ウマチューバーメイショウドトウ   作:ブリンカー

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泳げメイショウドトウ

 

 「なぁドトウ」

 

 

 

 「なんでしょうかぁ~?」

 

 

 

 「お前・・なんか最近太ってきてねェか?」

 

 

 

 「え、えええぇ!そそそそうなんでしょうかぁ?私もちょっぴり太ったかなと思っていたんですけど勘違いじゃなかったんですねぇ・・・」

 

 

 

 そう言いながらお腹周りを見つめるメイショウドトウ。ある日の休日。エアシャカールの家でアグネスデジタルを加えた3人は動画の打ち合わせをしていた。ウマ娘は現役引退後、運動不足に陥ることが多い。これは仕方のないことである。動画の撮影でいろんなものを食べたりすることの多いメイショウドトウももれなくその仲間の一員となってしまったようだ。

 

 

 (太ってきたのを気にするドトウさんもまた乙なもの・・!)

 

 

 2人の会話を聞きながらできるだけ表情に出さないようにして悶えているアグネスデジタルをほっときながらメイショウドトウはあわあわとしている。キーボードを打ち込むカタカタという音とエアシャカールのため息が合わさる部屋は慌ただしさがあるものの、この騒がしさが3人にとってはどこか心地よい。

 

 

 (このままだとドトウのやつ太りまくっていくかもな・・動画の撮影も兼ねてダイエットでもさせるか・・)

 

 

 

 「ドトウ。どうせならダイエット企画で動画撮影してみねェか?動画も撮れるしやせることもできるし一石二鳥な企画だ」

 

 

 

 「えぇっ!でもダイエットの動画なんてみなさんみてくれるでしょうかぁ?」

 

 

 

 「やりましょう!ぜひやりましょうダイエット!ドトウさんのダイエット動画バズること間違いなしですよ!私めも全力でお手伝いしますので!」

 

 

 

 そう言いながらメイショウドトウに歩みながら両手を握って鼻息荒く詰め寄ってくるアグネスデジタルの懇願もあり、始まることになったダイエット企画。メイショウドトウは不安になりながらもダイエットを始めることになったのであった。

 

 

 

 

 

 

 「というわけでダイエット企画始めてみましたぁ・・」

 

 

 

 「よろしくお願いしますね。ドトウちゃん!」

 

 

 

 多くのウマ娘が通うスポーツジムのプールの一角。メイショウドトウとナリタトップロードは水着に着替えて準備運動をはじめた。1人だけでは気が滅入るだろうとエアシャカールの計らいにより、ナリタトップロードが来てくれることとなったのだ。そしてその水着姿に興奮しているウマ娘が1人いるのだが、それはいつものこと。何事もなく準備運動が終わり、2人はプールに飛び込んでいく。

 

 

 

 「うぅ・・ちょっと苦しいですぅ・・」

 

 

 

 ナリタトップロードの快適な動きを横に少しだけぎこちなさそうなメイショウドトウ。少し太ったのに加え、現役の頃以来の水泳に体が追いついてなさそうだ。それでも流石にG1ウマ娘。ある程度勘を取り戻すと、持ち前の身体能力で泳ぐスピードもぐんぐん上がり、無駄のない動きになっていく。ナリタトップロードも定期的にこのジムに通っているらしく、豪快な泳ぎでグイグイと泳いでいる。時折ナリタトップロードが発生させる波がメイショウドトウの息継ぎのタイミングと被り、上手く呼吸できていなさそうな以外は特筆することのない様子が続いた。

 

 

 

 「・・・なんか思った以上にシュールな絵が続きますねこれ・・」

 

 

 

 「まァ泳いでいる姿をとっているだけだからな・・」

 

 

 

 エアシャカールとアグネスデジタルは泳ぐ2人を撮影しながら会話する。当然ながら、泳いでいる間はメイショウドトウは会話ができない。ナリタトップロードも真剣に泳いでいるので変化がなく、動画としてはうま味が少ない。が、元々ダイエット企画なので変にいじることもできない。

 

 

 (ここはまぁ編集で上手くやるしかねェか)

 

 

 エアシャカールはひたすらに泳ぎ続ける2人を見つめながらぼんやりと考えた。アグネスデジタルはひたすら泳ぐ2人を撮影しながらも、1時間以上泳ぐ2人をテンションが下がることなく撮影し続けている。ここまでいくと才能の領域にまで達しているまである。

 

 

 (ぐへへへ・・合法的にお2人の水着姿を撮影できるなんて素晴らしい企画・・たまらんですなぁ・・!)

 

 

 

 やましい?気持ちで撮影されているとは露知らず。メイショウドトウとナリタトップロードはその後も泳ぎ続けた後、プールから上がってきた。休憩を挟まずぶっ通しで泳ぎ続けられる当たり、現役時代もそれなりのトレーニングを積んできた経験がいきたみたいだ。

 

 

 

 「ひ・・久々にこんなに沢山泳ぎましたぁ・・」

 

 

 

 「あはは。私は定期的に通っているから問題なかったけど久々でここまで泳げるなんて流石ドトウちゃんだね!」

 

 

 

 少し疲れた感じのメイショウドトウとまだまだいけますと言わんばかりのナリタトップロード。しかし時間は限られているのでここでお終いとなった。シャワーを浴び、着替え終わった2人はアイスを買ってベンチで食べ始める。シャクシャクと食べるナリタトップロードとぺろぺろとちびちび舐めるメイショウドトウ。2人は最近の互いの出来事を話す。

 

 

 

 「にしても泳ぎつかれましたぁ・・お腹も減ったし今日はいっぱいご飯食べられそうですぅ」

 

 

 

 「ドトウちゃんダイエットのために泳ぎに来たんじゃないの?沢山食べたら意味がなくなっちゃうかも?」

 

 

 

 「はわわわわ。そうでしたぁ・・ってアイスも食べたらさらに意味がないぃ!」

 

 

 

 「まぁ水泳でカロリー沢山使ったからちょっとしたご褒美ぐらいならセーフなんじゃないかな?」

 

 

 

 「で・・ですよね?ちょっとぐらいなら食べちゃっても・・そういえばこの前ネイチャさんのお店で――」

 

 

 

 「うわぁ、それいいですね!今度一緒に行ってみましょうよ!私も行ってみたいです!お店と言えばカフェさんが最近お店を出したみたいでそこのコーヒーが――」

 

 

 

 2人はわいわいとしばらく雑談に興じた。今日撮影できたのはメイショウドトウがひたすら泳いでその後アイスを食べながら雑談しているだけ。この動画に需要があるとは思えないエアシャカールだったが、帰宅後、すごい勢いで動画編集を始めたアグネスデジタルをみてなんとかなるだろうと一緒に編集に勤しんだ。なお、その日の夜のメイショウドトウの晩御飯はこっそり豪華な食事になったようで、そのことがエアシャカールにバレて、しばらくジムに通ってハードなメニューをこなす羽目になったようだ。




 ダイエット中なのにこっそり食事を増やしてしまうメイショウドトウ。マネージャーらしき存在になっているエアシャカールにばれてしまった以上、救いはありません。

 メジロライアンをジムトレーナー役で出したかったのですが、イベントなどを拝見したことがないため、掘り下げることができず出演させるのを断念しました。
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