TS転生したら「力が欲しいか?」をやる係になった 作:コンソメ
ストーリー序盤は駆け足で進みます。
梅雨時のジメジメした暑さと雨で町は覆われている。ゴーストタウンと化した街には静寂が降りていた。そんな中を移動する集団があった。集団は黒いマントに同じ色の鞄を背負い、アサルトライフルを肩に掛けていた。彼らが目指しているのは、とある廃校舎。
その集団の接近をセーラー服を改造したような軍服を纏ったの少女が二階の教室から見ていた。席から立ち上がり、窓際に立ち武装した男たちを見下ろす。教室には彼女一人しかいない。いや、現在校舎内には少女以外存在していない。
少女の視線の先で校門まで来た男たちが肩から銃を下ろした。腰の高さで小銃を保持し、塀の内側に沿って左右に広がった。右に5人。左に3人。正面に7人。
男たちは鞄からライフルグレネードを取り出し、小銃に設置する。銃口を離れた擲弾は放物線を描き、少女のいる教室に飛来した。
「返すわ」
しかし、少女にそれが届くことはなく再び放物線を描き男たちのいる方へと落下した。轟音が弾け、男たちの半数が戦闘離脱を余儀なくされた。
しかし少女は違和感を覚えていた。相手の弱さにではない。敵の数の少なさにだ。少女がここにいる理由は、とあるテロ組織の取引を潰すためである。
そして、武装した集団は取引を妨げる存在を殺すために待機していたテロ組織の一員である。防衛軍の異能者からそういう存在が待機していると聞いていたが、20人はいたはずなのだ。
その答えは、次の瞬間の少女の条件反射が物語っていた。
教室後方のドアと前方の扉が凄まじい勢いで開く。銃を構えた男が踏み込んだ瞬間、男は何かにつまずいたようにバランスを崩して踏鞴を踏んだ。
「R班!」
すかさず男は合図を出して倒れるように地面に伏せる。教室と廊下を隔てている壁が爆散した。しかし、その破片が少女に届くことはなく加えて言うのであれば教室に届くこともなかった。そのすべてが少女の敵を滅ぼすために、弾丸のように空中を縦横無尽に動き出した。
「乱暴ね」
少女の背後の窓ガラスが割れた。けたたましい轟音と共に割れ散る窓ガラスと共に、男たちが飛来する。男たちは屋上からザイルでぶら下がり壁を蹴って振り子のように、窓を蹴り砕いてきた。
「間に合わないか…」
冷静に冷徹に少女はその身を投げた。スカートが捲れたが気にしている余裕はない。倒れこみながら視界の隅にとらえた男は氷の散弾を放っていた。彼女の判断は、黒板とロッカーを穿っている弾痕が間違っていなかったと証明していた。
「氷の異能者ね………珍しいわね」
少女に焦りはない。なぜなら、勝敗はすでに決しているからだ。少女はつぶやく。
「『念動砲』」
男の身体はトラックに吹き飛ばされたかのように舞い、壁に叩きつけられた。壁に入った罅が勢いを示していた。
「異能者は異能が強くなればなるほど、頑丈になる。死んでないことを祈っているわ」
そうは言いつつも、きちんと加減していた少女は心配などせずに携帯を取り出したのだった。
「取引の妨害ご苦労だった。期待以上の働きだよ、神無月中佐。明星中尉や輪金井少尉もいい働きをしているが、君はすでに学生の域を超えているね」
任務を終えた少女、神無月は防衛軍の本部である建物に来ていた。目の前に座る男性は神無月の上官である。
「ありがとうございます。それで少将。私が呼ばれた理由は何でしょうか?」
糸目の男は一枚の書類を神無月に差し出した。
「これは………?」
「識別名《魔女》、ここ1年目撃例がめっきり減ってたんだけどつい先日渋谷で目撃された。魔女についてはどのくらい知っているかな?」
書類に添付されていた写真を見ながら、神無月は淡々と返す。
「5年前から確認されている正体不明の人物ですね。千葉侵攻、新宿防衛線、お台場事変など大規模な戦いや事件の度に姿を見せている所属不明の人物とだけ」
「彼女に異能を授かったといった証言をしている尉官がいることは知っているかい?」
「はい、承知しています。一時期軍上層部で話題になり、箝口令が敷かれたと記憶しておりますが」
「そうだね、一部を除いた人間にしか共有されなかった情報だ。防衛軍に2名、一般的な高校に1名、同様の証言をしている人間がいると把握している。上層部はこの事象に興味を持って調査を進めた。しかし、わかったのは魔女はどこの組織にも属していない可能性が高く、その目的がわからないということだけだった。しかし、不可解なことも多くてね、今でも魔女の正体と目的を把握したいという意見は多い。そこで、君に頼み事だ」
大規模な戦いに現れると言ったが、魔女は現れるタイミングが良すぎるのだ。まるで事前に何かが起こることを予期していたように。加えて、一度だけ防衛軍の中将4人が交戦して惨敗している。不透明さと危険度、利用価値を鑑みて、防衛軍は魔女を生け捕りにしたがっていた。
「私に魔女を捜索しろと?」
「メインにしろとは言わないけど、普段のパトロールの時とかは気を付けて欲しいんだよね」
「はぁ………承知いたしました」
お辞儀をして踵を返そうとした神無月に対して、男は思い出したように声をかけた。
「そうそう、君の幼馴染………如月連理君だったかな?仲良くやれているかい?」
部屋を出ようとしていた神無月の動きが止まる。
「何故、連理の名前が出てくるのですか?」
振り向いた神無月の顔には複雑そうな感情が渦巻いていた。
「年寄りの忠告だよ。隠し事は隠している期間が長ければ長いほどこじれるよ」
「………ご忠告どうも」
そう言い残して、神無月は部屋を出ていった。
「やあ、久しぶりだね詩織ちゃん」
俺は防衛軍の食堂で見知った顔を見つけて声をかけた。神無月詩織。鮮烈の目を焼く豪奢な銀色の髪、軍服に身を包んでいてもわかる艶美な肢体。可愛いよりも神秘的な印象を抱く容姿。見ているだけで一日過ごせるな。
彼女はそばを口に入れたまま顔を上げた。そして、じゅるりと吸い込んでもぐもぐ口を動かしていた。最後にゴックンと飲み込むと、少し眠そうな顔で応えてきた。
「ええ、久しぶりね凛」
「仕事お疲れ様。最近忙しそうだねえ。あんまり眠そうにしていると授業に差し支えるんじゃないのかい?一般校だろう?」
「問題ないわ。あなたこそ男で遊ぶのやめなさい。また噂になってるし、何よりレディがはしたないわよ」
「いやいや、ボクは男女分け隔てなく
「なお質が悪いわ」
「いいじゃないかー。なあなあにせずに最後はちゃんと断ってるし」
俺は拗ねたようにそっぽを向いた。これが一番可愛いと知っているからである。正直、美少女ボディの見せ方において、俺の右に出るものは存在しないと思っている。
「そういう問題じゃないと思うけど…最近はマシになったから成長してるのかしら………?」
ため息を吐いて神無月詩織を見て、反応が悪くなったなと感じた。出会った頃なら顔を赤くしてくれていたのに。慣れとは恐ろしいものだ。ちょっと頬が赤いのを俺は見逃さないけどな………。
「それはそうと、詩織ちゃんさぁ少し相談事があるんだけどいいかな?」
アイスブレイクは終わりにして首をかしげる神無月詩織に本題を切り出した。
76:イッチだゾ
イヤッホー!!!!!端末ちゃんの曇り独白最高ぅー
77:名無しのギルティル星人
草
78:名無しのギルティル星人
クズ過ぎてやばい
79:イッチだゾ
は?でもみんな好きだろ?
80:名無しのギルティル星人
一緒にすんな。俺は大好きだ
81:名無しのギルティル星人
それはそう
82:名無しのギルティル星人
好きだけど?
83:名無しのギルティル星人
当たり前だよな
84:イッチだゾ
端末ちゃんの独白:
待ちゆく人を見る。声を聴く。喧騒を肌で感じる。都会特有の開放的で煩雑で忙しない空気も学生たちの他愛無い言の葉も、子供たちの楽し気な声も、一仕事終えて飲みに行く会社員の安堵も、明日の約束を楽しみにする大人も、明日を憂鬱に思い辟易する少年すら、等しく地獄に落ちる。ボクはそれを知っている。あの子供も仲良さげなカップルも会社員も、学生もみんな殺戮の異常に襲われるんだ。でも
せめて—————異能を手渡す子が救われて欲しいなと思う。
ハハッ、こんなことを考えつつも罪悪感が日に日に薄くなっているなんて………本当に救えないな、
以上の独白を憂いの表情でしてました(恍惚)美少女の憂い顔は最高だぜ。
85:名無しのギルティル星人
有能、誇らしくないの?
86:名無しのギルティル星人
芸術作品名だな
87:名無しのギルティル星人
最高過ぎる。憂いを帯びた独白、もはや芸術作品だ
88:イッチだゾ
わざわざテロが起こる予定の新宿で、物思いに耽ってるのマゾ過ぎないか?まあ、新宿に行くのは命令したんだけど
89:名無しの
草
90:名無しのギルティル星人
今更だけど、端末ちゃんの異能ってなんだっけ?
91:名無しのギルティル星人
>>88
イッチは鬼畜なのでは?ボブは訝しんだ
92:イッチだゾ
端末ちゃんの異能は2つ。一つは事象再現。触れた相手の事象をある程度操作できる。応用で、視認した異能を再現できる。二つ目は、干渉拒否。外部からの影響を一時的に排除できる。
93:名無しのギルティル星人
クソチートで草
94:名無しのギルティル星人
まあ、端末ちゃんだから
95:名無しのギルティル星人
ミステリアス最強美少女、いいぞ
96:名無しのギルティル星人
TS最強美少女?テンプレだな!
97:名無しのギルティル星人
TSミステリアス最強美少女か、TS黒幕曇り顔美少女か、悩ましいな
98:名無しのギルティル星人
それよりイッチ、この時期に端末ちゃんに命令するの大丈夫なのか?ギルティル星の軌道的にここ数日間が一番地球に干渉しづらくなると思うけど
99:イッチだゾ
あっ
100:名無しのギルティル星人
101:名無しのギルティル星人
102:名無しのギルティル星人
103:名無しのギルティル星人
ギリギリ間に合うんじゃない?
104:名無しのギルティル星人
時間の流れも違うしな
105:イッチだゾ
た、たぶん大丈夫………なはず