよ〜〜」
しばらくして、酒の匂いがするトレーナーが来た。
別の言い方をすれば、良い的がやって来た。
この瞬間、全員の意思が一致した。
━━ドゴォッ!
枕とは思えぬ音を立てて、トレーナーは吹っ飛んでいった。
ゲームセットだ。
じゃあおやすみ。
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━━アメリカ某所にて━━
「サンディ〜……どこぉ〜……?」
「いや日本行ったじゃん。2年以上前に」
「いやそうだけどさぁ……そうだけどさぁ!」
「いつまでロスってんの……」
「電話ぐらい出てくれたって良いじゃん! 全っ然出てくれないし!」
「1日に何十回も電話かけてたらそりゃあ嫌にもなるでしょ……」
「……え、もしかしてワタシ、サンディに嫌われた? いやだいやだぁぁ〜〜!」
「あのさぁ……何でそんなにアイツの事好きなの?」
「だって……サンディは……サンディは…………っ! とにかく好きなの!」
「もう少し言語化する努力してよ」
「だって全部好きなんだもん! 会いたい!」
「はぁ……」
「会いたい会いたい会いたい〜〜!」
「…………」
「……決めた! 日本行く!」
「……えっ、ちょっ、ハァ!? ゴア、アンタ取材の仕事とかは!?」
「パス! サンディが最優先!」
「……Oh, my…………」
「行くったら行くの! 家に連絡する!
……あ、セバス!? 今すぐ日本行きのプライベートジェット用意して! ……うん、今日行く! じゃあお願い!」
「……アンタがドラッグ漬けになる心配はしなくて良さそうだね、アイツ以外は脳みそに効かないんだから…………」
後
他のSS書きてぇー
でも完結できなくなるので我慢します
多分明日からも連日投稿するから待ってて