「という訳ですね。カイレ様と《傾城国》を貸して欲しいです」
土の神官長 レイモン・ザーグ・ローランサンにお願いをする。
上目遣いも追加だ。
「ちょっと待て!お前が好き勝手に動きすぎて把握しきれておらん。先程、評議国から使者がきてお前と同盟を結んだと聞いた。いったいどうやったんだ!秘宝1つで見逃すと思えん!」
「それにあのエルフを操るだと?あの子が殺してしまうだろ。止めれるのか?」
....秘密裏に操ってフールーダに見せたら殺してしまうか。いや貴重な戦力だ。殺すには惜しい。まぁ策は練ってある。
「まぁどうにかします。番外席次をなんとかしたら許可を貰えますか?」
「あの子次第だな。お前も殺されるようなことはするなよ。まだ若い。何を焦ってるのか知らんが落ち着いて行動しろ。」
.....優しいな。けどそんな悠長なこと言ってられないんだよ。
説得するか、奥の手を使うか。
神殿に向かい扉をあける。
自由に出歩くことができるようになったが、住めば都というように番外席次は大抵ここにいる。
予想通り上機嫌な番外がいた。
「あらちょうどよかった。今からあのエルフを殺しに行くのよ。あなたを連れていくことが条件だから着いてきて。」
誰だよ許可だしたの。土のレイモンドは除いて、出すとしたら火か光の神官長か。
「悪いですけど待って貰えませんか?あのエルフは操って様々なことに使う予定なんですが。」
これを聞いた瞬間、番外の顔は笑顔がとまり殺気を撒き散らしながら答える。
「......本気で言ってる?私がどれだけあいつを殺したかったか分かってるでしょう?....とめるつもりならやってみれば?」
笑顔だが怖い。本気で怒っている。だがこっちだってそれ相応の理由があるから諦めれない。
「......とめてみせますよ。」
そう答えた瞬間、殴られ神殿の外に吹っ飛ばされた。
(いきなりかよ。くそが…!)
「調子に乗らないでくれる?貴方ごときが私をとめれるわけないじゃん。」
瓦礫の中から出てくる隊長。ギリギリ両手でのガードが間に合ったようだ。
「それでも貴女をとめなきゃいけない。こっちも手段は問わず全力でいきます。」
そう言った瞬間、白金の鎧が出現しお馴染みの魔法を使う。
《世界移動》
法国の人工物だらけの街中から森の中へ移動する。
「…それが竜王の鎧?貴方よりは強いけど私には及ばない。2人がかりでも変わらない。」
「......強いね。プレイヤー並だよ。これが奇跡の子か。」
「奇跡でもなんでもない。クソみたいな母親がクソみたいなエルフから孕まされただけ。それが私よ。」
「....そうだね。君には同情するけど僕にも優先することがあるんだ。とめさせてもらうよ。」
突然、白金の鎧が分解される。そのまま隊長のまわりにまとわりつき復元されていく。
予想外の行動に驚く番外。
《光衣》
《能力向上》
《能力超向上》
《制限解除》
《肉体向上》
《剛腕剛撃》
「そいつを鎧で覆っても防御が上がるだけ。何か秘策があるんでしょうね。楽しませなさいよ?」
「「望むところです。/だよ。」」
移動や回避をツアーに任せ、自信は攻撃の武技のみを連ねていく。平均的な火力は鎧が高いが武技を重複させた瞬間的な火力は隊長がまさる。
隊長は武技を効率良く使え、人間では無理な動きを可能にする。
ツアーは鎧では使えない武技が使用可能になり、火力が上がる。
両者の良いとこどりである。
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森は裂け、山は欠け、金属音は鳴り響く。
もう何度目か分からない隙をつき、蹴りが隊長を襲う。
《不落要塞》
かろうじて武技を発動し受け流す。
槍を振り距離をとる。
硬い鎧と武技、生物には無理な動きにより致命的な負傷はしていない。しかし度重なる武技の発動及び重複により脳の血管は波打ち酸欠を起こす。
《十連牙突》
《刺突》
逸脱者でも反応できない10回の刺突を全てを避けるか、防がれる。
恐ろしいのは番外席次。隊長が操る槍以外ツアーの4つの武器を見ずに避け、隊長に襲いかかる。
初めこそ人間の動きと不可能な動きを織り交ぜた行動に対処出来ず劣勢に戦闘を進められていたが、時間を経つにつれて対処し始める。番外席次は生まれながらの天才であった。
(化け物か…!)
心の中で悪態をつく。疲労が溜まり頭痛が激しくなる。
(僕の鱗を使った鎧にも多少の傷をつけている…ハーフエルフでここまでなるとは…!)
反対に戦闘力に感嘆するツアー。
(多彩な攻撃の組み合わせ.....面白い!人間や亜人、魔族ではあり得ない戦い方…!)
久しぶりの実践、自分に傷をつけれる相手に大満足の番外席次。
このまま続ければじり貧だと思い、奥の手の武技を使う。
《限界突破》
脳の制限が解除され武技が使える容量が一瞬だけ増える。
《天穿ち》
あらゆる武技を複合して作られたオリジナルの武技である。《限界突破》を使わないと使えない。特殊効果はないが、速さと火力にのみ絞られた最速の刺突である。
避けるのが困難だと考えた番外席次もスキルを使う。
《
発動した瞬間、時が止まる。が、鎧と隊長は止まらない。
(なぜ…?)
避けられず、右肩に槍を受ける。
久しぶりに感じる激痛。
スキルの効果かきれ、時は動き出す。
「時間停止もできたんだね…ほんとに感心するよ。」
隊長ではなくツアーが鎧を通して話しかける。
「そろそろ終わりにしないかい?僕達も限界だ。君も久しぶりにここまで戦えて楽しかったのだろう?あのエルフの身柄はしばらくは僕が預かる。目的が達成するか僕たちが死んだら好きにしていいよ。」
「これでもまだやるというなら僕の本体と竜王達が相手になる。そしたら遠距離の始源の魔法で君は終わりだ。それでもいいと思うなら付き合うよ。」
(真なる竜王はツアーくらいで後は位階魔法しか使えないはずだが.....番外には知る由もないか。)
(番外の性格なら喜んで戦う可能性も....)
「......分かったわよ。その要求を飲むわ。けど次はあのエルフと隊長とその鎧で私と戦ってもらうわ。」
「....殺しはなしだよ?」
「分かってるわ。ほら早く隊長を出してあげなさい。あれだけ戦ったから意識も朦朧としてるはずよ。」
白金の鎧が外れていく、隊長はその場に大の字になり寝転がる。
「.....もう無理です。動けません。」
「仕方ないわね。ほら早く転移させて。」
またお姫様抱っこされる。恥ずか死ぬ。
「僕のことを顎で使うなんて大概だね。」
今日初対面でさっきまで戦っていたのにと呆れている。
「彼かなり頑張ったから褒めてあげなよ?」
《世界移動》
その後お姫様抱っこされた姿を《人間最強》や《天上天下》に見られた。
俺もう漆黒聖典にいられない......
私はLvが上がるほど武技の容量も上がると考えてますがどうでしょうか?