コメント、アドバイスください…
番外席次が久々に暴れたいらしく、不満げだ。
頬を少し膨らませ、拗ねたように呟く
「私にもそろそろ戦闘させなさいよ…!」
あんた自分の強さ知ってる…?誰と戦うんだよ!誰がお前の攻撃を受け止めれるんだ!戦闘じゃなくて一方的な殺しだろうが!
落ち着け俺 絶対に表面に出すなよ…
「竜王国にでも行きますか?《陽光聖典》についていきます?」
「私からしたら雑魚しかいないじゃない。」
当たり前だ!お前とまともに戦えるのなんて真なる竜王くらいしかいねーよ!ドラゴンか!ドラゴン狩りするか?消炭になるぞ!!
落ち着け俺 最近もらったストレス耐性の
「ですが雑魚を薙ぎ払うのも爽快ですよ?」
普通に不快だわ。槍ごしに伝わる肉が裂け、骨が折れる気持ち悪さ、そして絶叫。あれが好きなのは
「…そうね…偶には悪くないかしら。」
…まぁけどデケムの身柄をくれたことには感謝してるし、番外席次の要望も聞かないとフェアじゃない。
けど番外席次の情報を外に出したくないんだよ…
__________________________
竜王国
あれから大変だった…神官長達の説得、ツアーへの報告、番外席次のご機嫌取り、竜王国への根回し…etc
神官長達は文句ばっかり言ってくるし…自分で直接言えよ!
結果として隊長では止めれず、竜王国に向かうこととなる。番外席次と監視役の隊長、ツアーの低レベルの鎧も尾行している。
今回は正式な法国からの使者ということで、すぐに女王に謁見することになった。
謁見の間に案内されると幼女がいる。
褐色肌に番外よりも幼い見た目。何も知らない人間が見たら庇護欲がそそられるだろう。しかし正体は
「…かわいい」
番外席次がつぶやく。
…あの女王ってアンタと同じロリババアだぞ?
隊長の不躾な視線に気づいた番外が隊長を睨み返す。
冷や汗をかく隊長。視線をずらす。
「法国の使者よ。よく来てくれた!」
跪き、頭を下げる。
「遅くなり、申し訳ありません。今回は人員は少ないですが、竜王国のためにできる限りを尽くすつもりです。」
「うむ!感謝する!して残りの人員はいつ頃に到着されるのだ?」
使者が2人しかいないため他の人員について言及する。
1人は跪き、礼儀正しい好青年だが、もう1人の少女は暇そうに立ったまま天井を眺めている。
王族に対して無礼だが、法国の機嫌を損ねる訳にはいかないため、無視する。
「…今回は私達2人のみです。」
少しの間を空けた後に隊長が伝える。
それを聞いた竜王女も横にいた宰相もあっけにとられる。
たった二人の少年少女にいったい何ができるというのだろうか。
法国は竜王国を完全に見捨てたのだろうか。献金はどうなっているのだろうか。宰相と王女の頭では答えは出ない。
「それはどういう意味でしょうか?今年も法国に少なくはない献金をしています。それに見合う能力をお二人は持っているのですか?」
横にいた宰相が困惑気味そして少しの怒気をはらんだ声で問いかける。当たり前だ。財政を圧迫している献金の代価が若い男女2人だけというのだ。宰相の怒りも最もである。
しかしこの場にいるのは法国の最高戦力二名である。
献金どころか、国家予算すべてを代償にしても足りないくらいだ。
落ち着きを払った声で隊長は応える
「…誤解を招いたことは謝罪します。ですが、私が法国の最高戦力です。難度にして150、帝国のパラダインをも超える戦闘力を持つと自負しております。」
女王と宰相は驚くも疑わしげな視線をおくる。
番外席次は事前に知らされていたが、法国最高戦力の座を取られたことに僅かな苛立ちを覚える。
「…ホントに法国最高戦力なのか?そして一人で今までの法国部隊と同じ成果を出すことができるのか?」
竜王国からすれば真偽はどうでもよく、陽光聖典と同程度の成果を出せることが気がかりである。
「必ずやご期待以上の成果を持ち帰ります…!」
疑いの目を向けていた女王も宰相も取り敢えず信じることにした。成果を出せばそれでよし、出ないなら献金に見合う部隊を出せと法国に交渉できる。女王も宰相も真偽に興味はなかった。後日成果を出した隊長に泣いて抱きつくことも知らずに。
__________________________
「あはは!!!」
少女の楽しそうな声が響く。可憐だ。周りがビーストマンの死体で溢れ、少女が血で真っ赤に染まっていることを除けばだ。
勇気も奮ったビーストマンも逃走を図ったビーストマンも同じく細切れになる。
顔を顰めながら隊長は呟く
「この
番外に聞こえないギリギリの声量だ。
「なにか言った〜?」
ご機嫌な番外が隊長に問いかける。
「いえ、これより先は一般市民が囚われているので私が代わります。」
「…せっかく楽しくなってきたのにー!」
不満げに言う番外。
隊長が最高戦力ということにし、番外席次の力を隠すのが目的であるため、市民の目に触れる場所で番外は力を振るえない。
この2人は3日に1個のペースで街や村を解放している。
異常な進行速度であり、情報が漏れないようするためビーストマンを殲滅しているためビースマン達も状況が把握できていない。
次の要塞都市を解放すれば一度城に戻り、王女に報告する手はずになっている。
「さぁもうひと踏ん張りです。」
「私はまだ続けたいけどね〜」
__________________________
二週間の遠征を終えた後もどると、宴会の準備がされていた。
「よくやってくれた!法国の使者2人に感謝する!!」
成人女性に変化した女王に盛大にもてなさせる。
ビーストマンを確認できる限り数百体。未確認を含めると四桁にのぼるだろう。そして奪われた国土の四分の一を取り返し、ビーストマンに大打撃を与えた。しばらくは隊長達を警戒し、攻めてこないだろう。死体も肉はアンモニア臭くて食べれないが、毛皮や爪、牙は武具や武器になり需要がある。
竜王国にとっては希望の光だ。
宴会の席で隊長は女王の横に座らされ、女王自らお酌をしてくれる。番外席次は異国の料理に夢中になり食べている。
なるほど飯で番外をコントロールできるか…?
「法国に感謝しているぞ!特に最高戦力のお主が来てくれたことに感謝じゃ!」
「…人類の為に戦うのが私の役目です。」
「立派じゃ!人類にはお主のような男が必要じゃ!」
むず痒い…
「おかわり頂戴!これも!これも!」
法国の料理に飽き飽きしていた番外は皿を次々と空にする。
宴会は盛り上がり、宰相達は酒で潰れ、番外はたらふく飯を食ったあと散歩しに行った。素面なのは隊長と女王のみである。
「使者殿よ…名前を教えてもらえぬか?」
「…本名は秘密ですのでハジメとでもお呼びください。」
名前は魔法や呪いに使えるため安易に教えれない。
「そうか…ハジメ殿はこのまま竜王国に残らぬか?」
(大きくでたな…当然、無理だ。やるべきことが沢山ある。)
竜王国だけには留まれない。
女王は隊長の腕を絡ませ、胸を押し付けながら艶っぽい顔で交渉する。
「…法国が最高戦力を見せた上に竜王国のような見返りの少ない国に貸し出す訳がない。ハジメ殿も強いが、まだ上が沢山いて、同列がいるのじゃろ?―もちろん留まってくれるのなら妾にできることなら何でも望みを叶える。金も女も王族としての地位、妾の体さえも…」
やはりこの王女も賢い。少し見当はずれだが、最高戦力ではないのは確かである。成人女性になってたのは色仕掛けするためであった。
(刺激強すぎ…男なら悩む!)
揺れ動く隊長。
番外席次に見られたらボコボコにされるであろう。
そこら辺の男ならつられるだろう。だが、隊長には対処しなければならない未来がある。しくじれば地獄すら生ぬるいような未来だ。
「…申し訳ありません。」
女王は分かっていたとばかりに手を離す。
「いやいいのじゃ。失言であった。忘れてくれ。」
「…個人的に討伐の依頼は受けます。取引しませんか?」
討伐の依頼を受けてくれること、交渉を持ちかけられたことに女王は驚く。
「もちろんじゃ!して何を代償にすればいい?金か?地位か?女か?」
「…
「それか…おそらく可能じゃ。試したことは無いがの。だがわしが使える魔法では何百という生贄が必要じゃ。あてがない。」
「あてなら有ります。可能なのですね?いつか使う時がきます。」
隊長の頭には聖王国のある王冠が浮かんでいた…
「あとできれば
「わしの曽祖父か?まれに近場まで来るが次いつ来る分からん。来たら連絡しよう!」
よしよしよし!
もう
「陛下!明日の朝まで付き合ってくれますよね?」
酒を片手に女王を煽る
「飲み比べか?負けぬぞ!」
女王と隊長の酒盛りは番外席次が帰ってくるまで続いた。
「私を除け者にして楽しそうね…?」
隊長の明日は如何に…?