俺だってまだ強くなれる   作:朝鮮朝顔

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交渉

小屋に招かれたが本当に何もない。

椅子や机さえもない。

 

「本来は話をするつもりは無かったから、この小屋には何もないんだよ。悪いね。」

 

お茶さえも出せないことなのか、話を聞くつもりがなかったことに対して謝っているのかは不明である。

 

「.....お気になさらず。」

顔がひきつる。

やっぱり最初から殺す気だったのかよ。

 

「悪いけどまた防護魔法や結界を張らせてもらうよ。」

 

《世界断絶障壁》

その他にも幾つか始原魔法を発動したようだ。

イビルアイとリグリットも位階魔法を使ってる。

お前ら完全にそっち側じゃん。

 

 

「さて何処から話そうか。そうだねさっきの話。この世界の人間じゃないって事から聞こうか。」

 

「.......貴方も認識してると思いますが、プレイヤーはユグドラシルという別の世界からきた。そしてそのプレイヤーは現実とユグドラシルという二つの世界を行き来できていた。この認識はお持ちですか?」

 

 

「聞いたことあるよ。彼らはゲンジツとユグドラシルでは姿が異なるらしいね。すごいよ。世界をもう1つ作るなんて。」

 

知っていたのだろう特に驚きもしない。

 

「私はそれらとこの世界が物語として描かれている世界から、この体に転生しました。」

 

言っていることのスケールがいきなり大きすぎたようだ。

「......物語?......この世界に台本でもあるのかい?」

 

流石に少し動揺したようだ。おどけてみせている。

自分が物語の世界にいるんだったらどう思うだろうか。

竜と人じゃ感性が違うだろうが。

 

「.....つまり、今まで起きた八欲王との戦いなどが、君たちの世界では物語になってるのかい?」

 

「言葉にするのが難しいのですが、正確にはこの世界の最近から数年後にかけての物語でした。主人公はこの世界にくるプレイヤーです。私たちはサブキャラで、過去のこともある程度しか作られていません。」

 

 

 

突然イビルアイが割り込む。

「ちょっと待て。それじゃあ今まで起きてきたことは全部決まってたことなのか?!私のことも、忌々しい竜王のことも!」

 

「.....流石に作者も全ての登場人物を細かく設定してる訳じゃない。けどイビルアイ。君の故郷のこともタレント、朽棺の竜王のことまで著者は作っていたよ。」

 

運命が決まっていたと聞いたら人はどう思うだろうか。

運命なんて壊してしまえと思う人間は多いと思うが、それはどのような運命を辿るか分かったうえでしか決断できない。

現に俺が原作と違う行動をしていなかったら、こいつらは原作と全く同じ動きをしていただろう。

 

何もかも決まっていたことだと分かり、体の力が抜ける。

「....そうか私が今までしてきたことは全て決まっていたことだったのか。」

まさかプレイヤーさえも1つの登場人物だったなんてな。スケールが大きすぎて乾いた笑い声しか出てこない。

 

 

脱力してるイビルアイを横においといて話は進む。

 

「凄いね。ということは君はこれから何が起こるのか分かるのかい?」

 

「知ってますよ。死にたくないから本来の動きから大きく変えて貴方に会いに来た。私の結末は知りませんが、よくて実験動物でしょうね。」

 

「君の結末なんて興味ない。僕が知りたいのはその話の結末だけだ。」

 

 

「......それは悪いけど知らない。私があっちの世界で生きている時には完結しなかった。」

 

「じゃあ起こることだけでもいい。教えてくれ。」

きた。交渉開始だ。

「条件があります。私たちプレイヤーの血筋の存在を認めてください。そしてプレイヤーが世界に害をなすなら一緒に戦うと。」

 

「........いいけど神人が害をなすなら殺すよ。ちゃんと制御できるのかい?」

 

「もう一人の神人は私より強くて、おそらく鎧の貴方より強いですよ。」

 

「えっ?」

番外の存在は知らなかったらしく少し動揺している。

 

「法国の奥深くに隠れてます。貴方でも探知できませんよ。」

 

「....もう一度言うけど制御できるのかい?寿命は残りどれくらいだい?」

 

「彼女はハーフエルフなので寿命は分かりません。幼い少女の姿をしてますが実際は婆さa―...訂正します。年をめされています。」

 

寒気がした。いくら番外でも探知とかはできないはず....?

 

「それに外に出てないので考えが歪ですね。ちなみに彼女の父親はあのエルフ王ですよ。」

 

「何だって!?じゃあ彼女は六大神と八欲王の血をひいているのかい......あのエルフが父親ってことは無理矢理かい?」

心当たりがあるのか哀れむ口調で質問する。

 

「そうですね。ついでに母親もろくな奴ではないので彼女は少しおかしいです。強い敵と戦って強い子を孕みたいそうですよ。貴方はどうですか?」

 

「.......僕は七彩の変態みたいな趣味はないな。遠慮するよ。」

七彩って変態扱いされているのか。

 

「残念。貴方が屈服させて孕ませれば、貴方が簡単に制御できるようになると思ったのに。」

 

「.......それは最後の手段にしようか。話を戻そう。改めて次のプレイヤーの情報をもらおうか。」

 

アインズ・ウール・ゴウンについて。モモンガについて。守護者。ワールドアイテムについて知ってるかぎりのことを話した。

 

「もし本当にもしですけど、ナザリックに引きこもったら手出しはやめた方がいいです。1500人のプレイヤーを相手できるような罠などがしかけられてます。」

 

 

鎧の顔が歪むように感じた。

 

「ところで常闇の竜王とは話ができますか?」

 

「無理だね。どこにいるのか僕にも把握できない。」

 

「承知しました。私が話せる限りのことを話しました。貴方の人脈とかでできる限りの強者を集めて欲しいです。」

 

「.......約束は守ってくれよ。少なからず君には感謝している。殺したくはない。そしてもう1つ、スレイン法国と同盟を組んだわけじゃない。あくまでも君個人だけだ。」

 

 

 

 

そうして俺たちの会談は終わった。

 

 

 

 

 

 

よっしゃあ!!!!

 

生存権ゲット!!

同盟ゲット!!

 

........ロンギヌスの槍とーられちゃったよ。

忘れてると思ったのに。

 

終わって帰ろうとしたらいつの間にか槍とられてたんだよ。いい贈り物をありがとうって。同盟と比べたら、確かに安いもんだけどさ。

 

 

そしてイビルアイには脅して、訂正。お話しして蒼の薔薇とのパイプ役になってもらった。まだ懸念事項のラナーがいる。頭の悪い俺に太刀打ちできるだろうか。

 

 

 

そうして俺は喜びながら法国への帰路についた。

 

 

 

 

 

 

指輪もらうの忘れてた!!と、何処かの森から悲惨な声が響いたのは誰も知らない。

 

 




とりあえずツアーと仲良くなった。
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