男幹部くんと百合っぽい組織と世界 作:まーじなる
「というわけで、クビは冗談みたいです。大人しく帰って来てくれたらお互い痛い目見ないで済むと思うんですけど……」
「馬鹿にしてますの?」
あのブラック組織本当に刺客を送り込んできましたわ、しかもジャフト=ツィーブ……我々アンチノイド幹部の中で唯一後から生まれた男性型。
丁寧な態度と一見して女性にしか見えない外見とは裏腹に、下種な作戦を好む容赦と良心を溝に捨てたような奴。腹の内には何を考えているか分からない恐ろしい男……!
「馬鹿にしてませんよ、ハニィさんがいなくなったら組織にとって痛手ですし」
二の句には組織と答える忠誠心、X(あいつ)が始末しろと言えばどんな手を使ってでも殺しにかかってくる。そんな奴を刺客として差し向けてきたということは本気で私を始末するつもりですわね……
何だかムカついてきましたわ、ブラック組織で扱き使われた挙句こんなところで死ぬ?仮にこの男の言ってることが本当だったとしても冗談でクビにして殺しにかかってくる組織に戻る?
「冗談じゃありませんわ!トランスオン!」
「え……?」
怪人体に変身して射撃する。油断させて攻撃をするつもりだったんでしょうけど、その手は食いませんわ。思った通り最初から戦うつもりだったのか短剣で斬り払い、急所を守られる。
ですが、隙をつくことに成功したためか少なくない傷を負わせることには成功しましたわ。
「あのぉ、話し合いで解決とか……できません?」
「できませんわ」
追撃をかわして距離を取られる。ジャフトは私が変身で使うアンチディバスター……いや、自らに合わせて改造した武器『アンチディボルバー』を取り出し銃口の下部に短剣を取り付ける。
「なら仕方ないか、半殺しになってもらいます」
天に円を書き銃を撃ち放つ……ジャフトの上の空間が切り取られ黒くドロリとしたエネルギーを雨のように降らせる。その雨は彼の肉体に吸収され、力を与えるとともに固まり装甲を作り出す。
「トランスチェンジ」
蛇のような頭部、変身前と異なる男性的なフォルム。硬さとしなやかを兼ね備えた尻尾と全身を覆うガンメタルカラーの鱗。同じく怪人としての姿に変身したジャフトが構える。
ほぼ同時に銃から弾が発射されぶつかり合う、それと同時にバックステップ……先ほどまでいたところに拳が叩きつけられて衝撃が伝わってくる。狭い裏路地で、普通なら奴の方が動きづらく不利な筈ですが……どうやら障害物もお構いなしに突っ込んできたみたいですわね。
「すみません、逃げられると面倒なので早めに怪我してもらいますよ」
なら、不利なのは寧ろこちら……突進されるだけで逃げ場がありませんわね。向こうもそれが分かっているのか半身になってタックルを仕掛けてくる……後ろ、いや身体能力では向こうが上。それなら逃げ場は空中……
「なんて、見え透いた罠ですわね!」
ぶつかる瞬間、背中から地面に倒れこむように跳躍する。少しでも衝撃を和らげつつアンチディバスターを操作……変身前に傷をつけたところにヘイズショットを叩き込んでやりますわ!
「ぐっ!?」
壁に叩きつけらる。ダメージを抑えるように動いたのに、一撃で戦闘不能のダメージを与えてくるとか相変わらずの馬鹿力ですわね……!
「ビックリしました……あそこは避けると思ったんですけどね……っ!?」
爆発する前に変身を解くと傷を負いながらも近づいてくるジャフト。しかし、目前でその動きが止まり苦しみだす。
「まさか……毒!」
御明察、ヘイズショットは傷を広げるため……本命は毒を直接体内に流し込むこと。
「貴方は強い……それこそ身体能力はXに匹敵するものがありますわ。ですが!」
それ故に弱点がある。細かい戦闘技術や速度ではキョーカに、頭脳はメルト程でもなく、クールのような特殊能力やXのような火力を持たない。そして何より、別の身体に交換する私達……元の姿に戻るXと違ってジャフトは自らの肉体を直接エネルギーで変化させている。
「貴方にこれは効くでしょう……」
「グ……ウ……!」
痛みに耐えて立ち上がると同時にジャフトは崩れ落ちる。倒せた……かどうか確認したいですがこちらも想像以上にダメージが大きい、今は逃げることを優先しなければ……
「倒せていて欲しいですわね……」
そうでなくても、せめて逃げ切るまでは倒れていてくださいねホント……!
「あの人は……」
書き方についてアンケートを始めました。投稿ペース的には今のままが早く書けそうなのですが一話でまとめた方が読みやすければ時間が少しかかりますが2話から変更します。
書き方について
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視点ごとに細かく分けて書く
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一話分丸ごと