「秀圀!!今度という今度は許さんぞ!!!」
「ちょお!急になんやねん親父!?」
緑川秀圀が自室でくつろいでいると彼の父親がノックもせずに怒鳴り込んできた。
すわ何事かと身構えた秀圀だがその実思い当たる節は山ほどあった。
というのもこの緑川秀圀という男、遊び人もいいとこで父親の金を無断で使いしょっちゅう遊び惚けておりここ最近も家に全く帰ってこないという子供らしからぬ生活をしている。
ゆえに父親に合わせる顔が無い秀圀は父親が仕事で帰ってこない日を見計らって久々に自宅でゆっくりしていたところを父親に捕まった。
(クソ、誰か家の奴がチクリおったな!)
大方、父が家の誰かに自分が戻ったら伝えるようにあらかじめ言い含めていたのだろう。
「秀圀、お前、最上のとこのドラ息子相手に賭け麻雀をしたそうだな」
「し、したけども」
「馬鹿もん!お前のせいで息子が泣きついてきおったと儂に最上から連絡があったわ!儂がどれだけ恥ずかしかったかお前に分かるか!?」
カっと見開かれた双眸にはとてつもない怒りが込められている。
しかし、こんな有様でも「はい、すみませんでした」と素直に謝ればなんだかんだ怒りが沈着するのを秀圀は上の兄弟たちをみて知っている。
知っているが、謝れないのが秀圀という男の不器用なとこであり、愚かと言ってもいいところだ。
「せやかて、話を持ち掛けてきたのは最上の方やで?あっちが千点一万のレートで持ち掛けてきたんや、しかもあいつら組んどった!卑怯にもワイを嵌めようとしてきたんや。それなのに500万円くらい抜かれただけ親に泣きつきおって」
「だまれ!!!!」
部屋に置いてあるテーブルが叩きつけられ上に載っていたコップが浮き上がった。
「いいか秀圀、わしが言いたいのはな500万や600万くらいの少額で問題を起こすのを辞めろと言っているんだ!」
秀圀が遊び人を辞めれないのはかじれる脛が太いということも問題なのだった。
「いいか秀圀、お前の性根を叩きなおすためにお前は【東京高度育成高校】に入ってもらう」
「な、なんやねんそこ」
「そこは一度入ったら三年間外部との連絡が一切取れない隔離された学校だ。自由な出入りも当然出来ない」
「・・・・・・・い、嫌や、お父様、私が悪かったです。堪忍、堪忍してや」
「もう遅いぞ、何しろ話はさっきつけてきたからな」
「いやー!!鬼親父が!」
「ふはははは、そこで貴様のちゃらんぽらんな性格を叩きなおしてもらってこい秀圀よ!」
緑川秀圀、親の意向により実力主義の教室へ。