・小学校卒業
・暁美ほむら
・運命の歯車
暁美ほむら
結末だけ語れば、それは実にあっさりとした幕切れだった。
「星風しおり……。あなたは一体、何者なの?」
この時間軸で初めて出会ったイレギュラー。
彼女の手によって、ワルプルギスの夜は単独で攻略された。
〆〆〆〆〆
ついに運命の日がやってきました!
今や私も中学二年生。今日はほむほむが転校してくる日です。
果たして今がどの辺りの時間軸か、取り敢えずメガネの有無で判断しましょう。
「今日はみなさんに転校生を紹介します。暁美さん、いらっしゃい」
「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
メガネは掛けてないクーほむ。となると、もう既に何回かループしてそうですね。
教室を見渡すほむほむの視線がまどか、そして私でガッツリと止まりました。
あ、どうもイレギュラーです。よろしくね!
ついでに念話をしておきましょう。私、悪い人間じゃないよ?
「あなた、一体何者なの?」
念話でほむほむに屋上に呼び出された件について。しかもめっちゃ警戒されてる。
まぁ、彼女からして見れば当然か。
私の存在は今までの時間軸にいなかっただろうし、念話が使えるってことは魔法少女の可能性が高いってことだもんね。
「さっき、まどかから聞いたわ。あなたが凄いマジシャンだって。でも、違うのでしょう? あなたはマジシャンなんかじゃない、魔法少女よ!」
厳密にいったら魔法少女でもないんだけど、まぁ話がややこしくなるし頷いておきましょう。
「くれぐれも、私の邪魔はしないでちょうだい」
邪魔? 邪魔とはどの範囲までのことを指すのだろうか。まどかに関わったり、魔女を倒すことも邪魔になる?
取り敢えず目標はほむほむと同じくワルプルギスの夜を倒すことだから、私としては協力関係を結びたいんだけどな~。
「協力関係? そう。あなたは随分と優しいのね」
あっ。もしかして、私の実力を侮っているな?
ここは自分の有用性を示して、ほむほむに認めてもらいましょう。
「何? 私と戦おうというの?」
うんうん。お互いの実力を知るために、ちょっと模擬戦をしよう。
後、先に言っておくけど……。
私――強いよ?
瞬時に魔法少女に変身したほむほむが、世界の時を止める。
後は私の背後に回るなどして勝利宣言でもするつもりだったのだろうが、残念。
「なっ! 何であなたが動け――」
確かに私が武器を使う魔法少女だったら、手も足もでなかっただろう。
でも私は時を操る能力を持つ人間。ほむほむの時間停止に干渉するなんて容易なんだよなぁ……。
その上で、時間停止の上書きをさせてもらいました。ほんとチート能力だな?
驚いた表情で固まったほむほむ。その背後に回り、能力の解除と同時に思い切り抱きしめてあげましょう。
「――るのって、え? ちょ、ちょっと!?」
あー温かい。そして柔らかくていい匂い。
クールな仮面がはがれて、あたふたしているほむほむも可愛いんじゃ~。
頑張って私を引きはがそうとしてるけど、全然力が足りてないよ?
何か色々言われていますが無視します。そしてようやく無駄だと悟ったのか、大人しくなりました。
これで分かったかな? 私がほむほむより強いってこと。
「……どうやらそのようね。いい加減、
今更クールぶっても遅いけど、今回は許してあげましょう。
解放してあげると、少し距離をとってこちらに向き直るほむほむ。
まっ、何かあったら私に相談しなさいな。いつでも力になってあげるからさ。
「……そうさせてもらうわ」
まだ疑念は晴れてないみたいだけど、一応は納得したようにほむほむは屋上を後にした。