寄生生命体X、終末世界に降り立つ   作:プリズ魔X

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奇妙なクアドリガ

「……ゴッドイーターを視認したら逃げ出したクアドリガか……そして追跡すると忽然と消えていたと。クアドリガのような巨体なら絶対にレーダー、目視のどちらかには引っかかる筈だ。……という事は、これはクアドリガに似た別のアラガミ?」

 

「いや、報告書を見る限りクアドリガそのものだったそうだ。……このクアドリガにはどんな思惑があるのだ?最近になってようやく新型神機の適合者が現れたというのに、また我々に」

 

ペイラー・榊とヨハネス・フォン・シックザールが思わぬイレギュラーに困惑する。

 

「じゃあ捜査範囲を鎮魂の廃寺にも広げよう。このクアドリガ、贖罪の街の事件と何か関わりがありそうな気がするんだ」

 

「ふむ。確かに異常行動や事件がこうも多発していると偶然として切り捨てるにはいささか無理があるな。私としてもこの件は重要視する。何か有効な手がかりを得られるかもしれない」

 

この後、神機使いの間に奇妙なクアドリガの話が支部長から伝えられて、似たような個体を見つけたら優先して報告せよとの指令が下った……

 

 

 

 

数日後、犯人である緑Xはクアドリガに擬態して、重量差を活かしてオウガテイルなどの小型のアラガミを叩き潰して表面からDNAを抜き取っていた。

 

(我が同胞は何をしているのだろうか。私はこの個体に擬態出来たから効率よく同胞を増やせそうだが、あまり同じ所で活動していても似たようなDNAばかり手に入る。そろそろ同胞と合流して情報交換するべきか?……む?)

 

緑Xが思考を巡らせていると、虎の顔のような風貌のヴァジュラがこちらを見ている。

しかし、その姿はボロボロで、まるでほうほうの体で逃げ出したような感じだ。

 

すると、人間と思わしき3人組が角から飛び出してくる。

 

「カノン!いい加減誤射するのをやめろよ!」

 

「俺たちがこのヴァジュラみたいになっちまってんじゃないか!」

 

「あなた達が射線に立つのが悪い!」

 

「「それは無い!」」

 

「……って、クアドリガがいるじゃない!レーダーに反応がある筈なのに、なんで!?」

 

3人組はそれぞれ戦闘狂っぽい女性(誤射姫)、熱血そうな男、冷静そうな男の組み合わせで、黄色Xに人間との接触を控えろと言われていたので緑Xはすぐさま方向転換。逃げの一手を打った。

 

「!? もしかしてあのアラガミ、支部長の言っていた奇妙なクアドリガじゃないか?とりあえずこのアラガミ倒して逃げられる前にアイツを追いかけるぞ!カノン!その為にも誤射するなよ!?」

 

「了解!」

 

「だから私の射線に立つあなた達が悪いの!」

 

「「同じ事を言わせるな!」」

 

 

しかし、ヴァジュラが予想以上の粘りを見せたため追跡は断念。奇妙なクアドリガはまた行方知れずとなった……

 

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