麺処・ロアナプラ亭~悪党達に愛されたとある料理人の生き方 作:37級建築士
ぶっちゃけ賛否別れるかもだけど許してクレメンス。気に入らなかったらケイティのお尻にイタズラして気を紛らわしておくれ。
それではどうぞ
〇
その昔、まだあの店がロアナプラ亭じゃなかった頃のことだ
誰も間借りしていなかったビルに、突然人が住むようになって、そしてその人はローワンさんの店に足しげく通っていた。
「手前、また金払わねえで来やがって……おい、おめえらも歓迎すんな! 金のない客に接待してんじゃねえよ!!」
……え~、ローワンったら恩知らずね
……ミスター、あたいを買ってくれよ、サービスするからぁ
……見てぇ、注入してまたバスト大きくしたのぉ、ベッドの上で全部見せてあげるぅ
「盛んな!そんで、おいおい!セリザワの旦那よぉ、いい加減何しに来たか言いやがれっての、なあおい!!」
「……ヘイ、ローワン」
賑やかな夜の店でらしくない狼狽を、あの時のローワンさんは見せていた。はっきりいって苦手だったのだろう。わかる、実際今でも師匠は奇人変人の類だと思うし、関わるだけトラブルに身を投じるも同じだ。
「こいつを置いてく、飲み尽くした酒代はこいつが支払う」
「は、はぁあああッ!??」
店に顔を出したのは頭髪のなくガタイの良い奇妙な人物、おそらく日系の類なのだろうが、眼鏡の奥に見える瞳の色は欧米らしい水色だ。
そしてそんな男の一歩後ろを歩く、長い髪をしている少女が一人。
適当にあしらわれたのか、似合っていないし、サイズも若干違う中古の服を身にまとわされていて
「————ッ」
少女は、セリザワなる人物とローワンの間でなんども視線を往復して、不安げに表情を曇らしていた。
そんな、かつてのケイティ、16歳になったばかりの彼に、そっと頭に手を置いて。
「すぅ、うなれ大リーガーボール!! くたばれ!!!」
首根っこを掴んで、ケイティはローワンめがけてぶん投げられた。
「キャッチしろよローワン」
「片手で人間投げんじゃねえ筋肉だるま!」
「お前が触ったからそれお前のもんな!あとは知らね!!」
「いや、ちょ、おま!」
踵を返す。セリザワはしれっと店に飾られている高級酒をいくつか拝借し、そしてクラウチングスタートの構えをとる。
「そいつには飯の作り方を仕込んでおいたから適当に働かせておけ!!じゃあピアノのお稽古あるから帰る!!」
……パリィイイイン
終始ハイテンション、その場の勢いとノリと思い付きだけで行動した結果、かつてケイティの師匠であった人物は窓を突き破り逃走した。
後に残るのは、そんな奇人の背を見て間違ってか目を蕩けさせている頭お花畑な嬢たちと、この中で唯一まともな感性を持つゆえに顎を落として呆れかえっているローワン、そして全てをあきらめてその場で起き上がり埃を払うケイティがいた。
「……えっと、その……僕、一応あの人の弟子です。と、取り合えず……ここで働かせてください」
ペコリと、礼儀正しく挨拶をするケイティ。
それから四年間、ケイティはローワンの店でお世話になり、そして20歳になりようやく自立し店を建て
今に至る。
〇
~ロアナプラ亭~
「……」
視線の先には交換したばかりのクーラーがある。
ゴウゴウと風を吐き出し、部屋の温度を快適な涼しさに変えてくれる。なんとも頼りになる現代文明の必須アイテムだ。
リモコン一つで快適、涼しい風で汗を乾かしてくれる。あぁ、なんと良いものだろう。
それが、ちゃんとオンオフの出来るものだったならば
「あ~らら、運がねえな」
「窓開けて調整しましょうか」
「よせよ、せっかく涼しいんだ……このままだらけていようぜ。外は風呂みてえな状態だしよ、肌寒いぐらいいいじゃねえか」
そういうエダさんは先んじて布団を出して寝転がった。外出で着ていた服は脱いで、下着とシャツだけのラフすぎる姿で寝床に手招きしている。
「寒いなら身を寄せ合うもんさ……ほら、だからこっち来な」
「……」
轟轟と冷風を吹き荒らすエアコンさん。オンオフできない以上、部屋の温度は少し肌寒いぐらいになってしまう。
かといって、部屋の窓を開けて暖かい風を取り入れれば、それこそエアコンに負担をかけてとどめを刺すかもしれない。
だから、だからこのままに
……言い訳、だよね。
「自覚はあるって顔だな」
「……心読まないで」
互いに部屋着になって、昼食も終わって二時ごろ。
することもない。あるのは外を歩き回った疲れ、そして満腹感。シャワーで体を綺麗にして、湯上りというコンディションもあって、眠さはひとしおだ。
柔らかく包み込む、エダさんお布団
……もぞ、するる
「……悪く無いね、直に敷く布団も」
「はい……好き、です」
綿の詰まったふんわり掛け布団
旅館の宿で使うような代物、家を新築するにあたってアブレーゴさんがたくさん置いてくれた日本製の家財道具、適当なのか狙ったのか、こんなあったかお布団まであった。
冷房をたくさん利かした部屋はちょっとした冬のお部屋だ。
温まって、肌を寄り添わせて、それが心地よい
「……ッ」
お腹に回る腕、背中に感じる暖かさと柔らかさ、エダさんを感じる。
「…………昼寝すっか」
「うん」
「顔、こっちに向けなくていいのか? 好きなんだろ、遠慮すんなよな」
「……」
お言葉に甘えてしまった。
寝返り、そして目の前の黒布を押し上げる大きすぎる膨らみ。ぽふんと顔を預けて、ゆっくり息をした。
暖かい布団の中、少し熱いぐらいに熱を与えられる。
「寝ちまおう……寝て、そっから……そうだな、なにをしようか」
「……思いつかない」
「ぁ、ほわ、あぁ、ぁ……ぁぁ、ん……何でもいいさ、なんでも……コミックでもゲームでも、膝の上にお前さんを乗せられりゃ、あたしは満足さ」
もぞり、と
布団の中でエダさんの足が僕の上に覆いかぶさる。内に、内にと引き寄せられて、苦しいぐらいに胸の枕に顔が埋まる。
息苦しい。どうにか息ができる様に顔を上に上げて、そして目が合った。和やかな目で僕を見るエダさん
前髪を払い、額を撫でて、そっと
……ちゅ
「うっし……良い子だ、逃げんなよケイティ」
「…………ッ」
面白おかしく僕を弄ぶ、そんな姉のスイッチが入ってしまった。
布団の中で寄り添い合う互いの体、部屋は強めにエアコンの風が吹き荒れる。窓を開けて温度を上げる必要はなかった。
もう、十分暖かい。
「あぁ、やば……抱き合ってるだけで、なんかこう、満たされる」
「ぬいぐるみですか、ぼく」
「かもしんね、だからほら……匂い嗅がせろ」
頭に触れるエダさんの呼気、むず痒くて体にしびれが走った。
「……あたしと、同じシャンプーの匂い」
「うぅ」
「すぅ、はぁ……ぁ………………ぅ、はあぁ…………ケイティ、暖かい」
「……ッ」
抵抗できずにされるがまま、エダさんの腕と足が僕の体を横から覆って、布団に縫い付けている。身動きできない、動けば余計に体と体が密着してしまう。
顔に感じる素敵な柔らかさ、そしてエダさんの匂い。セクシーで甘い匂いが心を溶かす。
「……ぁ、はわ……ふゆぅ」
眠たい、寝てしまいたい
「夢を見るならあたしの胸で見な……おやすみ、ケイティ」
導入剤もいらない。たやすく意識は刈り取られて、体は闇に落ちていく。
「……——————」
× × ×
眠って、寝汗をかいたからまたお風呂に入って、エダさんと過ごすお休みの日はそんな感じにだらだらと過ぎていく。
膝枕をされて、耳かきをされた。添い寝してお腹から腕を回して抱きしめられながら本を読んだりもした。
ずっとくっつきながら一日をだらだらに過ごす。そんな日を送ると、悩みの相談も結局しないまま僕はエダさんを見送ってしまった。
「……」
部屋に一人、少し寂しくなった部屋を見渡す。
壊されて作り直したこともあって、部屋の様相はあの頃とも違う。殺風景じゃないし、家財道具も整って内装も綺麗。
あの人のいた痕跡は、今はもう箱の中にしまって物置部屋にだ。
「……師匠」
エダさんが気にかけてくれた悩み、それはたいして悩みという程じゃない。カテゴライズすれば頭を悩ませる事柄ではあるけど、だからって人に相談するほどのことじゃあない。
……師匠の間違った冷やし中華、かき氷
自分にある日本人としての自覚、それが他人から与えられたことで芽生えた自意識であることを、先日のロックさんとのやりとりで内心思い出した。
それからだ。自分のことに意識を向けている内に、あの人についての考えがずっと頭をよぎる。
ただ、これは僕の中に現れた、ほんの少しの寂しさの話だから。
12歳、エダさんから言葉を学んで一年、僕は13になってからは夜のお仕事をしていた。
暗い部屋で、光を見せられることもない。縛られて目隠しをされて、世話役の他人に体を清められた後は、その時々で違う相手に、嫌なことをされる。それを耐えて、また閉じ込める部屋に戻されるのを待つだけ
そんな日々を送っていたのが僕の15歳までの記憶。三年間、僕は顔も知らない相手の慰み者になっていて、そんな日々に慣れてしまっていた頃
あの人は、とっても乱暴な手段で僕の環境を変えてみせた。
触れがたい、僕の忌まわしい三年間。そして、忘れられない一年間。
人に語るには、どうも負担が重すぎる語りだ。やはり、話すのは憚れる。
〇
~某所~
同時刻、ロアナプラにてケイティがエダと休日を謳歌していた時のこと
東南アジアのとある地域、戒厳令が敷かれた危険な場所に、その集団は拠点を構えていた。
ガジュマルの木が織りなす迷宮が侵入を妨げる、樹上に建てられた集落と思われる家屋群は、その本来の持ち主達とは異なる者達が寝床に使っている。
湿気の多い家屋は通気性を良くしている。故に虫が入り、そこから蚊を媒介にした病を感染をしてはたまらない。
家屋の中、日本人の男が虫よけの煙を炊いていた。
「ライターはどこしまったかなっと……まあ、こいつでいいか」
男は吸っているタバコの火を線香に押し付けて火をつけていた。市販の丸線香、ただし日本製のもの。
「……イブラハ、薬はどうだ。皆に回っていると良いが」
「安心しろ、同志達もこれで息を吹き返す。被害が増えれば行軍にも差し障るからな……お前が手配してくれた裏の商人のおかげだ。一応は」
「含みのある言い方だねぇイブラハ、何も問題は無かっただろ……俺の目を信じろって」
気のいい中年の顔で、タケナカは同士イブラハの肩を叩いた。
表面上は無害な人相であり、好印象な男だ。そんなタケナカの内実を知っているからか、それとも単に彼が短気だからか、おそらくは後者で背を背け窓際に移る。
「……あれはなんだ、あの輩の差し出したものか?」
「あぁ、たまたま持っているって話だから買い取った。俺のポケットマネーさ、日本の夏は線香の匂いが縁側からただよってくるもんさ」
「……俺から頼んだのは黄熱ワクチンだけだ」
「虫よけはあるに越したことは無いだろ。いいもんさ、日本製の蚊取り線香は、何より趣があっていい」
「…………そういう、そういうことを言っているんじゃあないッ。俺が指摘しているのは虫除けの香なんかじゃあなく、あれだ!あれについてだ!!」
感情的になるイブラハ、すぐそばの椅子を蹴り倒す。
「俺が言いたいのは、ワクチンのことでも虫よけでもないッ……あれのことだ、なぜあれに好き勝手させているッ!何故兵士達に素性も知れぬ輩の飯を食わしている!!!」
窓より、指さして示す先、そこには潜伏中でありながら賑やかに食事をする兵士たちの声が聞こえてくる。
兵士たちが手に持つのはそれぞれ用意した飯盒やら水筒、中には壊れたヘルメットに防水フィルムを張り即席の器にしているものもいた。
食しているのは、彼らの食文化には存在しない、それは遠く海を越えた極東の島国で発展して洗練された麺料理、つまるところラーメンだ。
「別にいいだろ、あれも俺からの差し入れだ……中々イケるだろ」
「食ってなどいない」
「食えばいいさ、お前さん達の口に合うように出来ている。あの料理人、良い腕してるぜ」
「……何者だ、あの輩はッ」
頭を悩ませる。実際問題、蚊を媒介とした病のせいで行軍が止まってしまった中だ、タケナカが都市部より連れて生きた裏の商人、を自称する男は人数分の医薬品を提供しただけに飽き足らず、栄養失調で弱った兵士の為に食料の提供とさらに調理まで勝って出た。
崇高な目的のために集まった、ここ理想の最前線にて、こうも平穏な空気が流れることに虫唾が走る想いにはなるが、彼の男は部隊に益になる行動しかとっていない。
故に、タケナカを責めきれず、苛立ちをイスにぶつけるしかなかった
「おいおい、いい加減俺の目を信じてくれ」
「信じてはいるさ、お前はなタケナカ。だが腑に落ちん。あいつは何者だ!何か裏があって潜り込んできたとしか思えん!」
「だが、そんな証拠はない……。あいつは裏の商人、そしてお人好しなだけさ。単に、うまいものを食わしてくれている、それだけだ。なあイブラハ、そういう奴も世の中にはいるもんさ」
「……ッ、勝手にしていろ……俺は次の移動先に進んだ班と合流する。タケナカ、お前が責任をもって奴を処分しろ!」
穏やかになる空気に耐え切れず、イブラハは足早に部屋を去っていく。
水上の上に立つ幾つの物小屋、すぐ下に降りればボートがあり、イブラハがイラつきながら小舟に乗船した音はわかり過ぎるほどに響いてきた。
エンジンの音としぶきの音が響いて遠ざかっていく。
「……たく、固い奴だよお前さんは」
最後まで悪態を散らす同士に、タケナカは溜息と煙草の煙を同時に吐き散らした。
「さってと、俺は気にせずおかわりでも食うかな」
腰掛けたイスを揺らし、タケナカは部屋を出て連絡路を行く。集合する家屋の中で一番大きなソレはもともと学校の教室らしく、今は兵士達の食堂となっている。
久しく味わう文明的な食事、滋養を得られて消化の良い、そんな味に英気を養う兵士たちを見てタケナカは笑った。
「兵糧に金をかけるのは無駄じゃねえ。兵士は生き物だ……そのところを軽視する上官にはなりたくないもんだ」
見渡す、簡易的に作られた厨房では今もなお料理に勤しむ人の姿がある。
『よう、大将……調子はどうだ?』
久しく使う日本語で、暖簾をめくりながら入店する素振りする。
「あぁッ!?食いたいなら列に並べ!!」
「客は神さまだろ?」
「マルクス主義なら神を語るなバカタレ!……薄っぺらい神さまなんざに食わせるラーメンは無いねッ!!それよか座っとけ、客なら黙って冷水飲んでな!!」
「……お前、相手がテロリストってわかってんのかよ」
言いながらも笑いを我慢できず、二人のフランクな日本語の会話は周囲に理解されることなく、穏便に流される。仮にもイスラム系の集団、神の存在を問う発言は如何に旨い飯を振る舞おうとタブーは避けられない。
店主セリザワ、彼の人物の自由勝手気ままで奔放な性格に、タケナカは一層に好感を抱いた。
「食ったばっかだろうに、体に悪いぞ」
毒を吐きながらも手際よく麺を茹で上げスープを注ぐ。すでに出来上がっているものを盛りつけるため手間はかからない。
イスラム教徒の為に作られた豚骨風のラーメン。タケナカが手渡した飯盒の陽気に白濁したチキンスープが注がれる。
スープは各種野菜と香辛料、鳥を骨ごと砕いてエキスを抽出しきったスープに野菜の甘みとうまみが溶け込んだどろどろのベジポタスープ。昆布とザラメと醤油で作ったシンプルなタレで味をまとめ上げ、仕上げに炙った鳥チャーシュー、薬味にはその辺で取ってきたネギ科の野菜のみじん切り
「……ありがたいねえ、豚骨スープなら文句なしだったが」
「文句言うな、近い味にはしている……冷めないうちに食いな」
「はいよ、ふぅ……ずる、ずるるるる!!」
粋に麺をすすり食らう音、周りのフォークで食べる兵士たちは一瞬タケナカに視線を集めてしまう。そんなことは気にせず、タケナカは夢中でこのラーメンを胃に流し込む。
かつて、東京で食した味とは違う。日本を脱して以来、遠く離れた故郷で発展していく濃厚な濁色のスープ。
麺に絡むほど濃いスープはタケナカのリクエストだ。周りがあっさりや中間の味で楽しむ中タケナカはコッテリを好んだ。
「……一度だけ、博多の豚骨ラーメンを食ったことがある。匂いは慣れないが、アレもこんな感じでがっつり響く旨さだった」
「今の日本じゃ珍しくないがな」
「らしいな、もう随分と帰ってないから、俺は知らん……たく、なんで純粋な日本人じゃねえ大将に教えられてんだよ俺は」
「まったくだ、こっちはオタクなだけだぜ。しっかりしろよジャパニーズ」
「指名手配、の枕詞が抜けてるぜ」
「いいさ別に、その点はこっちも似たようなものだしな」
日本語の会話でまた二人して笑う。
出されたラーメンに、タケナカは満たされた気持ちになる。話は置いて、この味の分の礼をしなければ、そう思い至った。
これによって、本来起こりえた歴史が、違った歯車と噛み合うことになるのだが、それを知りえる者はいない。
「はぁ……旨いラーメンだ。礼をはずみたいが、あいにく形のある金は重荷になるから置いてきている。金以外でもよ、何か出来ることは無いか?イブラハはいろいろ言ってはいるが、身の安全は保証する。」
「このキャンプから逃がして、都合が悪くなるとか思わないのか?」
「どのみち移動はする予定だ。へまはしねえ」
「……なら、一つお礼を要求したい。といっても、アタシを解放する場所を指定したいだけなんだがな」
「ほう、タクシー代わりならお安いもんだ。好きな場所を言ってくれ。バカンスでプーケットか?それともラーメン求めて日本までか?」
砕けた物言いで尋ねる。店主は、筋肉質で体躯の良い体で勢いよく麺の湯きりをしていた。
その姿は雄々しく、だが隠しきれない丸みと曲線が絶妙な案配でマッチしている。
「なに見てんだ?」
「いやなに、別嬪さんに見惚れてただけさ。セクハラで訴えないでくれよ」
「安心しろ、法に頼るほどやわな鍛え方をアタシはしてねえ。昔は弟子を投げて肩を鍛えたもんだ」
「はぁ、そいつはひどい話だな」
「ガキなんざ叩きつけるぐらいでちょうどいいんだよ。あのガキは甘ったれだからな、今頃女の胸に抱かれて間抜けな顔してるだろうさ。てなわけで、タケナカの旦那には連れていって欲しいわけさ」
「どこに?」
「ロアナプラだ」
頭に巻いたタオルを外す。女の頭には癖が強めの黒髪が生えていた。
黒髪の短髪に、顔立ちは荒々しくも整った容姿。女兵士としても通用する見た目の、鍛えられた体に豊かな胸と尻を乗せて、彼女はタケナカのもとへ近づき握手を交わす。
兵士であり男であるタケナカにも引かない、屈強な彼女の握手にタケナカも強めの握力で返す。
彼女は悪そうな笑みを見せ、先の要求を続けて語る。
「盗んだ薬の代金、そんで飯代もまけていい。だから安全なエスコートを頼みたい。ひと悶着あってな、見つかると不味い連中もいるんだ」
「はぁ、そうまでしてロアナプラに行ってどうするつもりだ?さっき話した愛弟子に会いたさって、のは思えねえな」
「バカ野郎、弟子を愛してるから会いに行くんだ。ま、くだらないラーメン作ってたらケツ蹴り上げるがな、ぎゃははははッ!!」
次回に続く
今回はここまで、感想評価等貰えれば幸いです。モチベ上がって健康になれます。来年はインフルかかりたくない
【ミスター・セリザワ(♀️)】
CVのイメージ、ご自由に
ついに登場しました。ケイティの師匠、自称セリザワな謎のゴツい強キャラ女性です。
見た目のイメージはヨルムンガンドのバルメの黒髪を癖っ毛にした感じ。中身は多作品の色んな暴虐武人なキャラをミックスさせてます。グリザイアの日下部麻子、男ならはじめの一歩の鷹村、色んなイメージを重ねて作りました。
日系の外国人で傭兵経験あり。趣味料理全般、とある日本の料理コミックの影響でラーメンに没頭し名前も解明しました。一時期はスキンヘッドに眼鏡だったが、今は髪を伸ばしている。
恋愛対象は性別問わず、基本理不尽で人の指図受けない。無駄に強いこともあり基本敵を作りまくる。
と、ざっくり設定を保管。本編でも色々説明します。続きをお楽しみに
本編エピソードだけどまた改変多くなるなぁ、しゃあない