番外の説得も成功し、法国の兵士や火滅聖典をさがらせた。
前線を砦まで引き下げる。無駄な出費だ…
エルフ王を捕らえる許可が出たため出立する。
メンバーは俺、カイレ様、《一人師団》《無限魔力》《巨盾万壁》である。こっそりと鎧ツアーにもついてきてもらってる。
「…という訳でエルフ王を傀儡にする。カイレ様は《巨盾万壁》が守れ。《一人師団》が雑魚の殲滅及び全周警戒、《無限魔力》は俺のサポート。なにか質問は?」
「要望なんだけど~エルフ王と最初だけ戦ってみたいな~隊長が私を守ってよ~無理だと思ったらすぐ下がるからさ~」
《無限魔力》が珍しくやる気を出し、目がしっかり開いている。しかし、相変わらずの下着みたいな服装だ。寒くないのだろうか。
「.....許可する。だが俺やお前が勝てる相手じゃないぞ?」
「分かってるよ~第7階魔法の足掛けにでもなるかな~って思っただけだよ~」
この少女、この齢にして第6階魔法を習得している。
帝国のフールーダが聞いたら発狂するだろう。
だがあのエルフ王の前では無力だ。原作知識だと相手は八欲王の血をひき、第10階魔法すら使う。
超位魔法はないと信じたい。
少々不安がありながらも俺たちは出立した。
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圧倒的という言葉に尽きる。矢を放ったエルフは背後に回られ、死んだということも気づかずに倒れていく。
漆黒聖典と比べると雑魚だが、この国の優秀なエルフが集められているのだろう。第3階魔法や魔法のかかった正確な矢が放たれている。しかし神人である隊長には時間稼ぎにもならない
もう何体目か分からないエルフの屍を越えて進む。
《一人師団》が焦った様子で伝える。
「隊長!来ます!」
高速で突進してきたのは
《魔法範囲拡大
《超回避》
咄嗟に《無限魔力》が隊長以外をつれて後ろに下がった。
隊長も当たらないように避ける。
現れたのは岩や鉱石を積み上げたような巨体に短い足と分厚い長い腕を持っている
手筈通りに隊長はデケムと《無限魔力》を戦わせて、《傾城国》を使おうとする。
しかし、隊長含め全員が重要なことに気づいた。
(エルフ王がいない…?/いない!/いないじゃん…)
(あのクソエルフ
デケムからすればエルフ達が殺されてるとはいえ、自分が向かう必要は無いと思っている。また王は簡単に動くべきではないと。
(俺がデケムが来るまで相手するしかない…!)
「《無限魔力》!私にありったけの魔法をかけてくれ!」
「《一人師団》は全周警戒!!《巨盾万壁》はカイレ様をお守りしろ!!カイレ様は何時でも使えるように!!」
ひとしきりの命令をくだし、各々は動く。
隊長に中位の筋力強化系の魔法がかけられていく。武技の重ねがけには及ばないが力がみなぎる。
(…引きずり出してやる!)
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《刺突》
《十連牙突》
強化された隊長の刺突が精霊の体に小さな窪みをつくる。それも時間が経てば元に戻る。
ダメージが入ってるのかも分からない。
自分よりも圧倒的格上との戦いに隊長は焦る。
(《傾城国》を使うか…?消してもう一度召喚されたらなす術がない。まずいな…)
精霊の左腕に鉱石が付着し、腕が元の2倍の太さになる。
そして横に薙ぎ払う。
《超回避》
隊長は武技で避けたが、ぶつかった大木が遥か彼方へ飛んでいくのを目にする。冷や汗を垂らす隊長
壁役の精霊だが、レベル差により隊長にも容易にダメージを与えることが可能になっている。ただ移動速度や攻撃速度に対応できることが救いだ。
《能力向上》
《疾風走破》
攻撃を避け、ひたすら突き、薙ぎを叩き込む。
少しずつであるが、傷が蓄積する。
一撃でも当たったら戦闘不能になる攻撃をひたすら躱し、いなし、撤退を考えていた頃にそれは来た。
《
根や茎、枝が変幻自在に動き、隊長を捕らえようとする。
《能力超向上》
《疾風超走破》
《流水加速》
それを武技の重ねがけにより容易く避ける。
(やっと来たか…!)
白髪の長い髪、赤いマント、左右の目の色が違うオッドアイ、長い尖った耳、傲慢そうな顔。
最後のはただの偏見だが、紛れもないエルフ王デケム・ボウガンである。
魔力が1/4ほど削られても敵を排除できないことに驚き、様子を身に来たのだ。
「…お前の母親もしくは女兄弟は生きてるか?」
《魔法最強化·
デケムが爆発に包まれた。
《無限魔力》の最強化した1番火力の高い魔法である。
間髪入れずに畳み掛ける。
《魔法最強化・
龍の形をした雷が突撃する。
《魔法最強化・
炎と雷をまとった槍が向かう。
次第に煙がはれ、姿が見える
無傷だった。
「…へこむな~」
デケムは《無限魔力》を少し見たが、興味を無くしまた隊長に問いかける。
「もう一度だけ聞く、お前の母親は生きてるか?」
理由は言わずもがなである。これだけの男を産んだ女にデケムが孕ませれば強い子が生まれるのではと期待したのだ。だが隊長は親の顔は知らない。
それにデケムが出てきたのなら、やることは1つだ。
「カイレ様!!」
変な服を着ていた婆さんから白い龍のような物が出現し、デケムに襲いかかる。
《魔法最強化・
魔法の選択は良かった。対精神系の魔法で最高峰である。だが、相手はワールドアイテムの《傾城国》。デケムの心は真っ白に染め上げられていく
(なぜ抵抗出来ない.....!くそっやれ!)
振り上げた両腕がカイレ様に振り下ろされる。
「くそっ!!《能力超向上》《不落要塞》!!」
ふり下ろされた両腕を槍を両手にもち、受け切る。勢いで地面が沈み、隊長が沈む。白金の竜王の槍でなければ砕けちっていたであろう。
その後ろでカイレ様がエルフ王に命令し止めさせる。
デケムが洗脳され、命令し、
「…よし。任務完了。お疲れ様。」
肩を回しながら隊長が任務完了を宣言する。
「全く魔法が~効かないのは~へこんだな~」
「これで他のところに兵をまわせますね。」
「じゃあ身柄は僕が預かろうか」
突然現れた
「いきなり現れる意味ありますか?」
呆れる隊長。
「特段何もないよ。別にね。」
(嘘つけ!びびらせやがって!)
「まだそっちにやれないですよ。身につけてる装備だけですね」
「分かってるさ。」
手を触れずにデケムの身につけてる王冠や指輪、
「ありがとう。君たちには感謝してるよ。」
《世界移動》
「....あれで遠隔操作してる鎧ですか。《人間最強》よりも強い。私たちには届かない次元の強さですね…」
「またプレイヤーがくる。お前たちにも魔神くらいは相手にしてもらわないと困るぞ。」
「.....御冗談ですよね?」
デケム、俺、番外、ツアー
デケムと俺はLv100相手に足止めできる程度。
まともに戦えるのは番外とツアーだけ。
交渉が上手くいける自信もない。
やれることをやってるのに状況が全くよくならない。
ストレスで禿げそうだ。
失敗すれば地獄すら生ぬるい状況になるのだろう。
ジルクニフの気持ちが少しわかった気がした。
親近感がわくが、帝国も屈服させて、
ジルクニフ頑張ろうな。
まだ会ったこともない苦労人の帝王に思いをはせる隊長であった。
2人の毛根の運命は如何に......