ポケットモンスター・ライフ   作:ヤトラ

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ユニークアクセス数5.0000突破!皆様ありがとうございます!

感想板で色んな方の評価を頂きましたが、中でもスローライフ作風を気に入って頂けた方が多いのが嬉しいですね。
これだけアクセスしてもらえてたこともあり、この作風も需要があるんだなと嬉しく思います。

まぁ、誤字が多すぎてその報告をしてくる方も多いんですが(汗)
いつもありがとうございます!

11/29:誤字修正


その26「きのみ屋さん、ソノオタウンへ行く」

 ナナカマド博士に裏庭の苔石を渡した後(微量なエネルギー反応があるらしく研究の価値ありだとか)、僕はコウキ君の家にお邪魔することになった。

 簡易テントで一晩過ごそうかと思ったけど、あんなことしてしまったお詫びも兼ねて泊まらないかと勧められたこともあり、遠慮なくそうすることに。

 コウキ君のお母さんも唐突な来訪にも限らず歓迎してくれた。コウキは良い子なんだけど迷惑もよく掛ける子で、こうしてお客さんが来る事も多いんだとか。

 苦労していますねって声を掛けたんだけど、コウキ君のお母さんは気にする様子は無く。

 

「子供は少なからず迷惑をかけるものよ。元気に暮らしてくれたら言う事はないわ」

 

 ―と強い笑顔を浮かべて笑っていた。そんな母を見る淡白なコウキ君の表情も、どこか嬉しそうだった。

 うん、コウキ君のお母さんは強い人でした。それと昔ポケモンコンテストに出ていたらしく、ポフィン作りも非常に上手。色々教わりました。

 料理のお手伝いなどしつつ夕飯をご一緒させてもらい、イーくん達の面倒を見てもらいました。腕白イーくんと生意気クケちゃんを大人しくさせるなんてコウキ母さんマジすげぇ。

 その後はコウキ君の母さんからポフィン作り、見習いパテシィエのコウキ君からお菓子に関する談話をしつつ、お世話になり過ぎないようにとソファで一晩過ごす。

 

いやー、野宿するつもりだったけどラッキー。ありがたや、ありがたや。

 

 

 

―――

 

 ……で、薄い雲から漏れる弱い朝日が差し込んだ翌朝(昨日より寒かったが、朝方は大抵こんなんだという。ブルブル)。

 しっかり朝御飯もご馳走になり、僕はマサゴタウンを出てソノオタウンに向かうことに。

 ソノオタウンは見事な花畑があることで有名なので、ハクタイの森と同じぐらいに楽しみにしていたから気分も軽い。

 

 意気揚々と出かけようとするとコウキ君が

 

「僕もソノオタウンの店に戻らなきゃいけないんで、途中までご一緒しませんか?」

 

 という風に誘われた。コウキ君の働いている店ってソノオタウンにあるんだ。

 

 一晩過ごして解ったが、コウキ君は容赦こそないものの基本的には良い子だ。ポケモンに自分なりの愛情を持って接し、親睦を深めるタイプ。

 しかし良くも悪くもズバっと本音を言う真っ直ぐさもあるので、クケちゃんみたいなツンデレとは相性が悪いようだ。相性の良し悪し次第では好きにも嫌いにもなりそう。

 

 そんなわけでご一緒することに。現地の人が居ると助かるっていう点もあるが、人間1人より2人がいいよね。

 飛行できるポケモンを持っていないのでモチロン徒歩。寒いので早足で出発。

 道中で解ったけど、スピアーのスパイクは意地っ張りで血の気が多く、ビークインのメイプルは陽気で食べるのが好きらしい。

 2匹ともコウキがビートルとミツハニーの頃から育ててきた、いわゆる幼馴染ポケモンなんだとか。理由は蜂蜜好き仲間。

 

 さて、コウキ君とそのポケモン達について談話しつつ、いつの間にかコトブキシティと204番道路を越えて……。

 

 

 

―――

 

「やってきましたソノオタウン!」

 

 肩に乗せていたローちゃんが拍手を送ってくれた。相変わらずの合いの手の良さで。

 

 それよりも見よ、寒空の下で健気に咲く広大な花畑の美しさを!すンばらしー!

 季節は冬でありながら色取り取りの花が咲き乱れており、花の種類ごとに並べられた色合いも美しい。今咲いているのは寒さに強い花なんだって。

 そして冬であることにも関わらず観光客やそのポケモン達も大勢居る。僕のように花畑に魅了された人が多いってことなんだよなぁ。

 

 その綺麗さのあまり、イーくんとクケちゃんはもちろん、臆病なロトやんですら嬉しそうに駆け回っている。柵はあるから花畑に入らないだろうけど、荒さないようにねー。

 肩の上でソワソワしているローちゃんを降ろしてやると、ローちゃんも我を忘れて花畑に駆け寄る。やっぱり草ポケモンなんだなぁ。

 

 するとトントンと肩を叩かれたので振り向くとコウキ君が。夢中になって気づかなかったよ。

 

「それじゃあハヤシさん、僕は店のこともあるんでこのへんで」

 

 そっか、ここにコウキ君の店があるんだった。2匹の蜂ポケモンは既に店に向かったのか、その場には居なかった。

 

「わかったよ。道中ありがとね」

 

「もし店を見かけたら寄って行ってください。それでは良い旅を」

 

 僕がお礼を言うと、コウキ君はトレードマークの赤いハンチング帽を軽く上げて別れの挨拶。踵を返して走っていく。また会える予感がするなぁ。

 コウキ君の店って確か洋菓子店だったよね。この町特産の「あまいミツ」を使ったカロス地方風のお洒落な菓子が自慢の。

 まぁそれは後で寄るとして……僕はポケモン達を呼び集める。

 

「まずはフラワーショップに寄ろう!」

 

 フラワーショップ「いろとりどり」はシンオウガイドブックでチェック済み!さぁ、色んな木の実を買うぞー!

 ついでに「あまいミツ」で虫ポケモンでも捕まえてみようかな?

 

 

 

―続く―




確か昔ポケモンパールで「あまいミツ」を使ってヘラクロスを捕まえようと必死になっていた記憶が(苦笑)
ここで一旦コウキ君とお別れ。再開フラグを今のうちに建てて置いとこうウヘヘヘ(ぉ)

とりあえずソノオタウンに滞在する期間は短めです。ここで捕獲するポケモンは決めているんで。

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