「……」
サクヤと任務を終えたイチカは自室で音楽を聴きながら休んでいた。
「(あの時本当に壊れなくてよかったよ。俺が次元を超えた証でもあるからな)」
イチカは耳にイヤホンをつけておりその先にはイチカの世界で使っていたスマホがある。しかしただのスマホではない。
「(壊れたら直しようがないからな…榊博士もお手上げらしいし)」
イチカの持つ端末は前の世界、織斑一夏だった時にISの生みの親である篠ノ之束から誕生日プレゼントでもらった物だ。
機能は通常より優れており、このスマホにはISに搭載されている拡張領域機能がある。スマホはある永久機関で一生稼働できるシステムにしたからバッテリーの心配は無い。イチカの前の世界での唯一の所持品である。ある程度の物は拡張領域にしまってあり、写真、アルバムには前の世界で過した記録やアナグラで過ごした記録もある。曲も沢山入っている。
すると支給された端末から着信音が鳴る。
「(リンドウさんから…)」
内容は『俺の部屋に来るように リンドウ』とだけ書かれていた。読み終わると、そのままリンドウの部屋に向かう。部屋に着くとリンドウとサクヤがいた。
「サクヤ姉、いたんだ…」
「やっほー、イチカ」
「おう、来たか。俺の部屋に来るのは初めて……じゃないな。どうだ調子は?」
「うん、悪くはないと思います」
「そうか、だが体調管理も立派な仕事だからな。メシは食ってしっかり寝とけよ」
「わかってます」
おそらく気を使ったのだろう。するとサクヤが口を開く。
「改めて、お疲れさま!さっきのミッション、初めてにしてはなかなかいい連携で動き易かったわ!姉弟の絆ってやつかしら?」
「そう、かな?上手く動けてよかった」
もサクヤは連携がよかったと誉めていた。
「何かあったら助けてあげるわ。イチカが一人前の神機使いになるまで、しっかりサポートするからね!」
「……うん、ありがとうサクヤ姉、リンドウさんも、迷惑かける事もあるかもしれないけど…よろしくお願いします」
何かあったら助ける…サクヤにいわれるとイチカは安心感を覚える。前の世界では姉の織斑千冬はイチカを助けには来てくれなかった。
リンドウからまた仕事について話され、そのままイチカは次のミッションの内容を聞いてエントランスに向かう。
極東支部は激戦区とされる地…連戦は当たり前で一日に複数の任務に出るのもよくある。
エレベータを降りると金髪の青年と前に会ったシュンが話している。そのまま横を通ろうとすると、話しかけられた。
「おっ、よう後輩!元気か!」
「ほう…噂してるそばから現れたか、新型さんよ。それも特殊能力ってヤツか?見た目はただのガキだが…ま、せいぜい頑張って稼ぎな」
「は、はぁ…」
「そうそう、逃げ回るのはネズミの美徳ってな…男の価値は撃破数と報酬だぜ!覚えとけよ!あ!そういえばお前んとこの隊長みたいだな。これは、失敬失敬!」
「……人の価値観はそれぞれだと思います。別にお二人の価値観に何も言うつもりはありません。それと
俺の尊敬してる人の事を馬鹿にするんじゃねぇよ」
「「っ⁉︎」」
腹の底から響いてきたような低い声を出し、普段のイチカから想像できないような殺意を2人に向ける。
その瞬間、二人は心臓を掴まれたような感覚を覚え、本能的なのか、危険を察知した。それはあまりにも人に向けてもいい殺意ではなかった。近くにいた神機使い達もイチカの殺気に萎縮してしまっている。
イチカはそのまま受付に向かった。
「…くそっ!あいつら、人のことガキ扱いしやがって…」
「コウタ?どうしたんだこんな所で…」
「イチカか。あそこにいた2人、絶対新人イジメするタイプだぜ!あーあ…あんなのと一緒にミッションに行きたくないなぁ。お前もなんか言われたりされたか?」
どうやらコウタもあの2人になにか言われたようだった。
「いや、特に何も」
イチカはさっきの事は話さず、リンドウに言われたミッションを受注するため、オペレーターのヒバリのもとに向かう。
しかしそこにはタツミがいた。このままでは申請ができないのでそのままヒバリにミッションの申請をするため話しかけるが
「だぁー!今ヒバリちゃんとイイ所なんだから邪魔するな!」
「す、すみません。あの、ミッションを受注したいんですけど…」
なんとかミッションの受注が出来そのまま出撃ゲートにむかう。
今回の任務先の鉄塔の森に着くと、赤いベストを全開にして、全身に刺繍をいれた派手な男が近づいてくる。
「ああ、君が例の新人君かい?噂は聞いてるよ。僕はエリック、エリック・デア=フォーゲルヴァイデ。君も精々僕を見習って、人類のため華麗に戦ってくれたまえよ?」
「橘イチカです。よろしくお願いします。エリック先輩」
手を差し伸べてきたエリックと、握手を交わす。
「堅苦しい呼び方はしなくていいよ、僕と君はは人類の為に戦うゴッドイーターなのだから」
「は、はい…」
エリックの言葉に、曖昧な返事しか返せないイチカ。悪い人ではないのはわかるが少々とっつきにくい印象だった。
挨拶をしていると後ろのフードを被った青年が何やら構えている。すると
「お前ら!上だ!」
「ん?」
青年が叫がエリックはその場から動かず上を見た。
「エリックさん!!」
するとオウガテイルが飛びかかり、イチカはエリックを突き飛ばした。
「うわぁッ!!」
オウガテイルがイチカに馬乗りになる。今にもイチカを食い殺そうと牙を剥け、イチカはなんとか神機で防御しながら抵抗する。
するとイチカの左腕が光り始め…
「くっ!邪魔……だぁ!!」
イチカは左の拳でオウガテイルを殴り飛ばした。そのオウガテイルはその威力に宙を舞い、フードを被った青年とエリックは驚愕する。
イチカはすぐに立ち上がり、神機を二刀流から薙刃状態に切り替え、そのまま落下して来るオウガテイルに向けて突き立て、落下して来るオウガテイルは串刺しになり、そのまま絶命する。
「はぁ……はぁ、危なかった」
イチカは生きていることを確認し、オウガテイルを切り離し、捕食しコアを抜き取る。
「エリックさん、大丈夫でしたか?」
「あ、ああ」
エリックの無事を確認するイチカ、突然の事で驚きが倍増したのか、エリックは頷きながらなんとか言葉を発した。
「チッ…油断するからそうなる。コイツが居なかったらお前は今頃アラガミの餌だぞ?」
「う……」
「ソーマ…」
「久しぶりだな。それとようこそ…このクソッタレな職場へ…」
「久しぶりソーマ…その…」
突然ソーマが神機を突きつけられ
「お前はどんな覚悟を持ってここに来た?」
「……大事なものを守るために」
「ふっ……そうか、時間だ。行くぞルーキー…」
突如オウガテイル、サイゴード、コクーンメイルが襲って来た。それにかなりの数だ
「早速来やがったか……」
神機を構えるとソーマはアラガミの群れに突っ込み、次々とアラガミを斬り伏せて行く。
リンドウやサクヤからもソーマの実力はトップクラスと説明されているイチカは、アラガミの攻撃をバスターブレードとは思わせない身のこなしで避け、一撃でアラガミを沈める
「……すごい」
ソーマの実力を目の当たりにしたイチカは魅了されていた。
「イチカ君、さっきすまなかったね。キミが居なければ本当に危なかったが、さっきみたいな無茶はもうしないでくれ」
「…すみません」
「謝罪はいいさ。後でその左腕について聞きたいが、今は僕達も人類のため、華麗に戦うよ」
「は、はい!(左腕……手袋が破れてる⁉︎)」
手袋が先程殴った反動で破れてしまい、左手があらわになってしまっている。
イチカは銃形態に変形させ、エリックはブラストでソーマの援護をしつつ自分に近づくアラガミをイチカは変形を活かし、エリックをカバーしながら、エリックはブラストの強力な火力で吹き飛ばしていく
「(ここの人達はみんな凄い…やっぱり経験の差ってやつか)」
次々とこちらに向かって来るアラガミ斬ったり、撃ったり倒していく。その際捕食攻撃を行いバースト状態となる。
「(力が溢れて来る…これがバースト状態か!)」
身体能力を上げ、コクーンメイデンを斬り倒す。倒し終わるとバースト状態も解除された。
「(それに…さっきオウガテイルを殴った時の左腕…)」
先程オウガテイルを殴り飛ばした際、信じられない力が溢れ出た。普通のゴッドイーターでもさっきのようには出来ない。
「(試してみるか…)」
イチカは一体のオウガテイルに向かって一直線に駆け抜ける。一気に間合いを詰め、イチカの存在に気づき彼へと振り向くオウガテイルが尻尾を振るが…
「捕まえた……オラァ!!」
左腕で尻尾を掴みそのままオウガテイルを持ち上げ地面に何度も叩きつける。何度も叩きつけられたその顔面を砕きながらイチカはオウガテイルを投げ飛ばした。
「終わりだ…」
銃を構え…オウガテイルを撃ち抜いた。大きなダメージを受け、さらにはオラクルによる弾丸でオウガテイルは絶命。
「ソーマ!エリックさん!」
すかさずイチカは二人にオラクルを受け渡す。
「余計な事を…」
「これがリンクバーストというやつか!」
想定よりかなりの数ではあったが所詮は小型アラガミ。二人がいることもあってあまり苦戦せず片付けれた。
《アラガミを撃破!迅速な対応お疲れ様です》
オペレーターのヒバリからこの場にいるアラガミを掃討した連絡がはいる。
「なかなかいい動きだったねイチカ君。左腕について聞きたい事があったが…今はやめておくとするよ。色々…事情もありそうだしね」
「すみません、エリックさん」
「安心したまえ、君の左腕については口外しないと約束しよう」
「ありがとうございます」
「お礼を言いたいのはこっちさ、キミが居なければ僕はアラガミに食われていた。本当にありがとう」
「………いえ」
お礼を言われたイチカにソーマから視線が向けられた。
「少しは役に立つようだな」
「おお?ソーマが他の人を褒めるなんて珍しいね?そう言えばイチカ君はソーマのことを呼び捨てにしているけど…知り合いなのかい?」
「ふん…」
「はい、そんな所です…」
ソーマは舌打ちをして背を向け俺はコアを回収し、帰りのヘリが来る地点まで歩き出した。
「…おい」
「は、はい!」
突然話しかけられたので、つい挙動不審反応をとってしまうイチカ、普段ソーマから話しかけられることは滅多になかったのでつい身構えてしまう。
「おまえの、さっきの動き………良かったんじゃないか?」
「……え」
ソーマが発した意外な言葉に、物珍しげに目を向ける。幸いエリックは離れた場所にいるのでそれを聞くことはなかった。
「……せいぜい死んでくれるな、“イチカ”」
「………ありがとう、ソーマ」
「……ふん、それと…左腕はどうだ?」
ソーマはイチカの左腕に目を向ける。イチカの事情を知っているのは第一部隊のメンバーと榊、支部長のヨハネスだ。つい先程エリックにはアラガミ化した左腕がバレたが…内密にしてくれると約束された。
「いや、これといってなんともないけど…すごく調子がいい。アラガミが簡単に振り回せる事ができた…」
イチカは近くにあったアラガミの破片を拾う。この破片はオウガテイルがオウガテイルの尻尾から無数の針による攻撃から出てきた物だ。
それを観察しながら腕を見てると突然アラガミ化した左腕が光だし、その針は…
腕の中へ吸収されていった。
「なっ⁉︎」
「ええっ⁉︎ちょっ!!」
突然の事にソーマでさえ驚きを隠せず、イチカは動揺しながらも自信の腕を見つめる。
「な、なんだったんだ今の?オウガテイルの針が…」
「お前……なんともないのか?」
「え…あ、ああ…大丈夫…だと思う」
イチカはとりあえず予備の手袋を身につけて、先程の現象の事を榊に報告するとにし、帰りのヘリが来る地点まで歩き出した。
今作ソーマの性格はイチカに対しては多少軟化しています。
先飛ばしてイチカにバースアーツ、デビルトリガー擬を使わせるか…
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バーストアーツ
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デビルトリガー擬
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両方
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必要ない
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作者に任せる