麺処・ロアナプラ亭~悪党達に愛されたとある料理人の生き方    作:37級建築士

58 / 97
幕間が想定以上に長くなってしまった。ロベルタ編で別行動&浮気させてしまった反動がここに来て、不覚

バラライカ成分が足りないと不健康になってしまう病。新しいバラライカのフィギュア欲しい


(57) 宴もたけなわ

 

 

 自身の見た目に変化を感じた時、真っ先に抱いた感情は自嘲であった。我ながら、なんと単純な構造だと鏡を前にバラライカは失笑する。

 

 こんな私にも、女としての肉体的、精神的な生々しさがあったのかと、内心思ってしまうことで自然に笑いが込み上げてしまったのだ。

 

 傷だらけの肌、血と火薬の匂いに汚れた肢体。それをごまかす様に美を保つ最低限をしてはいたが、それも最近は妙に力を入れて、具体的には特定の一人に見られることを意識して肌ツヤを磨いていた。

 グロスを入れるリップも、褥を交わす情景を描きながら一筆を入れていた。

 

 裸を晒して、快感も交換した。はじめは気の迷い、火遊び、いつでも踵を返せると軽く考えた行動。だが、結果今の自分はどうにも戻れない、いや戻りたくないと執着する自分で在り続けていることに嫌でも気づいてしまう。

 

 ケイティを思うと、心臓が異常をきたす。熱くなった思いが思考を惑わして、気づけば抱擁で胸の中に吐息を感じてしまっているのだから、やはり私は重傷だ。吐き捨てた自嘲で失笑は呆れと変わってしまった。

 

 

 

「……ァ…………ふふ、くす」

 

 

 

 仕立て屋に用意させたいくつもの水着、ビキニタイプからハイレグにスリングショット、扇情的なものから可憐なものまで、中にはかなり際どい夜の趣向を思わせるものすらあった。いくつかはプライベートで着るとして、皆の目がある故に選んだのはシンプルなチューブトップのビキニ

 

 深紅の布地に金のリングのトップ、幅の狭い大胆な布で豊満な胸を晒しながら支えている。腰にはレースと文様が雅さを演出するパレオを装着。シースルーの布地は肉感的な太腿を魅せつつ、レースの模様が傷跡を濁して目立たせない。

 

 バラライカのプロポーションは控えめに言っても悩殺の部類だ。故に、仕立て屋はそんな彼女の傷跡を考慮しつつ、隠すべき場所は隠し、しかし一方で魅せる部分は強調している。

 視線を集めるトップスには彼女の豊かなバストがあるからこそ、その腹部や鼠径部、胸の表面にも残る火傷跡は彼女だけが持つ好戦的な美を表現してくれる。

 

 鏡の前に立つバラライカ、その姿を鏡面に映し出し軽く斜に構えてみる。腰に手を着き、自らの魅力を俯瞰で分析する。

 

 恥じらいはない。思い浮かべるは、この姿を見せる彼の頬

 

 染め上げる色はどんな風で、私の心をいかに満たしてくれるか、楽しみから口角が吊り上がる。たくらみをする悪い笑みを手で降ろし、ミス・バラライカは着替えを終わらして会場へと足を踏み出した

 ヒールではなくビーチサンダルに足を通して、夜の風を浴びながら会場へと

 

 

 

「……た、大尉ッ」

 

 

 

 何やらにぎやかなテーブル周辺、そんな中目が合った一人が敬礼をする。

 

 

 

「構わん、楽にしろ……それより、これはいったいなんだ?何の空気だ?」

 

 

 

 すでに主演でにぎやかな空気なのは更衣室からも聞こえていた。しかし、今は賑やかとは言えない、妙な気まずさの空気が流れてすらいる

 

 原因は、早々にそんな原因を作る心当たりが真っ先に思いついてしまった

 

 

「その、我々は何も……大尉から、指摘していただけると」

 

 

 恐る恐る、部下の謹言にバラライカは顔をしかめてしまった。無論それは事情を察したから、すでに彼女の視線の先には

 

 

「あ、バラライカさんいらっしゃい……って、お店じゃないのに何言ってるんだろ、あはは」

 

 

「……」

 

 

「お肉美味しいですよ。だからバラライカさんも、それにほら皆さんも、どうしたんですか?」

 

 

 キョロキョロと周りに視線をやる、そんな仕草で体が左右に揺れて、前が開かれたパーカーは彼の平らな胸板をあらわにする。

 バラライカの目には、何度も夜の営みで見て、触れて、口にもしたケイティの柔肌。男のくせに柔らかい肉付きを帯びて、先端の薄桜色はあどけない未熟な少女のものとすら誤認させる

 

 

 

……脳が、おかしくなる

 

 

 

……性別っていったいなんだろうな

 

 

 

……第三の性別

 

 

 

 ぼそりと漏らす周囲の言葉、だが本人には聞こえていないのか全く気にせず肉を焼いては舌鼓。おいしーとほほに手をやってのんきに楽しくしている。

 

 そして、日の前にいるからか熱いと言って、その場でパーカーの袖から手を抜いて

 

 

「……あっつ、涼しいなぁ……あ、バラライカさんも食べますか?このカルビとサワークリームが意外にもあ……ぅングッ!??」

 

 

 

 視線を明後日の方向へそらす遊撃隊諸君、そして音よりも早くケイティを担ぎ上げて女子更衣室へと強制連行するバラライカ

 

 遠く、閉じられた更衣室の方角からバラライカのハスキーな声で説法が飛び交う。と、そんなタイミングで誰かが安堵の息を漏らして、次々と皆会話を戻す。

 

 説教と着替えが終わるまで、皆焼ける肉が焦げる前に箸を伸ばした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ケイティ視点~

 

 

 

 

 

 

 いかに、自分の胸板が男のものとは程遠いか、それをいやというほどわからされてしまった。

 

 

 

「……ぐす」

 

 

 

 怒られて、痛いことはされてないけど代わりに痛くない以外の罰はしっぽりとされてしまった。でも、正直言われて仕方ないとは思う。あまり認めたくはないけど

 

 着替えた僕の姿は先ほどと同じトランクスタイプの水着、だけどそれも女性向けのスポーティーなタイプのモノ。下にはショーツを思わせるビキニのアンダーで腰の紐の結び目が蠱惑的なアクセントになっている

 そして上にはビキニ、というのは流石に困るから、間を取ってラッシュガードのようなへそより上を全部隠すタイプのものを着させられた。柄は可愛いく、上下合わせてみると子供の水着を思わせる具合。まあ、身長が低いから仕方ないかもだけど、だけど

 

 

……安心感すら感じる

 

 

……違和感がないというのはいいものだ

 

 

……脳が混乱しない、君はやはりそっちでいい

 

 

 

 と、目にした皆々からそんなコメントを貰うのがどうも腑に落ちない

 

 うん、まあもうそういう見た目で生まれ落ちた自分が悪いとはわかってる。でも、本当の性別的な、ね、男のプライドってどこで拾えるかな。

 

 

「……」

 

 

 調理場で料理をしながら、ふと視線を向こうにやって、そこで談笑を交わすバラライカさんが見えた。プールサイドの立ち食いパーティーではあるが、あの人の毅然とした振る舞いというか、余裕さからまるで社交界の中心をのぞき込んでいる気分だ

 

 ボリスさんや、遊撃隊の皆さんがバラライカさんと知らない話をしている。戦場の話、ジョークを交えた小話だったり、思い出話、友軍の愚痴だったり、近況のことも交えて

 

 

……ロシア語、知らない言葉

 

 

 英語と日本語はペラペラ、タイ語は簡単な会話程度、ロシア語はまったくチンプンカンプンなまま

 少しの単語なら知ってるけど、まだ文法もろくに知らない。

 あんな風に砕けた会話をする光景を見ると、ちょっと惜しいなって思う。きっと、英語よりもずっとまっすぐに言葉は感情を伝えるのか、なんて考えてしまったり

 

 バラライカさんをもっと知りたい。ごめんなさいを言ってからここで暮らす数日、前から抱いていた思いだけど余計に強く

 

 

 

 

「……」

 

 

「輪に入りたい、そう思ってるなら気にせずに行けばいい」

 

 

「……ッ」

 

 

「はは、驚かせて済まない。空いた皿を片付けに来ただけだ」

 

 

「は、はぁ…………」

 

 調理の手が止まる。遠くを眺めていた僕の意識を覚ましたのはボリスさんだ。

 

 その手には空になった大皿に、たくさん用意していたはずのサワークリームが入った空瓶、受け取ろうかとしたけどそのまま使用済み食器を入れる箱に重ねてくれた。

 

「……ぁ、すみません。その、軍曹さんにこんな雑用」

 

「いや気にしないでくれ、馳走になっているのはこちらだ。ふむ、それにしても……大尉は随分と柔らかくなられたものだな」

 

「へ?」

 

「少し離れた、この調理場から見てもそれはよくわかる。いや、むしろ離れてみるからわかるのだな」

 

「……離れた方が」

 

「あぁ、客観的に見てということだ。あの人は、本当に良い顔をするようになった……この地に来て、君を得たのは良い傾向だと思う」

 

「え、はぁ……その、なんて返せばいいか」

 

 

 今にも感謝と共に頭を下げてきそうなボリスさんを前に、僕は言葉に詰まらせてしまう。

 

 遠回しに褒められている。しっかりした大人の人に褒められるのが、なんとも背筋に響いて落ち着かない。

 

 僕の周りにいる大きな大人の男の人といえばだいたい

 

 

ローワン『胸がデカくてなんぼよ!これもんよ、これもん!』

 

 

ミスター・張『尻の形が今日もセクシーだなケイティ、ローマ法王も職務を放棄して飛びつくほどの逸品だ』

 

 

アブレーゴ『……部下が無能で日々が辛い』

 

 

「…………」

 

「む、どうした急に遠い目をして」

 

 

 いえ、なんでもないです。思えば普通じゃない人ばかり周りにいるなあと、異性問わず普通じゃない人ばかり。ロアナプラの平常運転だからマヒしていた

 

 だからってボリスさんが平凡というわけじゃない。けど、この人は本当によく人を見てくれている気がする。張さんはいじわるとからかい混じりで、ボリスさんはなんというか、本当に親切で頼れる目上の人で

 

 周りのことに目が行き届いているか、だからきっと

 

 

「ふむ、何か困っているなら遠慮せず言いなさい。君の頼みには皆首を縦に振るともさ、横や斜めに振ることは絶対にない」

 

「……ぁ、その、大丈夫ですよ、はは…………ぁ、でも、お気持ちは感謝します」

 

 

 さりげなく、こっちの気を楽にさせる言葉を使ってくれるのだろう。

 

 本当に、気の回る良い人だなって思える。言ってしまえば、学校の優しい先生なのかなって思ったり。

 失礼かもしれないけど、この人の実直さ、誠実さを例えるならそんな感じになってしまう。

 

 そんな風に思えるから、思えるから故に、やはりどこか後ろめたさが心の奥でちらついてしまうのか

 

 自分のせいで変な負担を強いているからというのが主な理由なんだけど。例えば、バラライカさん絡みのことだったり

 主に、朝バラライカさんの部屋から出てすれ違う時とか。毎回良いサムズアップだったり励みの言葉をくれるからなお申し訳なさが募るというものだ

 

 

「……はは、は…………ぁ」

 

 

 そういえば、こうしてフラットに話をするのは初めてかもしれない。なんというか、いつもは見られてしまうと恥ずかしいことがすぐそばにある時だったりするから

 

 ちゃんと目を見て会話するの、あまりなかった

 

 

  

「……その、いつもなんといいますか」

 

 

「私の顔を見ると申し訳ない、そういうことを言いたいのようだな」

 

 

 見透かされてズバリ当てられた。ズバリと当たり過ぎて、少し申し訳なさそうにしてらっしゃる

 

 

「そ、率直に言いますと、はい」

 

 

「……あぁ、そこに関してはもう慣れてしまったからな。まあ君は気にしてしまうだろうが、言ってしまえば君と大尉の関係は、多くは察している故にな。心配も何も手遅れではある」

 

 

「……なんか、本当にすみません」

 

 

「ははは、謝れと言っているように聞こえたならすまない。君は被害者側だ、存分に気にせず自由にすればいい。良い思いをする権利を君は持っているからな……我々もプライベートに干渉する気は無い、好きにしたまえ」

 

 

「……そ、そんな被害者側だなんて、もう終わったことだし」

 

 

「いいさ、大尉はそれを望んでいる。君は当たり前の権利を行使すればいい」

 

「……ッ」

 

「ウィンウィンなのだから、罪悪感なんぞ持たなくていい。持っていても煩わしいだけだろう」

 

 

 

 だから、気にしなくていい、そういいながら笑っている。少し、お酒も回っているのだろうか、どうも饒舌にな調子だ

 

 

 にしても、かける言葉が前向きで面食らう。軍人だからか、歴戦をこなしているからメンタルも屈強なのか、そんな風に思えてしまう。

 

 おおらかが過ぎませんかボリスさん。さすが、バラライカさんの片腕ポジション

 

 

 

「すごいですね、ボリスさん……皆さんも」

 

「なにをもってすごいかは問題じゃない。ただ、我らはあの人と共に戦い、あの人の幸福も並行して願っている……それだけだ。賞賛されるほどじゃない、それが我らの在り方だ、当たり前なんだ」

 

「……」

 

「当たり前故に賛辞は不要だ。だから、君も気楽にしていい……ほら、せっかくだから君も大尉と歓談すればどうだろう」

 

「…………気楽に」

 

 

 グラスを持つ手で向こうを指し示す。皆愉快に酒を交わす中、ふとバラライカさんがこっちを見た

 

 ウォッカを注いだショットグラスで、乾杯をする仕草を示した。不意のコミュニケーション、恥じらってつい顔をそらしてしまった

 

 

……気楽になんて、難しいですよボリスさん

 

 

 どれだけ関係が深まっても、やはり変わらないことはある。ボリスさんはというと、そんな僕を見て苦笑しつつ励ましの言葉をかけてくれた。

 

 

 

「……軍曹、何を密会している?」

 

 

「大尉、手厳しいお言葉ですね……罰則はいかようにでも」

 

 

「ふむ、では貴官のグラスに私の酒を入れよう。ヴェルベデールの初年物だ……無論、割らずにイケるな」

 

 

「……いいでしょう」

 

 

 はたから見て、そのやり取りは罰とは思えない遊興を感じた。ヴェルデール、確かウォッカ発祥の地のブランドだったか、前に舐める程度にもらったことがある。甘くかぐわしいフレーバーは気品のある味わい、まさに秘蔵酒という奴だ

 

 

……バラライカさんも楽しんでくれている、ってことかな

 

 

 歓声の中心がいつの間にか調理場の前に集まっている。注目を浴びる中、ショットグラスに注いだ酒をボリスさんは手に、そして相対してバラライカさんもグラスを手に持っている

 

 注目を浴びる中、互いに腕を絡めて一気に酒をあおった。同胞と交わすお酒、というものなのだろう。一瞬の光景だけど激しく熱く、酒の火に充てられる盛り上がりを見て飲んでないこっちにも酒が回った気がしてしまう。

 

 

 

「————ッ!!」

 

 

 

「——……ッ!?」

 

 

 

「……ッ――――ッッ!!」

 

 

 

 盛り上がる席、みんな酔いも回ってきて、良い感じに顔も赤い。

 

 お酒で赤く染めた顔、兵士たちと同様に、バラライカさんの顔もお酒の火がともっている。深紅のパレオとビキニで飾った、熱に染まる美しい人に魅せられる。

 

 激しく踊ることも、艶やかにしなだれるわけでもない。ただ、その場に立っているだけで燃え上がるほど情熱的な華美は人の目を集めてしまう。

 

 

 

「……ッ」

 

 

 

 もう時間も経ってしばらくなのに、ちゃんと見たのは今な気がする。バラライカさんの水着姿を、その艶姿を

 

 

 

「……おーい、みんな!」

 

 

 

「!?」

 

 

 突然の声、手拍子をしながらボリスさんが音頭を取る。

 

 

 

「肉も酒も十分に楽しんだ。酔いつぶれて倒れるのもいいが、まだ立つ足が残っているなら部屋で倒れるべきだ。総員、異論はあるか!」

 

 

 

 問いかける、するとまわりも口々に同意の声を上げていく。

 

 

 

「?」

 

 

 

 せっかくの酒宴に水を差すような行為、だけどみんな反対はしない

 

 

 

「……え、その……え?」

 

 意図が読めず、訪ね聞こうとするが皆さんもう動き出してしまっている。問いかける言葉は、感謝の言葉で先手を取られてあしらわれていく

 

「え、あの……え??」

 

「片づけは業者を手配している。だから、気にせず楽しめばいい」

 

「はっ……え、ボリスさん、ちょっと」

 

「大尉、ケイティ、うまい酒と馳走に感謝を……では、良い夜を」

 

 ボリスさんの敬礼に倣い、皆ふらついたり声が大きかったり、けどちゃんと礼をしてから屋上を去ってホテルの中へ

 

 ボリスさんを含め、その去り際に皆さんまたも優しい何かを向けてきて、ぼそりと何かを言ったりサムズアップしたり

 

 

 

「……え、えぇ?」

 

 

「まったく、勝手な部下を持ったものね」

 

 

「あ、その……バラライカさんは?」

 

 

「わたし? わたしはまだ飲みたいりないわよ。それに、部下の好意を無下にするのもね」 

 

 

「……ぁ」

 

 

「ようやく理解したようね」

 

 

 呆れた、そう笑いまた酒をあおる。察しが悪い僕の反応はさぞ良いつまみなのだろう。

 

 

 

 

……気を使われた、ってことだよね、たぶん

 

 

 

 

 夜、といっても日付をまだ跨いでもいない。けど、皆僕とバラライカさんにこの場を譲った

 

 

 

「二人きりね、水着が似合っているわよケイティ」

 

 

「……ッ」

 

 

 状況はシンプル、なのにすぐ行動に出ない僕にしびれを切らして、バラライカさんは僕の間合いに踏み込んだ 

 

 ハラリと、腰に巻いたパレオが目に止まる。

 

 

 

「……二人きりなのよ。わかりやすくていいわね、シンプルで」 

 

 

……ふゆん

 

 

「ぁ……」

 

 

 視線が外れた隙間に、幽霊のごとく踏み入って、いつもの距離感に僕を仕舞い込む

 

 慣れ親しんだ圧迫間、甘い空気を吸って体に電流が走った

 

 

……気楽に、なんて簡単には行きませんよ。ボリスさん

 

 

 

 僕の理解が遅いから、いつだってリードするのはバラライカさんだ。ステップもターンも、僕のできないことを代わりに示して導いてくれる

 

 甘美で、ダメになってしまうようで、だから躊躇う。なのに、この関係はウィンウィンだというのだからタチが悪い

 

 

 

「……気楽って、難しいですね」

 

 

「ケイティ、あなたもう酔ってるのかしら」

 

 

 何も飲んでないのにと、さらっとこちらのことをちゃんと見てないと言えない台詞を吐いてくる

 

 

 

「……酔ってる、かもです」

 

 

 

 気楽にだとか、そんな風にさっぱりと開き直るのは難しい。だから、素面を捨てれば問題は無くなる

 

 気楽になれるよい方法、ここでしか吸えない空気に頼れば、すぐにも、そして快適に

 

 

 

……甘い、お酒よりもふらふらする

 

 

 

「もう、ケイティ……くすぐったいわ」

 

 

「柔らかくて、甘い……けど」

 

 

「……けど?」

 

 

「焼き肉の匂いが少し」

 

 

「少し、谷間に溢したからかしら……味付けにはちょうどいいわね」

 

 

「……ッ」

 

 

「食べたいならお好きにどうぞ」

 

 

 

 

 

 

次回に続く 

 

 

 

 

 




今回はここまで、ボリスとの会話は何気に書きたかったシーンだったり。良識ある大人のかっこよさっていいよね。

次回、ケイティとバラライカがイチャつきます。あと飯テロ

健全に書きます。水着は脱がさなければ何しても、ナニしても健全
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。