二次キャラ聖杯戦争OZ EFFECTIVE EARTH   作:yu sato

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登場キャラクター
マスター クラウス
サーヴァント ライダー エッジ

作者
◆koGa1VV8Rw


【オープニング】【本戦開始前】25 Welcome to Palladium City(RESTARTING DESTINY) マスター クラウス サーヴァント ライダー エッジ

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

ふたごの おにいさん

げんきな おとこのこだよ

 

┏━━━━━━━━━━━━━━┓

 クラウス ・

┗━━━━━━━━━━━━━━┛

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

(こいつにも名前がいるかな…)

 

┏━━━━━━━━━━━━━━┓

  名前をつける

 ▶ドラゴンでいい

  やめる

┗━━━━━━━━━━━━━━┛

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Welcome to

 Palladium City

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

ドアノブを回して、誰かが扉を開けたような音が聞こえた。

 

 

 

 

 

そして、気がつくとぼくはここにいた。

 

 

 

 

 

体の感覚はしっかりしている。

服の感触が皮膚を伝わるのがよくわかる。

どこも痛いところや苦しいところはない。

 

今まで時間も空間も感覚も曖昧なところにいたのに。

急にどこかに別の所にやってきてしまったみたいだ。

 

 

お母さんはいないみたいだ。近くに感じない。どうしたんだろう。

 

ゆっくり、ゆっくりと、目を開けていく。

 

 

 

そこは何もない空間だった。

周りに見えるのは黒い空と星々だけ。まるで星空に放り出されたみたいだ。

いったい何故こんなところに。ぼくにどうしろと、ぼくをどうしようというのだろう。

考えてても始まらないから、周りを見回しながらとりあえず歩き出そうと思った。

そのとき。

 

「ようこそ、常ならぬ願望を抱く新たなマスター候補者よ」

 

どこかから謎の声が聞こえてきて、ぼくは説明を受ける。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

謎の声の説明が終わった。

ぼくは機械の使い方も不思議とよく理解していた。

きっと……あの操られていたとき、機械を扱った経験も身体は覚えていて、今も簡単に順応できたんだと思う。

 

そして万能の願望機、聖杯を奪い合うという戦争。

つまり、勝てば願いが叶うのかな。

ぼくの、ぼくの叶えたい願い…………。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

そして、シャドウと呼ばれる人型が召喚された。

これを倒せば、予選突破になるらしい。

 

シャドウの下から何かよくわからない同じ黒い塊が現れてくる。

そして、シャドウはそれに乗るような形になる。一つの不気味な黒い塊。

真っ黒で全く生物らしくないのに、ぎこちないながらも生物らしい動きをしてぼくに向かってくる。

それは改造されてしまった哀しい生物たち、キマイラを思い出す。ぼくはそれが忌々しかった。

だからすぐに倒そうとして。

 

ぼくの体の中の精神の力を集中していく。ぼくの使える最大のPK。

4段階に分けると最強の、Ωにあたる威力で。強く試みた。

 

そして……念動力はシャドウを覆い尽くし、姿を完全に吹き飛ばした。

ここでも問題なくPSIは使える。そして、シャドウの体は人間より脆いみたいだ。

 

でも、シャドウは四散した黒をまとめてきて…………また元の姿に戻ってしまった。

謎の声が説明してくれる。

シャドウを倒すにはサーヴァントの力が必要で、サーヴァントを召喚するしかない。

サーヴァントを召喚するには、何かの強い意志を示すしかないらしい。

 

シャドウから遠くへ、走りながら考えていく。

死にたくない……????

よくわからない。ぼくはすでに死んだはずだ。どうなるというんだ。

じゃあ……ぼくの叶えたい願いは何だ!?

 

……………………

 

離れることに集中させられ、落ち着いて考えられない!

ぼくを落ち着け安心させてくれるものは……何も無い。

ここにはお母さんは……いない。

 

お母さん………………ぼくの、家族。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

………………

 

 

一度に二人も子供を授かるなんてね。

 

クラウスと

 

リュカ…。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

……………………

 

家族……………………。

 

……………………

 

そうだ、それがぼくの求めるもの。

望むべきものなんだ。

 

……………………

 

お母さん。

やっとまた会って一緒になれたけど、ぼくは新しくやりたいことができちゃったみたいだ。

ごめんね。

 

お父さん。ボニー。

ぼくが別の世界でまだ戦うって知ったら、きっと悲しいよね。

ごめんね。

 

リュカ。

君はみんなのためにたくさん戦ってきた。

ぼくがあんなことになってしまって、本当につらい目に合わせてしまった。

ごめんよ。

――――ぼくも、家族のために戦い抜くから。

 

「ぼくはまた元の家族に戻って過ごしたい!

 お願い!ぼくを助けて!!サーヴァント!!!!」

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

  ………………

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

『もう、一人にはなりたくない……。

 だけど、私は……』

 

「必ず……必ず帰ってくる!

 だから!!

 それまで待っててくれ!!」

 

――――その約束は果たされることはなく。

 

 

僕はずっと、世界回路に溶けて漂っていた。

 

彼女の声、僕の名前を呼び求める声をずっと聞きながら。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

魔術のような高度な科学力を持った旧世紀の人々が世界の真理探求のため作り上げた、世界回路。

旧世紀から現在、そして未来の予測まで世界のあらゆる情報を観測し記録していく擬似的空間。

アクセスするためには情報化ゲートを通して、肉体を一度情報へと変換させなければならない。

 

旧世紀に世界の環境が悪化し滅びに向かう中で、世界回路にはセストレンという環境を管理し再生させていくプログラムが組み込まれた。

旧世紀の文明が滅びた後、セストレンは世界各地に存在する、"塔"と呼ばれる旧世紀の遺跡を通して土壌、大気、水質環境の改善を行い自然を回復させていった。

 

しかしそのあり方は全ての生物の管理も行い、塔が作り出す生物兵器、攻性生物の量を増減させ人間を襲わせ間引きとして数の調整もしたりしていた。

遺跡発掘を生業とする人々としてその真実を知ったシーカーたちはそれが許せず、

旧世紀にて未来の環境を管理することに反対し自然に任せるべきと主張していた破壊派達のプログラムであったドラゴンと、乗り手の僕を助けた。

ドラゴンと僕は情報化し、セストレンは僕の精神に宿っていた『絶対の客人』の意思によって破壊され、連動して塔などの同調していた遺跡の多くが機能停止した。

世界回路は記録装置としての機能だけに戻って、機能停止しなかった遺跡を媒体に存在し続けた。

 

世界回路に情報化されアクセスした人間はどうなるのか。僕は絶対の客人を受け入れた時点で、すでに一度は死んでいてドラゴンに生き延びさせてもらった状態だった。

たぶんそのせいもあって、塔を破壊する役目を終えて絶対の客人が僕から離れると、僕は肉体を持って復活することはできなくて世界回路に溶けてしまったんだと思う。

 

そして時間も空間もはっきりせず、あらゆるものが同時に存在する情報の渦の中に、僕は情報として存在していた。

そしてもう二度と戻れない中で、過去や僕が溶けてから新たに加えられていくすべての情報に僕は触れ続ける。

それが未来永劫続いて行く……。

 

……………………

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 "Ecce valde generous ale"

  (見よ、いと貴き翼)

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

願いを口に出した瞬間、ぼくの手に握られたカードに光が集中していく。

そして何らかの絵がカードに顕れていった。

 

 

ぼくのすぐ近くに輪のような光が重なり、その中に何かが形作られる。

シャドウが遠くまで跳ね飛ばされた。出てきた光に。

 

光の行く先を目で追った。光が薄れると少しずつ明確になって。

羽ばたき滞空している、ドラゴにも少し似た、前腕が翼になっている不思議な生き物。

そしてその上に乗ってるのは……ぼくより二回りくらい大きな歳に見える、男の子。

 

「ドラゴン!頼む!」

 

上に乗ってる男の子が言葉を発した! おそらく、乗っている生き物へ。

なんて言った!? ドラゴ!? いや、闇のドラゴン!?

そう思っているうちに、その生き物の口が発光していく。

より強く、強く。

 

そして、光が解放された。青白くて赤い尾を引く不思議な光。

それがたくさん、シャドウの方へそれぞれ違う軌道で矢のように飛んで。

 

そして、7本全部がシャドウに命中した。

シャドウは完全に四散して、今度は生き返る気配もない。

 

……すごいや……サーヴァントの力って。

 

空飛ぶ生き物はぼくの近くに降りてきて、男の子は生き物の上から降りてぼくの隣に立った。

男の子の表情は今は柔らかくて、気迫のようなものは何も感じない。

 

髪はぼくのお父さんのような茶髪。でも毛量は豊富で丸く、ヘルメットみたいだ。前髪を真ん中に三角形に伸ばしている。

服は厚手そうな赤い生地で、所々に革素材のプレートをつけている。前腕は硬いもので縛ってある。全体的に丈夫で実利的に見える。

 

そして乗っていた生き物。

滑らかな白い殻が青い身体の所々を覆う姿はどんな生き物とも違うけど、とても良く調和していて、歪なキマイラたちとは全く違う。

頭を覆う殻は前に尖って伸びて、先端は赤みがかっている。尾も上側は装甲がある。

翼は縁が白く厚い殻に覆われていて、間に紫とオレンジ色のグラデーションの膜がある。

全体的に固く重そうだけど、不思議と目は黒く丸くて、優しげにも感じる。

 

男の子は手に持っていた丸みを帯びて白い銃のようなものをしまって、ぼくに話しかけた。

 

「僕はエッジ。ライダーのサーヴァントとして召喚された。

 よろしく、マスター」

 

「ぼくの名前は……クラウス。よろしく、エッジ」

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

  ………………

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

ーーーー世界回路の中の永久とも言える時間のいつの時点かはわからないけど、僕の物語はそこで終わっているのだと聖杯は判断したんだろう。

僕は霊基に登録され、この聖杯戦争に召喚された。

基本的に死んだ者だけが召喚されるサーヴァントとして。

 

世界回路にいたときにはたくさんの知識に触れられていたけど、今では幻のようにぼやけてほぼ全てを思い出せない。

最初のドラゴン乗り、ランディ・ジャンジャックも塔を封印したときにドラゴンから旧世紀やドラゴン誕生の知識を見せられたはずなのに、

多くを思い出せなかったというし似た感覚なんだろう。

 

 

ーーーーでも唯一、僕の溶けたあとで僕に家族が生まれたことはしっかり憶えていた。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 RESTARTING DESTINY

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

ぼくとエッジはいつの間にか厳かな雰囲気の建物の中に立っていた。

 

「ようこそ、見事試練を乗り越えた聖杯戦争のマスターよ。私は言峰綺礼。この聖杯戦争の監督役を務めている」

 

背が高く黒い服を着た男の人が話しかけてきた。

ぼくのお父さんよりも大きいかもしれないその身体に、少しおののく。

それを見たのか、エッジがぼくの肩を支えた。

 

「まあ、そう緊張しなくてもいい。私は監督役であり中立の立場だ。

 参加者である君たちを歓迎し、聖杯戦争の舞台への水先案内をする者だ」

 

そう言われても緊張するものは仕方ない。

というか姿だけじゃなくて、固まったような僅かな笑みと威厳のある声がより緊張させる……。

ぼくらが言葉を発せずにいると、言峰が言葉を続けた。

 

「君は、元の家族に戻って過ごしたいと願っていたな。

 それならば、まず端末を使ってこの世界での立場、ロールを確認してみてもいいだろう。

 参加者の元の世界の家族が擬似的に再現されて、この世界に存在する場合もあるからな。

 願いを詳しく考える切っ掛けになるかもしれん」

 

家族がいるかもしれない!?

言われるまま、ぼくは端末を開いてみる。

ぼくに与えられたロールを確認できる画面を開いてみる。

 

「月海原学園の学生……? これだけ?」

 

……ただそれしか書かれてなかった。

学校っていうのは行ったことないけど、ポーキーのコレクションやビデオで知ってはいる。

 

「なるほど、あの小中高一貫校の学生ということか。君のような年齢のマスターが与えられる事の多いロールだな」

「学生か……。僕の父さん、僕を学校に行かせようとお金を貯めてくれていたっけな。

 結局行けることはなかったけれど、ちょっと興味はあるな」

 

エッジが言峰の話を聞いて口を開いた。

エッジもぼくも学校に行ってない同士らしい。

 

「しかし文面がそれだけといえど、この世界『パラディウム・シティ』に君の家族が再現されている可能性を完全に否定するものではない。

 月海原学園は校則などのゆるい学校だ。学校に行くことをせず、家族を探してみたりするのも良いだろう」

 

なるほど。この世界での行動は結構自由なんだ。

それならぼくの家族を探すのは、目標としてはきっと良いものかもしれない。

でも、なんの見当もないのにどこから始めればいいんだろう。

 

いや、この世界で再現された家族を見つけても、それでどうすればいいんだ。

ぼくは元の世界で叶えたい願いがあるのに。

でも、その願いもさっき思いついたばかりだから詳しく考える必要はあるのかもしれない。

 

あれ? そもそも最初は願いなんて考えてもなかったのに、何でぼくはこの世界に来たんだろう?

生き返ったとでも言える姿で?

 

「言峰さん、ぼくは死んでしまったはずなのにどうしてこの世界に来たんだろう。

 願いなんて考えてもなかったのに、一体何がどうして……?」

 

ぼくは案内人と言った言峰にその疑問をぶつけた。

 

「なるほど、それは気になることだろう。

 この世界への召喚はサーヴァントを召喚する為の3つの星晶石を持ち、強き願いを持ち得る者に対し行われる」

「……星晶石ってどんな物なんだろう。聞いたこともないよ」

 

言われたことは何もわからなかった。

 

「だが君自身が星晶石を意識もせず、そして参加を望もうとせずとも、聖杯は君をこの聖杯戦争の舞台へ呼んだのだ。

 それは偶然か、あるいは君に僅かな可能性である願いを叶えてほしいと思い祈った者、プレイヤー(prayer)がいるのかもしれんな。

 この場所、教会は人々が祈る場だ。その思いは何処かに伝わったり、逆に祈りを引き寄せたりもする。

 願いを叶えるための祈りを受け入れて、聖杯戦争の参加者達はこの教会へ召喚される」

 

祈る者……そうだ、ここは荘厳な雰囲気で、タツマイリ村のプレヤのイノリバに似てると思う。

あ、思い出した。エッジのドラゴンは、イノリバの特別な場所に描かれていたドラゴンにも少し似ていると思う。

やっぱり闇のドラゴンに似た存在なのかな。

 

「もう少し詳しく知りたいならば、ミザリィという者の下へ向かうといいだろう。

 彼女も聖杯戦争の案内役として、星晶石の管理も担当している。聞けることもあるだろう」

「そのミザリィという人は、どこにいるの?」

「普段は自分の構えるアンティークショップにいるはずだ。端末のマップで調べればよい」

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

ぼくとエッジとドラゴンは教会の外へ出た。

端末でマップを調べると「アンティークショップ・美沙里」は簡単に見つかった。

でも教会からは歩いて行くと結構かかりそうだ。

エッジにもマップを見せて、相談しようとする。

 

「丁度いいな、この世界を知ってもらうためにもドラゴンに乗って行ってみよう」

「え? いきなりぼくが乗ってみても大丈夫なの?」

「大丈夫さ。まあ、とりあえず乗ってみて。

 ドラゴンは絶対に僕を落とさないから、君も僕がしっかり支えてれば安全だ」

 

エッジがまず、脚を曲げ屈んだドラゴンの背に乗る。

ぼくはエッジの手を借りて、ドラゴンの背中に上りエッジの前の位置でドラゴンに乗った。

 

「よし! 出発だ!」

 

エッジは前に乗るぼくを脚や腕を使ってうまく支えてくれる。

そして、ドラゴンがゆっくりと翼を動かし始めて。ぼく達は空へ浮き上がっていった。

 

「クラウスの乗り方はとても安定してるな。けっこう生き物に乗り慣れてるのか?」

「うん!小さかった頃、ドラゴっていう大きな生き物とよく遊んだりしてたからね!」

 

体を晒して飛ぶこと自体は、キマイラにされてたときに着けられた背中の翼とジェットエンジンでいくらでも経験してる。

でもこんな大きな生き物の背に乗って空を飛ぶなんて、今まで想像もしたことのない体験だ。

 

ドラゴンはぼくを乗せてることを意識してか、そこまで風が強く当たらないくらいの速さで飛んでくれる。

周りを見る余裕はいくらでもあって、そしてぼくの世界と景色は全く違っていた。

下には色々な乗り物らしきものが走り回る。雑然とした人の歩く流れが目で見える。

この世界の人達の作ったであろう街は遠くまで広がっているけど、その造りは多種多様で活き活きとして、全く飽きない。

ハリボテばかりのニューポークシティなんか、比べるにも値しない。

遠くには自然をよく残した山々がそびえているし、海や島も見えている。

エッジとしても元の世界の風景と全く違うからかな、ぼくと同じくらい楽しげにドラゴンに乗っている。

 

空を飛ぶ生き物や乗り物も様々だ。

流線型で横に大きな翼を伸ばし、丸い筒型のエンジンを付けているのはきっと飛行機だろう。

実際に飛んでるのは見たことないけど、ポーキーの作った映像に出てきたり模型が飾ってあったりしたからすぐわかった。

でも、大きな乗り物は飛行機だけじゃなくて。

 

「すごいや!あんな大きな生き物が空を飛んでるなんて!」

 

巨大な魚のような生き物が空を飛んでいる。

そして、その背や腹には何かが付けられている。

よく見るとそこには窓もあって、そこから人の姿も見える。

つまり、気球か飛行船にも近い雰囲気。

ぼくが手を振ると、窓から見える人も振り返してくれた。

それどころか、巨大な生き物の方まで少し表情が柔らかくなったように見えた。

 

「あれ? エッジはあまり驚かないんだね!」

「いや、僕も驚いてるさ。

 僕の世界では巨大な生き物は結構当たり前にいたけど、あんなに人間に友好的そうなのはいなかったからな」

 

不思議な船について、端末を使って少し詳しく調べてみる。

VR機能を起動して、端末のカメラを通して船を写すと情報が表示された。

 

「端末で調べてみてるけど、ああいう船は巨神獣(アルス)船って言うらしいよ。

 巨神獣っていう人間に友好的な生き物に、人々が雲海っていう雲の海から引き上げた技術品で作った船体がくっついているんだって!」

 

ぼくらがドラゴンに乗ってるみたいに、人間と生き物の一つの共生の形なのかなって思った。エサとかは何を食べるんだろう?

ぼくの話を聞いてから少し考え込んで、エッジが話し始める。

 

「巨大な動力と人が乗る小さな部分……なんだか僕の世界の船によく似てる。

 まあ、人間の言うことを聞くような巨大生物なんてのはいないから、巨大なエンジンに人が乗る場所をぶら下げるんだけどな」

 

空を飛ぶ船のようなものは他にもあった。

そっちは生物らしい部分はなく、より全体が機械のような作りの船だった。

それも端末で調べてみる。

 

「あれはEテクノロジーって古代文明の技術で空を飛んでいる、Eシップって船だって。

 Eテクノロジーはほとんど解明されてないけど、そのままの形や工夫して組み合わせて利用する形で使われているみたい」

「なるほど、色々調べてくれてありがとう。

 古代から借り物の技術……か。さっきの巨神獣船の雲海から引き上げた技術も、解明できない借り物の技術……。

 僕の世界の人々も旧世紀の文明の遺産、借り物の技術を使って生活していた。不思議と何か近さを感じるな……」

 

エッジは色々考えながら呟いていた。なんだか思うところがあるらしい。

飛んでいるとぼくらみたいに、生身で何かに乗っている人達も見かける。

ぼくらはそういう人たちとすれ違うたびに、ぶつかったり風に巻き込んだりしないように手を振ったりして合図を送りあう。

 

ある人は雲に乗り、ある人は箒に跨がり、ある人は小さな飛行機のような機械の上に乗り、ある人は巨大な鳥の背で空を飛ぶ。

ぼくらが乗ってるドラゴンみたいに、翼を持った爬虫類のような生き物も見かけた。

 

端末で調べてみたけれど、ドラゴンっていうのは一部の爬虫類に類する生き物をまとめた呼び方らしい。

ぼくの世界の闇のドラゴンの絵も、そんな風に描かれていたっけ。

エッジは相棒のドラゴンのことをただドラゴンと言うけど、それってこの世界だと不便になのかもしれない。

こんなに多種多様なものが飛んでるなんて、ぼくらがドラゴンに乗ってもそこまで目立ちそうもない。

 

でも、巨神獣船とよく似た形式の船を目に入れたとき、エッジの体が強張ったのを感じた。

ドラゴンもキュルルと鳴いて警戒を促す様子で、ぼくもそっちに目をやる。

まず目を引くのはドラゴンと同じような白い甲皮で覆われ継ぎ目は黒く、前4枚、後4枚の細長い硬質な羽根を持つ巨大で不思議な動力装置。

その全長は60m近くはあるのだろうか。巨神獣船の中でも中くらいのものに近そう。

その下に無骨な金属で出来たように見える船体が、ぶら下がるように接続されている。

 

「あれは……帝国のヴァルナという種類の船だったはずだ」

「エッジの世界の船なんだ。なんだか重々しい雰囲気の、不思議な船だ。

 どういう船なんだろう……?」

「上の白い部分が太古の昔に製造されて動き続ける、旧世紀エンジンだ。

 下のぶら下がった部分に乗員を乗せて、他にも戦闘機を積んでいたり、機銃や強力な対攻性生物弾で武装してる。

 僕と戦ったことのある帝国の空中戦艦なんだけれど……まさか、この街にもあるなんて」

 

つまり、巨大な戦うための船ということか。とても強そうだ……。

巨神獣船と違うその無機質な飛行は、いかにも恐ろしげに見える。

昔よく乗ってたブタ母艦と比べても、金属でできた部分だけでも明らかにこっちの船のほうが大きい。

 

「そんな船が何のために出てきたんだろう……?

 大丈夫? エッジ」

「ドラゴンを狙う帝国の艦隊とは何度も戦ってきたけど、

 こんな街の上では戦いたくないから向こうが襲ってくるようなら逃げないといけない」

 

ぼくもドラゴンから振り落とされないように身構えた。

危ないだろうというのも感じたけど、ドラゴンが戦う姿を見るのがちょっぴり楽しみでもあった。

だってエッジには、戦艦を恐れるような感じがなかった。おそらく戦えば勝てると踏んではいるんだ。

……けど、エッジの心配をよそに船は何もせず過ぎ去っていった。

 

「……離れていくね。戦うつもりはないのかな?」

「そうだと思う……ふう、緊張した。

 たぶん、僕の世界の技術が使われていても、目的や乗ってる人たちは違うのかもしれないな」

 

ちょっと残念な感じもするけど、とりあえず一安心だな。

落ち着いたところで、ふと気になったことを聞いた。

 

「エッジ、ドラゴンについて少し気になったんだけれど……」

「なんだ? 実は僕もこのドラゴンについてはわかってないことも多いけれど……」

「えっと、ぼくは動物の気持ちが心でわかるし、心で動物に気持ちを伝えることもできるはずなんだ。

 お父さんや弟も同じことができたし」

「それはすごいなあ……家畜の腕のいいブリーダーは家畜の気持ちがわかるというし、

 僕とドラゴンのような繋がりがなくてもきっとそういうこともあるんだと信じはするよ」

 

ドラゴンの方を見て、背を手のひらで触れてぼくは言う。

 

「でもこのドラゴンのこと、よくわからないな。

 さっき戦いになりそうで身構えたのはさすがにわかったけれど。

 ドラゴンがぼくと話そうと思ってないのかな?

 ……もしかしたら、ずっと使ってなかったからぼくの動物と話す力が鈍ってるのかな」 

「そうだな……ドラゴンは大昔に人間たちが設計して作った生き物なんだ。

 普通の生き物たちとは違うから、話すのが難しいのかもしれないな」

 

そうだったんだ……キマイラみたいに無理やりくっつけたようには見えないけど生物らしくはない白い甲皮、

やっぱり普通の生き物じゃないからだったんだ。

でも目もあるし鳴き声も出す生物なんだから、きっと自分の気持ちとかも持ってると思うんだけれど……。

 

「このドラゴンが喜んでたり楽しんでたり、そういう感情を感じることってエッジにはあるの?」

「えっ? そうだな……乗ってるとドラゴンと通じ合ってる感じはとてもあるんだけれど。

 ドラゴンが僕の考えを感じてくれてるみたいに光の矢を撃ったり姿を変えたり、

 僕自身もドラゴンが教えてくれるかのように見えない方向の敵に気づいたり、とても頼もしいと思う。

 でも感情っていうのは……威嚇するときは怒ってるのかなとか、攻撃されて痛がるくらいしか……」

 

エッジが話しているうちに、ぼくの端末に音が鳴り何かを伝えてきた。

目的地として入れていたアンティークショップ・美紗里はもうすぐみたいだ。

地図が示す方向へ目を凝らすと、店名の文字が目に入った。

 

「あっ、アンティークショップ・美紗里ってあの建物みたいだ!」

「よし。降りられる場所を探そう」

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

ドラゴンは店のほど近く、広くて通行の邪魔にならなそうなところに着地していく。

ぼくらが背から降りると、エッジがドラゴンにお疲れ様と言う。

ドラゴンはそれを聞いて少し体を伸ばしてから休む態勢になった。

でもエッジの言うように通じ合ってる存在と見ると、なんだかちょっと違和感があるなあ。

 

「エッジ、ちょっと聞きたいんだけど、そのドラゴンに名前はある?

 例えばぼくの家族の犬はボニーって名前があるけど、そういう風にドラゴン自身の名前は付けられてるのかって……」

「えっ? うーん……」

 

エッジは少し考えてから、ドラゴンの方を向いて言う。

 

「気にしたこと、無かったな。

 ドラゴンは特別な生き物だと思ってたから、まあドラゴンでいいかなって最初からずっと思ってたんだけれど……」

「ああ、やっぱり付けてないんだ。

 何だかエッジとドラゴンは心は通じて信頼し合ってはいるけど、よそよそしいようにも見るんだ。

 だからドラゴン自身の気持ちがあまり感じられないんだと思う。

 ぼくにドラゴンの気持ちがわからない理由、それにも繋がってるのかはわからないけれど」

「えっ、そうか……? 言われてみれば、そうかもしれない。

 僕とドラゴンは協力し合って信頼してるから、それで充分だと思ってたけれど……」

 

そのときぼくとエッジはドラゴンの方を見ているけれど、ドラゴンの方はぼくらの方を見ているようには思えなかった。

 

「うん、エッジはサーヴァントになるまでドラゴンと一緒に戦って生きてきたんだから、それでも充分だったんだと思う。

 でも、ドラゴンもきっと感情を持ってる生き物なんだから、名前を付けてちゃんと呼んで触れ合ってあげれば、喜んでくれると思うんだ」

「そうだな……別のドラゴン乗りだったアゼルは、自分のドラゴンをアトルムと呼んで通じ合っていたもんな……。

 うん、ちょっと恥ずかしいけど、やってみる。

 このドラゴンの名前……名前は……」

 

エッジが目を閉じてゆっくり考え込む。

これからずっと呼ぶかもしれない名前なんだから、ちゃんと考えるのは良いことだと思うしぼくは待った。

そしてエッジがゆっくり目を開きながら呟いた。

 

「そうだ……ラギ。そう呼ぶことにするよ。

 昔ドラゴンが見せてくれたのか、世界回路で見たのかわからないけど、

 たくさん見た過去のイメージの中でドラゴンがラギって呼ばれてる所を見た気がするんだ。

 僕自身もいい名前だと思うから」

 

そしてエッジはドラゴンの方へ歩いて行き、頭へ触れた。

 

「ラギ、この世界でも、これからよろしく頼む」

 

すると、今までに無かったことが起きた。

 

ドラゴンが……キャウキャウと高い声で鳴いた。

エッジは驚いて後ろへ引くけど、ドラゴンはエッジの方を強く向く。

 

「ドラゴン……いやラギ、お前そんなに……」

「やっぱりドラゴンだって、ちゃんと感情も持ってるんだよ!

 もっとたくさん触れ合ってあげなよ、エッジ!」

 

エッジは再びドラゴンに触れて、身体を手で撫で始めた。

するとドラゴンは目を閉じて、エッジにされるがままの状態を喜んでいるかのようだ。

……ぼくも近寄って撫でてみた。首は動かさないけど興味ある視線を向けてくれる。

ラギと呼ぶと、エッジほどの反応じゃないけど少し鳴いて返してくれた。

 

「……よし!」

「……クラウス?」

 

ぼくはラギから遠くへ離れて……駆け出して思いっきり体当たりを狙う。

子供の頃、大きくてこのドラゴンにも少し似た生き物、ドラゴとじゃれていたみたいに。

ちょっと認めてくれたのは嬉しかったけど、もっと動物とは体を使って話さなきゃ!

 

ぼくはドラゴンの白い甲皮に覆われていないところを狙って、ジャンプしながらぶつかる。

その感触はそこまで硬くなくて、まるで受け止めてくれているようだった。

ラギはそれを面白がってるのか、キュゥゥと一声長く鳴いた。

さすがにドラゴのように倒れるフリはしてくれなかったけれど……ぼくもうれしい。

 

ドラゴンの周りを走り回ると、ドラゴンはぼくの方を向くように足踏みして向きを変えてくれたりして。

今度、何か食べさせてあげたりもしてみたいなとぼくは思ったり。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

一通りドラゴンと遊んだあと、ドラゴンはその場に置いてエッジと一緒に店へ歩いていく。

中に入ると、カウンターに座っている人がすぐ目に入った。

ぼくはカウンターに向かっていき話し掛けた。

 

「店員さんすみません……」

『はい、何でしょうか?』

「店員さんが、ミザリィという人であってる?」

『ええ、私がミザリィ。このアンティークショップ・美沙里の店長よ』

 

何もないように話すけど、よくよく見ると怪しい雰囲気もする。この人がミザリィ。

 

「始めまして、ぼくはクラウス。よろしくおねがいします」

『そちらの方は、貴方のサーヴァントかしら?』

 

エッジが驚いてミザリィの方を見る。

 

「僕はライダーのサーヴァントだけれど……何故わかった?」

『それはわかるわよ。魔力の気配は偽装でもしない限り、サーヴァントらしい特徴があるもの。

 魔術の心得があればすぐわかるわね』

 

怪しさがより高まる。けれど聞かなきゃならないことがぼくにはある。

 

「それでミザリィさん、少し聞きたいことがあるんだけれど……」

『あら? 君と私は初めましてじゃないわ。

 まあ、こうやって話すのは初めてだけれどね』

「え……?」

 

すこし困惑して首を傾げる。

 

「いいわ、質問してみなさい。なんとなく予想はつくけれどね……」

「うん、ぼくはどうしてぼくがこの世界に来たのか、その理由を詳しく知りたいんだ。

 星晶石が必要とは監督役の人から聞いたけど、そんなもの聞いたこともないし……」

 

カウンターの下から何かを取り出し、ぼくに見せるミザリィ。

 

『星晶石は、この虹色に輝いているコンペイトウみたいな石よ。他の形をしてることもあるけれど。

 まあ、これは本来の機能を完全に再現しないレプリカだけれどね。

 この石について、何か覚えていることはないかしら……?』

 

ぼくはカウンターに置かれた星晶石を眺める。

そして、手の中で転がして感触を確かめたりする。

不思議なことに、なんだか触れていると少し心が安らぐような気がする……。

 

――――思い出した。

確かにぼくは一度この人と会っていたんだ。何時のことだったかはっきりと覚えてはいないけれど。

 

マジックバタフライと呼ばれる、近くにいるとリラックス出来て心の力を少し取り戻せる不思議な生物がぼくの世界にはいて。

そして、ミザリィの持っていた星晶石からも同じような雰囲気を感じていたぼくは……。

それが当然であるようにひったくり、盗んで去ったんだ。

良心の何ひとつも奪われていたからそれをどうとも思わなかった、そして忘れていたんだ……。

 

「ぼくがミザリィさんが持ってた星晶石を奪ったんだね……すっかり忘れてたなんて」

『私は様々な世界に行って、聖杯戦争のために用意された星晶石の一部を人々に配ることを担当しているわ。

 そして君の世界に行っていたときに、君が私から星晶石を盗んだのよ』

「思い出した今は、悪いことをしたとは思ってるよ。

 でもその時、ぼくはぼくの本来の意思で動いてなかったんだけれど……」

 

ミザリィは表情を変えない。その続きをまだ求めているかのように。

 

「……いや、そもそもそう改造されてしまったのも自分のせいだったんだ……ごめんなさい」

『ちゃんと謝れるのね。そういう子は嫌いじゃないわよ、罪は罪だけれどね』

 

罪は罪……それはそうだ。謝るだけでは許されないことだってある。

星晶石を奪った埋め合わせを、ぼくは何かできるだろうか?

持ち物は特に何も持ち合わせてない。参加者用の端末だけ。

星晶石の価値に見合うものって何だろう?

 

と、端末にはQPという単位のお金が入っていることを思い出した。これにぼくはあまり価値を感じてない。

ニューポークシティでは必要だったけど、タツマイリ村ではそんなもの無くてもみんな普通に過ごしてた。

でもこのアンティークショップには値札が付いてる品物もあるから、きっとミザリィは価値がわかってる。

 

「聖杯戦争のために軍資金として、この端末にお金が配られたんだった。

 全部ミザリィさんにあげても、ぼくはかまわないよ。

 星晶石の価値がどれくらいかはわからないけれど、それで埋め合わせになるなら……」

「ちょっとクラウス! さすがに全部渡してしまうと……」

 

エッジは驚いて止めようとしてきた。ミザリィはぼくらの様子を見て微笑んでいる。

 

『少しあなたの事を知りたかっただけ。さすがにそんな大金が欲しいとは思ってないわよ……。

 私は聖杯戦争に参加したら面白そうな人達に星晶石を配ってるけど、君もなかなか面白そうね。良かったわ』

 

ミザリィは立ち上がり、店内を見るように示した。

 

『ここはアンティークショップなのだから、品物を買ってもらえればそれで許してあげるわよ。

 値段は少し上乗せさせてもらうかもしれないけどね』

 

店内の品物を色々見てみるけど、古いものの価値というのはぼくにはよくわからない。

なんとなく凄そうだとかきれいだとか、良さそうだなって思うけど、見た目だけで欲しいとまでは思わないな。

 

ふと大きな鏡を見つけて、自分の姿を映してみる。

姿はちゃんと、改造されていた時の年月も合わせた相応の体格に成長している。

服は黄色と水色の横縞のシャツ、茶色の短パン。昔からよく着ていた柄だ。

でも身体に機械が取り付けられていたような痕跡は、全く存在しない。

そしてやっぱり、なかなかの男前だ。

 

気になる物をエッジにも聞こうと思ってそっちの方を見ると、エッジはもう何かを見つけていた。

 

「……これはやっぱり、僕の世界の本だ」

 

エッジが見ているのは、ぼくが見たこともないような文字で書かれた本。

 

「ドローンレポート……一度も見たことがない本だ。

 なんでこの店に、こんなものがあるんだろう?」

『それは、あなたの世界に存在はしてるけど、普通は入手できない品物ね。

 他の世界から特殊な方法で観測したり、干渉して手に入れさせたりはできるわね。

 複数の世界が関わることで生まれる、アウターゾーン(異世界)。

 ここではアウターゾーンの物品を主に扱っているわ』

「他の世界が僕の世界に干渉する……?

 このパラディウムシティ自体も色んな世界が寄せ集まってるし、そういう世界同士の関わりもあるのかもしれないかな……?」

 

エッジは少し考える素振りを見せたけど、買いたい意志は強そうだ。

 

「もしかしたらアゼルに関することも書かれている本なのかもしれない。いくらですか?」

『貴重な旧世紀の文献なんだし……100万QPということでいかがかしら?』

「……確かにかなり高いような気もする。クラウス、大丈夫かな?」

「構わないよ、エッジが欲しいと思うなら。ぼくは欲しいものは思いつかないし」

「そうか……これでクラウスの罪の意識も解消されてくれるなら。この本、買います」

 

カウンターに行って支払いを済ませると、端末に示されたお金の数値が100万一気に減った。

ニューポークシティより進んだお金の扱われ方だな……。

すると、ミザリィがぼくへの話の続きを始める。

 

『さて、君が私から盗んだ星晶石は1つだったわ。

 でもね、星晶石は3つ集めないとこの世界へ来てサーヴァントを召喚する役目は果たさないの』

「え? それじゃあぼくは残りの星晶石はどこで手に入れたんだろう?」

 

『誰なんでしょうね? 君の世界の星晶石を君へ集めた者は。

 "クラウス"君を見守っていて、戦っても願いを叶えてほしいと思った、誰かさんは?』

 

もしかして、お母さん? それともリュカやお父さん?

ぼくにまた戦ってまで願いを叶えてほしいと思ったりはするのかな?

そんなことはないと思うけど……。

 

ミザリィはそんなぼくを見つめてくる。

目が合うと心の奥底、いやぼくが気付かない裏側にいるものまでもが見通されてるようで、少し怖い。

 

『まあ、ふわっとしたことはこれだけにして、事実を話していきましょうね』

 

ミザリィがぼくの体を指差して話す。

 

『私が君から星晶石を盗まれたとき、君の身体から星晶石の気配を感じたわ。

 君の身体にはおそらく星晶石が組み込まれていたのでしょうね』

 

組み込まれていた……そんなことあったっけ?

ぼくにそんな自覚はないんだけれど。

 

『後で調べてわかったのだけれどね……君がいた世界にばらまかれた星晶石を最初に手に入れたのはポーキーという少年。

 沢山の時空を渡り歩いてきたのだから、人一倍手に入れる可能性が高かったであろう少年。持っていた星晶石は2つよ』

 

……ポーキー!?

まさかの名前すぎる……!

ポーキーが、星晶石を!?

 

『彼はこの星晶石の本当の機能にまで気づいてはいなかった。だから別のことに使ったの。

 君の持つ不思議な力PSI、その性質はやや魔術にも近い物。

 魔術に近い力を使うことの出来る君へのエネルギー源とか、その程度の思いだったのでしょう。

 一度死んだ君を忠実なキマイラに改造する時に、1つを組み込んだのね』

 

恐ろしくて、忌々しいポーキー。

ぼくの体をより効率よく利用するために星晶石を……。

 

『そして、ポーキーは君を改造したであろう後の時期にも星晶石を手に入れたわ。

 星晶石を2つ手に入れたことのある彼に目をつけた私が一つ渡したの。彼の生きざま、結構面白くもあったしね。

 その時私は本来の機能を説明しなかったし、3つの星晶石を一度に手にすることはなかったから起動はしなかったけれどね』

 

「――――え?

 つまりぼくがポーキーにとっととミザリィさんから盗んだ星晶石を渡したりしてたら……

 ここに呼ばれるのはぼくじゃなくてポーキーだったかもしれないってこと?」

 

『そうね、どちらかというと貴方よりもポーキーがこの世界に来る可能性のほうが、高かったでしょうね』

 

ポーキーとぼくのどちらもが、この世界にマスターとして呼ばれる可能性があったなんて。

そして……ポーキーのほうが可能性が高かっただって!

 

「あんな悪いやつが願いを叶えたら、どんな恐ろしいことをするかわからないよ!なんで!」

 

ぼくに怒りと困惑の感情が押し寄せる。ミザリィは悪人の味方をするというのか。

 

『……彼、ポーキーは長く生きているけど、成長の機会が全くなかった子供でもあるわ。

 この聖杯戦争に呼ばれたマスターは、基本的に怪我などは魂の形に応じて修復されるのは知ってるわね?』

 

わかってる。一度死んだはずのぼくが生きているし、

そして感覚としても鏡で見ても、ぼくの身体は改造された面影が何もなかったから。

何も返せず、話の続きを聴く。

 

『だから、あなたが機械の入り混じった身体から解放されたのと同じように、

 彼も自分を護り縛りつけるマシンからも不自然に老いた身体からもきっと解放されるでしょうね』

 

ポーキーが若い体で自由になるだって?

もっと何をするかわからなくなるじゃないか……。

ミザリィの言うことの恐ろしさに、ぼくの背中に寒気が走る。

 

『もしかしたら、この世界の人々との関わりで自分を見つめ直して、反省して真っ当に大人になれる可能性もあったんじゃないかしら?

 ……私って子供には結構優しいのよ』

 

ポーキーが真っ当な大人になれるだって?

 

ぼくの家族をバラバラにしたポーキーが……

ノーウェア島をめちゃくちゃにしたポーキーが……??

ぼくとリュカを争わせ殺し合わせたポーキーが……????

……………………

 

「そんなの優しさじゃない!!

 ぼくはポーキーなんて……もう……絶対に……!!」

 

ぼくはそう言いかけると店の外へ向かって駆け出した。

嫌だ。もう何も聞きたくない。

 

「あっ!待ってクラウス! ごめんなさい、ミザリィさん!」

 

『この店では他に魔術礼装やコードキャストといった、聖杯戦争を有利に進められる道具も扱ってるわ。

 また気が向いたらいつでも来てね。冷やかしはお断りだけど』

 

ミザリィが何か言ってきてる。

でもぼくはミザリィがポーキーを重ねるように、邪悪な存在に見えてしまった。

もう二度と、こんな店来たくない。ただ逃げ出したかった。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

ポーキーの邪悪な顔が頭にへばり付いている。

若いポーキーが、笑いながら店からぼくを追いかけてくるように感じる。

キマイラ製造用の動物を捕らえるための武器を持ったブタマスク達までもが、浮かんで見えてきた。

 

もう嫌だ。怖い。

自分が死ぬことなんて、今更怖くないはずなのに。

何も感じず命令を遂行するだけだったあの冷たい体の時の思い出が、今になって強く心の奥を刺している。

 

改造されてぼくがぼくでなくなってしまうことが、とても恐ろしいんだ。

ポーキーは世界を終わらせる化け物とぼくのことを言っていた。

闇のドラゴンも、世界のすべてをも消し去ってしまう、心のない怪物。

あんな事をしていたぼくが、とても怖い。

でもぼく一人ではとてもこの恐ろしさに立ち向かえない。生身のぼくなんてちっぽけなものでしかなかったんだ。

ちくしょう…………。

 

ぼくは振り切りたくて、とにかく店から離れる方向へ、街の中を走っていく。

 

さっきは飛んでたしドラゴンに夢中だったから気づかなかったけど、

よく見ると街の中には人間と動物が合わさったような人も、人間と機械が混ざったような人もいる。

もしかして、ポーキーの魔の手はこの街にも及んでいたのだろうか。

ポークビーンのような地際を浮遊する乗り物も道を走っていた。

ぼくはそれらの中にいるのが嫌で嫌で、人にぶつかるのも気にせず人のいない方へ走り続ける。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

いくつもの道を越えた。いくつもの建物の間を抜けた。

町並みが変わってくるくらいまで走った。路地に入り込む。

今までこうしてポーキーの恐ろしさを実感したことなんて、無かった。

 

 

どれだけ走り続けただろう。突然、誰かがぼくの背中を掴んだ。

再びぼくを捕まえて改造しようというのか。

そんなこと、絶対にさせるもんか!

力を高めていく。PSIで攻撃するために……。

 

「待って、エッジ君に頼まれたんだ。君のサーヴァントのね」

 

エッジ君……?

 

その名前を出されてぼくは攻撃をやめる。

ぼくのこの街での明確といえる、仲間。

ぼくと一緒に戦ってくれる、仲間だ……。

 

「エッジ君、慌てて君を探して心配していたよ。

 安心して。またすぐに会わせてあげるから……」

 

この人はとりあえずエッジに味方してくれてるらしい。

それを聞いて、少し頭に浮かぶポーキーがぼやけてきた気がした。

 

エッジはサーヴァントとしてのステータスは全然低い。

きっと街中をちょこまか走っていく子供のぼくに追いつけず、見失ってしまったんだろう。

だから他の人に協力してもらったのかもしれない。

 

「この街にはもうマスターもサーヴァントも沢山いる。

 細い裏通りとかを子供一人で迂闊に動いたりはあまりしないほうがいいね」

 

……エッジを心配させてしまっていたと実感する。

こんなに逃げ惑ってたのが恥ずかしくなった。

弱くて泣き虫だった幼少時代のリュカみたいじゃないか……。

いや、双子だから、本質に似た部分があるのかな。

リュカがあんなに勇敢な所を見せてポーキーに立ち向かったように、ぼくにも弱い面があったのかもしれない……。

 

この人は何者だろう。

サーヴァントが沢山いるとわかるみたいだし、一人でぼくを探せたということは……?

 

「僕はアルヴィース。聖杯戦争の管理を司る、ルーラーのサーヴァントだ。

 君たちと少し話したいことがあって来たんだけどね。

 エッジ君に会いに行ったらマスターが逃げてしまったというから、話してもらう代わりに探すのを手伝ってあげたんだ」

 

やっぱり、この人はサーヴァントだった。

ルーラーっていうのは、エッジのサーヴァントとしてのクラスであるライダーと似たような意味なんだろう。

 

「聖杯戦争を管理するようなサーヴァントがわざわざエッジに用事って、エッジは何かやってしまったの……?

 ……いやぼくと一緒にいた間、何もやってないよね。もしかして、管理する方へのスカウトだったりするの?」

 

アルヴィースは少し笑うかのように答えた。

 

「……ふふっ、どっちでもないよ。

 君たちが召喚されたときに僕はちょっと違和感を抱いたんだ。

 あとはさっき会ったときエッジ君のスキルの中に気になるものがあったから、また本人に聞いておこうと思ってね。

 大丈夫だとは思うけど、この聖杯戦争を成立させるための大きな問題になるようなら手を打たなければいけないからさ」

 

とりあえずはぼくらに強く干渉するつもりはないらしい。

安心したような、少しがっかりしたような。

 

「じゃあ、一緒にエッジ君の方へ行こうか!」

 

そう言うとアルヴィースは屈んで、ぼくを背負った。

そのまま壁を蹴りながら建物の屋根に登り、人間より速いスピードで走っていく。

 

ぼくは背負われてる間に相手が管理者ならばと、気になったことを聞いてみた。

 

「……そうだ、アルヴィースさん、この街には人間じゃない奴ら、

 動物や機械と人間が合わさったような奴らもいっぱいいるけど……」

 

アルヴィースは全て知ってるかのように、落ち着いて答えだす。

 

「いや、色んな人々がいるのはこの聖杯戦争の舞台、パラディウムシティの性質なんだよ。

 住人は様々な世界から、間接的にでも聖杯、もしくはそれに値する願望機……願いを叶えるシステムに関わった人々を再現しているからね」

「何だって!? ポーキーのキマイラ化の手はそんなにたくさんの世界に及んでいたの!?」

 

様々な世界と聞いて、ぼくはポーキーがたくさんの時空を転移していたのを連想してしまった。

アルヴィースは説明の途中だったけど、それを一度聞いてから続けてくれる。

 

「いやぁ……そうじゃないよ。

 動物や機械と人間が合わさったような住人は、基本的にはもともとそういう特徴を持った人たちだ。

 世界によって、そこに住んでる生き物たちの形も全然違ったりするんだ。

 だから、そこまで君が心配する必要も、恐れる必要もないんだ」

 

アルヴィースはぼくが人々を恐れていたことまで、お見通しだったらしい。

 

「そうなんだね……ちゃんとみんな人として見れるように頑張っていかなきゃ……」

「そうだけれど、まあ自然と慣れていけると思うよ。

 有名なところでは、この街の市長だって頭に触覚はあるし肌は緑だし、

 人間だけの世界から来たような人々からはかなり奇怪に見えるらしいね。

 それに僕だってほとんど人間と違うところはないけど、種族としては人間じゃなくてホムスっていう。

 人間と違ってエーテルという物質を少しずつ周りから摂取してて、無いと生きていけないんだ」

 

マジプシーみたいな、人間とほとんど同じ見た目だけどどこか違っている種族もいるのかな……?

 

と、考え込むぼくの目にふと、大きめのビルの壁に映し出されている3人の姿が目に入った。

長く赤い髪をしたぼくより少し大きな女の子が、しようもない言葉遊びの駄洒落を漏らす。

 

……緊張を和らげようとしたのかもしれないけど、なんだか空気が固まる。こっちまでなんだか寒気がする。

画面の中で木枯らしが吹き、枯れ葉が舞うのが見える。雪まで舞ってるようにも見える。

赤い目と紫の目を持つぼくと同じくらいに言える女の子はその様子を不思議がり、

間にいる青い髪の青年は、顔を下げ目元がよく見えないけど口は苦笑いしているのがわかる。

 

ぼくが映像を見ているのを気にしたのか、アルヴィースが立ち止まった。

そしてしばらくして……青年が見たこともない鍵盤を持つ楽器を奏でだすと、二人の女の子がそれに合わせて歌い出した。

 

「彼らはユニット『エンジェリック・コンサート』として活動している三人だね。

 彼らはこの世界の人々でも、特に元の世界で強く願望機に関わった人達だ。

 赤い髪の子……サフィーが消えてしまった未来でオッドアイの子、ラスティは生まれる。

 そして、青年のカウジーはあの二人どちらに対しても、あのフォルテールという楽器で演奏を合わせてあげた」

 

アルヴィースが一緒に聞きながら、ぼくに説明してくれる。

聞こえてくる二人の歌は、人々の絆、愛について歌っているみたいだった。

柔らかく優しい歌声は、聞く人々みんなを優しく包むようだった。

でも……ぼくはそれを素直に受け取れない。

ぼくは今、この世界の中で家族の誰からの愛も感じられていない。

 

「三人が一緒にユニットを組むなんて、彼らの元の世界では絶対にありえない。

 でも、この世界ではありえないこともあり得るんだ。

 あの縁の強い三人がユニットを組んでるのを見ることだってね……」

「そうなんだ……本来は会えない人々があんなふうに幸せそうにしてるなんて……とても……」

 

……羨ましい……ぼくはなぜあのように家族との暮らしが続く未来で呼ばれなかったんだろう。

…………ぼくもあの人たちみたいに、ここで家族全員仲良く暮らしていれれば良かったのに。

 

「……いや、どれだけ精巧に再現されているとは言っても、彼らの存在はNPC。

 つまりこの舞台のために再現された存在ににすぎないとも言える。

 そして……この世界は聖杯戦争が終われば消えてしまう。いつかは終わるんだ」

「そんな……!せっかく会えたのにそんな短い間しか一緒にいられないなんて……。

 どうしようもないのかな……可愛そうだ」

 

せっかく会えた人々がすぐに終わってしまう……ぼくも自分自身の家族を重ね合わせてしまう。

俯くぼくに対して、アルヴィースは優しく話しかける。

 

「けれど……ありえない可能性が実現されている彼らがこの世界に生きていることにも、意味はある。

 消えるのは仕方ないけれど、彼らはこのありえない世界で最後に願いを叶えるであろう君たち参加者に対して、

 願いをよく確認させて、その願いを叶えることによる責任を持てるのか問い続けているんだ。

 君が彼らを可哀想だと思った気持ちは、意思を持つ一人の人間として大事なもの。

 今後もよく考えていってほしいな」

 

……気持ちを持つこと……それについて考えることはとても大切だと思う。

ポーキーにキマイラにされていた頃はそんなこと何もできなかったから。

あの時のぼくは人間じゃなかった。

でも、人間としてぼくはそれを乗り越えていけるんだろうか――――。

 

「クラウス、エッジ君が見えてきたよ」

 

考えてるうちにだいぶアルヴィースは走ってきていたみたいで、エッジの所へ近づいてきた。

大きなドラゴンはすぐ目に入るけど、最初の場所とは違うように見える。

もしかして、ミザリィの店から離れるために動いてくれたのかな。

そう思ってるうちに、素早いアルヴィースの足はすぐにエッジのもとにたどり着いてぼくを下ろした。

エッジの表情は……怒ってない。むしろ自分も悪いことをしたみたいに元気が無さそうだった。

 

「エッジ……勝手に離れてしまって、ごめん」

「いや、僕もあまり良くないことをしたと思う……。

 サーヴァントとしてマスターの君をしっかり護らないといけないのに。

 君の気持ちに想像がつかなかったんだ。

 心から恐ろしいと思った相手に立ち向かうって、よほどの理由が無ければ難しいことだから……」

「……ありがとう、エッジ」

 

エッジのほうも謝ってくれるなんて……おかげで少し、気が楽になる。

そんなぼくらの方をラギは見つめて、ピュウピュウ鳴いてくる。

安心してくれてるのか、落ち込んでるのを引きずらないように気を遣ってくれてるのかな。

 

アルヴィースはラギの方が気になっているみたいだ。細かく見たり、体を撫でたりしている。

でも、ラギはアルヴィースを警戒していない。

ルーラーは中立だってちゃんとわかってるのかな?

と、それも一通り終わったらしい。

 

「サーヴァントとしての君よりも、そっちのドラゴン君の方がずっとサーヴァントの気配に鋭そうだね。

 しかも僕に敵意が無いことにもすぐ気づいて、警戒もしていない」

「え、そうなの?」

「あ、ああ……。アルヴィースがサーヴァントということにも、名乗り出られるまで気づかなかったんだ。

 今も、集中して見ればなんとなく人間との違いがわかるといったくらいだよ」

「まあ、君はサーヴァントとしては能力が低くて宝具に特化した感じだから仕方なさそうだな。

 きっとドラゴンに乗ってる間はドラゴンが教えてくれるんだろうけど、単独行動は注意しなよ」

 

エッジとぼくがドラゴンの方を見ると、ぜひ頼ってくれとでも言いたげにドラゴンは一声鳴き体を大きく見せた。

 

「僕も空飛ぶ生き物に乗ることはあるけど街中でそう安々と出せないし、ドラゴンの乗り心地も少し気になるな……。

 まあ、そろそろ僕の本題に入らせてくれ。

 僕が君たちに接触しようと思ったのは、君たちがこの世界に召喚されたときに、ある物が一緒に落ちたからだ」

 

扉のドアノブを回して開けるような手振りをしながら話すアルヴィース。

 

「マスターがこの世界に召喚されるときは、世界を接続する扉を通り抜ける。

 でも、君が来る時は概念的なもののはずの扉からドアノブらしき物が落ちて、この世界に転がってきた。

 こんな現象は初めてのことだ。

 言峰神父が拾おうとしたら落としてどこかに行ってしまったようで、僕も存在を見失ってしまったんだけどね」

「ドアノブ……? うーん、わからないな……。

 この世界に来たとき、色々なことがありすぎて気づかなかったのかも…………うーん……」

 

……ふとぼくの家族の家のドアノブが、いつの間にか外れてなくなっていたことを思い出した。

でもそんな事はたぶん関係ないと思う。

エッジは全く心当たりがないみたいで、ぼくの方を見ている。

しばらく悩んでも出てこないのを見て、アルヴィースが話を続ける。

 

「わからないなら、しょうがないか。

 まあ、追々探してみるとするかな」

 

すると、アルヴィースはエッジの方を見やって話し始めた。

 

「さて、もう一つあるんだけど、さっき君に接触したときに高ランクの真名看破スキルを持つ僕は、君のステータスを全て把握した」

「なんだって!そんなこともできるのか……!?」

 

エッジが驚くと同時に少し恐れるように身体を引かせる。

すると、アルヴィースは謝るように急いで続けた。

 

「あっと、君がよっぽどのことをしなければ、他の参加者へ情報として渡すことはない。

 これはルーラーとしての立ち位置上、絶対に守るから、安心してほしい。驚かせてすまないね」

「ああ……そうだよな。ルーラーってそういう役割のクラスだもんな」

 

アルヴィースのことを、ぼくは信用できると思ってるけれど。

エッジはすぐ納得したんだから、たぶんサーヴァントとしてルーラーがどういうものなのか少し知識があるのかな。

 

「……さて、でもそれなのにある一つのスキルの詳細を僕は全く見ることができないんだ」

「もしかして……」

「心当たりがあるんだね? そう……スキル『絶対の客人』についてだ。

 君はそれを、どういうものと把握しているんだ?」

 

強くエッジの方を見るアルヴィース。

ぼくもエッジを見る。そんな特殊な力がエッジにはあるのかな?

 

「……ごめんアルヴィース、こちらも同じ答えになってしまう。

 僕にもこのスキルの詳細はわからない、書いてあることと同じだけしかわからないんだ。

 隠そうと思ったりはしてない、本当なんだ」

 

エッジは首を振り目を閉じながら応えた。

 

「なるほどね。もしかしたらそうじゃないかとは思ってたんだけれど」

「だから、僕がこのスキルを悪用しようと考えることもできない。するつもりもないけど。

 僕に世界回路の中での記憶がもっと残ってれば、詳しくわかったかもしれないんだけど……」

 

少し残念そうに続けたエッジ。

アルヴィースはそれを見て、にこやかに話した。

 

「わからないからって君たちをどうこうするつもりはないよ。

 少し他の人たちよりも気になる点があるというだけで、君たちも参加者の一枠としてちゃんと扱うさ。

 まあ、特に問題なく聞けて良かったよ」

 

それを聞いて安心したかのようなエッジが、アルヴィースに礼を言った。

 

「ルーラーなのに色々ありがとう、アルヴィース」

「いや、これも仕事の一環さ。

 僕は普段はこの街に電気を供給している重要施設、物質転換炉という所を護っている。

 スキルの詳細が分かって僕に伝えたくなったり、他にも質問や報告したいことがあったら来てくれればいい。大抵はいるはずだよ。

 それじゃあ、僕はそろそろ行くよ。君たちのこの街での成長を祈ろう」

 

アルヴィースが去ろうとする……けどその前にぼくは一つ聞きたいことができていた。

 

「アルヴィース、最後に少し聞きたいことがあるんだけれど……」

「ああ、答えられる範囲でなら教えてあげるよ」

「ええっと……アルヴィースはこの世界の人たちは色々な世界から、

 聖杯みたいな願望機に関わった人たちを再現してるって言ったけど」

 

願望機……願いを叶えるシステム。

ぼくは、一つ心当たりがあった。

 

「願望機っていうのに……もしかしたら似たものがぼくの世界にもあったかもしれない。

 それは闇のドラゴンって呼ばれてた。

 ぼくの住んでいたノーウェア島には地面に刺さった7本の大きな針があって、

 それを全て抜くと島の下に眠るドラゴンが目覚めるって言われてた。

 ドラゴンは針を抜いた人の願いに応じて、世界を壊して、また新たに作ることもできるって……。

 ぼくはその針を幾つか抜いたけど、最後に何が起こるのか見ることは出来なかったから詳しくは分からない。

 でも……ぼくの世界はこの世界にけっこう関わってるんじゃないか、そんな気がしたんだ。

 アルヴィースは何かわからないかと思って」

 

ドラゴンという言葉にエッジは驚いたかのようで、その続きも興味深そうに聞き続けている。

アルヴィースも真剣そうに聞いてくれた。

 

「なるほど……ドラゴン、それは特別な存在である生き物だ。

 僕のいた世界にも、人々を恐れさせる強大なモンスターの中にドラゴンと呼ばれる種がいたな。

 その強さのため特別な名を付けられて、竜王アルカトラズ、悪魔王ドラゴニア、雪檻のアバーシと呼ばれていた。

 まあ、彼らは色々な世界の中ではドラゴンとしてはそんなに高い扱われ方ではないね」

 

そして、目を閉じるアルヴィース。

まるで、この世界から視線を外して見てないかのようだ。

 

「ある世界ではドラゴンという生物がいるのは同じだけど、その最大種は古代から生きトリスティアという都市の興亡に関わり滅ぼすことも可能な強大な生物。

 またある世界では星の入った7つの珠を集めると、ドラゴンを呼び出すことができてどんな願いも叶えるといい、人々はその為に争った。

 またある世界では、神仙石という石には天の龍と地の龍の力が封じられ、それを引き出し宿らせた者は神となるという……」

 

そして、ぼくの方を向き直して言う。

その視線は、まるでぼくだけでなくぼくの過去まで見透されてるような気がする。

 

「君の世界の闇のドラゴンは、彼らと似たような超力的な存在なんだろうね。

 世界を壊すだけじゃなくて力を開放させた者の願いを元に世界を作る存在だとしたら……それは願望器とよく似ている。

 つまり、願望器に関わった存在として君の世界の一部がこの世界に再現されている可能性は、無数の世界の中では高い方だろう」

「それなら……ねえアルヴィース、

 ドラゴンにとても近くで関わったぼくの家族……それに針を守る役目を持ってたマジプシーの人達もこの世界にいるの?

 そしてノーウェア島自体も、この島にあるの?」

 

ぼくはアルヴィースの方を複雑な気持ちで見つめて聞いた。

もしみんなが居たら……また会えるのはうれしいけれど、でもいつか消えてしまうのは悲しいから。

…………アルヴィースは優しく語りかけた。

 

「……君の気持ちはよくわかるよ。

 でも、確実に存在するかどうかや、場所までは教えることはできない」

「え? 待ってよ、少し怖いけどやっぱり聞こうと思ったのに……」

 

アルヴィースはぼくらに背を向けながら言う。

 

「ルーラーはすべての参加者に公平な存在だからね。君の世界に余りに近い情報を直接与えたら、君に有利になりすぎる。

 さっきは用事を聞いてもらった代わりに少し手助けしたけど、これ以上は君達に頑張ってもらわなければならないんだ」

 

そして走り去っていく。

ぼくは声をかけるけど、走りながらその姿は薄くなって消え去っていく。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

座って休むラギの体に、ぼくらももたれて座りこむ。

色々と考えることがあるけど、まだ頭は回らない。

すると、エッジの方から話し始めてくれた。

 

「クラウス。君とアルヴィースの話を聞いて思ったんだけれど。

 アルヴィースは君の家族がいる可能性を否定せず、高いとも取れる言い方をした。

 それはつまり……ショックかもしれないけど、君の言うポーキーが存在する可能性だって、この世界にはあるんだと思う」

「そんな……! そうか、参加者じゃなくてアルヴィースの言ったNPCとかでいるかもしれないんだ……」

 

ポーキーがいたら、ぼくはどうしたらいい?

エッジとラギもいれば、どうにかなるのかな?

 

「でも……君の心を僕は詳しく知らないから、もし見当外れだったら、ごめん。

 ミザリィは子供に優しいって言ってた。でも、君も子供じゃないか。

 あえて一度心の傷を浮かばせて明確にして、いずれ克服してくれるようにと思ったのかもしれない。

 ――そんなことを、僕は考えてみたんだ。

 ミザリィは底が知れないけど、少しは信頼して考えてみるのもいいと思う。

 僕だって貴重な、僕の想うアゼルに関するかもしれない本を買わせて貰えたしな。

 ……ああいうことがあって、クラウスはポーキーを恐ろしい以外にどう思ってる?」

 

ぼくの中で、ポーキーに関する記憶が色々巡っていく。

エッジ、アルヴィース……そしてもしかしたらミザリィのお陰でか、嫌な感情はあるけど思い出すことに恐れはなかった。

 

「ポーキーは……世界をあんなふうにして恐ろしいよ……。でも……それをぼくは…………やめさせたいと思う。

 ポーキーはきっと最後にぼくの弟のリュカ、その仲間たちと戦ったと思う。

 そしてどうなったのかまでは知らないけど……ぼくだってリュカと同じで、悪事を止める力があるなら絶対に止めたい。

 あいつと戦って止める力があれば……。

 ぼくの家族をめちゃくちゃにしたポーキーを、殴り返したい……」

 

幼い子供から成長したから、考えられること。

お母さんの仇のメカドラゴ、そしてドラゴを改造したブタマスク……その親玉のポーキー。

 

「……その気持ち、きっと自分自身を動かす意志としてとても大事なものだよ。

 僕の元の世界での旅も、家族を殺された復讐の気持ちから始まったんだ」

 

エッジ……エッジも家族を失ってたんだ。

ぼくの辛かった気持ちも、もしかしたらわかってくれるのかな。

 

「でも……気持ちに囚われすぎて、他のことを見失わないでほしい。

 復讐したいと思ったその人のおかげで、僕は亜人の少女、唯一無二のアゼルと出会えた」

 

不思議だ。エッジの言葉からは色々な感情が混ざってるみたい。

エッジの復讐したかった人は、どんな人なんだろう。

でも、ぼくの復讐したいと思うポーキーが来て良かったことなんて何もない。

それでも他のことを見失うべきじゃない、というのはすこしわかる。

 

「ぼくも少し違うけど、そういうこと、わかってる。

 お母さんを殺した仇の改造されたドラゴに無鉄砲に挑んでしまったから、ぼくは本当の敵に操られてしまった。

 きっとそのときぼくは復讐に囚われて、周りが見えてなかった……」

 

本当に倒すべきはポーキーだったのに、我慢できなかった子供の頃を思い出す。

悪いのは、やっぱりぼくでもある。

でも、そもそもポーキーが来なかったら全ては起こらなかったことなのに。

 

「……その本当の敵のポーキーは子供のぼくよりも子供じみた思いだけで、何もかもめちゃくちゃにした!

 なのにポーキーはとてもずる賢くて、みんなを騙して操ってバラバラにした!

 ポーキーが来て良かったことなんて、何も、何もないよ!!

 世界のみんなにとってもね……」

 

なんならポーキーの配下のブタマスクや研究者たちだって、

ポーキーの誘惑に乗せられたり洗脳されたりして別時空から連れてこられた被害者たちだ。

その途中でポーキーはどれだけの時空をめちゃくちゃにしてきたんだろう。

ポーキーは絶対に許せない!

 

でもその気持ちに囚われてはいけないんだったら、他には何をすればいいんだろう。

昔のことを思い出しながら、少し考えてみる。

 

そうだ、ポーキーに連れてこられた人たちがいた色々な時空も、修復されてみんなが幸せになれる世界に、できたらいいな。

家族のためだけじゃなくてそういうこともできれば、きっと元の家族に戻れたときリュカに負けないくらい自慢できるって、そう思う。

ぼくはその思いに気を張った。

 

「あれ? 急にしっかりした顔になったな。クラウス……」

「いろいろ考えてたんだけど。

 エッジ、いまぼくの叶えたい願いが一つ増えたよ。

 家族だけじゃない、世界のみんなの為の願い。

 少し気持ちに整理がついた気がする。エッジ、ラギ、これから一緒に頑張ろう!」

 

ラギがそれに応えて、首を持ち上げ高らかな声で鳴いた。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

  ………………

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

ーーーー僕の家族。

 

ーーーーアゼル、『塔』を巡る旅の中で時には戦い、時には協力して、お互い惹かれ合った。

 

アゼルは旧世紀の技術が生み出した人形の生物、ドローンだ。今の人々はそれを亜人と呼んだ。

亜人は遺跡に関する何らかの役目を持っている。アゼルは塔と同調し管理するだけでなく、世界回路へアクセスし他の人間やドラゴンを送り込む機能を持った亜人だった。

アゼルは自分の使命が来るまでの間、旧世紀の遺跡に保管されてずっと起動することなく眠っていた。

 

帝国を裏切った軍人……そして家族同然の傭兵団の仲間たちの仇でもあるクレイメンはきっと、

セストレンにはこのまま世界を管理させるべきだという自身の思いのためにアゼルを目覚めさせた。

でも、アゼルの親の代わりように世界の色々なことも教えて導いてきた。

悪い事をしたら謝るというのをクレイメンがアゼルに教えたと聞いた時とか、ちょっと信じられなかった。

そしてアトルムドラゴン。アゼルが目覚めた時から一緒に、アゼルと共に戦い、そして護ってきた唯一の仲間。

 

アトルムはクレイメンの為にすべてをかけていたアゼルと共に、僕とドラゴンに最後の戦いを挑んで、そしてアゼルを僕に託すように守り死んでいった。

クレイメンが最後は攻性生物に襲われ死んだことは報いでもあるし、シーカー達や絶対の客人の意志と対立した者として仕方ないことでもあったんだろう。

 

 

でも、僕はアゼルの家族を奪って、そしてアゼルには僕だけになってしまった。

それなのに僕はアゼルの力で世界回路に入りセストレンを破壊した後で、世界回路に溶け去った。

絶対に帰ってくると約束したのに。

アゼルは世界に一人ぼっちになった。

 

 

アゼルは僕を現実世界で探しても探しても見つからず、それでも希望を探して生き残った遺跡から世界回路へアクセスしてくれた。

けれど、世界回路にアクセスする正当な権限を持つため情報化しても姿を保って世界回路を探れるドローンと違って、

すでに世界回路に溶けてしまった僕はそれでもアゼルと会えず、見守っていることしかできなかった。

 

そして僕の名前を呼び続け、探し続けても見つからない悲しみの中……アゼルは世界回路で僕達二人の子供を造った。

オルタ。世界、そして僕たちの希望。

 

亜人は子供を残せない。でも、世界回路には生物の遺伝基を組み合わせて、生物炉を通して現実世界に新たな生物を作り出せる機能があった。

それを使って、アゼルは僕の遺伝基とアゼルの遺伝基を使って僕らの子供を作り出した。

 

でも、詳しく憶えてないことが悲しいけれど、彼女は世界に生まれてとても辛い思いをして、苦労していた。

アゼルは永久に世界回路の中で僕を探し続けている。オルタには両親がいなかった。

僕のことでアゼルが苦しんで、そしてさらにオルタが苦しむ。

僕はとても悲しいけど、自分では何もできなかった。

 

だから僕は、ちゃんとした家族になりたいんだ。

三人がちゃんと現実世界で出会って、ともに過ごし歩んでいけることを願うんだ。

オルタは僕やアゼルを恨んでいるかもしれないけれど、それでも話し合える機会すらないよりは絶対いい。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

気になることがあった。

今回ドラゴン、ラギが僕の宝具として来てくれたのはなぜなのだろう。

聖杯戦争のシステムとして、強く僕に関わった彼が宝具として扱われただけなのだろうか。

もしかしたら、願いを持った僕を想って助けようとしてくれているのだろうか。

 

――僕や僕以前の乗り手の前に現れたときと同様、この世界に対しても使命があるのか?

 

僕のサーヴァントととしてのステータスの中に存在する、絶対の客人というスキル。僕にも詳細を見ることができない……。

これは絶対の客人が僕から離れても、ドラゴン乗りとしていられるという意味で形式的に存在するだけなのか。

それとも、何かそれ以上にあるのだろうか?

 

アルヴィースの言った超力的なドラゴンに、僕の乗るラギも該当しているだろう。

旧世紀の世界を管理する意思に対する終止符の役目を持つ旧世紀の遺産、それが僕の世界のこのドラゴン。

 

さて、謎の深い借り物の技術はこの世界に多く存在する。雲海やEテクノロジー……。

それはもしかしたら、僕の世界の旧世紀の技術と何処かで繋がり合うものなのだろうか?

 

答えは……きっとこの聖杯戦争の中でわかるのかもしれない。

僕がサーヴァントとして呼ばれたからにはきっとそうなんだと思った。

 

家族のためだけじゃない、世界のみんなの為の願い……ラギはそれを持っているだろうか。

僕はラギとの絆を強くし、感情を分かち合いたいとより強く思った。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

  "Sona mi areru ec sancitu"

 (其は聖なる御使いなりや?)

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

ルーラーの少年が呟く。

 

「二人がこの街に来た運命の糸、それはこの街を紡いでいる因果の更に外側にある可能性……。

 ミザリィは知っててマスターの彼を招いたのかな?

 それがどのような結果になるかわからないけれど……二人が自覚しないなら伝えずにおこう。

 彼らも願いを抱えた参加者の一員なんだから」

 

目を閉じる。視界が変わっていく。

まるで天からパラディウムシティを見渡すように。

 

その中に、いくらかのマスターやサーヴァントが目立って見えた。

この世界で生き抜こうと、そして聖杯戦争への準備をしようと動いているのだ。

その姿はとても尊重されるべきものなのだろう。

 

「すべてのマスターに、世界を変えていく権利は平等にある。

 聖杯戦争の中で因果を乗り越え、未来視でもわからない未来を紡ぎ出す存在に誰もがなり得る。

 僕は彼らも他の者と同じように見守り、必要なときには介入する。そう在ろう…………」

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

  ………………

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

彼らの世界の物語が終わったあと彼らがどうなったのかは、詳細には語られていない。

世界を観察した者が各々、与えられた情報に沿って考察して各者の状況を考えなければならなかった。

 

そんな中で、二人は聖杯戦争に参加する意志を持って、この世界に立った。

その意志を望んだ者の手によって。

 

彼らはこの時、まだわかっていない。

彼らは邪悪なポーキーや、旧世紀の世界を管理する意思という、

明確な倒さなければならない敵がある世界でそれを倒せばいいと意識していただろう。

物語を扉を開き見届けた何者か、あるいは導いた絶対の客人の下で、彼らにはそれだけしかなかった。

それ故、この世界でもポーキーという存在を意識したことで、聖杯を取る使命感を得てしまった。

 

しかし、参加者たちの思惑の渦巻く聖杯戦争の本質とは善悪という物では結論がつかなくて。

未熟な彼らは、聖杯戦争というものの本質にこれから向き合わされてゆくだろう。

 

 

――――世界の扉の象徴、ドアノブは、今もパラディウムシティの何処かに存在していた。

星晶石の魔力の残り香を漂わせながら……。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

【サーヴァント】

【CLASS】

ライダー

【真名】

エッジ

【出典】

AZEL -パンツァードラグーン RPG-

【ステータス】

筋力E 耐久D+++ 敏捷E 魔力E 幸運B 宝具A+

【属性】

中立・中庸

 

【クラス別能力】

騎乗:EX

 乗り物を乗りこなす能力。

 ドラゴンは単体ではその能力を十全に発揮できず、必ず乗り手を必要とする。

 ドラゴンに騎乗できるのはドラゴンがライダーを認めて補助しているからでもあり、ドラゴンとは一心同体の存在。

 別の乗り物に乗る際は、Dランク相当の騎乗スキルとして判定される。

 

対魔力:E

 魔術に対する守り。

 無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。

 ただし、別のスキルが魔法攻撃に対しても高い防御として機能する。

 

【保有スキル】

ドラゴンの乗り手:A

 旧世紀の技術で作られた生物、ドラゴンの乗り手として選ばれたことを示すスキル。

 ドラゴンを機能不全にさせるかドラゴンと離れない限り、ライダーへの攻撃はドラゴンが出す力場で防がれ傷を負わせることは一切できない。

 これはドラゴンを霊体化していても離れていなければ適用される。耐久力には一応限度がある。

 

位置取り:B

 多種多様な攻性生物や兵器に対し、敵の向いている方向に対する自身の位置を回り込みにより変えながら戦うのがドラゴンの戦いの特徴。

 ドラゴンからの高度な感覚による情報や自身の知識を元に、敵が強力な攻撃をしてくる方向や、攻撃に弱い弱点の部位を見極める能力も併せ持っている。

 フローターという旧世紀の小型ビークルに載ったときも同じ戦い方ができたので、ドラゴンに頼り切りの力というわけではない。

 急に向きを変更しにくい大型の相手や走行・飛行中の相手の場合に、特に高い効果を発揮する。

 

対巨大兵器:B

 全長8mほどのドラゴンと比べても巨大な、100mを超える大きさがある飛行戦艦や巨大生物兵器とも撃ち合いで互角に戦い撃破することができる。

 このスキルは、ライダーがドラゴンに騎乗し一体になった場合にしか発揮されない。

 流石にkmクラスの相手となると撃ち合いの戦いはできず、接近したり内部に入ったりして部位破壊を積み重ねた撃墜を狙うことになる。

 

絶対の客人:■■

 人間がドラゴンの乗り手となる条件は、若く純粋な少年で、ドラゴンが使命のため乗り手を必要としたとき近くにいたこと。

 そのような少年はドラゴンの導きのもと絶対の客人を宿らせて、ドラゴンの乗り手となる。

 *****以下詳細不明*****

 

 

【宝具】

『いと貴き翼持つ者(バルデ ゲネラセイリョ パゼルナ)』

ランク:A++ 種別:対塔宝具 レンジ:0〜99 最大捕捉:500人

 聖なる御使い、破滅の御使い、真のドラゴン。

 実態は旧世紀の高度科学文明が造った生物兵器、攻性生物と呼ばれる生物の一種であるが、

 原典の世界では各地で神話としても語られているためランクは高い。

 旧世紀の人々のうち世界の環境を科学技術を維持して改善していくべきだと考えた「維持派」は世界の環境を管理し改善する遺跡、「塔」を建造した。

 自然の力に任せるべきだと考えた「破壊派」は対抗するためにドラゴンを生み出し、塔を管理するプログラムに細工し設計図をねじ込みいずれ産み出されるように仕組んだ。

 

 ドラゴンは塔が生み出す各種の攻性生物に加え、ガーディアンと呼ばれる巨大で高い戦闘能力を持つ特別な攻性生物をも破壊する力を持つ。

 充分に成長し塔を攻略したドラゴンは、最後は中枢システムに接続し塔を機能停止させる。これがドラゴンの本来の使命。

 

 宝具ではあるが、ドラゴン自身も独立したサーヴァントとして扱われる。

 内蔵エネルギーもしくは光からエネルギーを合成していると考えられていて、サーヴァントとなる以前より摂食の必要はなくて何かを食べることもない。

 またこのおかげで、現界させるだけならば魔力消費は微小で済む。

 

 ドラゴンは主に口腔内より発射する光の矢(通称ホーミングレーザーとも)にて攻撃する。

 乗り手の視覚と連動し、複数の部位や複数の敵を同時ロックオンし発射する。基本的に速射や連射はできない。

 弾速はしっかり弓なりの軌道で光の筋が飛んでいくように見える程度でそう早くはないが、敵の位置を捕捉して飛ぶので回避は困難。

 たとえドラゴンから見て後方の相手だろうと、乗り手の視覚が合えば後方の敵にもロックオン可能で、放たれたレーザーは曲がっていく。

 

 ドラゴンはバーサークと呼ばれる特殊な技を使うことができる。

 バーサークを使うためには、ドラゴンの体力とは別に存在するバーサークエネルギーを使用する必要がある。

 出力や軌道が特殊になったレーザー、様々な属性の攻撃、回復や能力向上など様々なものが存在する。

 

 ドラゴンは状況に応じて姿を随時変化させられる。通常形態となる標準型のほかに、

 レーザーの威力が上がる攻撃型、バーサークの威力が上がる心技型、

 位置取りが早くなる機動型、甲皮が厚くなり防御力が上がる防御型がある。

 それぞれの型でバーサークエネルギーを消費しない専用のバーサークが使え、また暫く行動していないときに得られるメリットが異なる。

 攻撃と心技、また防御と機動のパラメータは逆位相にあり片方を上げると片方の能力が下がる。両方の位相が中心になるのが通常形態。

 逆位相にあるもの以外は、それぞれをある程度重視した中間の形態にしておくこともできる。

 

 更には厳しい戦闘の経験を積むことでより強化された段階の姿に進化することもある……が、

 サーヴァントとしてはパンツァーウィングと呼ばれる段階として召喚されている。

 この段階だとレーザーの最大同時ロックオン数は7。

 

 人間と会話はできないが思考能力や意思はしっかりある。

 本編中に独白のようにセリフが流れることもある。世界回路に接続した際はエッジと会話できた。

 

 乗り手の治癒能力も持っていて、正式な乗り手ならば怪我を負っていてもドラゴンに触れるとたちどころに癒される。

 さらに力場を発生させ乗り手への攻撃や、雪や風など気候の影響を無効化することができる。

 普段は力場は乗り手に密着し見えないが、乗り手がドラゴンから離れて発動する際、敢えて広く発動する際などは青いオーラの膜のように見える。

 耐久力には限度があるため戦闘時は基本的に乗り手の防護にだけ使用され、

 ドラゴン本体は自分の甲皮と再生力のみで相手の攻撃を耐えることになる。

 

 

【weapon】

旧世紀の銃

 ドラゴンに初めて乗るときに入手したもの。旧世紀の文明の遺産。

 丸みのある白いセラミックのような素材が組み合わさり、発射部は赤い目のようで、銃とも一応言えるような形になっている。

 バッテリー充電のような方式で、普通の銃とは違いエネルギー弾を発射する。

 一度引き金を引くと数発が連射される。弾速はそこまで速くなく、エネルギー弾が飛んでいく様がはっきり視覚で確認できる。

 

 その中でも更に特殊なドラゴンと同調するタイプで、ドラゴンに乗っている間はエネルギーが常時供給され、

 さらには照準補正機能も付き、慌てたり(プレイヤーが標的を間違えたり)相手が回避行動を取らなければ確実に相手の位置へ射撃する。

 

 威力は高く、人間は一撃で身体が2つに別れ吹っ飛ぶくらい。

 ドラゴンと同調しているなら更に威力が上がり、戦艦や硬い攻性生物にも結構なダメージを加えられる。

 

 アタッチメントと呼ばれるカートリッジを装着、換装することで射撃の性能が変化する。

 パラディウムシティ内にて、カートリッジが入手できる可能性もあるかもしれない。

 

 

【サーヴァントとしての願い】

 元の世界にてアゼル、そして娘のオルタと実体を持って会い、家族として過ごしたい。

 

 

【人物背景】

 太古に高度な文明が滅びてから何千何万年と経った時代。

 大型生物は滅び、旧世紀の文明が兵器として生み出した攻性生物が入れ替わって跋扈している。

 人間は攻性生物達に襲われながらも、遺跡などから発掘される旧世紀の遺物に頼りながら生活している。

 やがて人々は攻性生物を追いやり始め土地を増やす。その中でも帝国は旧世紀の技術の利用に秀で、侵略を繰り返し版図を拡げていた。

 

 エッジは帝国の遺跡発掘現場に雇われた傭兵。両親も傭兵だが早世し、傭兵団を家族のようにして16年間育ってきた。

 突如現れた遺跡の攻性生物に襲われ抵抗した際に、遺跡の壁に埋め込まれた攻性生物のような少女を目にする。

 しかし帝国を裏切ったクレイメン艦隊により少女は奪われてしまい、自分以外の傭兵団も殺されてしまう。

 明らかに死に値するダメージを受けたはずなのに辛うじて生き延びたエッジは、遺跡の中でドラゴンと出会い乗り手となる。

 最初はクレイメン艦隊への復讐を目的としたドラゴンとの旅は、やがて様々な人々の想いを連ね世界の運命を決める戦いとなる。

 

 シーカーという帝国から見れば遺跡の盗掘者である勢力は、独自に遺跡への理解を深めていた。

 その中で塔という巨大な遺跡は、旧世紀に破壊された環境を再生する役目を持っていることを知った。塔の周りには緑あふれる森と平和な街が存在した。

 しかし塔は強力な攻性生物をも生み出し、増えすぎないよう人間を間引きもしていた。

 シーカーたちは旧世紀の意図により管理されて人々が生きていくのはまっぴらだと思い、塔を破壊する方法を探していた。

 

 旧世紀エンジンを用いた空中船団を主力とした軍を構える帝国は、遺跡に触れすぎたため首都に大被害を受ける災害を過去2度被っていて、

 それにはドラゴンが大きく関わっていたことからドラゴンの確保を大きな目的としてドラゴンを追う。

 また旧世紀の遺跡を更に発掘し勢力を増強したいがため、塔への進出を果たそうとしたいる。

 

 クレイメンは旧世紀の遺産を軍事的に利用するだけで争いや破壊を繰り返す帝国のやり方ではいけないと思い、

 更には人々はこのまま塔に管理され完全に世界環境が改善される日を待つべきだとも考えていたとも推測されるが、詳しくはわからない。

 そして全ての塔を管理するプログラム、セストレンへアクセスできる能力を持った亜人の少女アゼルを確保し、他者が塔へ干渉できないようにしようとした。

 

 ドラゴンは旧世紀に作られたプログラムが攻性生物同様に生命となったもので、塔の破壊を使命としていた。

 そしてシーカーと協力しながら、攻性生物、クレイメン艦隊、帝国軍をドラゴンの進化とともにすべて退けた。

 そしてエッジは何度も邂逅し絆を深めたアゼルの力を借りセストレンへアクセスし、塔を管理するプログラムを破壊した。

 これで世界は旧世紀の文明に頼らない人類の手に渡されていくだろう……。

 

 しかし、エッジはセストレンを破壊した後、戻ってくることはなかった。

 アゼルはエッジのいない悲しみの中で世界を彷徨い、そしてまた別の物語へと繋がっていく。

 

 

【方針】

 とりあえず世界や他の参加者について情報収集。また、よりドラゴンとの絆を深めたい。

 

【把握資料】

 原作「AZEL -パンツァードラグーン RPG-」本編をプレイすれば彼の周りの話は全部わかります。

 エッジはAZELにしか出てないので、基本的にキャラとして動かすだけならAZELのゲーム本編だけで充分だと思います。

 (願いに関する部分で僅かに続編オルタの要素が入ってますが、このSS内の説明で充分程度です)

 

 パンツァーウィングの姿や各形態はこのサイトや、詳しいプレイ動画などで参考にできます。

 https://www.panzerdragoonlegacy.com/tags/panzer-wing/pictures

 

 RPGなのでゲーム内ではバーサークエネルギーはバーサークポイント(BP)として扱われ、また各行動の可能数を管理する行動ゲージがあります。

 

 戦闘で使う攻撃バーサークをひとまとめにした動画資料がありました。 https://nico.ms/sm13169588

 他に体力を回復するメリト(小回復)メリソナ(中回復)、メリオクス(全回復)、ステータス異常を回復するエクエラ、

 目眩ましの閃光を発し撤退できるラテオ、一時的にドラゴンまでほぼ完全無敵になれるツァーノスがあります。

 

 各形態の詳細について、

 標準型は行動ゲージが最大だと徐々にHP回復、専用バーサークは体力を大回復するケミトマ。

 攻撃型は行動ゲージ最大だと稀に自動反撃、専用バーサークはその戦闘中レーザーの威力が上がるリューヴ。

 防御型は行動ゲージ最大だと防御力が増加、専用バーサークはその戦闘中防御力が上昇するツァオ。

 機動型は行動ゲージ最大だとステータス異常が回復、専用バーサークは行動が早くなる(行動ゲージの回復能力が上がる)リューリア。

 心技型は行動ゲージ最大だとバーサークポイントが少しずつ回復、専用バーサークはバーサークポイントを1/5回復させるケトキス。

 

 がっつり世界観をパラディウムシティに組み込んで出してみたい場合は、

 旧公式サイトを見ると世界観などがわかりやすいです。画像抜けなどありますが、用語集もあってテキストだけでも詳しいです。

 https://web.archive.org/web/19981203052925/http://www.sega.co.jp/sega/saturn/andro_hp/main.htm

 ゲーム内では沢山の本が入手できて、世界観を深く理解する助けになります。

 本などのテキストデータはこちらのサイトでも載せられてます。 http://tatunogo.xxxxxxxx.jp/

 

 こちらのサイトでは、シリーズの初代、ツヴァイ、オルタの資料も見れるので世界観理解の参考になります。

 https://web.archive.org/web/20150703135335/http://www.sun-inet.or.jp/~dds552/PDA/top.html

 ファミ通から出版されたAZEL、ツヴァイ、オルタの攻略本は世界観解説のページが多く取られています。

 

 他にはオルタの小説版も詳細に書かれてて、戦闘描写や世界観の理解の補助になります。AZELをプレイしてるとより楽しめます。

 (AZELの小説版はほぼゲームと同じなので、ゲームが苦でない人は特に必要ないですが、文章での描写の参考にはなるかもしれません)

 

 

【マスター】

クラウス

【出典】

MOTHER3

【性別】

男性

【能力・技能】

 PSI(超能力)が使える。

 マジプシーから才能を開花させられ、独自のPSI「PKLOVE」(デフォルト名)を使い念動力で攻撃する。

 双子の弟のリュカは他に回復や防御のPSIに長けていたので、クラウスも他の種類のPSIに目覚める可能性はある。

 他に技能として明示されないけど、動物と会話できる能力もあると思われる。

 

 ポーキーの手によりメカキマイラに改造されていたときは翼による飛行能力、左手のエネルギー剣、右手の光線銃を使いこなし、雷を落とす能力も持っていた。

 現在は生身のためそれらの力は失われているが、経験や記憶はちゃんと保持している。

 

 

【人物背景】

 先進技術のない孤島、ノーウェア島のタツマイリという村に住んでいた少年。

 双子の兄弟リュカ、父プリント、母ヒナワの下で田舎の平和な生活を送っていた。

 ある時、大人しかった野生動物のドラゴが何者かにより改造され、その襲撃から双子を守るために母は死んでしまう。

 クラウスは我慢できず一人でメカドラゴを倒し復讐するために向かったが、歯が立たず死亡する。

 

 しかしドラゴを改造した黒幕ポーキーの手の者に拾われ、自身も改造されその手先として記憶を持たない操り人形として動くことになる。

 やがて3年後、ポーキーの思惑のもとノーウェア島の下に眠るという闇のドラゴンを開放させ力を使うため、

 仮面の男としてドラゴンを封印する7本の針を各地で抜いていくことになる。

 同じく針を抜く特別な力を持つ双子の弟リュカも針を抜いていき、対立し戦いながらやがて最後の針のある場所で対峙する。

 

 リュカは仮面の男の正体を兄と知り攻撃の意思を見せられず、一方的に攻撃される。

 説得しようと割り込んだ父フリントをもクラウスは攻撃する。

 しかし家族が揃ったもとに、母ヒナワの霊が現れクラウスに語りかける。

 クラウスは徐々に記憶を取り戻し、敢えて反射される攻撃を放つことで自分の命を断つ。

 そして3年前のことを謝りながら二度目の死を迎え、母の元へ旅立っていった。

 

 幼少期よりの活発、強気、無鉄砲気味な性格が悲劇を招くことになった。

 今作品では本編終了後なので、だいぶ落ち着いている。

 

【マスターとしての願い】

 自身と母のヒナワを復活させて、また家族全員の生活に戻りたい。

 ポーキーが時空転移を繰り返す中で荒らされたであろう多数の時空も修復して、みんなが幸せになれる世界になってほしい。

 

【方針】

 戦意のない相手と無理に戦ったり街に被害を及ぼすことはするつもりはない。

 この世界にもタツマイリ村やノーウェア島の人々が存在するなら、それは守りたい。

 

【ロール】

 月海原学園の学生として登録されてはいる。

 聖杯により再現されたタツマイリ村の住人、もしくは村の人々の作ったコミュニティの一員かもしれないが、

 ノーウェア島が元の世界で他と隔離された地だった影響か端末に明記されてはいない。

 

【令呪の形・位置】

 左手甲の位置。プレヤのイノリバにある2体1対のドラゴンがそれぞれ1画、それに囲まれた双子の人間の子にも見えるデザインが1画。

 なおクラウスは描写からおそらく左利き。

 

【把握媒体】

 原作ゲーム。また攻略サイトや考察サイト、考察動画なども参考になります。

 こちらもファミ通の攻略本が他とくらべて執筆の資料として便利です。

 なおパンツァードラグーンよりはずっと情報が調べやすいです……。検索するだけでたくさん出てきました。

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