・全学年閉鎖(腹痛)
・信頼関係
・思い出作り
いや~実にいいね。
私の能力を使って色んな場所へ転移。美少女四人を連れてお買い物して海にも入って。最後は予約しておいた旅館の温泉で裸の付き合いをし、今はほむほむと夜風を浴びに砂浜を歩いている。
ほんと、ただただ普通に楽しんだな。荷物とかは全部私の能力で時空の狭間に収納してあるので、手持ちが塞がることがないのもいいね。
最初はちょっとぎこちない部分もあったけど、最終的には全員遠慮なくふざけ合えるようになってたし、よかったよかった。
「今日でもう、終わってしまうのね」
さすがにいつまでも学校を休ませるわけにはいかないしね。
ほむほむが望むのであれば、また皆で旅行しようよ。
「皆で……ね。あなたのせいではないけど……ちょっとだけ、物足りなさもあったわ」
あ~そっか。私ってまだ、杏子ちゃんとは関わりないからな~。
ほむほむにとったら、彼女もまた大切な魔法少女だもんね。
「……何故あなたが、佐倉杏子のことを知っているのかしら? 私は彼女について、一言も話した覚えはないのだけれど」
え、あれ? そうだっけ?
あーダメだ。ちょっとテンション上がっちゃって、口が軽くなってたな。
くっ。こうなったら、ほむほむの記憶をいじるしか……。
「別にとやかく言うつもりはないから、安心しなさい。あなたが何者で何ができて何を知っているのか、考えていたら切りがないわ」
ほむほむはそう言うと、真剣な表情でこちらを見た。
「本当に倒せるの? ワルプルギスの夜」
ワルプルギスの夜。その存在が見滝原市に現れるのも、もうそこまで迫っていた。
「あなたに協力を求めた時、私は藁にもすがる思いだった。この世界で初めて出会ったイレギュラーであるあなたなら、もしかしたらって。ダメだったとしても、またやり直せばいいって。以前までの私は、そう考えていたわ」
一呼吸置いて、ほむほむは続ける。
「でも今の私は、この世界で決着を付けたいと本気で思ってる。こうして作った思い出も、関係も。やり直せばまた、全員の記憶から消えてしまうから。……そして星風しおり。あなたという存在とも、もう二度と出会えなくなってしまう可能性もあるから」
なるほど。
どうやら私はまだ、ほむほむの信頼に足る人物にはなれていなかったようだ。
ならば胸を張って言おう。何も問題は無いと。
だって私が望むのはハッピーエンド。人生の最初に立てた目標はワルプルギスの夜を倒すこと。その過程でほむほむが悲しむのを、私は神に誓ってハッピーエンドだと認めないから。
次回、本編完結。