マッドサイエンティストな祖父が作った農耕用ロボが名前通りな訳ない 作:名無し
鈴美は彩緋と共にシミュレーター室へと向かった。
「よし、着いたぞ」
「えっと、何をするんですか?」
鈴美はまだ状況が飲み込めていなかった。
「ああ、シミュレーターに乗ってもらうん、だが機体は前に乗ったので大丈夫か?
あれと同じタイプだが」
鈴美はその質問に対してコクリとうなずいて肯定した。
「そうか、わかった。気をつけるといい、かなり揺れるからな」
そして、鈴美はシミュレーターに乗り込んだ。
「え?何これ……」
鈴美は驚いた。
なぜならば、視界が360度モニターになっていたからだ。
そして、機体の操縦桿のようなものを握らされた。
「あの……これはどういう……」
鈴美は彩緋に向かって聞いた。すると、彩緋は鈴美の隣に座って説明を始めた。
「すまない……実は、君がどのような技術が有るのか示さないと納得できないヤツラがいてな
このシュミレーターの結果次第で今後の扱いが変わってくる
だが安心しろ、どのような結果であろうとも君の扱いは悪いようにはならないからな」
鈴美はそんな彩緋の言葉を聞いて少しだけホッとした。
「では始めるぞ……」
そして、鈴美を乗せたシミュレーターは動き始めた。
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あの日と同じ敵が迫ってくる。
「くっ……」
鈴美は機体を操りながら必死に動いていた。
鈴美はなんとか敵の木偶からの攻撃をよけていた。
しかし、鈴美は機体の操作に集中できずにいた。
鈴美はふと自分の手を見た。
鈴美は自分の手の平にまるでお祖父ちゃんの血が着いているように思えて来て手が震えた。
(どうして……こんなことに……)
鈴美は涙が出そうになったが、それを堪えて、ただひたすらに敵の攻撃を避け続けた。
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「あいつ、あの記録にある様な動きはしないっすね」
そう、そのシュミレーターの様子を見ていたこの部隊のエースの玻璃山 蓮司はそう言った。
「なんだ、安堵したのか?」
そう言うのは隊長の真紀美だった。
「いや、そういう訳じゃないっすけど……」
「なんで、あのガキが戦うんですか?
あの程度ならこの部隊に所属させなくてもいいでしょう?」
そう、不機嫌そうに言う。
「私もそう思うが上の判断だ」
「ナンっすかそれ…
オレは納得できないです」
そう言い残してその場を去った。
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鈴美は敵機の攻撃をギリギリのところで避け続けていた。
(このままだとダメだ…… 私は……コイツらに負ける?)
鈴美は思考を巡らせた。
(それはダメだ…認めない…私は、これから何をしたいかはわからないけど
コイツらには負けたくない!)
鈴美は感覚を研ぎ澄ましていく。
─── 鈴美は、敵の動きを見極めようとじっくり観察し始めた。
すると、鈴美は敵の挙動に違和感を感じた。
「そこだ!」
(そう、あの敵はあの日も同じ動きだった…
なら今の私が負ける理由なんてどこにもない)
今まで避けてばかりいたが、一転して攻勢へと移る。
ビルなどを障害物として利用し敵を分断、そして攻撃を当てていく。
あの日と同じ装備であるため近接装備しかないが、敵の人形を破壊しついに鈴美は敵を撃破した。
そして、障害物を利用し分断した敵へと上から強襲した。
以前は使わなかった、肩部シールドを利用して体当たり。
マウントポジションを取り人形の頭部を破壊した。
(これで終わり…… 私の勝ち……)
鈴美は勝利を確信していた。
だが、突如目の前の画面が真っ暗になり、機体に衝撃が走った。
鈴美は驚きながらもすぐに体勢を立て直す。
(何が起きた!? まさか……もう一体いた!?)
「よう、悪いな?
まあ模擬戦って事だ納得してくれよ?」
そう言って、初めての対人戦闘が始まった。
「くっ!」
鈴美は敵からの攻撃を避け続ける。だが、相手の方が上手であった。
鈴美は徐々に追い詰められていった。
(このままじゃ……また、お祖父ちゃんの時みたいに……)
そして、鈴美は相手の攻撃をもろに受けてしまった。
「くっ……」
鈴美の機体は肩部シールドを活用して防御をしていたがボロボロになっていた。
「そろそろいいだろ? 降参したらどうだ?」
そう、鈴美に向かって言った。
「……まだ……」
だが鈴美はまだ諦めていなかった。
「そうかい、ならこっちも本気でいくぞ?」
鈴美は機体を立ち上がらせようとした。
「なんだよ…… まだやるつもりなのか? まあ、いいさ、とっとと終わらせるか」
そう言い、敵機は鈴美のいる場所へ突っ込んでいった。
鈴美は回避しようとしたが、先ほど受けたダメージが大きく動けなかった。
鈴美は、自分の敗北を悟った。
だが、鈴美は諦めずに機体を動かそうとした。
「おい!何をしている!
このシュミレーターに乱入は許可されてないぞ!」
彩緋の手によってシュミレーターは中断させられた。
「お前達、一体どういうことだこれは…!」
彩緋は2人に向かって言った。
「いやー……ちょっと遊びすぎちゃいましたかね……」
蓮司は頭を掻きながら答えた。
「まったく……鈴美くんも大丈夫か?」
彩緋は鈴美の方を見て聞いた。
「えっと…、はい大丈夫です…」
鈴美は少しだけ暗い雰囲気で答えた。
「……わかった、今日はもう休め」
「はい……失礼します」
鈴美はそう言うと部屋から出て行った。
「おい、蓮司、貴様は後で反省文を書いて提出しろ」
「うぇっ?! なんでですか?」
「なんで? 当然だろう? 上官への反抗、命令違反、そしてシュミレーターの私的使用……」
「いや、あれは……」
「言い訳無用だ、とにかく明日までに書いてこい」
「はぁ〜…… わかりましたよ」
蓮司は、不服そうな顔をしながらも渋々了承した。
そんな様子を背に鈴美は自室に戻ろうとするとアラートが鳴り響く。
「敵襲です!数は1体!」
オペレーターの女性がそう告げた。
「了解した、各員出撃準備だ」
「了解!」
その場にいた隊員たちは敬礼をし戦闘準備に入った。
「あの……私は……?」
鈴美はおずおずと言った。
「君はここに待機だ!
この状況で行動した方が危ない!」
そう言い残して彩緋はオペレーターの所へ向かった。
「……」
鈴美は、ただ黙ってその様子を見ていた。
次回!
基地へと責めてきた敵
その敵は恐ろしい力を秘めていて…
基地は壊滅の危機へと追い込まれる
そんな中、鈴美は…